機動戦士ガンダムAGE ZERO   作:ケンヤ

76 / 155
第72話

フォルス救出作戦は成功に終わった。

 UIEの大型母艦ドレッドノートは少なからず被害を受け、UIE総帥のフェオドールの負傷もあり、UIEはホワイトファングとバロノークを追撃する事は叶わず、トーレスしていたが、突如二隻を見失っていた。

 

「艦影を見失っただと?」

「はい。まるで消えたかのように……」

 

 戦艦が突然消えるなどあり得ないが、レーダーの故障ではないとすれば何らかのステルスシステムを使った可能性が高い。

 

「如何しますか? 将軍」

「鹵獲したガンダムに設置した発信器の位置を追え」

 

 アルベリッヒはAGE-2Xを鹵獲し、機体を調べる時に念の為に発信機を機体に設置していた。

 敵に気付かれないように発信機から放たれる電波は微弱だが、何も手掛かりを無しに広い宇宙を探すよりかはマシだ。

 

「位置の特定が出来次第。攻撃を仕掛ける。アークライトの部隊を用意させろ」

「奪ったガンダムはどうします?」

「解析が終わるまでは使わん。代わりにゼイ・ドゥを持って行かせろ」

 

 ある程度のデータは取ったが、奪取した4機のプロト3にはコロニー国家間戦争時には開発されていなかった技術が使われている。

 ダブルバレットのドッズ系の火器にタイタスの質量装甲、スパローやストライダーの疑似斥力システム。

 これらは全て過去にAGEシステムが導き出した物でコロニー国家間戦争時には理論はあったが、実用化はされていない技術である。

 これらの技術をUIEのMSに取り込んでの新型のMSの開発をノアで行う為に詳細な解析データが必要であるのでホワイトファングの追撃には使わない。

 アルベリッヒの指示でドレッドノートではホワイトファングの追撃の用意が進んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘宙域から離脱をしたホワイトファングとバロノークはバロノークに搭載されているステルスシステム『見えざる傘』を使ってUIEからもヴェイガンからも上手く逃げる事が出来た。

 

「わざわざ御苦労だったね」

 

 ホワイトファングに回収されたフォルスは相変わらずの態度でそう言う。

 フォルスは拘束具からパイロットスーツに着替えている。

 すでにアキラからフォルスの性別の事が知れている為、今までの様な格好をする必要はないが、私服はサイズの合わないコートしかなく、今まではコートの下にはすぐにパイロットスーツに着替えれるようになっていたらしい。

 括っていた髪を下して、パイロットスーツの前を開けている為、どっからどう見ても女にしか見えない。

 そして、サングラスをしていない為、フォルスの右が金で左目が碧のオッドアイである。

 ドレス姿の時は目立つ為、カラーコンタクトをしていたが、今はそれも外している。

 

「本当に女だったんだな……」

 

 アキラに聞いていたとは言え、フォルスが女である事が確定されて、キース達は少なからず驚いている。

 ラウラに至ってはつい先程まではフォルスに抱きつきそうな勢いであったが、今は茫然としている。

 

「生物学的にはそうなるね」

「いつまでそんな人を小馬鹿にしたしゃべり方をする訳?」

 

 アキラがフォルスを睨んでいるが、フォルスは相変わらず自分に敵意バリバリである為、肩をすくめる。

 

「さてね……」

 

 フォルスに軽く流されて、アキラは突っかかりかけるが、ウルフがやって来る。

 

「準備は出来たか?」

「ええ……では行こうか」

 

 フォルスとウルフはバロノークのアセムのところに行くつもりだったが、フォルスの着替えの為に先にホワイトファングに戻って来ていた。

 ある程度、時間が経ったので、フォルスの方の準備が終わっている頃だと判断して、ウルフが呼びに来たのだった。

 アキラはウルフの横槍で不服そうにするが、ホワイトファングに乗艦する限りはまた、問い詰める機会がある為、ここは引く。

 そして、フォルスとウルフはフォルスのガンダムAGE-2XDBでバロノークへと向かう。

 

 

 

 

 

