第三話、始まります
「フェルト・・・・・なのか?」
フェルト・グレイス、ソレスタルビーイングのメンバーの一人でロックオンと同じくプトレマイオスに搭乗していた家族のような存在。目の前の少女は同一人物と言っていいほど違和感がなかった。
「私の名前はレイナです。フェルトという名前ではありません。」
どうやら別人だったようだ。
「すまない、あまりに知人に似ていたから驚いてしまった。」
「気にしないで。それともう一つ、私はここの生徒じゃない。」
「ならなんでここにいるんだ?」
「あなたと話したいという人がいる。コレを。」
そう言われて渡されたのはスマートフォン。どうやら電話がつながっているようだ。電話に出ると
「もすもすぅぅぅ~?束さんだよぉ〜。」
昨日会ったばかりの篠ノ之束だった。
「何の用だ?こっちも聞きたいことがあるんだが。」
「そこのレイナちゃんのことでしょ?その娘は私が伝達役としてIS学園に送ったの!私から話があるときは基本的にその娘を通して話すからよろしくぅ~。」
相変わらずテンションが高いな。だが聞きたいところはそこじゃない。俺は質問を続けた。
「オーケー、理解した。それともう一つ、彼女は何者だ?」
俺がそう聞くと束の口からは俺が予想してなかった答えが帰ってきた。
「レイナちゃんは人工的に作られたクローンなの。ISを研究しているバカどもは人間改造にも手を出し始めてね、レイナちゃんみたいなクローンが世界にはたくさん生まれているんだよ。で、かわいそうだったから保護したわけ。」
人体実験まで行ってるのか、この世界も相当歪んでるな、許せねぇ。戦うだけの人間を作るなんて・・・・・
だが天災と言われている束にも、人間らしい面もあるんだな。
「今失礼なことを考えなかったかなろっくん?」
「何も、というかろっくんてなんだ?」
「君のあだ名♪、ロックオンなんて毎回呼ぶの面倒くさいよ〜。」
「あんまりあだ名つけられるのは好きじゃないんだが・・・・」「もう決めたからダメー。」
はぁ、諦めるしかないか。それで気がすんだのか、束がようやく本題を切り出した。
「それで、ろっくんのIS調べたんだけどさ、スペックが第三世代の機体を軽く上回ってるよ。束さんもびっくり!
いま開発してるところなのに何があったのか、本当に驚いたよぉ〜。」
驚いてると言っているのになんで楽しそうなんだ、束・・・・・
「ほかのISと戦うときは自粛してね、本気でやったら多分相手死んじゃうから♪」
「わかったよ。それで、俺は今日武装しか確認出来なかったんだが、中身はどうなっていたんだ?詳細なスペックデータが欲しい。」
なぜ調べたのにわからないのか、それはIS学園のシステムで調べようとするとエラーが発生し、ロックオンが調べようとしたが反応しなかったのだ。幸い内部システムのみにかけられていたロックらしく、アラートもならなかった為、ロックオン以外に気づいたものはいなかった。それと同時にロックオンは束にも機体の解析を頼むよう連絡を入れていた。
「束さんの技術を使っても解除に三十分かかったよ、よっぽど見せたくないものでもあったのかと思ったけど、第四世代の機体となれば話は別だねー、それに面白い単一仕様能力もあったし。」
単一仕様能力、それはISが第二段階に移行した時に発現する能力とされており、IS一機ごとに一つしかない能力だ。
ミス千冬の乗っていた暮桜にも零落白夜という能力があり、そのおかけで優勝をつかめたらしい。
「で、デュナメスに搭載されてた単一仕様能力はなんだったんだ?」
「んーとね、なんて読むんだこれ?トランザムって読めばいいの?」
その瞬間、俺は衝撃のあまり、スマホを落としそうになった。
「本当にトランザムなのか・・・・・」
「機体スペックが爆発的に上がるのには驚いたよー。アクセスキーはそっちに送るよー。それを使えばデュナメスの、詳細なスペックを見れると思うよー。それじゃー切るねー。」
「待ってくれ、更識楯無のことを調べてくれないか?IS学園の生徒会長なんだが、どうもきな臭い。気になるんだ。」
「デュナメスのデータもわかったしそのくらいならお任せだよー。バイバーイ!」
そこで電話は切れた。
「では私も失礼します。」
レイナが立ち上がり部屋を出ようとする。
「待ってくれ、君はどこへ?」
「束の元へ帰ります。今来ている制服はあくまでカモフラージュです。連絡がある際はまた来ますので。」
そう言ってレイナは部屋を出ていった。
俺のルームメイトって、結局誰なんだ・・・?
