東方混沌記   作:ヤマタケる

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百々との戦闘の際に禁断の果実を口にしたエリュシオンは巨大な悍ましい姿へと変貌する。


第186話 全て呑まれる

突如巨大な姿へと変貌したエリュシオンを見てユニ達は声を漏らす。と、九十九が口を開いた。

 

「なぁ百々、あのババァといてあんなの知ってたのか?」

 

「・・・あぁ、禁断の果実の存在は知ってた。けどあんな力が宿っているのは知らない。」

 

「僕も初めて見るね。」

 

彼に続いて琥珀が口を開いた。と、その時だった。蜘蛛のような姿のエリュシオンの背中から突如として無数の触手が生え始めたかと思うとその触手が辺りに勢いよく飛んでいく。

 

「うわぁぁぁ!!」

 

「やめてえぇぇ!!」

 

「ガァァァ!!」

 

その触手は辺りにいる月の都、五大王の兵士やモンスター、幻獣やナイトメア達を次々と取り込んでいく。更には戦死した兵士やモンスター達、木々までも取り込んで体に取り込まれていく。それを見たユニは目を見開いて口を開く。

 

「な、何よあれ。敵味方関係なく取り込んじゃってる!?」

 

「命ある物を全て飲み込むってか・・・。」

 

ユニに続いて影裏が言った時だった。辺りにいる者達を取り込んだ触手がユニ達目掛けて飛んできたのだ。

 

「これマズくねぇか!?」

 

「逃げることを優先するわよ!!」

 

悠岐に続いて紫が辺りに響くように大きな声を上げる。彼女の言葉を聞いたユニ達は一斉に散らばり、触手から逃れようとする。馬に乗って並走するセコンドとメルト・グランチが触手を見ながら言う。

 

「グランチ、見よ。奴から出る触手がありとあらゆる者全てを取り込もうとしている。」

 

「あぁ、そのようだな帝よ。先程見たのだが、鋼鉄城の内部に触手が侵入しているのを見た。おそらく幻獣も吸収の対象なのだろう。」

 

そんな中、飛びながら逃げるユニと影裏を箒に乗せて逃げる魔理沙の3人が触手から逃れながら話していた。

 

「おいおい、あんなのに呑まれるのは御免だぜ。影裏、なんとかならないのか!?」

 

「俺にそう言われたってさっきから銃弾打ってるが何も変わらない。ユニこそ何か出来ないのか!?」

 

「飛びながらスペルカード使うのは霊夢や魔理沙の役目でしょ!?私じゃどうしようも!!」

 

「ったく、幻想郷の守護者が聞いて呆れるぜ。」

 

そんなことを話していると隣の茂みから触手から逃れようと飛ぶ霊夢と暁、馬に乗って走る楓と悠岐が姿を現した。

 

「悠岐、楓!」

 

「霊夢に暁君!」

 

魔理沙とユニがそれぞれの名を叫ぶ。と、暁が霊夢と並んで飛びながら口を開いた。

 

「あれ、何か妙です。触手に先程雷切による雷の攻撃を放ったところ、すぐに引いていってしまいました。」

 

「私も同じよ。封魔針を放ったらそのままエリュシオンの元へと引いていったわ。」

 

「てことはあの触手には弾幕が有効ってことなの!?」

 

「いえユニさん、それは分かりません。ただあの触手から逃れるにはこうするしかなさそうです。」

 

暁がそう言った時だった。ユニ達の背後から勢いよく触手が襲い掛からんと突っ込んでくる。

 

「チッ、しつこい奴ね!封魔針!」

 

「激龍斬!!」

 

咄嗟に霊夢と悠岐が触手に向かって攻撃を放った。攻撃を受けた触手はそのまま一気に本体の元へと引き下がっていく。だが立て続けに触手が襲いかかってくる。

 

「まだいやがるのかよ。くらえ!!」

 

影裏も弾幕を放ち、触手を振り払う。

 

「『我は維新を突き動かす者』スパークバレット!!」

 

立て続けに暁が能力を用いて赤い服にいつの間にか着替えたかと思うと無数の弾を辺りに群がる触手に放った。それらの攻撃を受けた触手はそのまま引き下がっていく。

 

「な、なんとかなったわね。」

 

「でも、これで終わったとは思っていない。」

 

霊夢と楓がそう言った時だった。突如男女の声が辺りに響いてきたかと思うと百々、九十九、琥珀の3人が触手から逃れようとユニ達の元へ全速力で走ってきたのだ。

 

