私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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独自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。また誤字、脱字等はスルーお願いします。
【リリカルなのは】と【グリモア】のクロスオーバーにチャレンジです。コラボもあったので、分かる方には分かるはず?
※なのはとフェイトの年齢は智花達と一緒です。

では、初のクロスオーバー作品です。どうぞ~




番外編:クロスオーバー
番外:グリモア×リリカルなのは クロスオーバー編


「うぅ…… え? あれ? ここどこなの……」

どれぐらい気を失っていたのか? 分からなかったが辺りを見渡すと、どこかの森の中にいるらしい。

 

「ちょっと頭がふらつくけど、体はどこも痛くないの…… ええと……」

何故、こんな所に居るのか? を思い出してみる。

新たに発見された次元干渉型エネルギー結晶体のジュエルシードが護送中に行方不明。調査依頼があり調べて行く内に、次元犯罪者に盗まれてた事が判明。奪還すべく犯人を追い、なんとか犯人を捕まえる一歩手前で、犯人がジュエルシードを故意に暴走させ小規模の次元震が発生し、それに巻き込まれてしまった事を思い出す事が出来た。

 

「そうだ! フェイトちゃんは? フェイトちゃん!」

辺りを見渡しながら、高町なのは一緒に戦っていた親友に呼び掛ける。少し離れた場所にフェイトが倒れている姿を見つける。

 

「フェイトちゃん、大丈夫?」

倒れている彼女の元へ急いで駆け寄る。

 

「う、うぅ」

抱え起こされたフェイトは、うめき声を出すと同事に、徐々に目を開け始める。どうやら無事な様子だった。

 

「な、なのは? ここは?…… そうだ! ジュエルシードは?」

目を覚ましたフェイトも慌てて状況を確認する。

 

「森の雰囲気からすると、私の生まれ故郷に近い気がするけど…… ジュエルシードの暴走で、どこか別の場所に飛ばされた見たいなの」

ジュエルシードも犯人も見あたらない事を説明する。

 

「そうなんだ。取り敢えず状況を確認しつつ、ジュエルシードと犯人を捜そう」

フェイトの提案になのはも頷き、エリアサーチで辺りの探索を開始しようとすると近くで爆発音か聞こえる。

 

「フェイトちゃん、行ってみよう!」

 

□□□

急ぎ爆発音のする方へ向かうと、そこには石像で出来ている狛犬の様な? 異相体が6体いて、女の子達を取り囲み襲い掛かろうとしていた。

 

「一般人? あなたち!早く避難して下さい」

巫女装束姿に刀を持った女性に逆に警告される。

 

しかし警告と同時に、狛犬が双方に襲い掛かって来る。

「智花、あの人達を助けて!」

 

「分かった。夏海ちゃんは?」

 

「あんた達の両方のフォローに入る!」

 

「えい!」

両手を前にかかげると同時に火球が撃ち出され、現れた二人組の女の子達に襲い掛かろうとしていた狛犬を粉砕する。

 

「すごいの。無詠唱であれだけの威力出せるなんて、あの杖みたいのはデバイスなの?」

 

「なのは、とにかく私達も戦うよ!」

フェイトに促され、バリアジャケットを展開すると同時に魔法を放ち狛犬を撃ち抜く。フェイトもバリアジャケット装着する。

 

「バルディッシュ! 行くよ」

「scythe form.set up」

デバイスが大きな鎌に形態を変える。

フェイトは突撃して来た狛犬を魔力刃で切り裂く。

倒した石像の狛犬は、バラバラなり地面に崩れ落ちる。

 

□□□

お互い、狛犬を倒したものの動けずにいた。

同じ位の年齢の女の子達だったが、どちらも相手を警戒していた。

 

「お、お話したいけどいいかな?」

なのはは、思い切って声を掛けてみた。

 

しかし、それを遮る様に森の方から大きな足音らしきものが聞こえて来る。その場にいた全員が音のする方を見ると木々がなぎ倒され、そこから現れたのは先程より大きな狛犬だった。

 

「タイコンデロガ級?」

「ちょっと聞いてないわよ。あんなのいるなんて!」

夏海は突然、現れた巨大な狛犬の姿に焦り始める。

 

「怜ちゃん、どうするの?!」

 

「戦うしかない! ここを抜かれれば後ろは町だ」

怜と呼ばれた女性は戦う意志を示す。

 

