――艦長室
「いきなりですが艦長、俺をパラオに潜入させてください。」
俺の急な提案にオットー艦長は目を点にさせて驚きを隠せない感じだった。
「少佐、それは本気なのか?パラオは敵の拠点なんだぞ」
「それは知ってます。しかしこのままバナージを放ってなんかいられません」
「うーむ…」
艦長は暫く考えたあと一つ条件を提示してきた。
「よかろう。だが、少佐が行くまでの行き方。バナージ君との接触方法、そしてガンダムとバナージ君の脱出方法を教えてくれ」
「分かりました。」
俺は艦長に作戦を伝えた。簡単に言うと
①エコーズ所有のMS"ロト"を使用しパラオに潜入。
②バナージ及びユニコーン捜索にはパラオに潜伏している内通者から情報を得る。
③脱出時は俺がパラオに潜入してから1日後、ネェル・アーガマ隊がパラオを奇襲、その混乱に乗じて脱出する。
「…と以上が、私の考えた作戦です。それにこの艦にはハイパー・メガ粒子砲が搭載されているはずです。」
「あれを使うのか?」
「はい、出なければこの作戦は成り立ちませんから」
「分かった。少佐の作戦を行おう。まずはダグザ中佐にロトを借りなくてはな」
「その件は艦長に任せます。俺は今すぐパラオに向かいます。」
「こんなに早くか!?まだこちらの準備が出来てないぞ」
「艦長…時は金なりですよ」
「馬鹿もんが…」
艦長室から出た俺はロトが待機している格納庫を向かっている最中、要人が入れられている部屋の前に来た。
「少佐、どうなさいました?」
「ミネバ・ラオ・ザビに話があってきた。開けてくれないか?」
「はあ、少しだけでしたら…」
「ありがとう」
俺は看守に鍵を開けてもらい部屋の中に入った。
「やっぱりバレてしまったな…」
「仕方ありません。遅かれ早かれバレたことでしょう。」
「そうだな…」
あまりに会話が続かなく途切れそうだったので、話題を変えバナージ救出作戦を伝えることにした。
「これから、俺はバナージを助けに行く。」
「まさかあなた1人でパラオに行くのですか!?」
「そうだ、1人の方が動きやすいから任務を遂行しやすい」
「そうですか…でもあそこにはフル・フロンタルやマリーダなどの強者がたくさん居ます。」
「俺は別に戦争しに行くんじゃない。バナージを救出しに行くんだ」
今度はミネバがあまりにも心配そうな顔で見てくるので、また話題を変え今度はマリーダの話をした。
「そういえば、四枚羽根のMSのパイロットはマリーダという人が乗っているんだろ?」
「ええ、そうです。」
「あの人、インダストリアル事件のずっと前に会っていたと思うんだ…もしかしてアクシズにいたことあったか?」
「なぜそれを!?」
ミネバが聞いて驚いた単語"アクシズ"…何故、俺の中からアクシズと言う単語が出てきたんだ?
アクシズについて話そうとしたら看守から時間終了の知らせが伝えられた。
「時間か…それじゃあミネバ、また会える日を楽しみにしている。」
「ええ、御武運をお祈りします。」
「ありがとう」
俺は部屋を出て、格納庫に向け歩を進めるのであった。
――格納庫
「整備員、ロトの出撃はいつでも出来るか?」
「はい、常に出撃出来るようにとダグザ中佐に言われてますから」
「では、早速だがカタパルトハッチを開けてくれロトを出撃させる」
「え、ちょっ、ちょっと少佐!?なにをしてるんですか?」
「だから、ロトを出撃させると言ってるだろ?理由は艦長から聞いてくれ。早くしないと砲撃でハッチに穴あけんぞ」
「わ、分かりました。」
俺はカタパルトから射出され進路をパラオに向けた。
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ネェル・アーガマを出発してから数時間後…パラオには太陽の光が降り注いでいた
――ネオ・ジオン残党軍拠点 "パラオ"
パラオに接近するデブリが風船のように破裂し中からシュウが搭乗するロトが姿を現した。
「ロトは面白い機体だな…」
俺はパラオに着岸したあとネオ・ジオン艦艇が停泊しているドッグを通り、市街地に辿り着いた。
「さて、囚われたバナージはどこに居るかな?」
シュウはニュータイプであった為、常人とはかけ離れた空間認識能力を使いバナージを探し始めた。
「ふむ、そこにいるのか」
俺はバナージの気配を感じた方に足を向け歩き始める。すると数分後、今まで見てきたパラオの市街地とは異なり、厳かな雰囲気を醸し出すところに辿り着いた。
「ここからバナージの気配を感じる…それにフル・フロンタルとマリーダの気配もだ」
多分ここはフル・フロンタルの屋敷か何かだろう…
「居場所は分かった。だがこの後どうやってバナージと会うか…」
屋敷の周りを散策していると裏口みたいなところからネオ・ジオン兵士が出てきた。
「お、軍服を借りようかな」
俺は出てきた兵士に気付かれないように近づいたあと気絶させ、軍服を剥ぎ取った。
「よし、これならバレる事はないだろう」
屋敷に潜入しバナージが居る部屋付近に着いた。だが扉の前に居たのは、銃を持った兵士2人と中年ぐらいの男、それとマリーダが立って居た。
「くそ、やっぱり居たか…ここは出直した方が良さそうだ。ネェル・アーガマ強襲まで14時間か…」
流石にマリーダと銃を持った兵士に勝ち目は無かったない為、俺は屋敷から退却し内通者と呼ばれる人に会いに行くことにした。
人通りをまちまちな所を待ち合わせ場所に指定した。数分待っていると俺の方に1人の男性が向かってきた。
「ここでシュウ・クラナドという男を待っているんだが」
「俺です」
「やはり君か…ここらじゃ見かけない顔だからね。さて、早く用件を済まそう」
「はい、この紙をバナージと言う少年に渡してください」
「この内容は…」
「ガンダムの場所です」
「分かった。責任を持って渡そう」
「お願いします」
俺は内通者の男と別れ、その時が来るまでパラオの市街地に身を潜めることにした。
更新が遅くなってしまい申し訳ありません(^_^;)
だいたい3日毎に更新予定をしてますが、なかなか案が浮かばなかったり忙しかったりと…
とにかく、皆様が楽しんで読んでいただけるように努力してまいりますので宜しくお願い致します。
次回は、パラオ脱出を書きたいと思います!