クローバーとクマさんと少年   作:のん輝

21 / 34
CIのレコーディングも終わり次にイベントが決まったのだが三者三様に悩みがあるみたいで


三人の悩み

『ずっと~ずっと~ずっと~』

 

智絵里がCIとして活動を開始してから少し今日はデビュー曲のレコーディングに来ていた。

 

『この曲初めて聞いた時凄く可愛い歌だなって思ったけどまさか途中でラップが入るなんてな、三人分録ったけどCDに収録されるのは杏のラップだという話だった。智絵里やかな子の分もいつか聞いてもらえるといいな。』

 

三人のレコーディングの様子を見ながらそんな事を考えてるとどうやらレコーディングが終わったらしく三人が出てきた。

 

「お疲れ様です。」

「お疲れ3人とも。」

「今日の杏の全労働力使い果たした~」

 

杏は今日も変わらず杏だった。

 

「双葉さん今日は事務所に戻って連絡事項を伝えるだけですのでもう少しだけ頑張ってください。」

「ほら杏ちゃん、飴だよ~」

 

そう言ってポケットから飴を取り出すかな子、最近きらりの影響か智絵里とかな子は飴を常備している。まあ飴をあげれば働いてくれるからな。

 

「まあそれだけならもうちょっと働くか~」

 

よっこいしょと付け足したくなる動きで歩き出した杏、それに続きブースの外に出た俺達。

Pさんが車を取りに行ってるので待っている間三人にレコーディングの事を聞いていた。

 

「まさかラップを歌うなんて思ってもなかったよ~」

「確かにあれは驚いたね、成君はどう思った・・?」

「三人の個性が出てていいと思ったよ、まあ杏は普段通りだったな。」

「成ってさなんか私にだけ厳しくない?」

「そうか?」

「あはは・・・一番の部分はフォローできないかな~」

「でも、杏ちゃんの歌声凄く可愛かったよ!」

「ちょっ!智絵里ちゃんそういうフォローはいらないから~」

 

智絵里のフォローに戸惑う杏、CIの活動が始まり分かった事だがどうやら杏はストレートに褒められるのは苦手なようだ。智絵里もかな子も思ったことを素直に言うから杏も変に誤魔化せないみたいだ。

 

「Pさん来たしそろそろ戻るぞ~」

 

Pさんが車で戻ってきたのでそれに乗り事務所に戻り連絡事項を伝えるのだがその内容が

 

「レコーディングも終わりCDの発売も決まりました。」

「やっと印税がはいる~」

「そこ最後まで話を聞く。」

「・・・CDの発売に合わせてジャッケト撮影とイベントを予定しています。」

「イ、イベントですか?」

「はい、その内容なのですが。」

「ゴクリ・・・」

「CD渡しです。」

「「CD渡し?」」

「難しく考えなくてもいいよ、そのままの意味だし。」

「発売日にCDを買いに来てくれたファンの方に手渡ししてもらうというものです。」

「ええ~面倒だな~」

「文句言うな、これも印税のためだぞ。」

「くっ、なら仕方ないか~」

 

俺と杏のプチ漫才?をよそに智絵里とかな子は小声で何かを言っていた。

 

「ジャッケト撮影・・・」

「ファンの人に直接見られる・・・」

 

二人の様子をPさんは少し困った感じで見ていた。

その日はそのまま解散となり智絵里と家に一緒に帰ってる途中

 

「ジャケット撮影にイベント、智絵里も本格的にアイドルって感じになってきたな。」

「う、うん。私頑張るね・・・」

 

頑張るとは言っているが表情が暗いな、イベントの事で不安に思う事でもあるのか?こういう時こそきっちりと話を聞かないとな。

 

「何か不安な事でもあるのか?」

「えっと・・・」

 

智絵里は少し考えて口を開いた。

 

「ジャケット撮影の時にどんなポーズを取ればいいのかなって。」

「ポ、ポーズ?」

 

智絵里の予想外の答えに間抜けな声を出してしまった。

 

「そういうのは多分Pさんに相談するとかユニットの二人と話し合って決めるのがいいと思うぞ。」

「そっか、そうだよね。」

 

どうやら悩みは解決したみたいだな・・・ってそうじゃねえ!

