ちょっと仕事の都合で毎日執筆して更新するのは若干厳しそうです。
できるだけは毎日更新できるようにがんばります。
田村美咲は学校にたどり着く。学校にたどり着いた時、何か不穏な噂をよく耳にした。最近、行方不明者がこの学校から数人出ている。恐らくはその話題だろうと美咲は察した。
そして、朝になると臨時の特別集会が行われた。とはいえ、最近はかなりの頻度で行われる。どれも最近の失踪事件についてだ。そして今朝もまた、新たな行方不明者が出たという事が校長先生の口から伝えられる。警察の見立てでは誘拐事件の可能性が高いと見ているらしい。行方不明者には失踪するような理由も特になく、自発的という可能性は低いと見ている。現在、警察も調査中ではあるが、めぼしい情報は見つかっていないとの事だった。そして、より一層の警戒をするように生徒に伝えられた。
美咲は言いようのない深い悲しみと憤りを覚えた。一体、誰が何の目的で我が校の生徒を毒牙にかけたのか。
放課後の事だった。授業が終わり、美咲は帰り支度をしていた。最近の
事件の事もあってか、クラスは意気消沈していた。部活動も基本的には休止しており、速やかな下校が促されている。美咲も帰ろうとしていた時だった。廊下で突如、腕を捕まれる。一瞬、何の事かと思った。
「田村さん!」
「柳沢さん」
美咲の前に現れたのは柳沢香だった。彼女は風紀委員を務めており、成績も優秀で評判の生徒だった。
ーー最近行方不明になった、美島さんの無二の親友らしく、さぞ心を痛めている事だろうと美咲は察していた。
その彼女が凄い剣幕で腕をつかんできた。一体、何事かと思った。
「ど、どうしたの? そんなに慌てて」
「誘拐事件の犯人の足取りをつかめたのかもしれないの」
「え? どういう事?」
「さっき、学校の裏庭で人影をみたんだけど、間違いなくうちの生徒の格好だったの。それで、声をかけたんだけど、無視されて、学校の裏の山の方に消えていった。追おうかと思ったんだけど、私一人じゃ危険だから戻ってきてーー」
「え? 本当? せ、先生に言わないと」
「それじゃだめなの! 見失ってしまうかもしれない!」
「ーーけど」
「お願い、田村さん。私と一緒に来て! 五月の敵を取りたいの」
「う、うん。わかった」
真剣な様子。そして咄嗟の出来事だ。美咲には疑うという発想自体が浮かばなかった。ましてや、同じ生徒を疑うなんて発想はありえなかった。
「・・・・・・・ふむ。勇者よ。この建物でガキーーいや、少年少女達は一体何をするんじゃ?」
勇者と魔王は生徒に紛れ込み、そして誘拐事件の犯人を探す。時刻は夕方になるよりも前。下校時間といったところだ。
「勉強だよ。勉強。お前はした事ないのか?」
「ないな。必要な知識などというもの、最初から備え付けられている」
胸を張って、魔王は言う。
「まあ、お前には人間の苦労などわからないだろうな」
「不便なものじゃの。一生懸命頭に詰め込まなければ覚えないというのは」
「それ以外には、運動をしたり、部活動をしたりするのが普通だ」
「ふむ。余には無縁な事じゃな。家でゴロゴロしている方がいいーーまて」
「ん? どうした?」
「さき程、あの小娘が見えた気がする」
「小娘?」
「余達が助けたあの娘じゃ。誰かに連れられていったようじゃな」
「誰かって誰だよ?」
「いいから追うぞ。どうにも怪しい」
「ま、待てって!」
魔王は駆けだした。それを勇者は追う。