機動戦士ガンダムSEED ザフトの名参謀? その名はキラ・ヤマト   作:幻龍

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ネタが尽きたので最終話になります。

種運命編は前から言っていた通りやらないと思います。何せ原作と違いがありすぎてプロットを作成するのも困難ですので……。

if続編は一応考えているのですが、投稿日は未定です。何せプロット作成もまだですから……。キラだけ転生するか、それとも転移の話にするか迷っています。


最終話

 西部戦線で大西洋連邦軍が撤退する少し前。

 東部戦線ではユーラシア連邦の臨時首都モスクワを制圧すべく、ヨーロッパ・プラント連合軍が総攻撃を行っていた。

 

「城門は突破した。突入するぞ!」

「一々言われんでもわかっている!」

「さっさと終わらせようぜ」

 

 アスラン、イザーク、ディアッカは現在MSを操りモスクワ市内にいた。

 彼ら3人は当然のようにチームを組んで戦っている。前回の戦闘働きが目覚ましかった為、3人は同じチームを組まされて戦場に投入されていた。

 

「最終防衛線を突破するのも時間の問題だな。このまま押し切る!」

 

 アスランはジャスティスのビームで敵機を貫き爆散させ、イザークとディアッカも敵機を屠りアスランの後を追う。

 平穏だった市街地は銃火の飛び交う戦場と化し、歴史ある建築物は流れ弾に当たり破損し原型を失っていく。臨時首都であるモスクワは戦場の悲劇ともいえる惨状を当たり前の様に量産していく。

 

『第3中隊苦戦中。一時後退の許可を請う』

『第5小隊敵戦線を突破。進撃路確保の為に前進を開始する』

『第7中隊応答せよ。後退した第3中隊の穴をカバーせよ』

 

 味方の通信連絡が入り乱れ、戦況は敵の最終防衛線を突破できるかどうかに委ねられる。

 

「ここを突破すれば勝利を目前だ! 進め! 進め!」

 

 イザークはそう叫びながら敵陣へ大胆にも切り込んでいき、ディアッカは慌ててそのフォローに回る。アスランは空中からビームの雨を降らせて敵の抵抗を粉砕していった。

 

 そして、彼らが次の敵を探していたとき緊急連絡が入る。

 

『全軍に通達。敵降伏を確認。更に相手から停戦の申し入れがあり、受諾。全軍戦闘行為を停止せよ』

 

 戦闘終了を終える連絡が入る。アスランはそれを聞いた瞬間肩の力が抜けるのを感じる。

 

「戦争は終わりだ」

 

 アスランは安堵の表情でそう呟くのであった。

 

 

 

 

 東アジア共和国に端を発した地球圏の再編運動。戦争にまで発展したこの動きは、ユーラシア連邦の臨時首都モスクワ陥落により終わりを告げた。

 

 ユーラシア連邦がヨーロッパ連邦とプラントに和平を請い、ヨーロッパ連邦とプラントはそれを受諾する。その結果大西洋連邦はユーラシア連邦を救うという大義名分を失い、これ以上戦争行為を行うことができなくなり、遠征軍を何の戦果もなく帰還させる羽目になった。

 

 そして、ヨーロッパ連邦が占領しているモスクワで和平交渉が行われ、無事に講和条約が成立する。内容は以下のようになった。

 

1.ユーラシア連邦はヨーロッパ連邦を認める。

2.ユーラシア連邦はヨーロッパ連邦に加入申請をしているポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、バルト三国の加入を認める。

3.ユーラシア連邦は大西洋連邦軍に引き上げるように要請し、軍を引き揚げさせる。

4.賠償金は互いに請求しない。

5.プラントに市場を開放する。

 

 ユーラシア連邦はこの内容を呑み、ヨーロッパ連邦との講和が実現。大西洋連邦は大義名分がなくなったことで、互いの捕虜交換を行った後、ヨーロッパから順次撤退することになった。

