織斑一夏はプロデューサー   作:めっさん

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#4 プロデュースのカタチ

私は、いじめられていた。剣道をしていたためか、それとも自分のもとからの性格だったためか、よく同学年の男子から、

 

「やーいやーい男女~。」

 

「今日は木刀持ってないのか~。」

 

正直、うっとうしかった。でも、流石に暴力を振るっちゃダメだとはわかっていた。

 

小学2年のある日、一人の男子が割って入ってきた。

 

「お前ら、大勢でそんなことして、恥ずかしくないのかよ。」

 

その日私をいじめていた男子たちは、全員大ケガをした。もちろん割って入った一人の男子によって。

 

その男の名は、織斑一夏だった。

 

 

 

もともと彼は実の姉である千冬さんからいじめられていて、心身ともにボロボロのはずだった。けれども、それでも私なんかを助けてくれた。

 

 

 

それからすぐのことだった。自分の姉、束さんがISを開発して、そのせいで織斑一夏がいじめられることに気づいたのは。

 

その頃には私自身はいじめられてはなかったのだが、問題はそこではない。私は、一夏を助けにいかなかったのだ。

 

クラスの全体の雰囲気が、『いじめてるの止めたり、センセーにチクったら許さないから』みたいな感じで――――――私は臆病者だったのだろうな。彼は自分の危険を省みずに助けてくれたのに。

 

 

 

 

 

 

小学6年になって、一夏が誘拐され、そこから行方不明になったとニュースで知ったとき私は時間が止まる感覚を覚えた。

 

まさか、自分の姉によって、自分を助けてくれた人がいなくなるなんて―――――――――

 

 

 

 

 

 

それから時が立って、IS学園に入ってから舞音刹那という人にあった。とても一夏ににていた気がしたのでつい聞いてしまった。もう彼はいないはずなのにな…………まだ、自分は、過去を、諦めて、ないんだな。

 

