万年ドベは隊長様   作:落ち葉崩し

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5話 写輪眼のサスケ

「よう、逃げずに来たな、サスケェ」

 

第3演習場の丸太の前に仁王立ちで待つ。そしてカカシはその近くの木の上で様子をうかがう。

 

『危なくなったらサスケを止めろって言われても、危なくなるのは隊長の方だと思うんだよね、めんどくさいなぁもう』

 

カカシは声には出さないがそう心の中で呟き眺める。

カカシの見つめる先にいるのは暗部最強の男であり万年ドベのナルトではない。暗部最強こそが真の姿なのだから。

 

「ナルト、お前がいくらあがいても本物の才能には勝てないってことを教えてやるよ。そしてお前が負けたら二度と俺に指図すんじゃねぇ。俺の言うことに従わせてやる」

 

サスケは少し身をかがめ臨戦態勢に入る。

 

はぁ、こいつと同等の力しか出せねぇからぼこぼこにはできねぇし、やりすぎたらすぐカカシのやつが止めに来ちまうし面倒だ。腰に手を当て心の中でため息をつく。だが表立った表情ではサスケの言葉に食って掛かるナルトを演じる。

 

「へ~ん、誰がお前の言うことなんか聞くかってばよ!俺が勝ってお前を俺の下僕にしてやるってばよ!」

 

 

挑発しながらも臨戦態勢を整える。そして足にチャクラを集めていくがその瞬間にサスケのクナイが飛来する。まぁ一応よけておくか。

 

タン

 

横にかわしその次の攻撃をかわすべく前を見やるとサスケは自分の動いたところとは別のところにいた。それはまさにクナイが投げられた調度上空辺り。

 

なるほど。お前はそこまで俺をバカにしてんのか。避けるなら楽に避けやすい上に飛ぶしかないと思われていたのか。

 

だがサスケはそこに俺がいないことに気づくとそのまま身体をひねり全体を見回し俺の位置を把握すると印を結ぶ。あれは初日に見せた火遁か。

 

「火遁・豪火球の術!」

 

巨大な火の玉が襲い掛かる。その陰に隠れた瞬間影分身の術を発動し、影分身を風魔手裏剣に変化させる。そしてその火球を避けサスケの着地する場所にあわせて手裏剣を投げた。

 

「そこだってばよ!!」

 

着地した瞬間のサスケが立ち上がる目線の位置に手裏剣はコントロールされているためサスケはその手裏剣を身体の体制を低くしてやり過ごした。その手裏剣は木に突き刺さったままにしておくことにする。油断して近づいたときに使用するためだ。

 

「ふん、てめぇの考えなんてお見通しなんだよ!!」

 

サスケは俺に向かい走りこんでくる。次は体術か。まぁ適当にあしらうことにした。

 

「ふっはっ!はぁぁ!」

 

右の拳から左の拳、そのまま上段への右後ろ回し蹴り、さらにその中口下足での右回し蹴りと多彩な連撃を繰り出してくるサスケ。だが俺に1度も当たることはない。かわし、いなし、全ての攻撃を無効化しているだけで俺はまだ攻撃を仕掛けずにいた。

 

そろそろか…

 

俺の攻撃の番だぜ。覚悟しろよ、サスケ。

 

「どうしたナルト、威勢が良かった割には防戦一方だな!そろそろ決着つけとくか!」

 

サスケの腕がまっすぐ胸元に伸びてくる。それにわざとつかまると、そのままの体勢からサスケの右拳が顔に迫る。その右拳が顔を捉えるであろう瞬間俺はサスケの身体の下に自分の身体をもぐりこませた。そのままの体勢から左腕の1本背負いで投げ飛ばす。

 

「くっ、なかなか」

 

サスケが着地し口を開こうとする瞬間に俺の右拳がサスケの右腹部をカチ上げる。

 

まったく力を入れてはいないがサスケの体は宙に浮き口からは声が漏れる。

 

「かはぁっ」

 

その身体目掛けてクナイを4本連投する。

 

右肩、左肩、右足、左足の4箇所に少しだけかすめさせる程度に投げたのだが4本全てをサスケはクナイを使い弾いていた。

 

へぇ、あの状態からでも防御できたか。じゃぁもうチョイやってみるかな。

 

サスケは木の枝に着地して息を整えているな。じゃぁ次は。

 

「まだ俺の攻撃は終わってねぇぞ!サスケェ!!」

 

チャクラを足に溜め一気に開放し、サスケの足場になっている枝を掴みサスケの背中に向けて蹴りを叩き込む。

 

「くぅっ」

 

気づいたサスケは振り返りガードをするが俺は力任せに脚を振り切り枝をぶち折りサスケを蹴り飛ばした。その先にはすでに影分身が待ち構えていた。

 

「もう一丁!!」

 

サスケが着地する寸前に声を上げ右足を振りかざす。

 

声を出すのはサスケが一応ガードできるようにするためでもある。ナルトなりの加減の仕方だった。

 

その声に飛ばされながらも振り返るサスケは腕を前で組みガードの体制に入っていた。

 

そのガードの上から蹴りを叩き込む。その勢いに負けてサスケは後ろの木に激突した。

 

「ぐうぅ…」

 

声を漏らすサスケの前に俺は悠然と立ちはだかる。軽い嘲笑を込めながらサスケに告げる。ほら、もっと本気にさせてやるよ。

 

「うちは一族のエリートが防戦一方か?アカデミーでドベだった俺にも勝てねぇんじゃ復讐なんてできっこねぇって。諦めたほうがいいんじゃねぇの?」

 

 

頭の後ろで腕を組み適当に見せられるようにおどけた表情で言った。安い挑発だが復讐を目標に生きるサスケは乗ってくるだろうと踏んでいる。

 

「てめぇ、舐めてんじゃねぇぞぉ!俺がお前と対等だと思ったら大間違いなんだよ!!うちは一族をお前のものさしではかれると思うなよ!!」

 

 

サスケは怒りをあらわにすると両の目から先ほどまでとは違う力を発揮する。

 

 

やっと出してきたか。だがそれはまがい物、本物の写輪眼じゃないけどな。

ほらかかって来いといわんばかりに右手の指を立てて挑発してやった。

 

「後悔しろ!俺をバカにしたことを!一族をバカにしたことを!」

 

うちは一族はバカにした覚えがないが本気でかかってくる気になったならそれでいい。

 

 

怒りに任せて突っ込み攻撃を繰り出さんとするサスケ。

 

サスケのスピードは先ほどまでとまったく違い、切れも増していた。

 

サスケの右側頭部への蹴りがナルトに迫っていった。

 

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