オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」   作:どこかのシャルロッ党

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PHASE-130「戦いの代償」

 

ツバサ・カミヤは動かない左腕に付けられたギプスを外して、パイロットスーツを着込む。そして修復されたバルバトスルプスの元へ向かう・・・するとある人物と出くわす。

 

「ナガスミ!」

 

「すいませんツバサ先輩。心配かけたみたいで・・・」

 

「お前・・・その右目・・・」

 

「コクピットでの爆発で、ヘルメットの破片が目に入ってしまって・・・でも、

阿頼耶識を使えば、一時的に目は見えますから大丈夫です!」

 

「ナガスミ・・・」

 

 

あのイギリスでの戦いで、アレスの駆るガンダム・エクシェスによって機体が破損しただけではなく、ヘルメットのガラス片が右目に入ってしまい失明したナガスミ。その右目には眼帯がしてあった。

 

 

「大丈夫っすよ先輩・・・それに、生ぬるい覚悟を持ってアレスに挑んだ俺が悪いですから。だから今度は、ぜってぇにアイツを止めてみせます!」

 

「まさか・・・"ヴィダール"に?」

 

「ええ。それよりツバサ先輩・・・あれ」

 

「ッ!・・・ネプテューヌ・・・」

 

「先行ってますね」

 

 

ナガスミは気を利かせて先に格納庫へ。ツバサは下に俯いたネプテューヌ・・・いや、今は女神化し"パープルハート"になった彼女はツバサに刀を向ける。

 

 

「ツバサお願い・・・バルバトスには乗らないで」

 

「・・・なんで?」

 

「・・・分からないの?・・・もし、次にバルバトスに乗ったらツバサの身体は!?

お願い・・・だから・・・ツバサ・・・もう、貴方が傷付くのは嫌なのッ!!!どうしても

行くなら・・・私を倒しなさい!」

 

 

かつてある次元世界で戦場でしか生きることを知らなかったツバサは、戦いの最中ネプテューヌがいる世界へ迷い込んだ。知らない土地で、平和な日常の中で愛機であるバルバトスと共にツバサは存在意義を見失っていった。だが、平和と愛・・・それを教えてくれたのは目の前にいる女神 ネプテューヌ・・・彼女が居たからこそ、ツバサは今こうして存在している。

 

 

ネプテューヌもまたツバサの悲惨な過去を知るからこそ戦いに出さたくない。それにバルバトスのリミッターを外せばどうなるかも知っている・・・

 

 

「ネプテューヌごめんね。けど・・・このままずっと見ている訳にもいかないんだ。それにこのままザフトの侵攻を許せば次元世界にも影響が出る」

 

「・・・ツバサ・・・」

 

 

「僕は君や・・・プラネテューヌを守る為に戦う・・・例え、身体の一部・・・いや・・・

全てを犠牲にしてでも・・・だからごめん」

 

「ッ!行かないで・・・行かないでツバサァァァァ!!!」

 

 

「(ごめんねネプテューヌ。でも、僕は行くよ・・・)」

 

 

格納庫へ入ると、ナガスミの機体"ガンダム・ヴィダール"が丁度発進していた。ツバサも機体へ搭乗し、阿頼耶識システムの異常もないことを確認すると機体を動かす。

 

 

 

「バルバトス・・・もしかしたらこれが最後の出撃になるかもしれない。今までありがとうな相棒・・・君は、よく頑張ってくれた。だから最後にもう一度だけ・・・君の力を貸して。

ツバサ・カミヤ、ガンダムバルバトスルプス・・・行きます!」

 

 

トレミーから出る――――既にザフトと交戦状態に入っており、シグナムや簪達も出撃して戦っていた。バルバトスはソードメイスを振りかざすと、そのまま敵軍へ突っ込んでゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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