 バロノークでウルフとアセムは13年ぶりに直接対峙している。

 そこはビシディアンの首領であるアセムの自室で、他の誰かに話を聞かれる可能性の一番低いところだ。

 ウルフとアセムは備え付けのソファーにつわり対峙し、ウルフの後にはフォルスが立ったままで待機している。

 アセムはフォルスと直接対面すると相手が女であった事に少なからず驚くは今はそんな事を言っている暇はない。

 二人は13年ぶりの再会ではあるが、緊張した空気が漂っている。

 特にウルフの表情は険しい。

 それも当然だ。

 アセムは13年前に行方不明となり、軍では戦死となっている。

 そのアセムが生きていた事に対してはウルフも素直にうれしいが、宇宙海賊となっており、事と次第によってはウルフはアセムに対してそれ相応の対処をしなければならない。

 

「まずは確認だ。お前はアセム・アスノで良いんだな?」

「ええ……今はキャプテンアッシュと名乗っていますけどね」

「そうか……アセム、海賊になった理由を言え。フォルスもそれまではアセムの質問に答えるな」

 

 ウルフはアセムに対して、質問ではなく命令する。

 アセムはウルフに特別隠す理由がある訳ではなく、きちんと言わなければフォルスに質問をさせる気がない為、離し出す。

 アセムは13年前に漂流船調査の任務で、戦艦の残骸で宇宙海賊ビシディアンのMSと遭遇し、戦闘になりかけるが、そこに乱入して来た化物じみたMSの事を。

 そこで海賊のMSと協力して化物MSと戦うも自分は機体を大破させた事を。

 その後、ガンダムの残骸と共に海賊に回収されて保護され、そこでEXA-DBの事を知り、家族を守る為に海賊になった事、今までビシディアンが襲撃した連邦軍の部隊はヴェイガンに通じていたと言う事を包み隠さず話した。

 

「成程な……EXA-DBか……」

 

 ウルフはヴェイガンのMSがEXA-DBの技術が使われている事を知り納得する。

 蝙蝠退治戦役の時からヴェイガンのMSは連邦軍を大きく上回っていた。

 当初はモビルスタンダートのデスぺラードを戦闘用に改良したジェノアスに性能が低い事は仕方がない事ではあったが、後にアデルなどが開発されても、MSの性能差は一部の高性能機以外では殆ど埋まっていない状態が今も続いている。

 それが過去の戦争の兵器のデータバンクのEXA-DBの恩恵だと言うのであれば納得も行く。

 

「これが俺の13年の全てです。この事は……」

「分かってる。フリットには言わないで置いてやるよ」

「良いんですか?」

 

 ウルフとフリットは蝙蝠退治戦役からの戦友で、アセムよりも付き合いは長い。

 そのフリットにアセムが生きていた事を黙っておくと言うのだ、驚くのも無理はない。

 

「お前が一時の気の迷いやいい加減な気持ちでここまでする訳がないからな」

 

 ウルフはアセムが産まれた時から知っている。

 そんなアセムが一時の気の迷いや中途半端な気持ちで海賊になる事はないと確信している。

 ましてや、アセムが行方不明となった13年前と言えば、アセムとロマリーとの間に第一子のキオが産まれたばかりだ。

 妻との間に子供が産まれて人生で一番、幸せな時期に家族には死んだ事にして海賊となったのだ、それ相応の覚悟と決意があった事は想像がつく。

 その為、ウルフもその覚悟や決意を無駄にするような野暮な真似をする気はない。

 

「だが……何故、フリットにまで黙ってた? アイツなら喜んでお前に協力した筈だ」

 

 アセムは確かに連邦軍の部隊を遅い海賊行為をして来た。

 だが、それはその部隊がヴェイガンと通じていたからだ。

 その事をフリットに話していれば喜んで協力していただろう。

 しかし、アセムはフリットにすら自身の生存を隠していた。

 

「俺は……父さんのようにヴェイガンを殲滅する気はないんですよ」

 

