私立グリモワール魔法学園~Another story 作:風飛の丘
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。
ホワイトデー編 急ぎで仕上げた為、変な所はスルーして下さい。
今年は、彼女に決めました!
1話限定恋物語の番外編
では、どうぞ~
寒い冬も終わりを告げるかの様に、暖かい日が多くなって来た。そして、いよいよホワイトデーがやって来る。
彼女の事は、バレンタインデーにチョコを貰う前から気にはなっていたが、貰った事で更に意識する様になっていた。
彼女からのチョコは、本命? 義理? なのか判断は出来なかったが、そのお返しをする為、何を贈るか? を悩んでいたのだった。
「さて、当日は一緒に出掛けながらその時に渡すか……」
その前に誘って、OKしてもらわなければならないと言う問題があるが……
デバイスを使い色々と調べてみる。
しかし色々とあるな、何にしようか……
【キャンディー】
【あなたが好きです】甘さを長い間、楽しめるからかぁ~
【マシュマロ】とか、どうだろうか?
【あなたが嫌い】すぐに溶けてしまうことから…… それだけ薄い関係をアピールする!? まじか! これは絶対駄目だ! 食べる物じゃ無くて、小物ならどうだろうか……
そうだ!【ハンカチ】なら無難か?
【別れ】ハンカチは「涙を拭くもの」ということから…… これも駄目だ!? 調べれば、調べるほど分からなくなって来た。俺が気にし過ぎなのか? 考え過ぎなのか? 分からなくなっていた。
後で考えるとして、まずは彼女を誘う為、デバイスからメールを送る。
3/14日、チョコ貰ったお礼に食事でも一緒にとうかな?
その日、空いてるなら返事下さい。
これぐらいなら、駄目なら返事は来ないし、ランチだけなら相手も意識せずに来れるかな?と思った。
そして、返事は…… OKだった。
食事する場所を探しながら一緒にお返しのプレゼントも考える事になった。
□□□
風飛市内
市内の駅前で彼女と待ち合わせしていた。
「ごめん。待たせたかな?」
駆け寄って来たのはエミリア・ブルームフィールド。
年齢18歳 身長159㎝ 体重51㎏ B:84 W:59 H85
特技:剣術 趣味:乗馬
イギリスから留学して来た人だった。
「俺も今、着いた所だから大丈夫だよ」
「それじゃ、案内するよ。行こう」
近くにある店に移動しながらエミリアと世間話をして行く。
「今日は、お礼と言う事だったけど、どこに向かうのかな?」
「エミリアが喜んでくれるかなと思って…… ここだよ」
ちょうど店の前に着いた。
「ここは……もしやドーナッツ屋さんですか?!」
「うん。前に好きな食べ物だって言ってたからね。それに今日、限定の商品もあるらしいよ。中に入ろう」
中に入ると、店内にお洒落な雰囲気のカフェテリアになっていた。
「来栖君、凄いですよ! 素適なドーナッツが沢山あります」
目を輝かせている姿を見れて、誘って良かったと思った。
「来栖君、私、これにします! 可愛いですよ」
エミリアが選んだのは、ホワイトチョコでコーティングされたドーナッツに猫が描かれ、さらにドーナッツの真ん中の空間がある場所には、団子の形をした猫が取り出せる様になっていた。
どうぶつチョコナッツとらネコ。そして同じく、どうぶつチョコナッツ白うさぎと言う商品らしい。
「確かに、今日の限定商品だけあって手が込んでる作りだね」
「はい。とても素適だよー。食べる前に写真を撮ろうよ」
「それと…… お願いがあるんだけどいいかな?」
彼女はちょっと照れた様子で頼んできた。勿論、彼女の頼みとあれば断る理由はない。
「うん。いいよ。何かな?」
「もっと色々な商品も食べて見たいです! でも流石に全部は食べきれる自信が無くて…… 良ければ半分個して食べないかな? 後、支払いもするからお願い!!」
「うん。今日はお返しだからそう言うのは気にせず、好きな選んでいいよ。半分個して食べよう」
「来栖君、ありがとう。早速、選んで来るね」
「日本のドーナッツって、イギリスのより甘くて大好きなんだ」
俺は先に席に着いてエミリアが来るのを待つ事にした。
「お待たせ~ 色々と気になる味とか形があったから、少し多いかもしれないけど。よろしくね」
エミリアが運んで来た皿には…… 20個?ほどのドーナッツが乗っていた。
甘い物は、嫌いでは無いがその量はおかしい気がするぞ! 食べきれるのか?!
「写真も撮ったから早速、食べよう。凄く、楽しみだな~」
食べ続ける事、1時間…… ひたすらドーナッツを食べ続けた…… 合間にコーヒーも飲んだが、既に味が混ざり合って味が分からなくなっていたが、目の前のエミリアは平然と食べながら1個、1個、感想を聞かせてくれた。
恐るべし、女性の甘い物への執着!!
