龍に捧げる鎮魂歌   作:昆布さん

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時代は一気に進んでKOF NEW GENERATIONの時代、堕龍の墓前での会話となります。
一応ストーリー性のあるKOF×REBORN!の話はこれで完結となっております。
ありがとうございました。


終幕 龍に捧げる鎮魂歌

そして17年が過ぎた。

穏やかに日の差す丘の上。

そこにある墓石の前にアッシュはしゃがみ込み、持ってきた花を置いた。

「堕龍、また、今年もKOFがあるみたいだよ。あれから17年。長いもんだよね…」

そっと語りかける彼の後ろにはエリザベートと青い髪を真ん中で分け、右側に垂らした少年がいた。

「心配しないで下さい、飛族はちゃんと復興しました、そして僕の世代にもその技は受け継がれています。」

報告する少年はジャッロ・ブラントルシュ、アッシュ達の息子である。

「まあ、そういうことだから、私達が行くまで土産話を楽しみに待っていて下さいね。」

悲しみが多分に含まれた微笑みを墓石に向けるとエリザベートはアッシュを促す。

「さあ、行きましょう。少しでも多くの土産話を持って行けるように、無駄な時間などありません。」

「そうだね、いつかまた、そっちで飲もうよ。蟹と、土産話を肴にして、サ…」

 

・・・・・

 

「17年ぶりの再会なワケだが、今回俺とアンタは敵同士だ。まあ、ボコボコにしてくれって言われただけだから悪く思わんでくれ、シェン・ウー。」

「っハッ!あいつの相棒として各地を飛び回ったカーネフェル、見せてもらおうじゃねエか!」

路地裏でジョーカーと対峙するシェンが不敵に笑い拳を固める。

ジョーカーも油断なくカードを構えた。

サアアアア…と降りしきる雨の中、二人の重心がぶれる。

「「行くぜ!」」

バシャッ!一気に踏み込む二人の足音が上海の喧噪に沈んでいった。

 

・・・・・

 

かくして、誇り高き龍は旅立った。

しかしその活躍は忘れられるだろう。

だが、全て忘却に葬られるとは思わない。

なぜなら目に見える戦いもたしかに存在したのだから。

輝ける戦士達の王の座を争い、戦った者達の一部なのだから。

人々は忘れないだろう。

彼等の勇姿を。

戦士達が集ったその大会を。

キングオブファイターズの事を!




ちなみにこのシリーズ、ツナも大蛇薙ぎできそうだなと言う安直な考えからできたんですよね。
すげえなコレ。

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