 アセムとて戦争が終わり平和な時代が来て欲しいとは思っている。

 しかし、フリットのようにヴェイガンを殲滅して終わらせる気がある訳ではない。

 それはアセムが学生時代にヴェイガンの兵士であるゼハートと出会っているからだ。

 一時期はヴェイガンであるゼハートを敵として撃とうとした事もある。

 だが、今でもアセムはゼハートに対する友情を捨て切れずにいた。

 海賊となりある程度はヴェイガンの事を知るうちにフリットのようにヴェイガンを殲滅してまで戦争を終わらせたいとまでは思えなくなった。

 それ故にアセムはフリットに頼る事は出来ない。

 アセムはフリットが今まで、多くの物を戦争で失って来ている為、ヴェイガンを憎む気持ちも理解でき、今更ヴェイガンと和解するのも無理だとは思っているが、ヴェイガンとただ敵として殲滅する事は賛同出来ない。

 そして、それはウルフも同様であった。

 ウルフもフリットがヴェイガンを殲滅する気でいる事は知っており、そうなった経由はアセムよりも良く知っている。

 それでもウルフのフリットに対する友情は変わらないし、出来るならば力になってやりたいとも思っているがヴェイガンの殲滅を全面的に支持している訳でもない。

 

「その辺りの事情は今更、聞きはしないが、お前が死んだ事になってロマリーやフリットがどれだけ傷ついたか分かってるな。キオは親父の事を人から聞いた事でしか知らねぇ」

 

 アセムもその事は理解しているつもりでも、アセム・アスノだった時の自分を知る物から言われるとその言葉はアセムに突き刺さる。

 ロマリーは子供が産まれて幸せの絶頂から夫のアセムの戦死と言う不幸のどん底に叩き落とされた。

 フリットも今までに多くの人を失って来たが、それに慣れる訳ではなくアセムが戦死したとなってから、軍を退役している。

 キオは父の顔を写真でしか知らず、父の事も誰かから聞いた話でしか知らない。

 アセムの死はそれだけ多くの人を傷つけた。

 アセムはそれを改めて思い知る事になる。

 

「……分かっているつもりです。いつずれは罪を償う覚悟はしています」

「だったら、全てが終わった時にロマリーとキオを思いっきり抱きしてフリットにぶん殴られて来い」

「隊長……」

 

 それは遠回しに生きている間に戦争を終わらせろと言っている。

 無茶ではあるが、全てを終わらせて家族の元に戻り迷惑をかけた親に殴られる事がアセムの償いであるとウルフは言っている。 

 

「そろそろ、話は終わった?」

 

 ある程度、話が終わったところを見計らいフォルスがそう言う。

 

「キャプテンはボクに聞きたい事があるって聞いているけど?」

「そうだったな。フォルスと言ったな。お前は俺の素性を知っているようだったが、何処で知った?」

「ドクターから聞いたんだよ」

 

 フォルスが以外とあっさりと白状する。

 余りにもあっさりとしている為、拍子抜けだが、フォルスが本当の事を言っているとは限らない可能性があるので油断は出来ない。

 

「ドクターだと?」

「そう。ドクターC……君の叔父さんだよ」

「叔父さん……おいおい、まさか!」

 

 フォルスがさらりと重大な事を口走る。

 アセムの叔父と言えば一人しかいない。

 クライド・アスノ……アセムの父のフリットの兄でノーラム防衛戦にて行方不明となりすでに軍では戦死となっている。

 驚くウルフに対して、アセムも驚きはしているがどこか納得している節がある。

 そして、ドクターC=クライド・アスノでフォルスと繋がっているなら説明がつく事もある。

 フォルスが軍の機密であるAGE-2を個人で所有しているのも、AGE-2の製造に関わっているクライドならば、再製造も不可能ではなく、Gファングがウルフに違和感がなく操縦出来たのもGファングは始めからパイロットにウルフを想定していたのなら説明がつく。

 ドクターCのCもクライドの頭文字のCなのだろう。

 

「アセム……お前は知っていたのか?」

 

 アセムの様子からウルフはアセムはドクターCがクライドで生きていた事を知っていたかも知れないと判断する。

 

