私立グリモワール魔法学園~Another story   作:風飛の丘

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独自解釈、独自設定により原作を大切にされている方はご遠慮下さい。主人公はオリ主 不定期投稿
各専門用語については後書きにて補足
誤字、脱字等ありましたらご了承下さい。

学園生活編は本編のストーリーの間に、まだ出していないキャラやオリジナルストーリーなどを入れ物語を進めて行きます。





グリモア 第7話 学園生活2

学園校門前

 

兎ノ助さんを見かけたので世間話をしていた。

 

「どーだ! 学園生活には慣れたか? 友達は出来たか? 」

「まぁ、学園は女子が多いからバカやるような悪友とかは見つからないかも知れないがな」

 

「そのかわり、女子は選り取りみどりだ。グヘヘ」

 

相変わらずだな~ 本当に風紀委員に捕まるぞ。

でも面白いし、物知りで本当は良い人なんだろう……

 

「確かに男友達は、まだ居ないです…… 今の所は、女子ばっかりです」

 

「そうだろうな~」

「それは別として、どんどん友達を作って仲良くなって信頼関係を築け! 魔力供給もスムーズに行くんだろう? 何より、皆がお前を守ってくれる様になる」

 

守ってもらえる様になるは良いけど、何かあれば守れる強さが欲しい! 自己満足なのかも知れないが……

 

「それにこの学園の育成方針は長所を伸ばし、短所は仲間が補う! だからな」

 

「そうだったんだ。初めて聞ききました」

 

「イギリスの学園なんかは、苦手な魔法の授業もあって 万能タイプの魔法使いを育成するのが方針らしいぞ」

 

「そこから比べればこの学園は一芸タイプなんだろけど戦闘も然り、連帯、陣形も得意として多くのエリートを輩出してるんだぞ」

 

なるほど参考になる。真面目な話しているとすごくカッコイイのに残念な人だな…… 兎のヌイグルミだけど。

 

「頑張って友達を作って、信頼されるようになります」

 

その為に自分のデバイスには特殊なアプリが入っているからな……

身体特長、特技、趣味等々が一発で分かるアプリ!

 

その後、兎ノ助さんとの話を切り上げて約束の時間が来たので移動する。

 

今日はバスターカノンをメンテナンスに出すことになっていた。

場所は魔導機器発明部、宍戸結希さんを訪ねる事になっている。自分の身体検査もあるらしいが……

 

□□□

魔導機器発明部

「すみません」

ドアの前で、何度か声を掛けるが一向に返事が無い。

仕方が無いのでドアを開けて中に入り声をかける。

 

「すみません~ 誰か居ますか?」

やはり返事は無い。

 

留守なのかな? 予約は入れてたけど……

 

仕方が無いのでもう少し奥の方に入って行くと……!?

 

小柄で長い髪をうしろで1本に束ねた女の子が……

 

髪に付けてあるリボンと同じ色(黄色)の下着姿で立っていた!

 

幼い? どこか神秘的な雰囲気を感じさせ、均整のバランスがとれた体と白い肌に、惹きつけられる様に見てしまった。

 

は! 不味い! 露骨に見てしまった。

 

どうやら丁度、制服に着替えている所に来てしまったようだ。

 

女の子はこちらを見ながら淡々と言う。

「貴方は侵入者ですか? ならば排除します!」

 

慌てて後ろを振り向き

「侵入者では無いです!! 着替えてる所を覗いてごめんなさい」

 

「そうですか、なら変質者ですか?」

 

「違います!! 宍戸さんに用があって来ただけです」

 

「ならドクターを呼んで来ます」

と言いながら女の子が移動する足音が聞こえるので、後ろ向きのまま、先に着替えて欲しいと伝える。

 

「そうして欲しいなら先に着替えるわ」

 

この子は羞恥心とか無いのか?

 

しかし殴られて、怒られても仕方がないと覚悟したのだが…… そんな事にはならなかった。

そんな事を考えている内に、彼女は宍戸さんを連れてくる。

 

「あなたが転校生君ね。何で? 後ろ向きなのかしら? 」

 

「いえ、これには深い事情がありまして……」

恐る恐る振り向く。

 

そこには、白衣を着た女の子と先程の着替えを覗いてしまった女の子がいる。

 

「自己紹介が必要ね。私は宍戸 結希。たぶん発明家? でこちらが立華卯衣よ」

 

「この子の検査データを確認してて、あなたが来たのに気づかなかった」

 

「来栖 銀河です。検査と銃のメンテナンスに来ました」

 

「確か…… そんな予約あったかも知れないわね」

 

予約を入れたのに覚えて無いのか、この人は!