「ええと、状況がよく分からないけど。あれは悪いヤツなのかな?」

どう見ても異相体にしか見えなかったが、なのはは確認してみた。

 

「無論、倒さなければならない相手だ」

刀を持った女の子ははっきりと答える。

 

「それなら私達も協力するよ。フェイトちゃんも、いいよね?」

 

「もちろん。異相体で間違いないと思うし、このままじゃ落ち着いて話も出来ないよ」

 

「是非、協力して欲しい。皆で攻撃すれば何とかなるかもしれん。では行くぞ!」

 

共に戦いなれている二組の女の子達は、即席で陣形を作る。

 

「近接戦闘は私達で!」

巫女装束を纏い、刀を持った神凪怜と大きな鎌と黒のバリアジャケットを装着したフェイトが一緒に巨大な狛犬に突撃して行く。

 

「私は遊撃として、臨機応変に対応させてもらうわ」

ハーフジャケットと短パン姿にカメラを持った夏海が皆のフォローに入れる位置へ移動して行く。

 

「それなら私達は後衛で支援します」

ピンク色の服に杖を持った智花と白いバリアジャケットに同じく杖を持った二人が魔法の準備をする。

 

「しかしお互い一緒に戦うと言うのに、名前も知らないとは…… それなら!」

「いざ、神戯一刀流。神凪怜、推して参る」

言葉が通じ無い敵だったが、仲間に名前を教える為に敢えて名乗りを上げる。

 

「執務管フェイト・T・ハラオウン行きます」

それを理解した彼女も同じく名乗りを上げた。

 

名乗りを上げた二人は高速で移動しながら接近戦で敵の攻撃を回避しながら、相手を切り刻んでダメージを与える。

 

「私はジャーナリスト! 岸田夏海よ」

怜達から少し離れた場所から風の斬撃魔法で牽制する。

 

「陸上部? 南智花です。よろしくお願いします」

魔法少女の様な服装に杖を持った女の子が名乗る。

 

「私は教導隊、高町なのは。智花ちゃん、タイミング合わせて」

 

「いくっよー デバイーーン・バスター!」

 

なのはの杖から薬莢が飛び出すと、急に魔力が高まるのを感じた智花は急いでタイミングを合わせ、炎の玉で攻撃する。

 

「怜、離脱するよ」

接近戦を繰り広げていた二人は、なのはの合図を聞き急いで敵から距離を取る。それと同時に桜色の砲撃が狛犬の体を貫き、続いて炎の玉が狛犬に着弾! 木っ端に微塵にする。

 

「ヤッター、魔物を倒した! あれ? でも霧散してない? 石像の破片が残ってる…… どうして?」

夏海は念の為、カメラでその状態を撮影する。

 

□□□

協力して戦ったお陰で、難敵と思われた敵を倒す事が出来た。

お互い状況が分からない為、情報交換しながら近くの小さな町に向かっていた。

 

「なるほど、私達は同じ地球の日本に飛ばされたけど、まったく別の世界なの…… あ、でも基本的な事は一緒だから安心なのかな?」

なのはとフェイトは小学生まで、日本に住んでいたのでまったく知らない世界よりは良いと感じた。

 

「それで、あの魔物? 異相体? を倒せばいいんだね。魔力反応? リンカーコアみたいな動力源を感じたから、私達に関係無いって事も無いと思う」

執務管らしくフェイトは冷静に分析していた。

 

「まぁ、難しい事は後にして、ここで少し休憩して行こうじゃないの。さっきの残骸の写真も解析依頼している所だから、それまで時間はあるよ」

夏海の提案に全員が頷く。

 

□□□

町に入口に着くとちょうど正月らしく、 正月飾りが数多く取り付けられていて、町中が賑わっていた。

 

「いいな~、お正月! 去年もお仕事が忙しくて実家に帰ってないの。今年も初詣に行けなかったからお参りしたいよー」

なのは目をキラキラさせながら皆の方を見る。

 

「魔物の方はどうする? あと私の実家は神社をやっているから作法含めて教えられるぞ」

 

「怜ちゃん…… お参り行く気、満々のなのね」

智花は半分呆れていた。

 

