機動戦士ガンダムAGE ZERO   作:ケンヤ

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第110話

 

 

 

 

 セカンドムーンの格納庫でガンダムZERO ZとガンダムAGE-FX-CSの最終調整を終えたクライドはアブディエル改に搭載されているブラッディゼイドラとバスタークロノスの調整を行っている。

 クライド達が連邦に戻った事でこの2機もパイロットごと連邦軍の所属になっていた。

 セリアは元々、クライドに協力する条件に火星圏の開発と言う約束があり、アブディエル改とディーヴァの護衛とマーズレイのデータ収集に協力する為に火星圏の調査隊に志願した。

 

「クライド! てめぇ!」

 

 ブラッディゼイドラの調整をしていたクライドにブラッドが掴みかかる。

 クライドもそろそろブラッドの我慢の限界だと言う事は気が付いていた為、驚く事は無い。

 

「UIEの奴らが火星圏に隠れてるかも知れないってこっちに連れて来られて何年たってる! 地球圏じゃUIEのMSと遭遇してるって話しだ!」

 

 ブラッドは性格的に地球圏にいても火種にしかならない事もあり、消息不明のUIEが地球圏で見つからないのなら火星圏に潜んでいると持ちかけて火星圏まで連れて来た。

 この5年間は様々な理由をつけて火星圏に留まるようにしていたが、どうやらブラッドの我慢も限界のようだった。

 

「おかしいな。俺の見立てでは連中はこの辺りにいる筈なんだけどな」

 

 実際のところ、クライドにとってUIEの動向に関してはそれほど興味がある訳ではない。

 エリスにUIEを叩かせていたのも単に体の治療を終えたエリスのウォーミングアップにUIEはちょうどいい相手と言うだけに過ぎない。

 

「だからさ、もう少し根気と言う物を身に着けてだな……」

 

 我慢の限界でその行き場の無い怒りが自分に向く事を回避しようとするが、クライドとブラッドはXラウンダー能力で何かと感じ取る。

 

「今のは……」

「何だ」

 

 その感覚にブラッドも先ほどの怒りも忘れている。

 クライドはすぐにセカンドムーンの司令室に周囲の索敵を命じて司令室に向かう。

 

 

 セカンドムーンの

司令室はすぐに周囲の索敵を行う。

 クライドが到着する頃にはクライドとブラッドの感じた感覚の正体が明らかになっていた。

 すでに司令室にはディーヴァとアブディエル改の艦長であるグルーデックとエリーゼも集まっている。

 

「クライド、貴方の指示でした索敵でとんでもない物を見つけたわ」

 

 司令室のモニターに映像が映される。

 だが、モニターには黒いままであった。

 

「特殊なステルスシステムを使っているのかこの距離であんな物があっても気づく事は無かった。もしも、クライドが感知していなければセカンドムーンはアレの通過を見逃していたかも知れん。ノアが近くにいれば膨大な熱量で気づく筈だからな」

「ノア……マジで火星圏にいたのか……違うな。火星圏よりも遠く……木星圏の辺りか」

 

 モニターは黒いままだが、それは何も映されている訳ではなく、ノアが大き過ぎる為、モニターに映りきらないだけであった。

 クライドが設計した超弩級戦艦ノア、それは現在はUIEの本拠地と目されている。

 それに何らかのステルスシステムの類を使ってここまでセカンドムーンの近くにいても気づかれなかったが、クライドとブラッドはそれをXラウンダー能力で感知していた。

 今までノアの存在に気付く事がなかったのは火星圏、少なくともセカンドムーンの近くにはおらず、マーズレイの調査でも遭遇する事がなかった事から火星圏ではなく木星圏の方面にいたと推測できる。

 木星圏は火星圏とは違い人類の手が殆ど届く事の無い場所で隠れるにはうってつけだった。

 

「付近にはMSの反応が確認できているわ。数は余りにも多過ぎて捕捉出来ないわ」

「……成程。そういう事かよ」

 

