遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

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turn10 タッグの制裁 精霊&獣VS門の番人

シゲル&ユウVSエピックの戦闘の翌日。

 

 

―レッド寮―

 

まだ夜が明けて間もない頃、レッド寮に複数人の男女が現れた。彼らは十代と翔の部屋の扉を強くノックした。

 

 

ゴンゴンゴン!!!ゴンゴンゴン!!

 

 

「ぅん…誰だよ…こんな朝っぱらから…」

 

 

十代は眠い目を擦りながら強く叩かれたドアを開けた。そこにはアカデミア倫理委員会の女性とその部下数名が立っていた。

 

 

「遊城十代、並びに丸藤翔だな。お前達を査問委員会に連行する」

「…はぁ?査問委員会?」

 

 

聞き慣れない単語に十代が首を傾げていると翔も起きたのか十代の横に立っていた。隼人は我関せずと言わんばかりに寝ていた。

 

 

「それと…聖牙夕、並びに獣斬繁の部屋は隣であっているか?」

「あ、ああ…そうだけど」

 

 

十代の返答を聞いた部下の一人が2人の部屋へと向かい、同じようにドアをノックした。

 

 

「査問委員会だ!今すぐここを開けろ!!」

「…ふぁい…」

 

 

完全に今さっきまで寝ていたユウが扉を開けた。目をゴシゴシ擦りながらユウは眠そうに出てきた。一方部下は部屋の中をちらりと見てユウを見た。

 

 

「聖牙夕で間違いないな?獣斬繁はどこだ?」

「ん…シゲルは今保健室に「嘘をつくな!!獣斬繁はどこだ!!」っ!?」

 

 

前日の戦いでまだシゲルの眼は覚めていない。だがそう言っても部下は声を荒げて、ユウの胸倉を掴んでいた。

 

 

「おい、オッサン!!何してんだ!!」

「黙れ!!貴様等…一体奴をどこに逃がした!?」

「落ちつけ。事情を聞かせてもらおうか?」

 

 

一応上司である女性が男性を宥めてクールダウンした。

 

ユウは先日の事――シンクロ召喚以外の事をすべて話した。

それを聞いた女性は少し考えて――

 

 

「保健室に確認を取る。その間に3人は査問委員会に来てもらう」

 

 

―査問委員会―

 

 

「「「えぇ~!!た、退学!?」」」

 

 

突然の退学通知――その理由は――

 

 

「本日未明、遊城十代以下3名は閉鎖され、立ち入り禁止となっている特別寮に入り込み、内部を荒らした。更にレッド寮の獣斬繁に危害を加えた。調べは付いている!」

「ちょ、ちょっと待てよ!!俺達はシゲルに危害なんか加えてない!!」

 

 

十代はそう言い返した。だがクロノスは嫌な笑みを浮かべて3人を見ていた。

 

 

「ふん!!デハ、どうしてシニョールシゲルが、今朝保健室に運び込まれたノーネ?状況的に見て、アナタ達~が寮に侵入を止めようとしたシニョールシゲルを、傷つけたとしか考えられないノ~ネ」

「ち、違うっすよ!!」

 

 

十代と翔は必死に否定するが、他の倫理委員会+クロノスは3人を冷たい目で見ていた。ユウは本当のことをすべて話そうか考えていたが、目の前の大人たちが魔法使いなんてものを信じてくれるとは到底思わなかった。

 

と、その時――

 

 

 

「少し黙っとけよ、先生」

「にょ!?誰だノーネ!!そんな、こと、ば、使い…シニョールシゲル!?」

 

 

車椅子に乗ったシゲルが部屋の中に入っていた。鮎川先生の言ったように火傷の跡は無かったが、所々に包帯を巻いていた。

 

 

「確かにあの時、俺は先に寮へ向かった十代達の後を追いかけた。寮に入る寸前、何者かが俺に勝負を挑んで…途中でぶっ倒れた、そしてこの有様だ。だが、そいつは確実に十代や翔では無かった」