 

~~~~

 

とりあえずアイドルたちのいる部屋へと向かう。

 

その途中の廊下。

 

「そういえば刹那。依頼されてたぶんの情報は集まったぜ。」

 

オルコットさんに勝負を挑まれたその日に、俺は弾に近辺の情報を調べておいてもらうように頼んでいた。

 

前々から弾は346プロの情報屋として活動していたのである。ただ……いったいどこから情報を得ているのかが解らない。すげぇヤバイルートでも通ってるんじゃねぇか。

 

「内容についてはまたあとで話す。そんなことよりさぁ、」

 

アイドルたちのいる部屋の扉の前で立ち止まる。

 

「普通に自己紹介ってのは面白くねぇよな。」

 

はぁ?

 

「ごめん弾。なに言ってるんだい?」

 

あまりのぶっ飛んだ会話内容に数馬も訪ねる。そうだ、もっといえ! 普通にしようぜ、そういうのは!

 

「よく考えてみな。一回だぞ? 自己紹介なんてのは人生において数少ないワンシーンだ! そんな折角の場面を普通に終わらせていいと思うか? 否、ダメだな。」

 

「……そうだ、そうだよな、弾!」

 

ああ、数馬が折れた。もうこうなったら多数決で決定だ。

 

「……で? 実際はどんな方法でするんだ?」

 

これはある意味大事だ。これによって俺の意見も変わったりするんだが。

 

「俺は刹那の紹介をするから、数馬は俺のを頼む。刹那は数馬のぶんだからな。」

 

「ちょい待て、あんたあることないこといいそうだなそれ。」

 

「ちょっとは信頼してくれよ~。」

 

あんたは何でもかんでも知ってるから怖いんだよ! この情報屋が!

 

「さて、じゃあ……準備はいいな?」

 

俺は二人に確認する。

 

「何だかんだで一番気合い入れてる刹那、嫌いじゃないぜ。」

 

「全く、巻き込まれる側の身にもなってよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、部屋の中では。

 

「どんなプロデューサーなんだろうねー。」

 

ひときわ元気な子がポツリと呟く。

 

「そうだよねー。私のとこに来たおじさんは『自分はスカウトのためだけに来ておりますので。申し訳ありません』だってさー。」

 

どこかギャルっぽい子も続けざまにしゃべる。

 

「(私だけプロデューサーのこと知ってるんだ……これってラッキー、なのかな……)」

 

みんなで他愛もない会話をしていたとき、『それ』は突然始まった。

 

 

 

 

突然部屋にあったスピーカーから、大音量で音楽が流れ出した。

 

何かの曲の伴奏なのかな? ギターの音色が部屋中を響かせている。

 

そして――――――

 

『――――――♪』

 

天井から、スーツを着た私と同じくらいの男の子が、飛び降りて歌い始めた。……いやまって、どこから入って来てんの!?

 

そして続けざまに

 

『――――――♪』

 

窓から同じ格好をした、また同じくらいの年の男の子が、侵入しながら入ってきた。……いやいやいやおかしくない!?

 

ここで私はあることに気づく。まだ刹那君を見ていない。仮にこの子達が私たちシンデレラプロジェクトの担当ならば、次に刹那君が来るはず……

 

『―――♪―――♪』

 

しかし、サビらしい部分にはいっても入ってくる気配がない。

 

他の子達は歌に聞き入っているけど、私の心中はそれどころじゃない。

 

『―――――――――♪』

 

ついに曲が終わってしまった。

 

「俺の歌うところねぇじゃねぇかバカ!」

 

刹那君が普通に正面の扉から入ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、前座も終わったところで自己紹介をしておきます。まず、こいつが御手洗 数馬。こいつに挑んではいけないのは、ゲームとダンスだ。得意中の得意だからな。」

 

俺のとなりにいた数馬が軽く一礼をする。

 

「紹介もらった御手洗 数馬です。そして、左側の赤髪のやつが五反田 弾だ。こいつがいる限り、ストーカーとかそんな類いのものは出没することはあり得ないから。」

 

弾も軽く礼。そして――――――

 

「自分が五反田 弾です。そして、真ん中にいるのが、唐変木の振りをし続けはや3年目突入、伝説の恋愛キラー舞音 刹那だ。」

 

ズバシコォォン! 勢いよく弾の頭をはたく。

 

「痛ぇ!? 今の紹介のどこに不満不備が!?」

 

「不満がなかったら逆にすげぇよ! 何で普通に紹介しないんだよ、絶対今ので俺をみる目が5760度ぐらい変わったわ!」

 

「逆に今の説明に間違いがあるのか? あと、5760だと、もとにもどってんぞ。」

 

ぐうの音もでない。事実だし。

 

そして、ちひろさんと武内先輩が部屋に入ってくる。……あれ? 何で武内先輩が?

 

「私が、シンデレラプロジェクトの担当をさせていただきます、武内です。よろしくお願いします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

……あれ? 俺たちじゃないの?

 

「あの……質問いいですか?」

 

「なんでしょう、渋谷さん。」

 

「武内さんが担当のプロデューサーなら、この子達は……?」

 

それは俺たちも気になる。まさか、一番考えたくはないけど、クビに……!?

 

「彼らは、主にあなたたちの近くでカウンセリングとまではいきませんが、悩み事を解決してくれる、友達感覚のプロデューサーとなります。」

 

「先輩! 俺たちはじめて聞きましたけど!」

 

数馬が凄い剣幕で詰めより問いかける。もちろん俺は聞いてない。むしろ、担当を任されてたはずなんだが?

 

「あれ? 言ってませんでした?」

 

ちひろさん、言ってないですよ? ……でもこれで、ある意味納得がいく。確かに事務処理とか挨拶回りはアイドル全員分まわるのは無くなるし、大勢のアイドルを同時にみることもできる。一番合理的な方法ではあるが。

 

「それでは、本格的な仕事やレッスンは明日からなので今日のところは解散で構いません。あ、いや、前川さんと刹那君たちは残っててください。」

 

「「「はーい。」」」

 

 

 

 

 




めっさんです。
ご意見いただき、ある程度ご期待に添える方向へかつ、自分の考えていた方向へと向かっています。

なんですが。この話を投稿するときに、そのー、ね。
偶然にも同級生の子に画面みられてですね、ちょうど『私はいじめられていた。』ってとこだけみられて、「何書いとるん(笑)」……心が砕けかけた瞬間でした。でわ。
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