翌日、俺は入学式には参加せず、職員室でミス千冬と話していた。服装はIS学園の制服、白がメインのデザインになっていて着ていて慣れない。なぜ入学式に参加してないかというと
「お前は一夏以上に例外な生徒だからあとで私が教室に連れていく。」
とのことだった。
「お前は学校生活を送ったことがあるのか?」
ミス千冬が訪ねてくる。興味本位とわかっているがその質問を聞いた俺は顔を反射的にしかめていた。
「気に障ったか、すまんな。」
「いや、あんたが謝ることじゃない。さっきの質問の答えだが、イエスだ。正確には途中までは送ったことがある。」
「何があったのか差し支えなければ話してくれないか?」
今更隠したところで後でバレるだろう。それにこの世界での協力者を作らなければ、元の世界に帰る手立ても立たない。俺は話すことにした。
「俺はアイルランドの出身でな、俺を含めて五人家族だった。俺の下に妹と弟がいたんだ。だが、ある日テロに巻き込まれてな、両親と妹は死んだんだ。俺の目の前で。」
「・・・・・っ、すまないな、そんな悲しいことを思い出させて。」
「いや、いいんだ。そのあと、俺はソレスタルビーイングに入って、ガンダムマイスターとなった。」
「そのソレスタルビーイングとはどんな組織だ?昨日は結局事後処理に追われて聞けなかったからな、話してくれ。」
「ソレスタルビーイングは俺たちの世界で頻発していた紛争およびそれに関わる組織、団体を武力によって殲滅、排除する組織だ。俺はそこでガンダムマイスターとして活動していた。」
「戦いを戦いによって消すとは、なんとも矛盾しているな。それで、先程から言っているガンダムとはなんだ?」
昨日、俺がデュナメスを起動させたあと、デュナメスは自動的に待機形態となった。待機形態とは読んで字のごとく、ISの待機状態だ。人によって異なるらしいが、俺の場合は首からかけるネックレスタイプだ。色はもちろん緑、形はドッグタグのような形状だ。
さて、ガンダムはともかく、GNドライブについてだが、機密情報は隠して上辺だけを話しておくか。
「ガンダムとは俺の乗っていた機体、モビルスーツの名前だ。ガンダムデュナメス、主に後方からの狙撃を行っていた。他に三機あった、近接担当のエクシア、強襲離脱のキュリオス、砲撃を行うヴァーチェだ。この四機にはGNドライブという特殊なエンジンが積まれていた。これは半永久的に動く動力炉だって話だが、詳細はガンダムマイスターにも知らされなかった。ま、こんなところか。ほかに質問はあるか?」
「いや、そろそろホームルームの時間だろう。移動する、ついて来い。」
一年一組
「また学校に通うことになるとはね・・・・ま、楽しませてもらうか。」
ミス千冬が先に教室に入ると、教室から歓喜(?)の叫び声が聞こえてきた。
「きゃぁぁぁぁ!!本物の千冬さまぁぁぁぁぁぁ!」
「会いたかったですぅぅぅ!!!」
「北九州からきたんです!千冬様に会いに!」
元気だねェ、年頃の乙女達は。
「まったく、お前たちは静かにできんのか!」
ミス千冬も同じことを考えてたみたいだな。
「みんなも知っての通りだが、お前たちの担任になる織斑千冬だ。お前たちを一年間で立派なIS乗りにするのが私の仕事だ。私の質問には全てイエスかはいで答えろ。いいな!」
軍曹かよ、おっかないぜまったく。
「そしてもう一人、織村と同じで男性の操縦者が現れた、別々のクラスにするのもなんなのでこのクラスで面倒を見ることにした。入ってこい。」
俺は教室のドアを開ける
そして名乗った
「先程ミス千冬の紹介にもあったとおり、二人目の操縦者のロックオン・ストラトスだ。ISはほとんど乗ったことがないがこれもなんかの縁だろう。よろしく頼むぜ。」
そういいつつウインクをしてみる。
バタっ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
何人かがこんな状態になっていた。ほかの生徒たちは
「あぁ、イケメン・・・・・」
「と、尊い・・・・・」
「包容力ありそう・・・・・」
・・・皆心の声漏れてるぞ?まあ悪い奴らじゃ無さそうだな。
「それではストラトスへの質問タイムだ。聞きたいことがいる奴は手を挙げろ。」
「「「「「はーーい!!!!」」」」」
みんな一斉に手を挙げた。
「彼女いるんですか!?」
「いないよ。」
「出身は!?」
「アイルランドだ。」
「年齢幾つですか!?」
「24だが特別枠でここには入れた、余計な気遣いは不要だから気軽に話してくれ。」
まだまだ続きそうだ・・・・・
「はぁ、流石に質問の嵐はしんどいな・・・・・」
あのあとホームールームが終わっても質問攻めにあった俺は授業内容をノートに書いている。
隣の席の織斑一夏はわからないと言う言葉をそのままこの世に持ってきたかのような顔をしている。
「織村くん、わからないところありますか?」
担当のミス真耶が話しかける。
山田真耶、教師としては童顔で巨にゅ・・胸が豊かな女性だ、おっとりとした性格で生徒とも仲が良い。
「全部わかりません・・・・・」
ドタッ
教室のみんながずっこけた。ノリがいいな。いや、今はそんなことを言ってる場合じゃない。ミス真耶の授業はとても分かり易い。ではなぜ織斑一夏はわからないのか。答えは簡単、教科書がないのだ。
「あの、教科書はないんですか?」
ミス真耶も同じことを考えていたようだ。
「古い電話帳と間違って捨てました!」
馬鹿だな・・・・・おい。いくらなんでも間違えないだろ。ミス真耶も絶句してるぞ?