「ま、待ちなさい!!あなたは何を言ってるの!?あなたは自分を襲った犯人を庇うと」

 

「黙れ!!」

 

「っ!?」

 

 

倫理委員会の女性の言葉を遮ってシゲルはその女性を睨んだ。モニター越しに見えているはずなのに、女性には背後から拳銃を突きつけられている様な恐怖が伝わった。

 

 

「あの時俺が戦ったのは十代達じゃない!!これ以上俺の友達(ダチ)を犯人扱いするのなら…どうなるか分かってるのか!?」

「っ!?わ、分かったノーネ。けど寮に侵入したのには変わりないノーネ。なので…遊城十代、丸藤翔、聖牙夕は退学にするノーネ」

 

「ちょ、ちょっと待て!!」

 

 

クロノスの言葉に今度は十代が被せてきた。それにクロノスはイライラしながら十代を見ていた。

 

 

「なんでユウまで退学扱いなんだよ!!ユウは寮に入って無い!!」

「そうっすよ!!入ったのは僕と十代の兄貴だけっす!!」

「フン!!でも入ろうとしたから『未遂』として」

「だったら俺もだ。俺はずっとユウと一緒に行動してた」

 

 

シゲルの言葉にクロノスは押し黙ってしまった。本人が不利な証言をしているとなると、それを否定する理由はどこにもなかった。

 

だがそうなると、4人に対しての処罰が比較的に軽いものとなる可能性が高かった。

 

「ムググググ…!!(このまま4人を一遍に退学にしたら我が校に変な噂が出るノーネ…)仕方ないノーネ。別のペナルティの方法を提案する!

 

 

 

それは『制裁タッグデュエル』!!」

 

 

―放課後・保健室―

 

「タッグか…」

 

 

一先ず査問委員会を終えた4人は保健室へと来ていた。その理由は鮎川先生の許可なしにシゲルが車椅子で出歩いたからだ。今現在シゲルは説教を喰らっている。

 

 

「うん…十代と翔、ボクとシゲルで1週間後指定された相手と戦う。けど4人ともデッキのテーマも戦法もバラバラ…どうするかな…」

 

「…ただいま」

 

 

そう言ってシゲルが戻ってきた。ちなみにシゲルの服装は新しいオシリスレッドの服と膝掛けをしていた。

だが、どうやらこってり絞られたようで査問委員会に来た時――いや、いつもよりも覇気が無い。

 

 

「……………シゲル」

 

「・・・・・・・・・なんだ?」

 

「…………なんでも無い」

 

 

 

ユウがどんなお仕置きがあったのか聞こうとしたが、若干やつれている様な気がしたからやめた。と、その時来訪者が――。

 

 

「目が覚めたそうね」

 

「良かったんだな」

 

 

明日香と隼人、そして無言でツバキが入ってきた。ツバキの手にはお見舞いの果物が――

どこから持ってきたんだ?<r果物:そんなもん>

 

と、保健室に入ったツバキがシゲルの状態(車椅子)を見て驚いていた。

 

 

「体は大丈夫なの?」

 

「まあ問題ねぇな。見た目はあれだが、まだ多少歩くと体が痛むから車椅子に乗ってるだけだ」

 

「聞いたわ。制裁タッグの話…私達もあの場所にいたのにね…」

 

 

明日香が残念そうにそう言った。後で聞いた話だが、明日香を助けるために十代は寮の中で闇のゲームをしたらしい。

 

 

「まあ、仕方ないよ。けどまだチャンスがあるだけ良いよ」

 

 

―レッド寮ユウとシゲルの部屋―

 

一応鮎川先生に許可もとり、シゲルは部屋に戻っていた。制裁デュエルの事は聞いていたのでタッグ用のデッキ調整の為のカードを取りに戻るぐらいは許可を貰えた。

 

 

「それで、デッキどうするの?」

 

