~なのは&フェイトサイド~
トーマが変態を倒すために"裏"球針態を使っている。
なんで空に私のパンツが浮かんでいるのかな・・・。変態はやっぱり滅ぶべきなんだよ。
でも、トーマが変態を引きつけてくれるという役目を果たしてくれている。
私も自分の為すべきことを為さないといけない。
「フェ、フェイトちゃん!?」
場の状況についてこれていない白い子にバルディッシュで斬りかかる。
白い子は自分のデバイスでバルディッシュを受け止め、耐えようとしている。
あなたに恨みはないけど、ジュエルシードを持っているなら別だ。
「ど、どうして・・・」
「あなたに説明しても意味がないの・・・だから・・・」
「フェイトちゃんも・・・・だよね・・・・」
こ、この子・・・なんで私のことを悲しげな表情で見つめてくるの?
「何が言いたいの?」
「フェイトちゃん、私達が戦う意味なんてないよ・・・」
私は正直どうしていいか分からなくなってる。
寺嶋君が魔法とは違う力で変態と戦うし、変態がパンツが浮かんでる奇妙な空間を創るし・・・。
いや、そんなことはどうでもいいの! フェイトちゃん、私達は敵じゃないんだよ?
「戦う意味ならあるよ。あなたがジュエルシードを持ってるから」
「フェイトちゃん! フェイトちゃんもなんだよね!?」
「あなたはいったい・・・・」
「分かるよ・・・。フェイトちゃんの心の痛みが・・・」
「知った風な口を聞かないで!!」
目の前の子に私の痛みなんて分かるワケない!
初めて男の子と話したと思ったら、超ド級の変態だったんだよ!?
初対面で私のプロフィールを全て言い当ててきたんだよ!?
それに・・・・私のパンツが夕焼けの空に浮かんでるんだよ!?
あなたに私の痛みが分かるワケないじゃない!!
「私もなの・・・」
「え?」
「私もパンツを・・・」
「ま、まさか・・・」
さっきフェイトちゃんは夕焼けの空に浮かんでるパンツを自分の物だと知って絶望した。
なんでフェイトちゃんのパンツが巨大化して浮かんでいるかなんて分からない。
でも、フェイトちゃんの絶望と苦しみは私にも分かっちゃった・・・。
「私、アイツらにパンツを盗られたことが・・・あるの・・・」
なんてことだ。この娘は私の苦しみを理解出来てしまうの?
空に浮かんでる私のパンツを見つめ、悲しい表情をしてる。
しかも、アイツらにパンツを盗られた? この娘はもう・・・絶望を知ってる?
「5歳の頃にね? お母さんが干していた私のパンツが盗られたの」
「そ、そんな・・・うそ・・・」
「嘘じゃないよ。私のお気に入りだったパンツが・・・」
この娘の目は真実を語ってる。
まって? この娘は5歳の頃からって・・・それはつまり、私よりも長く苦しんでた?
そんな・・・数年間も変態達に追われていたの?
「私の・・・私のお気に入りだったパンツを幼稚園で奪い合ってたんだよ!!」
「ッ!?」
今でも思い出すと目眩がするの。
私のお気に入りだったウサギさんのパンツが遊戯室で舞ってたから・・・。
舞っていた原因は、変態達が必死に手を伸ばして私のパンツを掴もうとしてたから。
でも・・・・・私のウサギさんのパンツは・・・・・・・・・・。
「あなたも苦しんでたの? 私よりも長く?」
「フェイトちゃん、私達の敵は一緒なんだよ。だから、争う理由なんてないよ」
「・・・・・ダ、ダメ!? 私の覚悟を鈍らせないで!!」
この娘は私の痛みを理解してくれている。
そして、敵じゃないって手を差し出してくる。
ダ、ダメなんだ。私は母さんのためにジュエルシードが必要なんだ。
「フェイトちゃん」
私の手を優しく握ってくる。
その暖かさが私の手から心に伝わって・・・。
私には使命があるの。ジュエルシードを集めないと・・・。
「もう・・・一人で変態に怯えなくてもいいんだよ?」
「・・・・ッ!」
私はフェイトちゃんを安心させるためにフェイトちゃんを抱き締めた。
もう・・・あそこで変態を殴り続けてるお姉さんと一緒に怯えなくてもいいんだよ?
フェイトちゃん、私はフェイトちゃんの味方なんだよ?
「ど、どうして・・・」
「フェイトちゃんが怖がってるからだよ。だから、ほっとけないよぉ・・・」
な、泣いてくれるの? トーマみたいに?
