私立グリモワール魔法学園~Another story 作:風飛の丘
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。
何度目のバレンタインなのか…… ネタがない…… 時間が無い……
1話限定恋物語の番外編
今年のバレンタインは彼女にしました~
では、どうぞ~
本格的に寒くなって来たこの時期『大問題』を胸に抱え、悩んでいる彼女の姿があった。
「遂に、このイベントがやって来やがったか…… しかし黙って無視する訳にもいかねぇしな~ どうしたものか……」
「別に好きって言う訳でもないし…… 難しく考え過ぎなのか? 駄目だ! 全くわからねぇ…… 誰かに聞いて見るか……」
悩やんでみたがいい案が浮かばず、部屋から出でて誰かに相談して見る事にした。
「エレンや守谷に聞く訳にもいかねぇしな~ 料理部の誰かに聞いてみるか……」
部屋を出たものの当てがある訳でも無く、廊下でまた悩んでいると声を掛けられる。
「来栖様。こんな所で、何やら難しい顔をされていますがどうかされましたか?」
声を掛けて来たのは、メイド服を着た月宮沙那だった。
そうだ!
「ちょっと相談に乗って欲しい事があるんだけど…… いいか?」
思い切って相談して見る。
来栖 焔
身長147㎝ 体重39g B76 W53 H75
趣味 なし 特技 燃やすこと
「はい。私で良ければ、なんなりと」
「実は、来週あれがあるだろう…… そ、そのバレンタインが、それで何かプレゼントしようと思ってるんだが、こう言う事はさっぱりわからねぇ! どうしたらいいんだ!」
「なる程、相手に寄ると思いますがその方の事がお好きなのですか?」
「そ、そ、そんなんじゃねえよ! 感謝だよ! 礼がしたいんだ」
「それなら余り手の込んだ物でも無くて良いと思います。気軽に渡せる物で、十分だと思います」
「もし、宜しければ今から私の部屋に来ませんか? 誰にも見られませんし、今から初音様用にちょっとした物を作る予定なので、一緒に作ってみませんか?」
ありがたい申し出だった。ちょうど誰かに見られるのも嫌だと思っていたのだった。
「助かる。よろしく頼む」
□□□
部屋の台所
「で、俺は何をすればいいんだ?」
「今回、作るのはホットチョコスプーンです。私と一緒に作ってみましょう」
「まずは、ここにある市販のチョコレートを切って下さい。これぐらいの大きさです」
月宮に教えてもらった様に見様見真似で作業する。
「次にミックスナッツを袋に入れて、上から叩いて割ります。そしたら次は先程の切ったチョコを湯せんして溶かします」
「おお、すげぇ。簡単に溶けるもんだな~ってきり火で溶かすと思ってた……」
「火だとチョコが成分の油と分離してしまいますから気を付けないといけませんね」
「そっか……」
火で炙るなら任せろと! と思っていたがどうやら違ったようだった。
「後は、一口サイズしたチョコにスプーンを挿して、ドライフルーツとミックスナッツを乗せて、冷蔵庫で冷やすと完成です」
「これ面白いな…… 俺でも簡単に作れた。後はこのまま食べればいいのか?」
「食べても良いですが、ホットミルクやコーヒーなどに入れて召し上がるが方が良いと思います。その方がお洒落ですし、会話も弾むと思います」
「なる程、俺じゃ思いつかないな…… 凄く助かった。感謝する」
「はい。後は当日、頑張って下さい。応援しております」
□□□
バレンタイン当日
完成したチョコレートを箱に詰め悪戦苦闘の末、何とかリボンを巻くことに成功した。後は渡すだけだったがタイミングをどうするか……
廊下の陰から渡すタイミングを見ているのだが、銀河のヤツ、休み時間の度にプレゼントをもらっているじゃねえかぁ! 全然、渡せねぇ!
しかもあいつ何個もらってるんだ! 何だかムカつくな…… こっちは必死だって言うのに!
「お兄さん♪ これどうぞ。あと、これなんだけど……」
今度は、冬樹ノエルが銀河にチョコを渡していた。
あいつすげぇよ。あんなに人が見ている所で、渡すなんて恥ずかしくねぇのか? そんな衝撃を受けていると……
「そこまでです! そこの二人、風紀を乱さない様に!」
「バレンタインだからと言って、勉強に不要な物を持ち込まないように。後、そう言う行為は不純異性交遊に接触します! すぐ離れて下さい」
風紀委員の冬樹イブに見つかり怒られていた。
ノエルのヤツ、姉に怒られてやがる…… って言うかチョコ持ってたり、渡したら怒られるのか! もしくは捕まるのか? 不味いな気をつけねぇと…… くそ、ハードルが高くなりやがった!