「う~ん…異次元は絶対使えない…けどスピリットもほとんどタッグに向いてないし…」

 

「剣闘獣もほとんど…タッグには向いてないカードばっかりだ」

 

 

タッグ様にデッキを組み直すとしても期限は1週間――とてもだが間に合いそうにもない。だが、このままで行くのも勝てる確率は低い。

それに互いのデッキは使い込んでデッキの特徴を掴まないとうまく回すことができない。

 

 

「シゲル君はいるにゃ?」

 

「ん?いますよ、大徳寺先生」

 

 

珍しくファラオを連れてない大徳寺先生が一つの封筒を持ってやってきた。

 

 

「君にアメリカからお手紙にゃ」

 

「「アメリカ?」」

 

 

アメリカと言う単語にユウとツバキが食いついてきた。

だがシゲルは誰からなのか分かっているのか、無言でそれを受け取った。

そして大徳寺先生は興味が無いのかすぐに部屋を出て行った。

 

 

「誰からなの?」

 

「ペガサス」

 

 

「「……………えぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」」

 

 

室内に2人の叫び声が木霊した。その名前はどんな馬鹿でも知っている『デュエルモンスターズ』の生みの親だ。

一体どうしてシゲルがそんな大物と知り合いなのか。

 

 

「え、えええ!?どどどどうしてシゲルに手紙!?」

 

「ってか、前にユウに言わなかったか?剣闘獣のカードをテストプレイでくれたって」

 

 

確かにそんなことを言ってたような気がした。だがそれとこれとは話は別だ。

 

 

「シゲルとペガサスさんって…」

 

「…昔、ペガサスに拾われたんだよ」

 

 

シゲルの口から出た言葉にユウとツバキは息を飲んだ。その状況が、まるで自分と同じだったから――

 

 

「親を亡くして、一人でいた俺にペガサスは手を伸ばしてくれたんだ。それで俺に優しく、『昔大切な人を失ったから分かる。その悲しみを埋めることはできない。だから同じような人をほっとけない』って」

 

「そう…なんだ」

 

 

かつてユウも――本音はどうなのかわからないが、自分も海馬瀬人に拾われたのだ。

 

 

「ちなみにその頃からよく女子に間違われてな…だからバンダナをしてるんだ」

 

 

そう言ってシゲルがバンダナを外したが、やはり女子に見える。バンダナの中に髪を入れているのでバンダナを取らない限り、髪が肩辺りまで長いことに気付かない。

 

 

「「………………………………(本当に女子にしか見えない)」」

 

「けどなんだ?ペガサスからの手紙なんて珍しいな…」

 

 

バンダナを巻きなおしたシゲルは封筒を開けた。中には数枚のカードと手紙があった。そのカードは――

 

 

「スピリット!?それとチューナーにシンクロ!?」

 

「だな…こっちは魔法使い…で、剣闘獣…後は手紙か…

『親愛なるシゲルボーイへ。

突然の手紙とカードにびっくりしていることでショウ。

そのカード達は、ミーが新しく作ったカード達デース。いつかユーが言っていた『シンクロ』と『チューナー』を元にしてミーが作ってみた物です。

そのカード達まだ市場に出回って無いのですが、そのカード達はユーが持つことに意味があるとミーは思いマ~ス。

オ~ウ!忘れるところでした!剣闘獣以外にもカードが入っていますよね?そのカードはユーの友人のユウボーイとツバキガールに渡しといてください。それではユーと再会する日を待っていマ~ス』……ありがと、ペガサス」

 

 

そう言ってシゲルは手紙を机の上に置いた。その手紙の中をツバキがチラッと見ると全て英語だった。翻訳しながらシゲルは読み上げていたのだ。

そしてペガサスから届いたスピリットを見ていたユウがあることに気付いた。

 

 

「ってシゲルがシンクロとチューナーを考えたって何!?」

 