私は無意識にこの娘を抱き締め返していた。
この娘は私の痛みを理解している。この娘は私よりも苦しみを知ってる。
「あなた・・・」
「あなたじゃないよ・・・。私は高町なのはだよ」
「なの・・・はぁ・・・・」
「うん、フェイトちゃんは一人じゃないよ」
フェイトちゃんは人に甘えるのが下手だった昔の私みたい。
今まで抑えてた思いがフェイトちゃんの涙となって私の胸に流れてる。
苦しかったよね? 怖かったよね? 変態に殺意を覚えたよね?
もう平気だよ? フェイトちゃんはもう私の友達だから・・・・。
「わたしはぁ・・・ふぇいとぉ・てすたろっさです」
「うん、フェイトちゃん。友達になろ?」
「うん・・・・うわぁあああああん」
寺嶋君、私はフェイトちゃんと友達になれたよ。
もう変態達に怯えなきゃいけない生活なんてさせないの。
それに寺嶋君に返したい物があるんだから・・・。
トーマ、私の痛みを心から理解してくれる友達が出来たよ。
私よりも長く苦しんでたなのはを私は護ってあげたいと心から思う。
だから、トーマも変態を倒して"裏"球針態から早く帰ってきて。
~ユーノサイド~
・・・・・・なんだコレ?
なのはがフェイトという女の子と打ち解けてるし、変態が今も殴られ続けてるし、寺嶋という少年ともう一人の変態が全体針だらけのドームから帰ってこないし・・・。ボクは何をしに地球に来たんだっけ?
「ガァ」(極限にお前も苦労しているな)
「励まして・・・くれてるよね?」
ボクの味方はこの不思議なカンガルーさんだけみたい。
~冬馬サイド~
「トレース・オ・・・・・・」
「極限にさせんわァア!!」
「くっ!?」
"裏"球針態の中にパンツ泥棒の容疑者を招待した俺は、投影をさせないために攻撃の手を緩めなかった。"裏"球針態は固有結界である無限の剣製を封じるためだった。だが、ヤツの投影の魔術を封じたワケじゃない。せっかく無限の剣製を無効化させても、投影させては意味がないからだ。
「小癪な! 俺が追い詰められているだと!?」
「それ以上、後ろに下がらない方がいいぞ」
「なに? ぐっ!?・・・後ろに棘が・・・」
俺のパンチをバックステップで避けていたヤツが"裏"球針態に生えている針に右頬を切られる。
ツー・・・と、ヤツの右頬から血が地面に滴り落ちると、俺は再び果敢に攻撃を再開した。
「まさか、貴様のようなモブにここまで追い詰められようとはな!」
「どうした? 自分が最強なんだろ?」
「そうだ。だから、是が非でも勝たせてもらう!!」
流石は英霊エミヤの力を得た転生者というところか。
"裏"球針態の内部は低酸素で苦しいはずなのに、ヤツの顔には余裕がある。
俺は修行で"裏"球針態の低酸素状態に馴染んだとはいえ、長くは戦えない。
「トレース・オン!」
「しまった!?」
「形勢が逆転したな。此方の番だ!」
ついに、ヤツの手に干将・莫耶を投影させてしまうことを許してしまった。
くそ! 投影される前にマウントパンチしてやるつもりだったのに!!
「どうした! 焦りが見えるぞ!!」
「気のせいだ・・・ろ!!」
俺のパンチがヤツの莫耶で受け止められてしまう。
これでいい。ヤツはまだ気づいていないようだが、これでいいんだ。
「ただのモブにしては、お前はよくやった。
何の英霊の力を神に貰ったのか知らないが、英霊エミヤをここまで追い詰めるとはな」
「本物の英霊エミヤが相手なら、俺は家に帰ってママのミルクを迷わず飲むぞ」
「悪いが・・・それはさせん。お前は俺の手で殺すと決めたから・・・な!!」
「ぎッ!」
ヤツの剣撃に翻弄され、俺は右頬を軽く切られてしまう。
もう"裏"球針態内部の酸素も余裕がないはすだ。早く効いてくれ。
「そらァ!!」
「甘い! その程度のパンチで俺を倒せると思っているのか!?」
「倒せる! 何故なら、お前は既に負けている!!」
そう捨て台詞を吐いて、俺はヤツからボクシングのフットワークで距離を取る。
コイツを強く撃ち込むためには、距離がどうしても必要だからな。
「何度俺に軟弱な拳をぶつけようと無駄なことだ。
俺は何度でも貴様の拳を防いでみせよう」
そういう発想の時点でお前は俺に負けている。
俺はお前の動きを止めることが出来ればいいんだからな!!