「ええ……一応は、ですけどね。叔父さんは俺と入れ違いになりましたけど、13年前にビシディアンにいたんですよ。バロノークに見えざる傘や光波推進ドライブを搭載し、俺のダークハウンドを設計したのも当時、ビシディアンにいた叔父さんだと聞いています」

 

 クライドはどうやってかノートラム防衛戦を生き伸びており、その後はビシディアンにいたらしい。

 アセムも直接会った訳ではないが、化物MSと遭遇した時に通信越しで話しており、ビシディアンに保護されてからはドクターCがクライドであるかも知れないとは思っていた。

 

「で? あの馬鹿は今何処にいやがる」

「分かりません。叔父さんは13年前にビシディアンを抜けています。分かっている事はEXA-DBを手中に収めていると言う事だけです」

 

 すでにクライドはビシディアンを抜けている。

 今、アセムが分かっている事はクライドはEXA-DBを手に入れてEXA-DBの管理者となっていると言う事だけだ。

 そして、二人の視線はクライドの居場所を知っていると思われるフォルスに向く。

 

「ボクに聞かれてもドクターが今何処にいるかは分からないよ」

 

 流石にクライドと繋がりを持っているフォルスがクライドの居場所を知らないと言う事は簡単に信じる事は出来ないが、それは事実であった。

 時より何処からかフォルスに指示を出すが、フォルスがクライドと直接会ったのは殆ど無く、前に会ったところに留まっている訳はない。

 

「それよりもお前は一体何者だ?」

「そうだね……ボクはプロジェクトUGの為にEXA-DBの中の技術を使って生み出された人造人間。言うなればキャプテンのダークハウンドの妹ってところだね」

 

 アセムのダークハウンドもフォルスもどちらもクライドによって作られた。

 その為、フォルスは自身をダークハウンドの妹だと言う。 

 

「プロジェクトUG?」

「そう。アルティメット・ガンダム計画。ぶっちゃちゃけると最強のガンダムを作り出す計画だね。ボクはそのガンダムのパイロットとなるべくして作られたって事だよ」

 

 フォルスはクライドが自身の作り出す最強のガンダムを操縦する最強のパイロットとして作り出した存在と言う事だ。

 EXA-DBには過去の戦争のデータが残されている。

 その中には人体を強化する技術も多く残されている。

 クライドはそれを研究して独自の技術としてフォルスを作り出したと言う事だった。

 

「ボクはね。人並み外れた身体能力や反応速度、Xラウンダー能力の他に脳にEXA-DB内の兵器運用データが入っているからEXA-DB内の技術が使われている兵器なら完璧に扱いこなす事が可能なんだよ。最もAGE-2見たいにEXA-DBの技術が使われていない兵器は完璧に扱えないから、こうして経験を積んでいるんだけどね」

 

 フォルスは自分のスペックを誇らしげに二人に話す。

 フォルスにとっては自分の能力は唯一無二の物でその強い力は何よりの自慢でフォルスの誇りだからだ。

 だからこそ、クライドの指示を実行する為でも、わざと負けたフリをしてそのままでいる事はフォルスにとっては耐える事の出来ない事だった。

 そして、傭兵となっているのはガンダムAGE-2のようにEXA-DBの中にない技術を使われている兵器の扱いを学ぶ為であった。

 

「ボクが女なのはドクターの趣味。自分の奥さんの若い頃の姿に似せているんだってさ。更に胸囲は実物よりも少し盛ってるらしいね。両

 

目の色が違うのはカッコイイかららしいよ。これも全てはロマンなんだってさ。ちなみに、歳は10歳になるね。ボクの人格はドクターを模していて、口調は数世紀前に流行ったボクっ子がそろそろやはり出すかもって事だってさ」

 

 ウルフは妙に納得してしまう。

 フォルスが髪を下した姿は何処となくエリーゼに似ていない事もない。

 だが、流石にオッドアイの何処がカッコイイかまでは理解は出来ない。

 フォルスの人格にしても、自分の能力を絶対視しているところや、普通に上から目線なところは言われてみればクライドに似ている。

 アセムが調べてフォルスは10年前以上の経歴が分からないのも当然だ。

 フォルスは自身を10歳だと言っている。

 つまり、フォルスは10年前に作りだされていると言う事だ。

 CMCに入る10年前までは本当にこの世に存在していないのだから、調べても出ようがない。

 

