鎧兜の武器は刀。そこは同等。
向こうは数体。こちらは二人。これは不利。
向こうの動きは遅い。こちらは俊敏。これは超有利。
「動きが遅くて助かるぜ」
振り下ろされる刀を掻い潜り、胴に向かって真っ直ぐに横に斬り払う。
見事鎧兜は真っ二つにされ、動かなくなった。
「この剣中々切れ味いいな」
そう呟く俺の横を何かが通り過ぎ、刀を振りかぶった鎧兜の兜に(何言ってんのか良く分からないが)突き刺さり、動きを止めた。
「この弓の使い心地も中々だぜ」
「俺は弓使わんから知らんが、弓に使い心地なんてあんのか?」
「あるよそりゃ」
「はあ」
「とりあえず、恵は確保出来たな」
「ああ、で、どうするかだな…」
「全滅させるのが得策だろうな…」
「俺も同意見…」
俺がそう言おうとしたその時、俺の目の前で落雷が起きた。
「これで良いかしら?」
そう言う転校生の右手はバチバチと音を立てて帯電していた。
咄嗟に俺は彼女に剣を向ける。
「今の落雷…お前がやったのか?」
「そうよ。けど、貴方の探してる人達とは違うわ……天才ホワイトハッカーの秋風空君」
「なんでお前がその事を知ってる…?」
「ちょっと待て空。お前ホワイトハッカーだったのか?」
「今はそんな事どうでもいい。吐け、お前が何者なのか」
「その話は天知恵が起きてからするわ」
「…わかった」
俺は剣を下げ、恵の面倒を見てる雫の側に座った。
「さて、教えて貰おうか。さっきの奴らは何なのか、そしてお前が何者か」
「ええ、少し長くなるけど良いかしら?」
「構わん」
「分かったわ…」
―約20年程前、日本、北海道で、ある1つの箱が見つかったの。
それは、ギリシャ神話に綴られている、災厄を呼ぶパンドラの箱だった。
それだけなら良かったのだけど、運悪く発見者達は箱を開けてしまい、災厄が解き放たれてしまった…
「ストップ」
「何?」
「今の話、色々と不自然だ。何故、神話の中の物が出てくる?それにギリシャ神話なのに何故日本で見つかったんだ?」
「簡単よ。神は架空の物ではなく、実際に存在するのよ。神話も実際にあったことが綴られた伝記に過ぎないわ」
「……何言ってるのかさっぱりね…」
「で、話の続きだけど、パンドラの箱の災厄は人の手には負えない物よ。だから、神は災厄を止めるために数人の
「…もう一つ質問。お前がそこまで深く知ってるのは?」
「普通、こんな話して信じてくれると思う?」
「思わないわね」
「だから、メインの
「成る程。で、そいつは全ての事象を把握してると…」
「そういう事ね。そして貴方達には
◆キャラ紹介
・秋風 空(あきかぜ そら)
年齢 17歳
頭脳 非常に賢い
運動神経 やや良い
特技 ハッキング
趣味 トランプ(特にポーカー)
天才ホワイトハッカーとして知られる、この物語の主人公。
冷静で、非常に頭が良いが、時に感情的になったりもする。
剣道部の部長でもあり、運動神経も悪くない。
政府の上層部から依頼を受けることもあるとか。
当然ながら成績は学年トップ。
趣味はポーカーなのだが、この時は感情的になる傾向が強く、極端に弱い。