「再発行するから三日で覚えろこのバカ者!」
後ろからミス千冬の出席簿アタックが織斑一夏に炸裂した。
「いってぇぇぇ・・・・・三日ってそんな無理いうなよ千冬姉・・・・・」
「織村先生だ!」
また出席簿アタック、いつか織斑一夏の頭は凹みそうだな。
次の休み時間、織斑一夏が俺に話しかけてきた。隣にいるのは篠ノ之箒といって一夏の幼馴染みらしい。なんでも6年ぶりの再会だとか。篠ノ之・・・・・あの束ってやつの妹か?今は詮索はやめておくか。
「ロックオンさん、その、宜しくお願いしますね。男一人だと視線が辛くて・・・・・」
「ロックオンでいいぜ。よろしく織村。」
「なら俺のことも一夏って呼んでくれ。」
「あぁ、よろしく一夏」
「私も、名前でいいですか?」
「構わないよ、よろしく篠ノ之」
「私も箒でいいですよ。」
一瞬、彼女の顔が曇ったのは気のせいか・・・・・
「私は次の授業の準備があるのでそろそろ失礼する。」
箒は自分の席へ戻っていった。
お互いに仲を深めている最中
「ちょっとよろしいです?」
「「?」」
「まあ!、この私に声をかけられただけで光栄だというのにその態度、様子見に来ただけですが私の見当違いでしたわね。」
「で、俺たち二人になんの用だ、イギリス代表候補生のセシリア・オルコットさん。」
「少しは話を聞いていたようですね。で、そちらのあなたはどうなんですの?」
オルコットは一夏を見る。
「代表候補生って、何?」
一夏・・・・・それは言っちゃダメだったぞ・・・仕方ない、フォローするか。
「一夏、代表候補生っていうのはそのとおり、国家代表の候補ってことだ。簡単に言うとエリートだな。」
あえて褒めてみたが、どう動く?オルコット
「そちらの殿方はある程度知識があるようですね、関心ですわ。そう、私はエリートなのです!だからもしISのことを教えて欲しければ教えてあげてもよろしいですわよ?」
こいつは昨日、ミス千冬が言ってた女尊男卑っていう考えに染まってそうだな。そのときチャイムが鳴った。
「っ、いいこと?次も来ますからね?」
オルコットは席へ戻った。次の授業はミス千冬が教壇に立った。
「さて、授業をはじめる。っと、その前にクラス代表を決めておくか。クラス代表とは簡単に言えば学級委員のようなものだ。それに加えてクラス対抗戦などにも出てもらう。自推他推は問わない。誰かいないか?」
「「「織村君を推薦します!」」」
「「「ストラトスさんを推薦します!!」」」
まあこうなるよな・・・・・
隣の一夏も戸惑っている。そんな時
「納得いきませんわ!」
机を叩く音とともにそんな大声が教室内に響いた。
「この代表候補生のセシリア・オルコットを差し置いてクラス代表になるとは。私にそのような屈辱を一年間味わえと言うのですか!?大体文化も後進的なこんな国にいること自体、私にとっては苦痛だというのに!」
オルコット、おまえも爆弾発言を投下したな。隣の一夏の顔、ありゃおそらくマジギレだな。
「そんなこというならイギリスだって何年メシがまずい国一位って言われ続けてるんだよ!。お互い様だろ。日本を馬鹿にするな!」
「私の祖国を侮辱するのですか!?」
こりゃ、もう一回助け舟を出してやるか。
「祖国を侮辱・・・・・ねぇ。なあオルコット、お前、ISを開発したのが誰かわかっているのか?」
「それはもちろん篠ノ之束ですわ、それがどうかしましたか?」
まだ気づいてないのか、コイツの頭もよっぽどお花畑なんだろうな。
「なら、モンドグロッソ初代チャンピオンは誰だ?」
「それはもちろん織斑千冬先生・・・・・はっ!」
ようやく気づいたか
「そうだ、お前、言ったな、文化が後進的だと。本当に後進的ならISも作れないし、そんなISの大会で優勝できる訳が無い。更にお前はイギリス代表候補生。ここではお前の発言がイギリスという国の発言だと捉えられてもおかしくない。さっきの発言を世界に公表すれば国際問題にだってなるんだぞ?わかっているのか?」
オルコットは肩を震わせている。反省したのか?