「鮫衝撃(アタッコ・ディ・スクアーロ)!!」
「無駄だと言った!」
雨の炎を右拳に纏わせ、助走をつけて全力でヤツを殴りつける。
ヤツは油断して干将で受け止めているが、すぐに焦りの表情を見せた。
無理もねぇ。お前との戦いの最中で、既に微量の雨の炎を流し込んでたからな。
「か、体が・・・動かんだとォ・・・?」
「ようやく効いてくれたな。しばらくは動けないはずだぜ?」
「な、なんだとォ・・・?」
鮫衝撃(アタッコ・ディ・スクアーロ)ヴァリアー作戦隊長のスクアーロの剣技の一つ・・・。
剣を強く打ち込んだ衝撃で、相手の動きを一時的に麻痺させるスクアーロの技だ。
山本武が幻騎士戦で用いた強化版を俺流にアレンジし、剣じゃなく拳で再現してみた。
よく効くと思うぜ。阿修羅とのスパーリングをこれで生き残ったからな。
・・・思えば、あの1週間は命懸けの1週間になったな・・・。
ー1日目ー
「男は死ねェエエエエエ!!」
「了平! 晴シューズ・・・射出!!」
「ガァ!」(極限に飛んで逃げるのだァア!!)
空に逃げても、飛んで追ってきた阿修羅にボコられ・・・。
ー2日目ー
「ムホっ♪ ワタクシ、テキーラ酒を持ってまいりましたのぉ~♪」
「ガァ♪」(極限にテキーラ酒よォ♪)
「極限に気持ち悪いだけじゃァアア!?」
了平の右耳に赤いリボンを着け、女装で近寄れば、威力が段違いの拳を叩き込まれ・・・。
ー3日目ー
「極限太(マキシマムキャn)・・・」
「くたばれェァア!!」
「ガァ!?」(クロスカウンターが極限に決まった!?)
阿修羅のクロスカウンターで意識を刈り取られ・・・。
ー4日目ー
「雲雀!? 酔った!? 酔ったの!?」
「くぴぃいいい♪」
「串刺しにされるゥウウウウウ!?」
"裏"球針態を発現させる加減が分からず、大量のデカイ球針態の群れから全力で逃げ・・・。
ー5日目ー
「いいか! これで奴等を悩殺するんだ!!」
「そ、そんな恥ずかしい服着れないよ!!」
「や、やめろ!? それ何万円したと思ってんの!?」
誘惑狙撃作戦の成功率を少しでも上げるため、フェイトに通販で5万円近くしたスカートの丈が短いメイド服を着せようとしたら、バルディッシュの鎌で一刀両断され・・・・。
ー6日目ー
「よっしゃあ! あれ? なんか息苦しいんだk・・・・」
「きゅ」(加減を間違えたね)
やっと"裏"球針態が成功したかと思えば、雲雀が空気の燃焼加減をミスって窒息死しかけ・・・。
ー7日目ー
「ご、ごめんよ・・・?」
「にょおん」(冬馬、お前は本当によく頑張ったぜ)
「あひがふぉな?」(ありがとな?)
結局、アルフの男嫌いを完治させることは出来ず、マシになったけど、殴られた。
アルフから最低でも半径1.5m以上離れなくてはいけないことが判明・・・。
俺は本当に1週間苦労したんだよ。だからさ? 理想を抱いて溺死しろ。
「極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽!