「魔物は、まかせてなの!」

「レイジングハート、お願い」

「Yes, my master」

なのはの持つ杖状のインテリジェンスデバイスが喋ると同時に5個の桜色の球体が現れ、各方面に飛んで行った。

 

「これで平気なの。辺りを探索してるから何かあったら直ぐに気づくと思う。それまで皆で初詣に行こうよ」

 

なのはの提案により全員で、初詣に出掛ける事になった。

 

□□□

雰囲気も大事と言うことでレンタルショップで全員、着物を借りて神社まで来ていた。

 

「やっぱり着物を着ると正月来たって感じがするな。例年なら、うちの神社の手伝ってる所だがな」

 

「うんうん。いい感じなの。皆、とっても素敵だよ」

 

「こうして、皆で初詣に来るの初めてだね。ちょっと新鮮かも。夏海ちゃんもそう思わない?」

 

「確かに…… よし!みんな、着物も着たしせっかくだから写真撮るよー」

グリモア生徒、なの&フェイト、それぞれ色々な組み合わせで写真を撮影して行く。

 

「それでは、我々もさっそく参拝をしよう。なのは達は、参拝の作法は分かるのか?」

 

「なんとなくしか、分からないかもなの……」

 

「なら、私の真似をすれば良い。最初はあれだ」

指を指す先には、水舎があった。

 

「右手に柄杓を持って水をすくい、まずは左手に水をかける。その次は……」

流れる様な仕草にその場にいた皆は、思わず見惚れてしまう。

 

「あ、あんまりじっと見ないでくれ! は、恥ずかしいじゃないか……」

 

「ご、ごめん。つい、あんまりにも素敵で」

怜の流れる様な作法に全員、見惚れてしまった。

 

参拝の行列に並び待っている間、お互いの話をしていると、あっという間に自分達の番が回って来た。

 

「合掌、お辞儀、鈴を鳴らして二礼二拍一礼する。私の動きを見て真似をしてくれ」

 

怜の動作を良く見ながらみんなで真似をする。

 

「ほら、作法に気を取られて祈願を忘れないようにな」

 

それぞれの願い事を祈る。

 

智花

(転校生さんの彼女になれますように……)

(家内安全。転校生とさらに仲良くなれますように……)

夏海

(大スクープと転校生とデートに行けますように……)

なのは

(フェイトちゃんと、もっと一緒の時間を過ごせますように……)

フェイト

(なのはと温泉旅行に行けますように……)

 

 

□□□

参拝も終え、その後はおみくじを引いたり屋台で食べたりと初詣を満喫していった。

 

「皆、ちょといいかな? なのはが例の物を見つけたみたい」

フェイトに促されて、なのはが皆に説明する。森の奥に洞窟があり、そこを出入りするフード被った人物と狛犬を見つけた事。フード被った人物は顔までは判明しなかったが、自分達が追っている次元犯罪者にそっくりだったらしい。

 

「こっちも連絡が届いたよ。戦闘データと魔物の残骸を撮影したデータから判明したみたい」

学園の話だと、狛犬は魔力を核にして動く石像で、魔力の源として、霧の魔物を核に取り込み動いているらしい。

 

「学園からも追加クエストで、討伐と犯人の捕獲が出ているわ」

 

「みんな、ごめんなの…… こっちの犯罪者が迷惑掛けてしまって……」

「最初に捕まえられなかった、わたし達の責任だよ」

なのはとフェイトは申し訳な無さなそうに謝ってきた。

 

「大丈夫だよ。まだ被害は出て無いから、その前に捕まえましょう」

 

「智花の言うとおりだ。場所も判明したからには、先手必勝で行こう」

 

「それじゃ、準備して行こうなの」

 

□□□

洞窟の入口付近

 

「ただいまー! なのはの言う通り、入口の所に狛犬のゴーレムが2体いたわ。間違い無くアジトね。出入りしている人影は無かったから犯罪者が中にいるか? 分からないけど」

魔力感知され無い様に、夏海が先行して洞窟付近の調査していた。

 

「このまま見てても仕方が無い。突入すべきだと思うが……」

 

「うん。それしかないと思う。見張りを速攻で倒して踏み込もう!」

怜の提案にフェイトは賛成する。

 

「それしか無いね。みんな注意して行くよー」

なのはが皆に声を掛ける。

 