 クライドはセカンドムーンで補足したノアの情報を見ているとある事が気が付いた。

 その事実に流石のクライドは驚きを隠せないでいる。

 

「どうした?」

「グルーデック艦長、エリーゼ。どうやら俺達の考えている以上に最悪の事態のようだ」

「どういう事?」

「説明してる余裕はない。エリーゼ、ガンダムをすぐにディーヴァに積んで地球圏に向かう。あの速度ならディーヴァとアブディエルの足なら余裕で引き離せる」

 

 ノアの移動速度はかなり遅い為、ディーヴァとアブディエル改の最大速度であれば追いつかれる事は無い。

 エリーゼとグルーデックも今までとは違いまるで余裕のないクライドに事態が自分達の予想以上に悪いと言う事に気づきすぐに各艦に通達し、2機のガンダムをディーヴァに搬送する支持を出す。

 

「博士! ブラッディゼイドラが出撃しました!」

「あの戦闘馬鹿が!」

 

 モニターにノアに向かうブラッディゼイドラの映像が映される。

 クライドと同時にノアを感知したブラッドは司令室に向かうクライドとは別に独断で出撃していた。

 

「何だと! すぐに戻させろ! あれだけの数の1機で挑むなど自殺行為だ!」

「無駄だよ。艦長、アイツが止まる訳がない」

 

 ブラッドも敵の数が膨大である事は感知しているだろう。

 だが、ブラッドはそれを分かった上で出撃している。

 相手がどれだけの数だろうとどれだけの性能だろうとブラッドには関係ない。

 敵であれば叩き潰す。

 その敵が目の前にいるのだ、ブラッドが止まる理由はどこにも無い。

 

「その通りよ。私がブラッドの援護に入るわ。どの道、セカンドムーンからディーヴァとアブディエルが離脱して地球圏に向かう時間を稼ぐ必要があるわ。適当なところで切り上げてブラッドと共に戻るわ」

 

 別のモニターにはバスタークロノスに乗り込んだセリアからの通信が入る。

 ディーヴァもアブディエル改もガンダムを積み込んでセカンドムーンから出航して地球圏に向かうまでにまだ時間がかかる。

 その時間を稼ぎつつ、後にブラッドと共に帰還するとセリアは言うが、ブラッディゼイドラとバスタークロノスの性能を持ってしても2機だけであれだけのMSを相手にするのは難しく、戦闘をしてから帰投するなど不可能に近い。

 

「……頼む」

「こっちは任して。クライド、火星圏の事は任せたわ」

 

 バスタークロノスからの通信が終わる。

 司令室は通信が終わってしばらくは静寂に包まれていた。

 セリアは戻ると言うのは始めからその気がないと言う事は誰の目にも明らかだ。

 

「感傷に浸る暇はないぞ。準備を急がせろよ」

 

 クライドの一声ですぐにディーヴァとアブディエル改の出航準備が開始される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ブラッディゼイドラとバスタークロノスがノアに接近すると、それを補足したMSが2機に向かって来る。

 ノアの周囲に展開しているMSがすべて来た訳ではなく総数からすれば微々たる数だがそれでも100機は超えている。

 

「お前までついて来る事は無かっただろうに」

「今更ね。とことん付きあわせて貰うわ」

「勝手にしろ」

 

 ブラッディゼイドラはゼイドラビットを展開して接近する敵部隊に差し向ける。

 敵部隊の射程に入った事で敵も攻撃を開始して2機は散開する。

 

「ちっ……この程度の数で俺を殺ろうってのか……舐められたもんだな! おい!」

 

 ブラッディゼイドラはビームバスターを放ち射線上のMSを撃墜する。

 そして、近くのダナジンをシグルクローで粉砕する。

 

「俺を殺りたければこの10倍は用意しやがれ!」

 

 ブラッディゼイドラは右腕を切り離してそのまま振り回す。

 遠心力で勢いのついた右手を近くのアデルに振り下ろした。

 アデルはシールドで防ぐもシールドごと粉砕される。

 ブラッディゼイドラの背後からガフランとドラドはビームサーベルを展開して接近するも、ブラッディゼイドラは背部からビームの翼を展開して破壊する。

 