「今更だが、そこまで話して良かったのか?」

「別に良いと思うよ。口止めはされてないけど、尤もこの事実を公にして広めるって言うのなら、ドクターが何かしらの手を打つからお勧めはしないな。まぁ、ドクターは身内には甘いから艦長達に直接何かをするつもりはないとは思うけどね。

 

 それは遠回しの脅迫で、ウルフもアセムのクライドならやりかねない事は十分に知っている。

 

「そうだな……あの馬鹿は気が済んだら向こうから出て来るだろ」

「そうですね。隊長達はこれから?」

「俺達はノートラムを経由して地上だ。フリットのところに試作機のデータを届ける事になっている」

「そうですか……」

 

 試作機のデータが届けばそれを使って新型のガンダムが作られるだろう。

 そして、そのガンダムにはアセムの息子のキオが乗る事になる。

 キオはまだ13歳である為、流石のフリットも完成してすぐに乗せると言う事はないが、ヴェイガンが大きく動けばそうも言ってられないだろう。

 だが、いずれキオがガンダムのパイロットになり、自分と同じ運命を辿る事を喜べる筈がない。

 だからと言って今のアセムにはどうする事も出来ない。

 

「そんな顔すんなよ。何もキオが明日や明後日にガンダムに乗る訳じゃないんだ。その前に戦いが終わればキオは戦わずに済む」

「簡単に言ってくれますね」

 

 そんな簡単に戦争が終われば地球とヴェイガンは50年近くも戦争はしないない。

 

「俺の方でもEXA-DBに関する情報は集めとく」

「助かります」

 

 ウルフもEXA-DBの重要性は理解している。

 ウルフの本心としてはアセムと共に海賊としてお宝探しも悪くはないと思っているが、それはウルフ一人なら問題はなかったが、今のウルフの立場を考えればそうはいかない。

 アセムは事情はどうあれ、社会的には犯罪者でテロリストだ。

 軍からも依頼を受けるCMCの立場といては堂々と付き合う事の出来ない相手になる。

 

「でも、気を付けて下さい。叔父さんはEXA-DBを守護している大型無人MS『シド』を完全に制御下に置いていますから」

 

 シド……それは13年前にアセムが遭遇した化物MSだ。

 戦闘データから自身を強化すると言うAGEシステムに似た能力や残骸から自身を直す自己修復能力を持つまさに化物と言えるMSだ。

 13年前は制御AIが暴走してEXA-DBに接近する物全てを抹殺する殺戮マシーンだったが、クライドはどうやってかそのシドを完全に制御している節がある。

 そのシドの圧倒的な戦闘能力を身を持ってアセムは体験している。

 

「確かにね。シドの戦闘能力は通常のMSの比じゃないね」

「分かった。精々気を付けて置くさ」

 

 ウルフはそう言い、アセムと連絡を付ける方法などを話会い、ホワイトファングに戻っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地球圏のとある小惑星帯の中の小惑星は内部には改装されていた。

 そこにドクターCこと、クライドはいた。

 ノートラム防衛戦で機体を自爆させたが、生き伸びて社会的に死んだクライドだが、その時に無傷とは行かず、左目の視力が極端に落ち

 

ていた。

 今では左目も殆ど見る事が出来ない為、自分で開発した視力補強ゴーグルを付ける事で左目が使える状態だ。

 23年で更に歳を取り、白髪も増えている。

 

「そろそろ頃会いか……」

 

 クライドはモニターを見てそう言う。

 

「まだ、フォルスはCMCに居させて置きたいからな……仕方がない。お前に言って貰うか……」

 

 クライドはそう言ってガラスの向こうの格納庫に置かれている大型無人MS『シド』を見る。

 それに反応するかのようにシドのモノアイが光りシドが起動した事を示す。

 

「返して貰うぞ。俺のAGEドライヴをな」

 

 小惑星からシドは出て行き、クライドは再び動き出す。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。