 ヨーロッパ連邦はプラントと新たな条約を結ぶことを発表。親プラント国家になることを鮮明にする。プラントもこれを歓迎して、復興資材を優先的に提供することを発表して両者の友好具合を世界に示した。これにより地球連合は消滅し、世界は新秩序を構成するための時代が幕を明けようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 プラントのヴァルハラに属するメンバー達は、戦勝祝いと連合の解体に成功したことを祝して宴会を開いていた。

 

「では、連合解体を祝して乾杯!」

「「「乾杯!」」」

 

 出席者達は互いに労をねぎらう。

 

「宴会もいいですが、我らは連合が解体した今後の世界に対する対策も話し合う必要があります。あまり、羽目を外し過ぎないようにお願いしますね」

「わかっている。この場にその様な者はいない。今日はそのことを話し合う為に集まったのだからな」

 

 しばらく経った後、出席者達は宴会もそこそこに話し合いを始める為、出席者達はそれぞれの席に座った。

 

「今後の対策ですが、親プラント国家の親プラント国化を推進すべく、復興の援助を行いたいと思います。特に電力不足を解消する為にNJCの提供を政府は検討しています」

「あれは我が国の最重要機密だ。簡単に渡していいものではないのでは?」

 

 政府関係者の者がそう意見すると、出席者から疑問の声が上がる。NJCはプラントの切り札とも言ってもいいものだ。そう簡単に切っていい札ではないのだ。

 

 他の出席者達も難色を示す中、キラがその意見を援護する。

 

「確かに国防上簡単に渡していい物ではありません。しかし、地球の荒廃が進みすぎれば我が国への恨みが募ります。同盟国市民の生活を改善して恨みは少しでもなくすには提供せざるを得ない状況なのです。無論大事な部分はブラックボックス化するつもりです」

「それでも危険なのでは? 万が一大西洋連邦に渡れば連中は復讐戦を挑んでくるかもしれないぞ?」

 

 ある出席者から大西洋連邦に渡る危険があると反論意見が出るが、キラは意見を撤回するつもりはなかった。

 

「いずれ各国がNJCを開発すれば同じことです。それよりもここでヨーロッパ連邦や日本等に恩を売るために提供した方が得策です。これ以上市場を荒廃させれば経済が行き詰って共倒れする未来しかありません」

「みなの不安はわかる。だが、各国の国民の反プラント感情は未だに大きい。それらを鎮める為には電力不足を解消させて生活水準を戦前に戻す必要があるのだ」

 

 キラはそう言って反対派の説得を試み、カナーバも政府の立場から援護する。

 地球国家の電力不足はプラントが核攻撃を防ぐためにばら撒いたNジャマーが原因である。そして、連合が反プラントで結束できたのもこの苦しい生活事情があったからだ。

 

「ここで恩を売って生活改善と経済の活性が行われれば、少なくとも民衆の反プラント感情は表向きは沈静化します。そして、いずれはコーディネイターの憎しみだけを煽り、何もしないブルーコスモスよりも信用できると思うはずです」

「それに我が国は人口問題も抱えています。いずれ自国の市場が縮小されるのは避けられません。プラント経済の為にも市場の確保と地球国家の経済回復は必要です」

「確かに我々は人口問題で大きな問題を抱えている。それに健全な市場の確保は必須だ……。私は賛成しよう」

 

 治安問題の解決や経済的事情からキラやカナーバ、一部政府関係者が必死で説得した結果、同盟国へのNJCの提供が決定した。

 

「これで懸案であった連合は解体した。しかし、大西洋連邦とブルーコスモスは健在です。両者とはいずれ雌雄を決する日が来るでしょう。その備えは必須と言わざるを得ない」

「ええ。南米では再び独立戦争が勃発しています。大西洋連邦が我らに刃を向けてくるとしたら、裏庭である南米を完全に平定してからになるでしょう」

 