「アイツは……レギルスタイプか。少しは楽しませろ!」

 

 接近するMSの中には1機だけガンダムレギルスが混じっていた。

 レギルスはレギルスライフルを放ち、レギルスビットを展開する。

 レギルスライフルの攻撃をかわしたブラッディゼイドラにレギルスビットが襲う。

 

「所詮は無人機、この程度の攻撃しかできねぇのか」

 

 レギルスビットの動きはパイロットがいない事で本来はXラウンダー能力で敵の動きを先読みしながら使う事で最大限の威力を発揮する事もあり機械的且つ単調過ぎてブラッドには見切るのは容易だ。

 レギルスビットはビームバスターでレギルスビットを一掃された。

 

「なら、てめぇに用はねぇよ!」

 

 ブラッディゼイドラはレギルスの攻撃をかわしてシグルクローを振るう。

 レギルスの左腕がシグルクローで破壊される。

 そして、至近距離からのビームバスターでレギルスは破壊された。

 

「興醒めだな」

 

 ブラッディゼイドラはシグルクローで敵MSを粉砕する。

 敵からの攻撃を回避しつつビームバスターを放つ。

 敵の数は多いが、旧式のMSが殆どですべてがARISUシステムによって動いている無人機である為、動きが単調過ぎてブラッドには面白みがかける相手でしかなかった。

 

「新手か……今度は無人機じゃねぇみたいだな」

 

 ブラッディゼイドラに黄金のMS「ルシファー」が向かって来る。

 単機で暴れるブラッディゼイドラを仕留める為には更なる戦力を投入する必要があり、数で圧倒すれば多くの被害が出る為、他のMSを下がらせてルシファーをブラッディゼイドラにあてがった。

 

「ただのXラウンダー風情に俺様を使う事もないだろうに」

「アイツはあの馬鹿が設計したMSか……精々、俺を楽しませて死ねよ!」

 

 ブラッディゼイドラはビームバスターを放つが、ルシファーのシールドによって湾曲された。

 

「無駄なんだよ!」

 

 ルシファーはビームアックスを振るいブラッディゼイドラはかわしてゼイドラビットを展開する。

 

「これならどうだ」

 

 ゼイドラビットをルシファーを囲むように展開しての攻撃だが、ルシファーのシールドも全方位の対しての防御が可能である為、ルシファーはゼイドラビットの攻撃を防ぎ切る。

 

「流石はクライドが設計したMSと言う所か」

 

 ルシファーはシールドに内蔵されているビームガンを連射する。

 ブラッディゼイドラは回避するも、かわし切れずに被弾して行く。

 幸いビームガンの威力は低い為、損傷する事はない。

 

「やってくれるじゃねぇか……」

「ふん、そんな旧式を改造したところで俺様とまともに戦える訳ないだろ!」

 

 ルシファーはビームアックスを構えてブラッディゼイドラに突撃する。

 ルシファーの一撃はブラッディゼイドラの下半身を両断した。

 下半身を失ったブラッディゼイドラは力無く項垂れている。

 そして、ルシファーは止めを刺す為に再び、ブラッディゼイドラに接近する。

 完全に勝負が決まったかに思えたが、ブラッディゼイドラの中でブラッドは不敵な笑みを浮かべていた。

 

「捕まえたぞ」

 

 ブラッディゼイドラは急に前に出て来てルシファーの懐に飛び込む。

 

「シールドを使ってビームを曲げるか……負け犬の戦い方だ」

 

 ブラッディゼイドラはがっしりとルシファーの肩を掴む。

 

「確かパイロットは強化Xラウンダーとか言ったな。所詮は強化しただけのXラウンダー……その程度の能力じゃビンビン来ねぇんだよ!」

「この俺様が!」

 