 

「卯衣はもう帰っていいよ。この人の顔を覚えておいた方がいいわ。魔力不足になったらお願いするのよ」

 

「分かりました。覚えておきます」

そう言って、彼女は部屋を出ていく。

 

「さて、最初に銃のメンテナンスをするからそこの検査台に置いてちょうだい」

 

持って来ていたバスターカノンを言われた場所へ置く。

 

彼女はそのまま端末を操作しながらメンテナンスして行く。

 

その様子を見ながら事前に調べていた彼女のデータを思い出す。

 

宍戸結希 15歳 身長151㎝ 体重39㎏ B77 W52 H76

特技 発明 趣味 知識の吸収

魔導機器発明部 部長

このバスターカノンを作ってくれた人でもある。

 

「完了よ。致命的な破損無し。細かな傷があるけど問題ないわ」

 

「後、ソフトウェアの方で魔力変換率を上げたからもう少し魔力を込めても大丈夫」

「このまま、持って帰って良いわ」

「後は、あなたの魔力量を測るから上着を脱いでそこで横になって」

 

言われた通りに寝台で横になる。

手や胸に吸盤みたいな物を付けられ5分程が経過する。

 

「もういいわ、計測完了よ。聞いてたよりずっと魔力量が多いわね……」

 

「どれぐらいなんですか?」

 

「具体的な例が無いから何とも言えないけど…… 1人当たりの平均魔力量から逆算して、世界人口の30億人分ぐらいはあるわ」

 

「ええええぇー」

信じられない……

 

「ありえないけれど事実。あなた何者なの? 某国の人体改造人間? そんな技術は何処にも無いから違うと思うけど……」

 

自分でも何者なのか? 疑問に思うが魔法が少し使える普通の高校生?

 

「その膨大な魔力を受け渡し出来る力、世界を変えるかも知れないわね」

 

途方も無い話で実感が全く無いが…… 世界を変えるか……

 

「これで終わりだから帰ってもいいわ。また機会があればよろしく」

 

「はい。ありがとうございました」

 

世界を変える力…… やっばりよく分からないな。

 

夕暮れまで時間があるので、先程の立華卯衣のデータをデバイスで確認して見る。

0歳 身長154㎝ 体重39 B79 W53 H78

趣味 昼寝 特技 節約

0歳? データ入力間違いなのか? やっぱり不思議な子だな……

 

デバイスで情報確認しながら歩いていると、いつの間にか噴水の前まで来ていた。

そして、すぐ近くのベンチでは1人の女の子が人形に針を通している。

中等部より学年が下の子かな? まるでお人形の様に可愛らしいと思っていると……

 

「・・あ・・ぁの・・な な・・に・・か・・」

すごく小さな声で、途切れ途切れに話してかけて来る。

 

《やいやい! お前、オレっちの可愛いありすをいじめるつもりか?》

《それならオレっちが成敗してくれる! かかってこい!》

人形が威勢よく喋る?!

 

人形が喋る? 魔法? 腹話術?なのか。

 

「何をしてる? 学園内での争乱は校則違反だぞ!」

声のする方を見ると、怜が近づいて来る。

 

《神凪、こいつがオレっちのありすを襲うとしたんだ! 》

 

「えぇぇ、勘違いだ。何もしてないよ」と否定する。

 

怜に冷たく見られた気がしたが気のせいだろう。

 

「襲う? 少し離れて居たが、見てた限りそんな事はなかったようだったが?」

 

《いいや! これはオレっちへの宣戦布告とみた!》

 

《ありすはオレっちが守る! かかって来な!》

 

「・・だ・・め・・ぇ」

 

《止めるな! ありす オレっちの使命はありすを守ることさね》

 

怜が近寄ってきて、耳を貸せと小声て話しかけて来る。

 

「楠ありすは極度の人見知りで、人形を介さないと話せないのだ」

「代わりに人形の方は口は悪いが、人付き合いを学んでいる所なんだ」

 

「なるほど、そう言う理由か」

 

「私がよく言い聞かせておくからありすは、寮に帰った方がいい。もうすぐ日も暮れる」

 

《仕方がない。今回は見逃してやる! オレっちの名前はクレイジープリンセスだ! 覚えておきな!》

 

「・・か・・ぇ・・ろ・・」

ありすはちょこんと頭を下げて、寮の方へ向かって走って行く。

 

「すまなかったな」

怜が謝る。

 

「気にしてないよ。あんな子も魔法使いなんだ…… 戦える自分達がしっかりしないといけないな……」

 

「ああ そうだな。皆を守れる力を磨いて行かなければならない。修業あるのみだ!」

 

「さて、我々も戻ろう」

 

END




いつも、お読みになって頂きありがとうございますm(__)m

学園生活編で色々と物語を試して行きたいと思います。

2016/10/21 一部修正完了済み

学園組織
【執行部】【生徒会】【教員部】に分立している
執行部
理事長をトップに軍隊としてのグリモアを統括。
生徒会
生徒会長をトップに自治組織としてのグリモアを統括。
教員部
犬川学園長をトップに教育機関としてのグリモアを統括。
相互不干渉が原則であり、他の機関が教育内容を制限したりはできない。校則などは三者の折衝で決める

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