 情報局局長が南アメリカで再び騒乱が起こったことを報告する。

 

「これで大西洋連邦は欧州戦線の痛手と相まってしばらく動けないでしょう。その隙に我らは万全な体制を整えることにします」

「新たなドクトリンの作成と新兵器の開発を参謀本部が中心となって進めます。成果が出たら会合で報告します」

「政府も新たな世界の枠組みを考えている。何せ大西洋連邦を中心とした地球連合体制は崩壊したからな」

「お願いします。それではNJCを重要な部分をブラックボックス化して提供することを決定します。よろしいですね?」

 

 こうして同盟国へのNJCの提供が決定された。

 

「連合の解体は成した。だが、我らの脅威はまだ残っている。これからも慢心せずに己が職分を全力で務めるよう頼むぞ」

 

 カナーバは最後に組織のメンバーの気を引き締める為に激励の言葉を全員に掛け、本日の話し合いは終了した。

 

 

 

 

 

 大西洋連邦政府は今回の結果を苦々しく思いながらも、連合崩壊の被害を最小限にする為に慌しく動き回っていた。

 

「親プラント国に包囲されている基地はいつでも破棄できるようにしておくしかあるまいな」

「それと各地にある我らの資産も引き上げておくか。現地政府に接収されたら困る」

「うむ。そうだな。……ジブリールよ。これからどうするのだ? これでは打倒プラント等当分は無理だぞ」

 

 政府高官達は高価な椅子に座って猫を撫でているジブリールの映像を見る。

 

「当分は地道な活動に徹するしかありません。それと軍の再編を急がせてください」

「それは全力でやっている。しかし、我らは完全に宇宙から締め出されている。プラント本国を攻撃する等不可能に近い」

 

 宇宙での基地建設等はユニウス条約で禁止されている以上、宇宙に大規模に軍を置いておける場所はどこにもないのだ。

 

「宇宙での拠点ですか……そちらは我々が手を打ちましょう。ロゴスの爺さんたちのコネも利用してね」

「すごい自信だな……」

 

 ジブリールが自信満々な態度に政府高官達は若干不安を覚えたが、自分達に具体的な案がないので任せることにした。

 

「それではお互い頑張りましょう。青き清浄なる世界を実現するためにね」

「そうだな」

 

 大西洋連邦は自らの覇権復活の為に牙を研ぐのであった。

 

 

 

 

 

「それで軍から休暇をもらったのだな?」

「うん。長期休暇を軍から貰ったよ。しばらく英気を養ってこいって」

「そうか……。それなら問題なく結婚式を挙げられるな」

「えっ!?」

 

 ジークリンデはそう言ってウェディングドレスのカタログを見ながら結婚式を挙げることを宣言し、キラはそれを聞いて固まる。

 

「ぼ、僕は確かに貰ったけどジークの予定は大丈夫なの?」

「問題ない。結婚式の招待状もすでに配布したし、式場もすでに予約済みだ。ちなみに式は三日後だからな。急いで婚約指輪を買ってくるのだぞ」

「その必要はないよ。すでに買ってあるからね。はい」

 

 キラは自室の机の引き出しから小箱を出し、その中から指輪を取り出してジークリンデの指に嵌める。

 

「い、いつの間に買ってきたんだ!?」

「数ヶ月前にね。何とか仕事の合間を縫って休みを取った時に買ってきたんだ」

「そ、そうか……」

 

 ジークリンデは顔を真っ赤にしながら指輪を見る。

 キラはニコニコしながらその様子を眺めるが、それに気付いたジークリンデは慌てて表情を元に戻した。

 

「と、とりあえず結婚式まであと3日。急いで準備をするぞ! まずは、ウェディングドレスを決める為に式場に今から行くぞ」

「了解」

 

 キラとジークリンデは顔を赤くし互いの手を握りながら外へ出かけた。

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