「ちょっとあんたら!?何してんのよ!!」

 

「私に任せろ。氷界ブリザード!!」

 

咄嗟に楓がスペルカードを発動して百々達の背後から迫る触手に向かって凍てつく吹雪による攻撃を放った。楓の攻撃を受けた触手は先端が凍ったままエリュシオンの元へと引き下がっていった。

 

「た、助かったよ〜。」

 

「ったく、バカ兄貴がすぐに逃げないからだぞ。」

 

「仕方ねぇだろ。エリュをなんとかしないといけねぇんだからよ。」

 

と、その時だった。突如ユニ達の背後から一際大きな触手が現れたかと思うとそのままユニ、魔理沙、影裏を取り込んだ。

 

「きぁぁぁ!!」

 

「うわぁぁぁ!!」

 

「ダァァァ触手プレイは嫌だァァァァァ!!」

 

すぐに悠岐、楓、琥珀、百々、九十九、暁、霊夢が3人を救おうとする。だが瞬時に無数の触手が現れ、悠岐達を取り囲む。

 

「チッ、数が多すぎる。」

 

「纏めて吹っ飛ばしますか?」

 

「それもアリだがまずは3人を救出しないと。」

 

舌打ちする悠岐とは別に状況を見る暁と霊夢。そんな中、3人が叫ぶ。

 

「考えてないで助けてぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「呑まれるのは絶対御免だぜ〜!!」

 

「触手プレイは絶対に嫌だァァァァァ!!」

 

そのまま3人が本体に引き込まれそうになった時だった。突如辺りにスペルカードを発動する音が響いたかと思うと紫色の強い弾幕による攻撃が3人を取り込む触手を捉えたのだ。

 

「うわっ!」

 

「きゃっ!」

 

「助かったァァァァ!!」

 

触手から解放された3人はそのまま地面に落ちる。3人の元へ1人の女性が突如空からゆっくりと降りてくる。

 

「哀れな。」

 

そう一言だけ呟く女性を見て魔理沙は目を見開きながら口を開く。

 

「あ、あんたは純狐!?怪我は大丈夫なのか?」

 

「あの程度の傷で戦闘不能になるほど私は衰えてはいない。」

 

「その割には嫦娥倒す時より悔しがってたじゃない。」

 

そう言って彼女の背後から赤髪の女性が姿を現した。彼女を見てユニが口を開く。

 

「あなたは、ヘカーティア・ラピスラズリ!?」

 

「あ、あなたがあの月人の子ね。ある程度聞いてるわ。」

 

4人が話している中、悠岐、楓、百々、九十九、霊夢、暁、琥珀の7人は触手を振り払っていた。

 

「封魔針!!」

 

「姉さんお借りします。封魔針!!」

 

「俺も借りるぜ霊夢。封魔針!!」

 

「アタシも力借りるよ霊夢。模擬マグメル、封魔針!!」

 

「文字よ。」

 

「龍の波動!!」

 

「燃え盛る吹雪!!」

 

7人が一斉に攻撃を放ち、触手をどんどん払っていく。だが払いきれなかった9本の触手が琥珀を除く6人に襲いかかる。

 

「みんな!!(マズい、あの速度は間に合わない!!)」

 

咄嗟に琥珀が手助けに入ろうとするが既に触手は6人の目の前まで迫っていた。

 

「姉さん!!」

 

「九十九!!」

 

「楓!!」

 

咄嗟に暁、百々、悠岐の3人が彼女らを守ろうと前に出る。だがその時だった。突如9本の触手が彼らの前で止まったかと思うとそのまま一気に本体の方へと引き返していったのだ。それを見た琥珀が目を細めて口を開く。

 

「これは・・・一体どう言うことなのかな?」

 

「分からないが、助かったのか?」

 

彼に続いて悠岐が口を開く。

 

「おーいみんな!!!」

 

その声が響いたかと思うとユニ達の前にスキマが現れ、そこから紫が姿を現した。

 

「紫!」

 

「みんな無事だった?いや、今はそんなことより先に状況を説明しにいった方が良さそうね。みんな着いてきて、これから大規模な会議が行われるわ。」

 

そう言うと紫はスキマに入るようユニ達を手招きして奥へと入っていった。彼女に続いてユニ達もスキマの中へと入っていった。

 




触手による取り込み、その理由とは!?
次作もお楽しみに!
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