表の神と裏の神・・・。本来交わらない筈の存在がここで対峙するなんてね。」
「あぁ、これは傍観している我々も危険だな。」
そう言いながら紫とメルト・グランチはゆっくりと後退し、2人の様子を伺う。と、エリュシオンが剣を地面に刺して一枚のスペルカードを取り出して口を開く。
「アンタが相手だからこれで少し様子みようかしらね。」
「お前が何をしようと余には届かぬ。」
「試してみる?」
そう言うとエリュシオンは宙に浮かび、スペルカードを発動した。その瞬間、ガイルゴールを囲うかのように6つの紫色の柱がガイルゴールを覆う。
「『光と闇の転生』」
その瞬間、6つの柱が一つに束ねられたかと思うとそのまま巨大なドーム状の形に変形してガイルゴールを覆う。だが次の瞬間、ドームが少しずつ小さくなっていき、遂にはガイルゴールのいる場所で消滅した。それを見ていた霊夢が口を開く。
「そっか、ガイルゴールは全てを制圧する能力を持っているから奴の攻撃が効かないのね!」
そんな中、エリュシオンが目を細めて口を開く。
「やっぱアンタには効かないか。んじゃ弾幕勝負なしの近距離肉弾戦と行こうかしらね!」
そう言うと彼女はスライムを銃と剣に変えてガイルゴールに向かっていく。対するガイルゴールもどこからか刀を取り出してエリュシオンに向かっていく。そのまま2人は斬り合いに発展していく。それを見ていた九十九が口を開く。
「なんだよあれ・・・あまりにも斬撃が速すぎて目で追いきれない。」
「神と神の戦いがここで見られるなんてね。」
そういう彼女に琥珀が言う。
「おっと!ちょっとこれは本当にやばいかも!」
そう言いながらエリュシオンはガイルゴールの剣撃を避けていく。逃げ続ける彼女にガイルゴールが眉間を寄せて言う。
「逃げるだけか?千年殃禍を何度と妨害されたこと忘れはせぬぞ。」
「ククク、私がただ逃げてるだけだと思う?」
そう言うとエリュシオンは目線をガイルガールの足元へ向ける。彼女につられてガイルゴールも足元を見る。その瞬間、エリュシオンは銃を構えて3発放った。
「ぬぅ!!」
咄嗟に反応したガイルゴールだが避けきれなかった1発が右腕を捉えた。その瞬間、銃弾で撃ち抜かれたとは思えない量の血が腕から流れ始める。それを見た琥珀が目を細めて心の中で言う。
(あの傷、確か千年殃禍で楓ちゃんと依姫によって貫かれた傷の箇所。まさかあの凶神、それを知ってて狙ってるつもりなのかな?)
そんな中、エリュシオンはガイルゴールに向かって発砲を続ける。ガイルゴールは避けたり刀で弾いたりするが避けきれなかったり弾ききれなかった銃弾が体のあちこちを掠ったり貫いたりとどんどんガイルゴールの体から血が流れる。
「どうしたの?随分と余裕がなさそうね?」
そう言ってエリュシオンはガイルゴールの目の前に移動するとそのまま顔面に蹴りを浴びせた。
「あの場所は、確か小宝さんが殴り飛ばした時の場所と同じ!!あんのババァ!!」
思わず歯を食いしばり声を上げる九十九。そんな中、ガイルゴールは蹴られた影響で鼻血を流しながらも蹴りによって伸びきった彼女の足を掴んだ。
「うわっと!?」
声を上げる彼女とは別にガイルゴールはそのまま彼女を勢いよく地面に叩きつけた。
「ゴフッ・・・。」
勢いよく背中から地面に叩きつけられたエリュシオンはそのまま吐血する。そんな彼女に追撃をすべくガイルゴールが勢いよく刀を彼女に振り下ろす。
「チッ!」
その斬撃をエリュシオンは頭を少し動かして躱す。その瞬間、ガイルゴールは空いている左手でエリュシオンの首を勢いよく掴んだ。