 逃げられないようにルシファーを捕まえ、ブラッディゼイドラはゼロ距離からビームバスターを放った。

 かわし切れる訳もなくシールドの内側に入り込まれている為、ビームを曲げる事も出来ないルシファーにはどうする事も出来ずにビームの直撃を受けてルシファーは破壊された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ブラッドを離れたセリアの方も交戦が開始されている。

 ブラッドの方にルシファーが投入された事でセリアの方に来るMSが増えている。

 バスタークロノスはダブルクロノスガンの連射で接近する敵を迎撃するが、それだけでは間に合わない為、ツインドッズキャノンとクロノスキャノンでも応戦する。

 

「旧式が殆どでもここまで数が多いと厄介ね」

 

 バスタークロノスはビームバスターを放ちクロノスビットで敵を落とす。

 だが、前方に気を取られ過ぎていた為に背後に回っていたアデルのドッズライフルでバックパックのアトミックランチャーが被弾する。

 幸い被弾した方はドレッドノートに対しての攻撃で核ミサイルは使われている為、ミサイルは装填されていないので誘爆する事は無かった。

 これがもう片方であれば未だに装填されている核ミサイルが誘爆を起こしていただろう。

 バスタークロノスは後ろのアデルをクロノスキャノンで撃墜する。

 

「安請け合いをしたかしらね」

 

 バスタークロノスはダブルクロノスガンで弾幕を張る。

 しかし、2機のアデルがシールドを掲げて壁をなり、アデルを撃墜したところでドラドが飛び出して来る。

 バスタークロノスはドラドをビームバスターで何とか破壊するが、大きな隙となり集中砲火を浴びる事になる。

 簡単に装甲が破壊される事は無いが、集中砲火で次第にバスタークロノスの装甲も限界に近づいて来た。

 

「この辺りが潮時ね」

 

 敵の攻撃を回避するもビームサーベルでバスタークロノスの右腕と左肩のドッズキャノンが切り裂かれ、ビームの直撃で胸部のビームバスターが使用不能になる。

 それ以外でも装甲の所々が破壊されてバスタークロノスは満身創痍となって行く。

 

「でも……ただで死ぬつもりはないわ……」

 

 すでにコックピットのモニターにも皹が入り、モニターの一部にノイズが入っている。

 セリアはコンソールを操作する。

 するとモニターに数字が表示されカウントダウンが始まる。

 

「けど、ただでは死ぬつもりはないわ。ここは私達の故郷……貴方達の好きにはさせない」

 

 セリアが操作したのはアトミックランチャーに装填されている核ミサイルの起爆装置だ。

 起爆装置を作動させる事で後数秒後にアトミックランチャーに装填されている核ミサイルが爆発を起こす。

 そうなれば周囲のMSをも巻き込むだろう。

 すでに満身創痍のバスタークロノスで唯一出来る最後の足掻きだ。

 

「ファム……御免なさいね。貴女には見せて上げたかったわ。私達の生まれた故郷を……私とお父さんは先に行くけど、貴女はまだ来ちゃ駄目だから……」

 

 コックピットで地球圏に残して来た娘の事を思い出す。

 出来ればファムにもマーズレイによって死病に怯える事のなくなった火星圏を見せたかったが、散り行くセリアにはそれが出来ない。

 だが、セリアが死んだとてもはやファムは一人ではない。

 だからこそ、セリアは安心して逝く事が出来た。

 満身創痍でも攻撃の手が緩まない中、確実に進むカウントダウンが終わりになる事を見届けたセリアは満ち足りた表情を浮かべている。

 セリアはここで死ぬが最後は故郷の火星圏で死ぬ事が出来、僅かながら火星圏を救う希望も見え始めている。

 いずれは火星圏も安全に人が住む事の出来る地……エデンになる事を思い浮かべて、ついにカウントダウンはゼロとなる。

 バスタークロノスのアトミックランチャーに装填されていた核ミサイルは周囲のMSをも巻き込み核爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

 核爆発の光をブラッドの方でも確認できる。

 ブラッディゼイドラはルシファーは撃墜できたが、下半身を失い撃墜時の爆発の余波で機体はボロボロになっている。

 