 

「えっと、仕事の事とかで悩んでたんじゃないのか?」

「そういう不安もあるんだけど、やっとデビュー出来るから精一杯頑張ろうって思うんだ。一人でデビューしたらこんな風に考えなかったと思うけどかな子ちゃんも杏ちゃんもいるし何より・・・」

「何より?」

「成君が近くで見ててくれるから///」

 

顔を赤くしながらも笑顔で言ってきた智絵里。

 

「・・・っ///」

 

その笑顔に見とれてしまい自分の顔が赤くなったのが分かったので智絵里から顔を逸らした。

 

「どうしたの成君?」

「な、なんでもない!それよりもさっきの事明日Pさんや二人に相談するんだぞ。」

「うん。」

 

そんな事もあり翌日、イベントの事の資料をPさんからもらい目を通していると杏がやって来た。

 

「おはよう・・・」

「おはよう、珍しいなこんなに早く来るなんて。」

「智絵里ちゃんから相談したい事あるってメールが来たからね。」

「相談事はもう終わったのか?」

「まあね~今はかな子ちゃんと一緒にPに相談しているよ。」

 

そう言うと杏は携帯ゲーム機を取り出しゲームを始めた。

 

『ピコピコ・・・パラパラ・・』

 

暫くの間ゲームの音と資料をめくる音だけが流れている。

 

『杏でもデビューイベントの事で悩んでたりするのか?』

 

「はあ~」

 

資料を見ながら考えていると杏からため息が聞こえた。

 

「どうした?」

「いや~杏も色々考えることがあってね。」

「色々?」

「引退できるぐらいの印税は入るのかなとか。」

「デビューでそれはないだろ。」

「後・・」

「?」

「ほんとに二人共杏とユニットでよかったのかって・・・」

 

少し小さめの声で言ってたが俺聞き逃さなかった。

 

「ほんとにそう思ってるのか?」

「だって杏こんなに不真面目だし、二人でユニット組んだほうが良かったんじゃ・・」

「俺はそう思わないぞ、二人は杏と一緒にユニット組めて良かったって思ってると思うぞ。」

「ホントかな?」

「だってユニット名を決める時にも杏にユニットを好きになってもらおうと考えたって聞いただろ。」

「まあね・・・」

「もし不安に思ってるなら二人に聞いてみたら?」

「そんな恥ずかしい事でやるわけないじゃん。はあ~疲れたし今日は帰るね~」

 

そう言って杏は事務所を出ていこうとしたが出る時に

 

「その、つまらない事聞いてくれてありがとう・・・」

「俺でいいならいつでも聞くぞ、今はCI専属補佐なんだし。」

 

そう言って杏は事務所を出て行った。杏の意外な悩みを聞いてから数日ジャケット撮影の日、カフェで今日の事を確認していると意外な組み合わせの二人がやってきた。

 

「成君。」

「美波さんにみく、二人一緒とは珍しいですね。」

「色々ね、ここいい?」

「どうぞ。」

 

空いている席に座る二人、俺の持ってる資料が気になったのかみくが聞いてきた。

 

「なに見てるのにゃ?」

「明日のジャケット撮影の事を書いてる資料だよ。」

「ジャケット撮影か、もう懐かしく感じるな。」

「みくも早くデビューしたいにゃ。」

「そういえば智絵里ちゃんデビューを伝えられてからやる気になってるね。これも成君がいるからかな?」

「確かに、最近の智絵里ちゃんのやる気すごいにゃ。成君何か言ったの?」

 

興味深々という風に聞いてくる美波さんとみく。

 

「別に特別な事言ってたって事はないと思うんだけど。ちょっと不安そうな顔をしてたから話を聞いてアドバイスしただけだよ。まあそこまで深刻な悩みじゃなかったみたいだけどね。」

 

二人に言った通り特別な事は言っていない今回の事だって智絵里が自分で解決したんだし。

 

「そうなんだ、杏ちゃんとかな子ちゃんは?」

「杏は印税がやっと入るから本気だすって言ってたな。」

「冗談じゃなかったのにゃ・・・」

「それでかな子は・・・」

 

ここに来る前にかな子と会っておりその事を話す。

 

事務所に向かう途中中庭で走っているかな子を見つけたので向かう事に。

 