「決闘ですわっっっ!!」
なんでそうなる。まあそれであいつの気が収まるのならやってやるか。こっちにはデュナメスがあるしな。
「話は終わったか?」
ミス千冬がようやく口を開いた。
「決闘は来週行う。形式は三人によるバトルロワイヤル、異論はないな?」
「なんで俺も?」
一夏が、間抜けな声でミス千冬に質問する。
「当然だろう。オルコットに最初に啖呵を切ったのはおまえなんだからな。せいぜい頑張れよ。」
こうして決闘を行うこととなった。
セシリア・オルコット・・・・・女尊男卑の考えに染まっていたか。刹那のように言うのならあれがこの世界での歪みとなる存在なのか・・・・・。ともかく、どんな世界でもソレスタルビーイングのガンダムマイスターのやるべきことは一つだ。
放課後、俺は整備室へと向かった。
ミス千冬がデュナメスを見てくれるらしい。整備室に入るとミス千冬の隣に見知らぬ人物がいた。
「初めまして、ロックオン・ストラトスさん、私はここIS学園の生徒会長をしています、更識楯無です。」
「よろしく更識。で、デュナメスを見に来たのか?」
「ええ、その通りです。」
そういいながら更識は手に持っていた扇子を開く、そこにはご名答と書かれていた。なんだあの扇子?それはともかく、武装のチェックだ。
「このGNっていうのにはどんな意味があるんだ?」
「ガンダムの装備ってことだ。」
「それにしてもすごい出力出せそう、一度戦ってみたいです♪」
あの更識ってやつ、注意した方が良さそうだな、こちらの整備を手伝っているように見えるがこちらの手際をさっきからずっと見ている。一通り整備が終わると(整備と言ってもほぼ武装の確認で終わった)更識は生徒会の仕事があると言って整備室を出た。そのとき俺に向けられた目は、女子高生のものではなかった・・・・まるで、獲物を見るような目で、俺を見ていた。調べてみるか。彼女のこと
整備が終わり、ようやく俺は帰路につこうとして一つの疑問を持った。
「部屋・・・・・どこだ?」
昨日は職員室を使わせてもらったが、生徒となった以上学園の寮を使うはずだ。が、俺は部屋を知らない。整備室に残っていたミス千冬に尋ねる
「なあミス千冬、俺の部屋ってあるのか?」
「あぁ、忘れていた。これがお前の部屋の鍵だ。」
忘れてたのか、教師としてどうなんだそれ。渡された鍵には1030と書かれていた。
「相部屋だが構わんよな?」
「俺が年頃の女子になにかするとでも?」
「そんな軽口をたたけるのなら問題ないな。お前のルームメイトには連絡済みだ。」
「感謝するよ、ミス千冬。」
寮の1030号室へと向かう。さて、ルームメイトとご対面だ。
ノックをする
「今日から相部屋になるロックオンだ。」
「どうぞ・・」
この声、どこかで聞き覚えが・・・・
ドアを開けるとそこには
「・・・・・フェルト?」
フェルトに瓜二つの少女がいたのだ。
はい、第二話でした。出ましたね。セシリアw
個人的には嫌いではないですよ、セシリア。原作要素を入れるとこうなってしまったんです。オルコッ党の皆様申し訳ない┏○┓
さて、フェルトにそっくりの少女は完全にオリキャラです。ストーリーに絡ませるかは今のところ未定です(おい)
次回は決闘まで行けるかな・・・・・
よろしければ感想などおねがいします