今はそれよりデュナメスのデータを見よう。さきほど送られてきた束のアクセスキーを使い、デュナメスのロックを外す。そうするとさっきは見られなかったデータが開示されていた。
機体名 ガンダムデュナメス
動力 GNドライヴ
武装 GNスナイパーライフル
GNビームピストル
GNミサイル
GNビームサーベル
GNフルシールド
単一仕様能力 TRANS-AM
「本当にあったのか、トランザム・・・・・」
TRANS-AM、機体のGN粒子を一斉に開放することによって一定時間、機体性能を三倍の出力まで引き上げることのできるシステム。しかし、使用後は機体性能が大幅にダウンするため諸刃の剣でもある。
「向こうと同じだな、トランザムのシステムは。」
改めてシステムの確認がちょうど終わったとき、ドアがノックされた。
「どうぞ。」
入ってきたのはメガネをかけていて髪の青い、大人しそうな少女だった。
「あなたが、ロックオン・ストラトスさん?」
「そうだ、初めましてになるな。」
「私は更識簪、よろしくお願いします。」
更識・・・・・あの更識楯無の妹か。
「よろしくな更識。あと敬語はいらない。楽にしてくれ。」
苗字を呼ばれると簪は不機嫌そうな顔になり
「じゃあ、簪って呼んで。」
「わかったよ簪。それにしても綺麗な髪の色だな。」
素直に褒めると簪は頬を赤くしながら
「あ、ありがとう・・・・・」
とうつむいた。照れてるのか?
そこからはお互いに軽く自己紹介をした。
この世界では俺はたまたまISに触って起動してしまっただけで、その前は射撃部に所属している大学生ということになっていた。
一方で簪はやはり更識楯無の妹だった。実家のことは多くは語らなかったが、日本の代表候補生だという。すごい実力者だな。ルームメイトとしてこれから仲良くやっていけそうだ。
「ロックオンは専用機を持ってるの?」
「ああ、射撃機タイプだ。簪は?」
「私は、開発を中断されたの。」
簪の顔が曇る。
「悪い、無神経に聞いて。」
「いいの、織斑一夏のせいだから。」
「というと?」
「織斑一夏がISに乗れるということが判明してから私の専用機を作ったいた倉持技研は織斑一夏の専用機を作り始めたの。男という理由だけでっ・・・・・!」
簪も苦労してるんだな。
「その機体は今どこに?」
「整備室に置いてある。時間があるときはだいたいそこで機体を作ってる。」
「誰と作ってるんだ?」
「一人で。」
まじか。技術者か何十人何百人集まっても時間がかかる専用機を簪は一人で作っているらしい。
「なんで一人で作ってるんだ?」
「・・・・・姉が、そうだったから。」
なるほど、姉と比べられているわけか。なんでも姉である更識楯無はロシアの国家代表であり、専用機も一人で作ったらしい。本当に苦労してるんだな。なら・・・
「その専用機作るの、協力してもいいか?といっても意見を出すくらいしかできないが。」
「なんでロックオンが?」
「こうしてルームメイトになったんだ。お互い困ったら助け合いだろ。」
「でも・・・・・」
「人に頼るのも大事だぞ?年上の意見も参考にしてみろよ、な?」
「・・・・・気が向いたら誘う。」
「その気になったらいつでも呼んでくれよ?」
こうして学校生活一日目が終わった。明日からはオルコットと一夏との決闘に向けて特訓開始だな。ガンダムマイスターとしての経験がどこまで生かせるか・・・・・楽しみでもあり不安でもある。
後半グダりましたね、ほんとごめんなさい!_|\○_
加えて整備室での話も後から足りない部分がいくつか出てきちゃって今回のような後付けになってしまいました。本当にゴメンなさい!
それにキャラの性格が違うし・・・・・文才がない
感想で簪まだかぁぁぁ!という読者様の心の叫びを聞きましたので簪を出すことにしました!
オリキャラであるレイナ ですがこれからもちょくちょく出る予定です。
駄文でしたが感想などあったらお願いします