「おはよう、かな子。」

「おはよう成君。」

「どうしたの、こんな所で走って?」

「えっとね・・・今日ジャケット撮影あるでしょ。それで最近少しでも走って痩せようと思ってジョギングを始めたの。それにCDを渡すイベントもあるから。」

「なるほどね。」

 

かな子は普通の女の子ならそんなに体型を気にしなくてもいいのかもしれないがアイドルという立場上少し太く見られるのかもしれない。トレーナーさんにもよくダイエットしろと言われているしな。

 

「えっと、そういう心がけはいいけどあんまり無理はしないでね。」

「む、無理なんて・・・」

「無理に走り込んで倒れたりしたら智絵里と杏は凄く心配するよ、もちろん俺もだけど。」

「えっと成君・・・」

「なに?」

「私無理なんてしてないよ、さっきだってケーキ一つ食べちゃったし・・・」

 

もの凄く申し訳なさそうに言ってきたかな子。

 

「・・・後でトレーナーさんにメニュー作ってもらうか。」

「それはまだ早いよ~」

 

涙目で訴えってきたかな子。かな子も悩みを抱えていたみたいだがどうやら彼女の前には色々問題があるみたいだ。

 

「んで結局走り終わるまで見てたって事。」

「う~んかな子ちゃんも色々大変みたいだね。」

「美波ちゃんそこは少し厳しくいかないと・・・」

 

みくに同意です。

 

「っとそろそろ時間だ、それじゃあ二人共。」

「いってらっしゃい。」

「みくのデビューの時も色々相談に乗って欲しいにゃ。」

 

二人に言ってジャケット撮影の現場に。

 

「なんというかまさにCIの衣装って感じだな。」

 

撮影現場でユニット衣装に着替えていた三人を見て率直な感想を言った。

 

「でもそれぞれの衣装に三人の特徴もしっかりあるんだな。」

 

例えば智絵里ならクローバーの飾りがあるし杏にも大きな飴が付けられている。

 

「それでは皆さん撮影をお願いします。」

「「「はい」」」

 

Pさんが言うと三人はカメラマンの所に行き撮影が開始された。

 

「あのポーズは三人とPさんで考えたんですか?」

「私は主にこのポーズはいいかと聞かれただけなのでメインは三人です。」

 

撮影中Pさんとポーズの事など色々話したその途中

 

「やはり風見さんにCIの専属補佐をお願いしてよかったと思います。」

「そう言ってもらえるのは嬉しいですけどまだ早くないですか?」

「いえ、緒方さんに撮影の事を伝えた時に少し不安そうな顔をしていたのが気になってメンバーの誰かに聞いてもらおうと思っていたのですが、風見さんがその日に緒方さんに聞いて翌日には私に相談するように言ってくれましたし。」

「まあ俺のアドバイスでいいならいくらで言いますよ、あってるかどうかあまり自信ないですけど。」

 

Pさんと話しているとどうやら撮影が終わったみたいで三人がこっちにやって来た。

 

「お疲れ、どうだった。」

「可愛く撮れてるといいな・・・」

「大丈夫だよ、みんなで考えたポーズだし。」

「そうそう、そんなに不安に考える事もないって。」

「そうだよね。」

「今から写真を確認するので皆さんは着替えてください。風見さんも一緒に写真の確認をお願いします。」

「「「はい。」」」

「分かりました。」

 

Pさんと一緒にさっき撮っていた写真を見る事に

 

「どれもいい表情で撮れてると思いますけどPさんはどう思いますか?」

「自分もそう思います。」

「それじゃあどれにするかですよね?」

「そうなります。」

 

少しの間どれにするかを一緒に決める事に。

 

「これにしましょう。」

「確かにこれいいですね。」

 

Pさんと選んだのは杏を真ん中に智絵里とかな子が両隣りにいるというものだった。

ジャケットの写真が決まった後戻ってきた三人と事務所に帰っている途中

 

『3人とも色んな悩みを持ってたみたいだけどそういうの乗り越えてみんな成長していくんだろうな。』

 

そんな事を考えていた。

 

 




今回はCIも3人もこういう悩みを持ってたんじゃないかという考えで書いたものです。智絵里のはNOMAKE9を参考にしました。かな子の本格ダイエットはもう少し先になります。杏のを考えるのが難しかったです。
次は9話の冒頭であったCD渡しの所を書こうと思います。それではまた次回~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。