Divine messenger   作:shogo

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第3話 パンドラの箱

鎧兜の武器は刀。そこは同等。

向こうは数体。こちらは二人。これは不利。

向こうの動きは遅い。こちらは俊敏。これは超有利。

 

「動きが遅くて助かるぜ」

 

振り下ろされる刀を掻い潜り、胴に向かって真っ直ぐに横に斬り払う。

見事鎧兜は真っ二つにされ、動かなくなった。

 

「この剣中々切れ味いいな」

 

そう呟く俺の横を何かが通り過ぎ、刀を振りかぶった鎧兜の兜に(何言ってんのか良く分からないが)突き刺さり、動きを止めた。

 

「この弓の使い心地も中々だぜ」

「俺は弓使わんから知らんが、弓に使い心地なんてあんのか?」

「あるよそりゃ」

「はあ」

「とりあえず、恵は確保出来たな」

「ああ、で、どうするかだな…」

「全滅させるのが得策だろうな…」

「俺も同意見…」

 

俺がそう言おうとしたその時、俺の目の前で落雷が起きた。

 

「これで良いかしら?」

 

そう言う転校生の右手はバチバチと音を立てて帯電していた。

咄嗟に俺は彼女に剣を向ける。

 

「今の落雷…お前がやったのか?」

「そうよ。けど、貴方の探してる人達とは違うわ……天才ホワイトハッカーの秋風空君」

「なんでお前がその事を知ってる…?」

「ちょっと待て空。お前ホワイトハッカーだったのか?」

「今はそんな事どうでもいい。吐け、お前が何者なのか」

「その話は天知恵が起きてからするわ」

「…わかった」

 

俺は剣を下げ、恵の面倒を見てる雫の側に座った。

 

 

 

「さて、教えて貰おうか。さっきの奴らは何なのか、そしてお前が何者か」

「ええ、少し長くなるけど良いかしら?」

「構わん」

「分かったわ…」

 

 

―約20年程前、日本、北海道で、ある1つの箱が見つかったの。

それは、ギリシャ神話に綴られている、災厄を呼ぶパンドラの箱だった。

それだけなら良かったのだけど、運悪く発見者達は箱を開けてしまい、災厄が解き放たれてしまった…

 

 

「ストップ」

「何?」

「今の話、色々と不自然だ。何故、神話の中の物が出てくる?それにギリシャ神話なのに何故日本で見つかったんだ?」

「簡単よ。神は架空の物ではなく、実際に存在するのよ。神話も実際にあったことが綴られた伝記に過ぎないわ」

「……何言ってるのかさっぱりね…」

「で、話の続きだけど、パンドラの箱の災厄は人の手には負えない物よ。だから、神は災厄を止めるために数人の使者(メッセンジャー)を選ぶ。今回はそれが貴方達だったということ」

「…もう一つ質問。お前がそこまで深く知ってるのは?」

「普通、こんな話して信じてくれると思う?」

「思わないわね」

「だから、メインの使者(メッセンジャー)とは別に、最初の使者(ファーストメッセンジャー)っていうのが選ばれるの。それが私」

「成る程。で、そいつは全ての事象を把握してると…」

「そういう事ね。そして貴方達には使者(メッセンジャー)になってもらうわ。災厄を止めるためにね」

 

 

 

 




◆キャラ紹介

・秋風 空(あきかぜ そら)
年齢    17歳
頭脳    非常に賢い
運動神経  やや良い
特技    ハッキング
趣味    トランプ(特にポーカー)

天才ホワイトハッカーとして知られる、この物語の主人公。
冷静で、非常に頭が良いが、時に感情的になったりもする。
剣道部の部長でもあり、運動神経も悪くない。
政府の上層部から依頼を受けることもあるとか。
当然ながら成績は学年トップ。
趣味はポーカーなのだが、この時は感情的になる傾向が強く、極端に弱い。
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