「あの光……セリアが逝ったのか」

 

 セリアが核ミサイルを使っただけかも知れないが、ブラッドは直感的にセリアが死んだ事を感じていた。

 

「馬鹿が」

 

 ブラッドはぼそりを呟く。

 セリアとはヴェイガンにいたころからの付き合いだった。

 自分の補佐官として鬱陶しくも感じたが、ブラッドの事を一番理解していたのもセリアだ。

 

「俺もヤキが回ったな」

 

 ブラッドはセリアの死に感傷的になった事に気が付く。

 だが、今更どうでもいいことでもあった。

 ブラッディゼイドラは大破してまともに戦う事は出来ない。

 クライド達は自分達が交戦している間に地球圏に向かっただろう。

 火星圏に友軍はいない為、窮地に増援が来ると言う事もない。

 

「まぁ良い……俺は最後まで戦うだけだ」

 

 結局、最後にブラッドに残っていた事は戦う事だけであった。

 生まれつき高いXラウンダー能力を持ち、それを持て余していた。

 そんな中、戦場でクライドと出会いクライドとガンダムと戦う事に情熱を燃やしたがアンバットで完全に敗北した。

 セリアに救出されたが、その後は荒れていたがその時に持ち直したのも今から考えるとセリアのお陰だった気もした。

 今となっては全てが無意味だが、ブラッドには昨日の事のように思い出せた。

 

「覚悟しやがれ……手負いの獣はしぶといぜ!」

 

 ブラッディゼイドラはビームの翼を最大出力で展開してノアに突っ込んでいく。

 当然、敵の集中砲火を浴びる事になるが、ブラッディゼイドラは止まる事は無い。

 ノアへの特攻でビームの翼に触れたMSは破壊されて行く。

 

「さぁ! 誰が地獄まで付き合ってくれんだ! えぇ!」

 

 ブラッディゼイドラの進路を塞いで止めようとするバクトをシグルクローで貫くがすでにボロボロであったシグルクローはバクトを破壊するが腕も破壊される。

 バクトの残骸にぶつかりながらもブラッディゼイドラはノアへと突撃する。

 そして、もう片方のシグルクローをノアの方に打ち出す。

 その後、ビームの直撃を何発が受けてブラッディゼイドラのビームの翼の出力が落ちてやがて完全に止まる。

 

「これが終わりか……最後はビンビン来ねぇな。こんなもんか……」

 

 自身のあっけない最後にブラッドは未練もなえれば充足感もない。

 ただ、自分の終わりを客観的に受け入れていた。

 

「クライド、先に地獄に行って待ってるぜ……」

 

 ブラッドはかつてのライバルであったクライドにそう言い残すと機体が爆発を起こした。

 

「……ブラッド?」

 

 セカンドムーンから出航し、地球圏へと向かうアブディエル改のブリッジでクライドはブラッドの声が聞こえた気がした。

 すでに戦闘宙域から離れている為、戦闘の様子は分からない。

 だが、クライドには確かにブラッドの最後の言葉が聞こえたような気がした。

 

「クライド?」

「何でもない」

 

 クライドは様子がおかしい事に気が付いたエリーゼにそう返す。

 クライドはブラッドの事はどちらかと言えば嫌いであった。

 戦場で初めて会った時から何度も執拗に付け狙って来た事もあり非常に迷惑していた。

 だが、パイロットとしての能力は認めざる負えない。

 この数年間はパイロットと技術者として付き合って来た為、優秀なパイロットとしてはブラッドの死に何も感じない訳ではなかった。

 

(そうだな……これから先は確実に地獄が待っている。現世の地獄を体験してから俺もそっちの地獄に行くさ)

 

 クライドは心の中で死んだブラッドにそういう。

 クライドがノアの動きから気づいてしまった事実が正しいのであればこれから先は地獄が待っているだろう。

 その事実に気が付いたクライドと2機のガンダムを載せてディーヴァとアブディエル改は地球圏へと帰還するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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