梨花さんのメイン武器が来るぞ!
アルハザード「行ってらっしゃい」
数年後のあなたへ
梨花Side
いつもの様に起き、いつもの様に一日を過ごし、いつもの様に寝る。
日々変わらずに過ぎ去って行く時間、
もしも、再び
今は眠ろう、この継ぎ接ぎだらけの心の中で
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朝、5時に起床。
顔を洗いランニングウェアに着替え外に出る。
朝の冷たい風を感じながら私は走り出す。
お気に入りのランニングコースに向かうとそこには10人位のおじいさんおばあさん。
健康の為に走っているそうなんだ。
元気よく「おはようございます」と言えば「おはよう」と返ってくる。
あいさつが返ってくるって言うのはとても嬉しい事だね。
2時間ほど走り続けて帰ってくる。
その後は汗を流しにお風呂場へと向かう。
これが最近の習慣なんだ。
梨花Side out
???Side
主となる人を感知した。
これはいったい何度目の起動になるのだろうか。
私はいったい後、何度この様な事を繰り返さなければならないのか。
もう嫌だ、逃げ出したい・・・そんな事を何度思ったか忘れてしまった。
思った所でこの運命は変えられない、ならば受け入れれば良い。
何時からか私は非情であろうとした、冷徹であろうと努めていた。
ただ一つの目的、私の完成の為に。
この繰り返しを終わらせるために。
私の主になる王を利用する。
無茶な事をさせ、危険な目に合わせても気にしない。
使える所まで使い、最後はボロ雑巾の様に捨ててやる。
そこに一切の感情を持たないでいること。
必要以上に干渉など絶対にしないこと。
主の事など知った事ではない、私はただ自身の完成の為に
―――そう出来ればよかったのに。
根が腐った奴ならば平気だった、それだけなら耐える事も出来た。
でも現実はそうじゃない、心の優しい主だっていた。
むしろそう言う主の方が多かったはず。
私がただの機械であったなら、心を持たない冷徹な機械でさえあったならこんなにも辛くは無かったことだろう。
だが、私はデバイス。
所詮は主を一番に考え、主の為に働く事が第一と定められているインテリジェントデバイス。
ならばなぜ自ら主を不幸になど出来ようか。
そんないろいろな思いに押し潰されそうになっていた私は中途半端に主を助けたり助け無かったりを繰り返していた。
結果、私は幾人もの主を見殺しに、不幸にしてきたのだ。
歴代の主の中には年端もいかない子供からお年寄りまでいた。
助けを求める声を聞きながら私は動かなかった。
彼らには彼らなりの幸せを過ごす権利が等しくあったと言うのに私がそれを―――
結局は私の甘さが原因で何人も犠牲になった。
誰も死んでほしくないから、悲しんで欲しくないからという願いで作られたデバイスがその願いを叶えんがために、多くの主を殺めた。
私は多くの犠牲の上に存在している。
今度こそと、私は決めた。あと少し、あと少しで私は完成する。
甘さを殺し、気持ちを押し込め効率よく、ただ一つの目的の為に利用する。
今度の主は世界を跨いだ遠くに居られるらしい。
さすがにもう、この空間から人を探す事が難しいのだろう。
《とりあえずは、この空間から出る事が優先ですね・・・アルティナ様は今日はまだ寝ているのでしょうか。気にする事では無いですかね、あの方ならば大丈夫でしょうから》
私は長い時間を過ごしてきたこの地を離れることにほんの少しの寂しさを覚えながらも出発した。
まだ見ぬ私の主・・・会うのはおそらく数年後、その時までどうか幸せな日々をお過ごしください。
・・・・・・行ってきます
???Side out
この空間を一言で表すならば『黒』ただそれ一色。
だが、目に見えて輝く物がある、それは黄金の光を放つ国。
闇に支配されたこの空間に不釣り合いな神々しい異物が浮かぶだけ。
衰える事を知らない黄金の光はさながら夜空に浮かぶ月のよう。
ここには様々な世界がある。
かつて科学が栄えていた世界、魔法が栄えていた世界、無人世界などなど。
ロストロギアの暴走や不幸な事故、人為的な事件・・・様々な理由で沢山の人と共にこの虚数の海に沈んでいった世界が。
時が過ぎ、人々は世界が滅びると同時にほとんどが死に絶えてしまった。
ここは『虚数空間』 世界の墓場。
魔法を使う事が出来ず、脱出する事も出来ない真の空間、闇だらけの場所。
ここに迷い込んだが最後、死ぬまで出る事が出来ないとされている場所。
そして多くの世界が滅んだこの空間で今も滅びる事無く存在している黄金の光を放つ国。
この国の名は『
それは飾り気のない綺麗な球体、水色の宝石。
自らの完成の為に動く主思いの優しすぎるデバイス。
必要なものは【特殊魔法力】、これをある一定量吸収する事で彼女は完成する。
ぷかぷかと浮きながら移動する彼女。
この国の出入口へとぷかぷか、ぷかぷか。
そんな、今代の主の元へと向かう彼女はとある呪文を呟く。
《我民を導く王なり》
彼女の主は王になり多くの民を導く事になる。
《期待のもとこの力をつかみ取り》
彼女の力を手に入れた主は民の期待をその身に受け。
《闇を心に光を民に》
彼女の主になる者は等しく心に闇を持つ。
主は闇を乗り越え、民に希望を与える。
けして、歩みを止める事は無い。
《そして、希望の力をこの身に集め》
民の希望を力に変えて。
《この身は王で、希望を光に》
誰もが幸せな国を願って作られたデバイスと共に主は成長していく。
歩みを止めないならば、希望の光を手にするのは何時になる?
これは契約、デバイスとその主が一番最初に行う大切な事。
彼女が一番重んじる儀式なのだ。
呟き終わった彼女はゲートを開く、この空間と外の空間を繋げるゲートを。
《このゲートを出るまでは無駄に起動していなくて良いでしょう。後は自動で外に出してくれるのだから》
彼女はいったん待機状態に戻る。次の瞬間、彼女の身体はゲートに吸い込まれていった
次に彼女が目を覚ました時、とある部族にいた。
『スクライア一族』に
彼女の名前は梨花との契約の時に交わされます。
とりあえず
【特殊魔法力】
~ロストロギアだけから吸収できる魔力。アルハザードではロストロギアと言う名称が無く不思議な魔力だったことから初代アルハザード王が【特殊魔法力】と呼ぶ事に決めた。
解説まとめの様なものを今度だそうと思うこのごろ。しかし今回梨花の出番が少なすぎました。次回はなんの話にしようかな。
今回はこれまで