地元警察のレポート
織斑一夏失踪事件
第二回モンド・グロッソ決勝戦終了後、ブリュンヒルデである織斑千冬の弟、織斑一夏が誘拐されたことが発表される。
目撃情報の収集並びに反抗声明場所の探知を行った結果、ニューヨーク港の第6コンテナであることが判明。
10分後、IS部隊と織斑千冬が潜入。しかし犯人の姿、織斑一夏の姿はなく、その後三時間周囲を散策したが、反応はなし。
尚コンテナの壁には生身の人間がひとり通れるほどの不自然な穴が存在。事件現場には恐らく織斑一夏が縛り付けられていた椅子、ロープ、謎の金属破片が落ちていた。
後の検査で、金属破片はデュノア社製第二世代機ラファール・リヴァイヴの胸部装甲の一部、備え付けの銃の弾丸であることが判明した。
近くにいた釣り人の証言によると、『コンテナから大人が四人ほど続けて出てきたあと、二人が真っ黒のISを装着、残り二人を抱えて西部に飛翔、その後中学生ぐらいの子ども二人が走り去った』とのこと。
この目撃情報は、警察部隊が到着する10分前であることから、反抗声明の直後の動きであることがわかる。
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俺は机の上に突っ伏している。
もうほんとこの学園辞めたい……
「あ、舞音君。まだ教室にいたんですね、渡しておかないとダメなものがあったので、良かったです。」
「……?」
顔をあげると、そこには桃源郷……ゲフンゲフン。副担任の山田先生。
「はい、寮の部屋の鍵です。当初にいっていた通りに個人部屋を準備しようとしたのですが、どうしても間に合わず、合部屋になりました。荷物はもうすでに運んでありますので。」
「えっ…………あっ、はい。」
しまった、急な話すぎて肯定してしまった。ああっ、去らないで、山田センセ――――――。
ああ。もう姿が見えない。仕方ない、部屋にいくか。
「えーっと、1306号室……ここか。」
部屋番号確認の後、ドアを開ける。頼む、せめて箒以外のやつであってくれ―――!!
部屋に入ると、どう考えてもビジネスホテルの雰囲気である。おお、結構部屋広いし、これならライブで使う小道具もいくつかは置いとけるかも。
にしても、同室の子がいないのになんで部屋の扉空いてたんだろ……
「誰かおるん?」
は? 視界からは見えないのに、声が聞こえたんだが。しかし聞こえた声は、そう、シャワー室でしゃべるようなのようなくぐもりがあって。
「あっ、もしかして同室になった子? これからよろしくなぁ~!」
やばい。これはやばい。これは詰んだやつだ。そんな状況把握ももう遅い。
「シャワー使ってたから、ごめんなー。私は前川 ミク……なっ!?」
この驚きは、恐らく同室者が男だということだろう。
二人とも硬直状態である。しかし、俺の目線はどうしても―――うん。自粛。
バスタオルで体は巻かれ、隠すことは隠してるけど、どうしてもラインは浮き上がってしまう。
そこまで出るところは出てないが、女性である以上、絶対にあの部分は…………(いつのまにか自粛してねぇ)
「んな――――――!!!!!!??????」
「わーっ! ごめんなさいごめんなさい申し訳ない、不可抗力だってば!」
急いでUターン。これ以上はまずいっ!
「あ、あはは。さっきは急に驚いてごめんね。」
「い、いやいや。俺が悪いって。」
「や、そんなことないよ。」
「いやいや。」
「いやいや。」
きりがない。
……………………
そしてこの沈黙。
「あーっと、改めて自己紹介、しとくか。」
「そ、そうやね。前川 ミクです。」
「舞音 刹那だ。そういや、おんなじクラスだよな。」
「うんうん。今のうちに覚えといてなぁ。これでも自分、トップアイドル目指してるから。」
アイドル? もしかしてうちの事務所の所属か? それとも765さんのとこかな?
「所属はどこ?」
「346プロ。なんでも、シンデレラプロジェクトのメンバーに選ばれたから、これから気合いいれてかないとね。そういや、刹那君も会社の人だったんだね。こんな奇遇もあるんだね~。」
マジか。
「あーっと、一応これを。」
俺は目をそらしながら、自分の名刺をあげる。悲しいけど、これ、現実なのよね。
「なになに、346プロダクション所属シンデレラプロジェクト担当……えっ。」
こっちを見てくる。とてもじゃないが、アイドルがするような顔じゃない、驚愕の表情である。
「に、」
に?
「にゃぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁぁ!?」
「なぁ…………」
「…………」
「おーい、前川さーん。」
「は、はいぃぃぃ!?」
こんな調子である。原因はもちろん、俺がプロデューサーであることを暴露したからだろう。
ガッチガチに緊張している。
現在は寮の食堂。
「なぁ、前川。そんな緊張しなくていいって。普通にクラスメートとして対応してくれたらいいんだから。」
「そ、そうとはわかってても……やっぱ、プロデューサーとして自分を見てくれることになるから、どうしても……ね。」
しかし、前川の目は泳いでいる。
んー。このまんまじゃあ、いくら話しかけても、たぶん右から左に受け流されてるだろうな。
というわけで――――――
「えいっ。」
ペチッ
「にゃっ!?」
「どう? ちょっとは頭冷えた?」
軽くデコぴんをする。。いや、ほんとに軽くだよ?
「気を詰めすぎない。これは人生でも大切なことだからな。」
「……っ、うん。ありがとっ、Pちゃん。」
Pちゃん……?
「前川? 何故にPちゃんという呼び方?」
「プロデューサーだから~、Pちゃん!!」
そういった彼女の笑顔は、とても眩しく、アイドルそのものだった。
「まぁでも、プライベートでは、普通に名前か苗字で頼むわ。」
入学式翌日の朝8時現在、俺はここの食堂のレベルの高さに感動している。なんせ、飯がうまいっ!
ちなみに、周りでは女子たちが俺のことを話している。
「ま、舞音君、隣いい?」
「あー、いいぜ。」
俺は軽く答える。出来ることなら、ここの学園の子と全員仲良くなって、それぞれの個性を捉え、よければこっちの業界に…………ゲフンゲフン。建前としては、ボッチはやだ、ってことで。
「もしかして、一緒に食べてたってことは、前川さんが同室だったの?」
「ミクでいいよ。あっ、刹那君も下の名前で呼んでね。」
「そうだよ? 俺のルームメイトは前k『じ―――っ』……ミクだよ。」
名前で呼んだ瞬間、満面の笑みを見せる。うっ、かわいい…………くそっ、ダメだダメだ。プロデューサーとしては、アイドルとのスキャンダルはダメだ。それはわかってるはずだ。
恋愛感情は持ってはいけない…………はっ、まて、なぜ俺は今そんなことを考えた……!?
「刹那君?」
「あーっと、考え事考え事。わりぃわりぃ。つーか、ま……ミクとか女子って、朝飯そんなちょっとでいいのか?」
どう考えても、その量は戦時中の子供の量レベルだろ。
「あーうん。私たちは、ねぇ……」
「お菓子食べるしだいじょーぶ~。」
「…………間食は体に悪いから、そこそこにな。」
書いてるとこまでとりあえず投稿のめっさんです。
最近なんかドット絵とスプラ〇ゥーンにはまりまして。まぁそれが作品の進行速度に影響してるかと言われたら……まぁ、はい(目を明後日の方向へ)。