□□□
「ありがとう。ご馳走様でした。いっぱい食べちゃったな…… 体重…… は! なんでもないよ!!」
最後の方は聞かなかった事にしよう。
「それで、これからどうしようか? エミリアに、時間あるならこのまま市内を見て回ろうか?」
このチャンスに、デートに誘う事にした。
「うん。何も予定無いから大丈夫だよ」
「それなら一緒に色々と見て回ろう!」
その後、エミリアと一緒にウインドショッピングを楽しみながら幸せの時間を過ごして行った。
□□□
公園
「帰る前にちょっと休んでから帰ろう」
近くの公園のベンチに座る。
「久々に色々と見れて、今日は楽しかったよ」
「俺も楽しかった」
「後、これなんだけどバレンタインの時のお返し。受け取って欲しい」
鞄から長方形の綺麗にラッピングされて箱をエミリアに渡す。
「え? だって悪いよ。食事代だって出してくれたし……」
「まぁ、そんな大した物では無いから気にしなくていいよ。開けて見て」
そう言いながら彼女にプレゼントを渡す。
「うん、分かった。お言葉に甘えせてもらうね」
何とか受け取ってもらう事が出来た。
「あ! これ、さっきの雑貨屋で見たものだ!」
「色々と見て回った時に、こっそり買っていたんだ」
エミリアが手にしているのは、デザインコンパクトミラーだった。
手のひらサイズで、まるでおとぎ話に出てくるような可愛らしいデザイン。また縁に沿ってクリスタルを散りばめてあり美しい輝きを放っていた。雑貨屋で見掛けた時にエミリアが気に入ってた物だった。
「本当にありがとう。凄く嬉しい」
喜んでくれて良かった。後は……
「エミリア、ずっと前から君の事が好きなんだ。俺と付き合って欲しい」
「え?! いいの私なんかで? 学園には、可愛い子いっぱい居るし……」
「うん、エミリアがいい。勿論、可愛いと思ってるし、何よりイギリスから留学して、日本の事を学んでイギリスとの架け橋になろうとしている一生懸命な姿に惹かれんだ」
「そうなんだ…… バレンタインチョコ上げて良かった。実は私も来栖君の事が好きでした」
「彼女にして下さい」
「俺の方こそ、よろしく頼むよ」
自分の想いが伝わり凄く嬉しかった。
「そうだ! レティに私の彼氏を紹介するから一緒に写真を撮ろう。いいかな?」
「いいよ。それじゃ、こっちへ来て」
ベンチに座りながら二人で肩を寄せ合う。
「エミリア。もう少し、近寄って」
フレームに収まる様に更に寄り添う。
「よし、これで……OKだよ」
何枚か撮影して、良いのを送ってもらう事にした。
隣を見るとエミリアの顔が近くにあった。撮影に夢中になっていて気が付かなかった。
エミリアも気付いたらしく、顔を赤らめていた。
そんな彼女が愛おしくて、そのまま顔を近づけて彼女の唇にキスをする。
「あははは、凄く照れるね。でも嬉しかった」
さっきより顔を赤くしたエミリアがいた。
「うん。照れるね。そろそろ日も落ちて来たし、学園に戻ろう」
今日の幸せを噛みしめる様に、学園まで一緒に手を繋ぎながら帰った。
END
□□□
おまけ
学園入口のバス停までエミリアと二人で帰って来た。
「風紀委員に見つかると、危険だから手を離すよ」
「そうだね。氷川さん辺りに見つかると、捕まって反省文書かされるかもね」
「だよな~」
は! 後ろから視線を感じる?! 風紀委員か!
慌てて振り返るとそこには…… 海老名あやせが居た。
「あらあら、バレてしまいました~」
「え?! あやせさん、いつから居たんですか? 声を掛けてくれれば……」
エミリアも驚いていた。
「えーと。バスに乗る時から? 二人が幸せそうに手を繋いでいたから~ 悪いかな~ と思ってね?」
「ずっと見ていた訳か……」
幸せ過ぎて、周りが見えていなかったらしい。
くっ、まさか告白した当日からバレるとは……
「えー、人聞きの悪い事を言わないで下さいよ~」
「まだ、時間もある事ですし、歓談部の方でしっかり今日のお話を聞かせてもらますよ~」
ある意味、風紀委員より手強い相手に見つかってしまった……
「あやせさん。ドーナッツ買って来ましたので、一緒に食べましょう」
「それは、いいですね~ 紅茶を出しますので行きましょう」
エミリア…… まだ甘い物を食べれるのか…… 別腹なのか?!
諦めて、二人の後を追うように付いて行った。
END
いつもお読みいただき、ありがとうございますm(_ _)m
ネタが無さ過ぎて、話が決まりませんでした。
いつもの様に急いで1日で書いた為、変な所はスルーして下さい。
次回は余裕を持って取り組めたらいいなと……
その時は、またよろしくお願いします。