「くっ、どこで渡せばいいんだ?」
□□□
放課後
放課後になり帰宅する人が多いせいか? 銀河がちょうど一人になっていた。
急いで周辺を見渡す! よし、誰もいないな…… 今しか無いと思い、急いで駆け寄り声を掛ける。
「銀河、今空いてるならちょっといいか?」
「あぁ、大丈夫だぞ」
「なら、こっち来い」
銀河を連れ校舎の外れに向かう。
「ここでいいか…… そこのベンチで座って待ってろ」
近くにあった自動販売機で、ホットのカップコーヒーを買う。
「これ、やるよ」
「うん? 急にどうした? コーヒーを奢ってくれるのか?」
「違う! 違くはねぇのか? あぁ、もう…… これも一緒にやるよ!」
鞄から先日、頑張って作ったチョコレートを取り出しぶっきらぼうに渡す。
「チョコレートもくれるのか?! ありがとう」
「こ、これはあれだ! クエストの時に手伝って貰った礼だ。一応、感謝はしてるからな!」
「開けて食べてくれ……」
恥ずかしくて、銀河をの方を真面に見れないでいた。
「おおぉ、チョコスプーンかぁ。手作りなのか?」
「手伝って貰ったけど…… 手作りだ」
「ありがとうな。すごく嬉しいよ」
チョコが付いたスプーンをコーヒーに入れながらかき混ぜ、飲む姿を真剣に見つめる。
不味くはねぇと思うが…… どうなんだ?!
「うん。美味しいよ。そんなに甘く無い所もいいかも」
「それならいいんだ」
安堵し、美味しいと言われ凄く嬉しかった。
あれ? なんで俺、こんなに喜んでいるんだ?
ただの礼な筈なのに…… 顔まで熱くなって気がする。
「どうした、顔が赤いぞ? 熱でもあるのか?」
「だ、大丈夫だ! なんでもねぇ。平気だから!」
ムキになって答える。
「ならいいんだが…… もしかしたら照れているのか?」
「……燃やす、燃やす燃やす…… 絶対燃やす…… 消し炭してやる……」
「じょ、冗談だから本気にするなよ?」
「しかし焔も女らしくなって来たな。以前ならこんなこんな事をする事もなかっただろう?」
「確かに…… 以前なら考えられねぇな」
言われて見ればそうだな、なんでだ? 銀河に喜んで欲しいとはずっと考えていたが……
それだけなのか?
心の奥の方で、熱くなっている気持ちがあった。
なんだ? この気持ち……
「焔? どうした? 固まってるぞ」
「…………」
「おーい。焔? 焔さーん。返事が無いな……」
銀河に何か言われているが、無視して自分の心と向き合っていた。
もしかして…… おれ、銀河の事が好きなのか?!
そんなバカな事があるのか?
今まで人を好きになる余裕なんか無くて、この気持ちが何か? 分からないでいた。
「もしもし~ 焔、大丈夫か?」
銀河が近寄って来るに気がついたが、自分の気持ちに動揺して動けないでいた。
「おーい…… 聞いて無くても仕方がないか…… 大事な話をする。俺は、お前の事が好きだ!」
「こうして気軽に話せる女の子はお前だけなんだ。一緒にいて楽しいし、本当のお前は優しいヤツだって知ってる」
「はぁ! お前、何言ってんだ?! バカじゃねぇのか!」
突然の事で慌ててしまうが、好きと言われますます顔が赤くなって来ている事に気付いた。
「さ、さっきから間抜けのようじゃねぇか…… 今までネクラな奴が無理して、手作りチョコなんか作ってると思ってるだろう!」
「そんな事は無いよ。美味しかったし、お前からチョコ貰えて嬉しいんだ。だから俺も自分の気持ちに素直になって好きだって伝えたんだ」
また、好きと言われて嬉しい気持ちがある……
「くそ! おい、動くなよ。絶対動くな! いいな!」
銀河のネクタイを引っ張る。
「俺の素直な気持ちだ!」
ネクタイを引っ張った事で、銀河の顔が近くなる。そのまま思い切ってキスをした。
二人ともそのまま動けないでいたが、銀河の方からそっと唇を離す。
「急な事で驚いたけど嬉しいよ。返事はOKって事でいいかな?」
「あぁ、俺も自分に嘘はつかねぇ。俺もお前の事が好きだ。今、気付いたばっかりだけどな…… いつの間にか好きになっていたみたいだ」
「分かった。これからよろしく頼む」
銀河も照れているのが分かった。
その時
「そこの二人! こんな所で逢い引きですか!」
巡回中の冬樹イブに見つかってしまった。
「い、いやそんなじゃねぇ……」
「ここは俺に任せろ」
近寄って来るイブに向かって、銀河が駆け寄って行く。
あいつ、大丈夫なのか? 加勢するか?