見張りの狛犬ゴーレム2体は、遠距離攻撃で倒したかったが爆発音を立てる訳に行かない為、怜とフェイトの2人でギリギリまで隠れて近づき、近接戦で一気に制圧する事になった。

 

入口の狛犬を倒し、洞窟の中に入ると所々に灯りが設置されて、人工的な部分があった。

そのまま慎重に奥に進んで行くと突然、広い空洞に出る。

 

そこには50体は超えるゴーレムが待ち受けていた。型も狛犬、狼型、人型いて種類も増えていたが、とにかく数が多すぎる。またその1番奥には、白衣を着た次元犯罪者の姿も見える。

 

「トレディア・ダクラス! もう逃げれない。大人しくすれば危害は加えません。ロストギア不法所持ならび大量破壊兵器製造の罪により逮捕します」

大人しく逮捕されると思っていなかったがフェイトは警告を発する。

 

「執務管殿、そう結論を急がずに。私と手を組んで見ませんか?」

 

「どう言うこと……」

 

「我々は、元の世界に帰らなければ行けないと。ジュエルシードの力を上手く利用出来れば可能だと思います。それで、もし戻れた暁には私を今後、追わないと約束して貰えればいいです。見てみない振りをすれば良いだけの簡単な話です。悪くは無い条件だと思いますが」

 

智花達は、なのは達の方に振り向き任せると言う意思表示をする。

 

「ねぇ、フェイトちゃん。戻れ無いかもしれないけどいいかな?」

 

「もちろん、問題無いよ。こっちで魔物討伐を手伝うのも悪く無いと思う」

 

2人の意思は既に決まっていた。

 

「決まりだね! 智花ちゃん、怜ちゃん、夏海ちゃん、よろしくなの」

 

「なのはちゃん達が決めた事なら応援するよ」

智花達は頷き戦闘体制を取る。

 

「愚かですね。このゴーレムの数に勝てると思いですか? 貴女たちを捕まえて人体実験の素材にでもさせてもらいます」

 

「うわぁー、絶対に負けられないわね。こっちこそスクープ写真撮って、晒してやるわよ!」

夏海は心底嫌な顔をしながら負けずに声を荒げる。

 

「みんな、行くよー。絶対に負けないんだから!」

動き出したゴーレムを見て、なのはが気合いを入れる。

 

「動きの速い犬型は私とフェイトで倒して行こう!」

怜は突撃する前にフェイトに伝え、フェイトも頷いて了承する。

 

「それなら、なのはちゃんと私は人型を遠距離から狙います」

「遠距離攻撃は任せてなの」

智花となのはも互いに了承する。

 

「それじゃ、私は漏れて来た敵を狙うわ」

夏海も自分の得意なスタイルで応戦を決める。

 

「それじゃ、レイジングハートお願い!」

「all right」

デバイスのカートリッジシステムが作動し、2発の爆発音と薬莢が飛び出るとなのはの魔力が急に高まる。

 

「トライデント スマッシャー!!」

なのはの砲撃と声が開戦を伝える。

 

「まずは敵の数を減らそう」

突撃して犬型のゴーレムに向かったフェイトと怜は、お互い背後を守る様に背を合わせ、次々に敵を薙ぎ払って行く。それでも敵の数が多く、すり抜けて智花達の方に向かった敵は、夏海が牽制し足止めする。そして足止めされた敵は、なのはと智花の遠距離魔法でそれぞれ倒されて行く。

 

□□□

砲撃と同時に開始された戦闘は、時間が経つにつれて膠着状態になっていた。

理由は単純で、敵の数が多すぎる為だった。

洞窟内はそれなりに広く戦闘自体に問題は無かったが、その広さにも限界もあり敵を数体づつ相手にするしか無く、倒した傍から次の敵が現れる感じになっていた。

なのはの得意な砲撃も洞窟の崩落を考えると、全力全開では撃てなかった。

 

「ちょとキツくなってきたわね。魔力もあと少ししか無いよ。なのは、怜どうする?」

伝令役もこなす夏海からデバイスを通じて、それぞれに連絡が入る。

 

「なのは、あれをやるしかないよ」

「フェイトちゃん。分かった! でも時間を稼がないと……」

 

「時間を稼げばいいんだな? 智花、夏海、最後の魔力で時間を稼ぎするぞ。なのは、フェイト、後は頼んだ!」

 