極限太陽! 極限太陽! デコピン!! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 輪ゴーム♪
極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 極限太陽! 鼻くそ!! 極限太陽ーーーーー!!」
「や、やめ・・・」
俺はパンツ泥棒の容疑者をマウントパンチで溺死させようと、超頑張ってる。
自分の肉体を晴の炎で活性化し、威力を底上げした拳をパンツ泥棒の容疑者に浴びせている。
もっとも、笹川了平の極限太陽と比べると見劣りするが、晴グローブの推進力も加味されてるから効いているはずだ。
まぁ極限太陽(マキシマムキャノン)って言って、ただ殴ってるに過ぎないんだけど・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「溺死したようだな」
俺が阿修羅にされたように、手加減一切なしでブン殴り続けたからな。
Fate zeroに出てきた小学生の士郎(白髪ver)の顔がエライことになってる。
でも、これでいいんだ。これで俺の原作介入は終わったんだ。
あとは本来のリリカル・マジ狩るの流れに戻るはず。様子を静かに見守っていくとしよう。
それよりも武だ。
俺は海鳴温泉の何処かにいる武を保護しないといけない責任がある。
高町(兄)が海鳴温泉を鬼の顔で俺を探し回っていたせいもあり、探せてない場所がいくつかあるんだ。
「雲雀」
俺は"裏"球針態を解いてもらい、落ちてきた雲雀を頭でキャッチして、外の新鮮な空気を深呼吸で肺に取り入れる。少し寂しい気もするけど、フェイトとアルフとはお別れだ。俺の転生者を倒すという役目も終わったんだからな。俺の原作介入は・・・・・・終わったんだ。
「お母さん達にフェイトちゃんを紹介するよ」
「私もなのはに母さんを紹介したいな」
「ボクはいっ・・・つもお腹を出して寝たらダメだって言ってるのに、なのはが・・・」
「ガァ」(そういう忍耐も極限に漢には必要なのだ)
「男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・男は撲殺・・・・」
・・・・・・・・・・ちょっと自分でも意味が分からないから整理してみる。
①俺が激闘を制し、"裏"球針態から戻ってくると、無限の剣製(パンツ)は消えていた。
②フェイトとアルフとの別れを惜しんでいると、フェイトとなのはが仲良くしてた。なぜに?
③了平はユーn・・・間違えた。淫獣の愚痴を聞いてる。
④アルフ様は・・・・・・・もう元のアルフ様には戻れないかもしれない・・・・。
⑤俺はどうすればいいんですか?
⑥あと騎士王(モザイク)は生きてるんでしょうか?
「寺嶋君!」「トーマ!」
うっせぇよ。何してんの? 俺の記憶が正しれば、お前らは戦ってるはずだろうが?
「「私達仲良くなったの♪」」
へぇ? よかったn・・・・・・ハァアアアアア!?
「な、ななななななんでだ!? フェイト、お前はジュエルシードを集めるんだろ!?」
「うん、なのはと一緒にね?」
「・・・・・・なのはと一緒にね・・・?」
なにこの娘? 俺が見てない間に何をされたの?
「フェイトちゃんから聞いたよ? 寺嶋君もジュエルシードのことを知ってるんだって?」
「ウウン? ボク、ジュエルシードなんて分カンナイヨ? ・・・・・話しかけないで下さい・・・・・」
「そこまで認めたくないの!?」
「なのは、トーマは嘘ついてるよ」
余計なことを言うな。
「寺嶋君が変態達を倒してくれたおかげで、私達に平和が訪れたの!」
「ありがとう。トーマ♪」
そうかー・・・ なら俺にもう用はないよね?
「トーマも一緒にね? これからもジュエルシード集めに協力してほしいんだ」
ウフフフフフフ♪ 何を言ってるんだ、この水樹奈々ボイスは♪
「あの変態3人衆の一人を倒した腕前を見逃す手はないと思うの!」
ごめんなさい。全国の田村ゆかりファンの皆様。
俺はこの田村ゆかりボイスを倒さないと、俺の自由がないみたいなの。
「無言で匣を開匣しようとしないでくれるかな!?」
「くそぅ!? フェイトからある程度のことは聞いてるみたいだな!?」
「お願いだよ! トーマにも協力してほしいんだ!!」
大丈夫! 君達がはやく徒党を組んだんだ! ジュエルシードはすぐに集まるよ!!
「俺の役割は終わったはずだ! とにかく!! 俺がこれ以上協力する義理なんt・・・」
「寺嶋君、これを忘れてたよ?」
「た、たけしぃいいいいいいいいいいいい!!?」
な、なんで!? なんで高町が武の匣を持ってるの!?
「どこにあったんだ!? いや、それよりもありがとう!!」
俺は高町に感謝して、右手で武の匣を掴もうとする。
でも、ヒョイっ♪って高町が武の匣を遠ざけてしまった・・・
「・・・・・・・ひゃ・・・ひゃくれつ肉球ぅううううう!!」
「なに!? その可愛いネーミングの技!?」
なんで!? なんで武の匣を返してくれないの!?
俺は某地縛霊の猫の技を借りて、必死に高町から武の匣を取り返そうとする。
くそ! 腕を割りと本気で素早く適当に動かしてるから疲れてきたぞ、ちくしょうがァ!!
「「ハァハァ・・・」」
「ふ、二人共・・・大丈夫?」
やるな、未来の魔王め。俺のひゃくれつ肉球を全て避けるとは・・・!
