第三話、書きます!
お気に入りしてくださった皆様。
本当にありがとうございます。
俺にとってエヴァさんは・・・なんだ、姉のような感覚に近い。
5年ほどの付き合いになるが口は悪い癖になんだかんだ面倒見がいい。
茶々ゼロ曰く、敵にはびっくりするくらい容赦がないらしいが・・・。
いや、そんなことは今はどうでもいい。そんなことはどうだっていいんだ。
目の前には赤髪の青年。向かいにはエヴァさん。
これは、これは・・・
我が姉の春が来たーーー!!!
第三話【初恋は実らないジンクス】
・・・・はっ!?
いかんいかん、衝撃的なせいで記憶が飛んでしまっている。
あれからかなり時間がたっているというのに。
そう、あれから二週間くらいたっている。
エヴァさんときたら俺や茶々ゼロに何も言わずにずっと赤髪の青年の後を追いかけている。
これは重傷だ。本当に重傷だ。
恋は盲目という言葉をそのまんま表現したのが今のエヴァさんだ。
そのくせ俺たちが小声で邪推していると氷の矢が飛んでくる。
今のエヴァさんは無敵だ、とても恐ろしい。
「なぁ、茶々ゼロ。エヴァさんいつまであの男についていくつもりなんだろうか?」
「ナンダ、オ前アイツニ嫉妬シテンノカ?」
ふと思った疑問にこの呪い人形は意地の悪い笑顔でこう返してくる。
安心しろ、俺はエヴァさんの恋愛は肯定派だ。
むしろさっさとくっついてほしいものだが、肝心の告白があれではなぁ・・・。
「それはない、俺はエヴァさんを応援してるんだよこれでも。」
「ケッ、ツマンネェ野郎ダ。」
「つまらなくて結構。それより、早くエヴァさんの告白の言葉を考えてやらんとずっとこのままだぞ。いい加減お前も暴れたいんじゃないか?」
そんな言葉に「確カニナァ」なんて返してくる茶々ゼロ。
そう、エヴァさんはすでに赤髪に告白している。しかし、その言葉が問題だった。
「貴様、私のものになれ」
これだ。エヴァさんのストレートすぎて逆に変化球に見える言葉だ。
もともと帰る場所のない俺ならともかく、赤髪には帰る場所があるらしいからな。
それにその言葉だけだと意味が伝わりにくい。
まぁ、それより気になることがあったりするのだが・・・。
「なぁ坊主。」
「おうっ!?な、なんだ!?」
物思いにふけっていたらいきなり横から話しかけられた。
「さっきから話しかけてたんだが、まぁいいや。なぁ、お前のねぇちゃんずっとついてくるけど大丈夫なのか?」
そういってエヴァさんのいたほうを見ればきょろきょろと辺りを見回している。
この男、エヴァさんを撒くなんて凄いな。
「別に大丈夫だ。俺たちは困らない。貴方もいうほど気にしてないだろう?」
「まぁ、そうなんだけどな。つか、いい加減自己紹介しようぜ。」
そういえばエヴァさんと赤髪は自己紹介したみたいだが俺たちはまだだったな。
なんかすっかり忘れていた。
「俺はナギだよろしくな坊主。」
「坊主じゃない、俺の名前はノックスだ。」
「わかった。改めてよろしくな、ノックス。」
「こちらこそよろしくだ、ナギ。」
互いに握手、うん。なかなかの好青年のようだ。気に入った。
そんなことをしているとエヴァさんがやってきた。なぜか怒ったような顔で。
「ナギ!貴様いつ後ろに下がった!!」
「気にすんなよエヴァ。俺お前の弟とまだ話してなかったしな。」
「うるさい!私の視界から抜け出すな!貴様は私の奴隷だろう!」
「いや、それは前から断ってんじゃねぇか。」
「断るなアホ!」
「ほらほら、そんなに怒んなって。カワイイ顔が台無しだぜ?」
「かわっ・・・!?う、うるさいアホー!!」
「おわっ!?いきなり何すんだ!?」
「やかましい!よけるな当たれ!!」
「無茶いうなっての!」
「ケケケッ。ゴ主人完全ニ遊バレテヤガル。」
目の前で繰り広げられる茶番にゲラゲラ笑う頭の上の人形。
まぁ、確かに面白いんだが笑えないぞコレ。
俺が入ったらあっという間に消し飛ぶ威力で攻撃してるよエヴァさん。
しかしまぁ、楽しいことに変わりはない。
こんな光景がいつまでも続いたら確かに楽しいんだがなぁ。
エヴァさんは・・気づいてるのだろうか。
貴女が惚れた男の顔が・・・。
俺の知っている父親の顔にそっくりだってことを・・・。
―――――――――――――――――――
「ナギ、貴方に頼みがある。」
夜、エヴァの奴が暴れ疲れて眠ったころ。
そう俺に話しかけてきたのはエヴァの弟みたいな奴、ノックスだった。
エヴァに聞いた話だと、なんか胸糞悪い実験の成功作なんだとか。
まだ目覚めて5年しかたってねぇくせに子供らしくねぇ子供だったが、話してみると中々面白い坊主だ。
そのノックスが、真剣な顔で俺を見ている。
普段のなんだか気の抜けた顔ではなく、だ。こんな顔もできるのかと正直驚いた。
「なんだ、俺に頼みって?」
「・・・エヴァさんの想いに答えてやってほしい。その答えがノーでも。」
沈んだ顔も初めて見た。今日は色々驚かされる。
「・・・俺は、答られねぇって言ってるつもりだけどな。」
「違う。自分にはもう妻がいるから、だから無理だと言ってやってほしい。」
少し、空気が冷たくなった。
ノックスはアイツのことなんか知らないはずだ。知ってたら逆に隠すのが普通だしな。だが、もし知ってるならどこで聞いたか確認しねぇと。
「なんで、俺に妻がいるなんて思ったんだ?」
「顔を見ればわかる。貴方の顔は夫の顔だ。」
顔、か。それはさすがに盲点だった。つか、それって憶測じゃねぇか。
ま、あたってるんだけどな。
「そんなこと言っていいのか?お前だって弟なら姉の恋を応援したいとか・・・あるだろ?」
「それはエヴァさんが望まない。彼女が動くなら協力するが、そうでなければ動きはしないさ。」
「だったらなんでフるように伝えたんだ?」
「簡単だ。二股かけるような男に姉を預けられはしない。」
思わず笑った。
「そりゃそうだ、俺がお前でもそう考えるよ。」
「わかってくれてありがとう。そろそろ寝るよ。」
そう言ってノックスは毛布をかぶって寝始めた。なかなか姉想いの良い弟じゃねぇか。
・・・そうだな。いい加減はっきりさせるか。
その翌日、俺たちは戦い。
エヴァは俺に敗北した。
見ていただき、ありがとうございました。
エヴァはフラれました。まぁ、相手は奥さんいますからね。
この後は麻帆良学園の話になっていきます。
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