フェイトは急いで前衛を離れ、なのは隣に並び立つ。

 

2人は当時に魔法の詠唱を唱えて行く。

 

「こちらも踏ん張り所だ!」

「任せなさい!残りの魔力使い切ってでも足止めする」

「わ、私も頑張る」

怜を中心に三角形の陣形を組み、ゴーレム達を足止めする為、少ない魔力で奮戦して行く。

 

□□□

「怜ちゃん。そろそろ限界!」

智花が悲鳴に近い声を上げる。

 

「お待たせしました。おっきいのいきます!」

なのはの声が、限界を迎えた智花達に聞こえる。

 

「智花、夏海、離脱だ!」

 

 

「N&F中距離殲滅コンビネーションアタック!」

なのはの魔力をフェイトのバルディッシュの刀身に集中、フェイトがさらに自らの魔力を乗せた斬撃による威力放射後、なのはの砲撃・フェイトの砲撃で指定フィールド内を満たすことで完成する空間魔法攻撃だった。

指定空間の攻撃により、洞窟の崩落を防ぎつつ敵のみを殲滅する事が可能だった。

 

「ば、馬鹿な…… 一撃で全滅だと……」

 

「観念しなさい。もう足掻いても無駄です」

フェイトに言われ、抵抗しても無駄な事を悟ったトレディア・ダクラスは隣にあった装置を急いで操作する。

 

「Restrict Lock」

レイジングハートが魔法を唱える。

 

次の瞬間、トレディアの両手両足に桜色のリング環が現れ捕縛する。

 

「ヤッター。これで無事、クエストも完了ね」

夏海はピョンピョン跳ねながら喜ぶ。

 

「後はジュエルシードの回収だけど…… どこなの?」

なのは辺りを注意深く確認して行く。

 

「あれ、じゃないのか?」

怜が指を指す方向を見ると、ガラス張り装置の中が液体で満たされていて、その中に黒い小さなクリスタルが見えた。

 

「あれなの! え? 機械が動いてる? 皆、なんか数字がカウントダウンしてるよ?!」

装置が動いている事に気付いたなのはが慌てる。

 

「ええ! それ大丈夫なんですか? 爆弾?!」

智花もデジタル表示されている画面を見て慌てる。

 

「……5.4.3.2.1.0」

数字がどんどん減って行き、遂にゼロを告げると同時に音声が流れる。

 

「Wishing you a Happy New Year」

 

「……あんたちの世界の科学者は、つまらない物作るね」

夏海は呆れた顔をしながら、捕縛されているトレディアを睨みつける。

 

そして装置の隣には、黒い空間が広がり始める。

 

「次元断層? 跳躍、出来る?」

捕まえたトレディアを尋問すると元の世界に帰る為、ジュエルシードを利用して実験をしていて先程、完成したらしい。

 

□□□

 

「智花ちゃん、夏美ちゃん、怜ちゃん、ありがとうなの」

一緒に戦ってくれた戦友に、なのは達は感謝を伝える。

 

「こちらこそ、楽しかったぞ」

 

「また、機会あるか? 分からないけど…… また来てね」

 

「今度、風飛市を案内してあげるから、必ずまた来なさいよ!」

怜、智花、夏海からそれぞれお別れの言葉を伝えられる。

 

次第に黒い空間が小さくなりつつあった。どうやら時間が迫っている様だった。

 

「うん、うん、また来れたらよろしくなの」

「私も、皆と会えて良かった。またね」

なのはとフェイトはそれぞれ再会の約束しながら捕縛したダクラスと共に黒い空間に飛び込んで行った。

 

□□□

 

「なのは達は、どうやら元の世界に帰れた様だな」

 

「不思議な体験だったけど、新しい友達も出来て良かったね」

 

「友達をスクープに晒すにも行かないな~ この写真はお蔵入りにするわ」

 

怜、智花、夏海はそれぞれ思いを口にする。

 

「さて、名残惜しいが我々も学園に戻って、クエストの報告だ」

怜に促されて学園の帰路につく。

    

                END

 

 




いつもお読み頂き、ありがとう御座いますm(_ _)m
お正月アップ予定でしたが遅くなりました……
またその兼ね合いで、話が正月になっています。

次回もクロスオーバー等に余裕があれば書いて見たいと思いますのでその時はよろしくお願いします。 


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