「寺嶋君、お願いなの!!」
「嫌だ! 武を解放して、お前の兄貴に頼むから死んでくれと伝えてこい!!」
思えば、全部高町の兄貴のせいだ! 高町(兄)が俺を本気で殺そうとしなければ・・・。
武の匣を無くすことはなかったし、武不在で狙撃作戦を決行しなくてもよかったんだよ!!
「お願いだよ! トーマ!!」
「嫌だ!」
「・・・・・・・アルフーーー! ちょっとこっちに・・・・」
「ごめん!? 話し合おう!?」
騎士王(モザイク)を殴ってた阿修羅が俺のことをチラ見しただろうが!?
ていうか、いつまで殴ってんの!?
「寺嶋君、私の裸を見たよね・・・・・・」
「ブッ!?」
「・・・・・なのはの裸を見たの?」
「誤解だァ!? ていうか、なんで修羅場みたいになるの!?」
なんで妻の前で浮気相手に不倫をバラされる憐れな夫みたいな感じに俺がなってるの!?
おかしいだろ!? 俺だって可愛いせがれを高町に見られましたァ!! たぶん・・・。
「ハァ・・・・・分かったよ。手伝うよ」
「「ホント!?」」
「あぁ、男に二言はない」
恨むなよ。これしか逃げる手が思いつかないからな。
「ちゃんと協力するからさ? 武の匣を返してくれよ。武は俺の大事な家族なんだ」
「ご、ごめんね? はい・・・」
高町が俺に武の匣を返してくれた。だが、その人を疑わない甘さが命取りだ。
「開匣!!」
「なんで開匣したの?」
「ちゃんと高町に紹介するためだ。それよりも・・・・・たけしぃいいいいい♪」
やっと会えたね! もう武をなくしたりなんてしないよ!! さぁ! 俺の胸においで!!
「ぴゅー・・・・い!?」(冬m・・・あの顔、気持ち悪ッ!?)
「オイ、なんで雨の炎の飛沫を俺に必死にかけてんだ?」
待ち望んでいた再会を喜び合おうとしていた俺だけど、武が必死に俺に雨の炎の飛沫をかけてくる。さては、みんながいるから俺に抱きつくのが恥ずかしいんだな?
「きゅ・・・」(極限に違うよ・・・)
雲雀が残念な声で鳴いたけど、気にしない方向で。
「了平! 晴シューズ 射出!!」
「ガ、ガァ?」(極限にワケが分からんぞ?)
「いいから!」
「ガァ!」(極限にワケが分からんぞーーーー!)
了平は戸惑っていたけど、晴シューズを出してくれた。
高町とフェイトもワケが分からずに俺の足に装着される晴シューズを眺めてる。
あと、了平と雲雀は匣に戻しておかないと・・・。
「トーマ?」
「寺嶋君?」
了平と雲雀を匣に戻していく俺の様子におかしいと勘づき始めたようだ。
「・・・・・・・・バイバイ♪ 武! 雨を頼む!!」
「ぴゅい!?」(な、なんでだ!?)
「はやく!!」
「ぴゅーい!」(なんか知らねぇけど、オーライ!!)
俺の狙いが悟られる前に武に雨の炎の雨を降らしてもらった。
俺は予め晴の炎の活性で肉体を活性化させて、雨の炎の雨を無効化する。
だが、晴の炎で雨の炎を相殺できない高町とフェイトは動けなくなるだろうけどな♪
「ト、トーマ・・・?」
「ど、どういうことなの?」
「悪いな。お前らなら、ジュエルシードはすぐに集められるぜ?」
俺は逃走する準備が整ったため、晴シューズから晴の炎を噴出させる。
流石に雨の炎の雨の中にいるせいか、思ったより速さは出せないようだ。
でも、俺が逃げきるには申し分ないぜ!
「フハハハハハ♪ さらばじゃーーーーー♪」
「にゃああああ!? だ、騙したんだねーーーーー!?」
俺は晴シューズで空中に浮かび、上から高町の悔しがる顔を満喫する。
俗に言う"踏み台転生者"は倒したんだ。もう俺が原作介入する理由はない!!
さぁて、何処に逃げ延びようかな♪ 大阪で食い倒れるってのはどうよ?
楽しくなってきたぞ!? さぁ、大阪に向けてシュワッt・・・・。
「・・・・・・・・お・と・こ・・・・・・・」
それが・・・その日、俺が聞いた最後の言葉になった・・・。