「ぐっ!?」
そのまま軽々と彼女の体を空中に持ち上げるとそのまま再び勢いよく地面に叩きつけた。
「ぐあっ!!」
彼女を叩きつけた衝撃が霊夢達にも襲いかかる。
「うわっ!」
「なんて勢いなんだ・・・。」
そういう霊夢と妹紅とは別にガイルゴールはエリュシオンを掴んだまま勢いよく巨大な岩へ投げ飛ばす。勢いよく投げ飛ばされた彼女はそのまま大岩を粉々に砕いて勢いよく吹っ飛ぶ。そのまま吹っ飛ばされたエリュシオンは地面を転がり、地面に疼くまる。
「・・・!!」
と、ガイルゴールが多少の痛みを感じて左腕を見る。左腕には刃物で切ったような傷が出来ており、そこから鮮血が流れていた。
「奴め、吹っ飛ばされる瞬間に剣で余の腕を切り裂いたか。」
「ゴホッゴホッ、そう容易くアンタにやられて続けるわけにはいかないんでね。少しばかりはやらせてもらったわ。」
そういう彼女はガイルゴールによって頭から血を流し、足を引きづらせて全身ボロボロの状態だった。だが彼女の漂わせるオーラが先程と変わったのだ。その証拠に先程エリュシオンが辺りに撒いた凶神ウイルスによって紫色の景色がもっと紫色に染まっていたのだ。それを見た紫が目を細めて口を開く。
「奴が言ってた、『凶神ウイルス』による影響が増しているわ。まだ影響はないにしろ、このまま居続けるのは危険ね。」
「あぁ、我々も命の危機に晒される。」
セコンドが言う中、エリュシオンが剣をガイルゴールに向けて口を開く。
「ガイルゴール、私はアンタが気に入らないのよ。禁断の果実の力を手に入れて復讐を果たそうとしたらアンタが邪魔した。そして私は多くのクソ人間どもに裏切られ続けた!!!今日ここでアンタを殺す!!!」
そういう彼女の目にはかつて見たことがないほどの殺意が宿っていた。そんな彼女を見たガイルゴールがゆっくりと口を開いた。
「エリュシオン、お前は禁忌の罪を犯した。それは天界であれ余であれ決して許されないこと。人に裏切られようが何だろうが関係はない。お前は多くの命を奪ってきた。そして余が作り出した世界を踏み躙り、破壊しようとする。それは決して見過ごせぬ。」
そういうガイルゴールの目にも強烈な殺意が沸いていた。そんなガイルゴールにエリュシオンが銃をしまい、剣を構えて言う。
「それじゃあ、どっちが先に滅ぶか決めようじゃない。」
「まさかここでお前と気が合うとはな、良かろう。」
そう言うとガイルゴールは刀を片手に構えてエリュシオンを向き合う。お互いに体はボロボロ、そんな2人の放つ殺気を見て一部の兵士や妖怪達は白目を向いて気絶してしまった。それを見た霊夢が辺りで次々と倒れて行く兵士や妖怪達を見て言う。
「な、なんて眼差しなの。一定の霊力を持たない兵士や妖怪達が次々と倒れて行ってるわよ!?」
「これが神の圧ってやつなのかなぁ。耐えられてる僕らが不思議だね。」
そんな彼女に琥珀が口を開いた。と、楓が目の上の傷を軽く手当てしながら言う。
「私達ここにいて大丈夫か?あの2人の攻撃に巻き込まれる可能性があるぞ。」
「その時は任せて、僕や王様達が守るよ。」
「自分勝手なことを言うではないか。まぁいい、この状況だとも、仕方ない。」
あまり納得いっていないメルト・グランチは渋々了承した。そんな中、エリュシオンとガイルゴールは睨み合ったままその場から動かなかった。
「
「お前に余を倒すことなどできぬ。」
お互いに引かないガイルゴールとエリュシオン。しかしこの戦いは最悪な方向へと進んでいく・・・。
次作もお楽しみに!