何やらイブと話をしている様だったが、鞄から箱を取り出して渡している。
遠目でも分かるぐらい綺麗にラッピングされた物を渡していた。その後、イブが笑顔で去って行ったのを見届けた銀河が戻って来た。
「てめぇ、絶対燃や尽くす! 告白しておいて、なに違う女にプレゼント渡してるんだ! 覚悟しろよ!」
「ちょっと待て! 誤解だ! 俺の話を聞いてくれ」
銀河の話を聞くと、休み時間にノエルから渡されたチョコレートはイブに渡して欲しいと頼まれた物だったらしく、それを渡しながら二人でいた事を誤魔化して来たらしい。
「誤解だろ? しかし、まさか焔にヤキモチ焼かれるとは思わなかったな~ 凄く可愛かったぞ」
「く、焼いてやる! ぜってぇ燃やすから動くなよ!」
本気で燃やそうと思っていたら銀河は慌てて走り、笑いながら逃げて行った。
「待てよ! 逃げるなー!」
こんな感じて付き合えるなら、それはそれで悪く無いな…… 自然と笑みがこぼれていた。
END
◇◇◇
ぷち編 ノエル&イブ
「お兄さん♪ これどうぞ。ノエル特製チョコだよ」
「ありがとう。嬉しいよ」
「それで、これなんだけどね…… お姉ちゃんに、渡して欲しいんだ!」
俺とは別に、綺麗にラッピングされたチョコを差し出された。
「直接とか? 机の中に入れるとか駄目なのか?」
「うん…… 直接だと断られる気がするし、机の中とかは、どうしていいか分からなくて、お姉ちゃんを困らせてしまうと思うんだ」
「どっちにしてもダメなパターンか…… どうなってもいいなら任せてくれ」
「うんうん。お兄さんからなら受け取って貰えると思うんだよね」
「あ! お姉ちゃんだ」
「そこまでです! そこの二人、風紀を乱さない様に!」
「バレンタインだからと言って、勉強に不要な物を持ち込まないように。後、そう言う行為は不純異性交遊に接触します! すぐ離れて下さい」
「はい。すみませんでした」
「お兄さん後はよろしくね」
イブに注意されたノエルは、素直に謝り小声で後を託して去って行ってしまった。自分も謝りながら、気を付けると言ってその場を去る。
◇◇◇
放課後
「そこの二人! こんな所で逢い引きですか!」
焔からキスされ照れていると、巡回中の冬樹イブに見つかってしまった。
そうだ。ノエルに頼まれていた件、ここで済ませるか……
「ここは俺に任せろ」
イブの方に駆け寄って行く。
「いくらバレンタインと言っても、気を付けて下さい」
「全く、私も風紀委員だから頼まれているだけで、仕方がが無く注意しているのです」
「まぁ、あなたの事だから色んな人から貰っているんだと思いますけど…… 学園は黙認してるだけなので注意して下さい」
「あぁ、すまなかった。迷惑を掛けた」
「……」
「ノエルからもチョコ貰っていたでしょ」
「あんな人目の付く所でもらうのが悪いんです。私も怒らなくてはいけないじゃないですか……」
「悪かったな……」
「それで、あの時これを受け取っていたんだけど」
ノエルから渡す様に頼まれた品をイブに渡す。
「え? ノエルから? はぁ…… 直接ではないのですね」
「ノエルなりに色々とお前の事、考えているぞ」
「今、ここであなたを責めても意味が無いですね……」
「分かりました。一応、これは貰っておきます。あなたに預けたままと言うのは、貸しを作っている様で嫌なので」
「ノエルに渡せた事は伝えるぞ」
「ええ、私は引き続き巡回して来ます」
言葉とは裏腹にノエルからチョコをもらえた事で、イブは笑顔になっていた。
いつもお読みいただき、またこんな所まで見て頂きありがとうございますm(__)m
一日で仕上げた為、おかしい所があってもスルーして下さい。
同じキャラを使うのを避けてはいるので、今回の番外編では初の彼女になりました。
多忙中で次の作品まで時間が空くと思いますが、よろしくお願いします。