「ああ…と言うか、俺は昔シンクロモンスターを見たことがあった。詳しいことは…まあ、言い表すのは無理だが、そのことを話してたときイタズラを思い付いた顔をしてたな…そういえば」

 

「「…………………」」

 

 

シゲルの話に出たカードを面白がって制作した――それが前日のあのデュエルで強力な力を発揮するモンスターと同じだとは2人は絶句した。

 

 

 

「まあちょうどいいか…スピリットと剣闘獣のシンクロ以外のサポートカードも多くあるから、投入して組み合わせたらタッグに使えるだろ」

 

 

―1週間後―

 

1週間の間に隼人の父親が連れ戻しに来たり、十代が翔の兄でアカデミア最強と詠われるカイザーこと、丸藤亮と戦ったり――

ちなみにその場にユウ達3人ともいた。

 

 

ん?なんでそのシーンを飛ばすのか?だっていてもほぼ意味無いもん。3人とも応援してるだけで終わりだから。

 

ちなみに今2人のデッキにシンクロは入って無い。

なぜシンクロをデッキに入れなかったのかというと、シンクロモンスターを入れたユウがツバキと戦うと何もできずに終わってしまった。

つまり上手くデッキが回らなくなるなるから、シンクロ用のデッキの調整はまた今度となった。

 

 

 

「ではこれより!!タッグデュエルを行いマ~ス!!」

 

「先生、所で相手って誰ですか?」

 

 

なぜか多くの生徒が観客席にいるが、ユウは気にせず対戦相手を聞いた。ちなみに今十代と翔がリングに上がって、ユウは車椅子に乗ったシゲルと共にリングサイドにいる。

 

 

「立ち入り禁止寮に入った不心得者~を叩きのべ~すべく!伝説のデュエリストを呼んである~の!!」

 

「「「「!!!??」」」」

 

 

その時、誰かがリングサイドから飛び出してリングの上でアクロバティックな動きをしていた。

 

 

「我ら流浪の番人!!」

 

「迷宮兄弟!!」

 

 

―観客席―

観客席ではツバキ、明日香、三沢、隼人が並んで座っていた。

 

 

「聞いたことがあるわ…その無敵のコンビネーションでデュエルキングを苦しめたという…兄弟デュエリスト」

 

「そんな…タッグデュエルのスペシャリストと戦うなんて…」

 

―デュエルリング―

 

「おもしれ~!!」

 

「案外楽しそうだな、十代は」

 

 

十代の反応を見たシゲルはそう呟いた。

 

そして初戦は十代と翔が買って出た。なんでも秘策があるという十代の信用ならない言葉だったが。

 

―40分後―

 

「フォーチュンテンペスト!!」

 

「「うわぁああぁあぁあ!!!!!!」」

 

 

翔が十代のテンペスターとユーフォロイドをパワーボンドで融合召喚したユーフォロイドファイターの攻撃で迷宮兄弟のライフは0になった。

それに会場は沸き上がった。タッグデュエルのスペシャリストに勝ったのだから無理も無い。

 

 

「ぬぬぬぬぬ……次はシニョールユウとシニョールシゲルのデュエルなノーネ!!」

 

「いよいよだね」

 

「まあ気楽にいくぞ」

 

 

そう言ってユウとシゲルはリングに上がった。ちなみにまだシゲルは車椅子に座ったままだ。鮎川先生の言うにはリハビリが必要なので立たない様にと言われていた。

 

 

「次は子供に怪我人か…」

 

「だが同じようには行かんぞ!!」

 

「子供…?」

 

 

「…?ユウ…っ!?」

 

 

迷宮兄弟の言葉にユウは小さく呟いてワナワナ震えていた。それにシゲルが気になって声を賭けると同時に背筋に寒気が走った。

 

 

「クロノスせんせ~い…早く始めてください」

 

「はわわわわわわ…でゅ、デュエル開始!!」

 

 

なぜかクロノスは震えながら開始を合図した。その顔は恐怖に染まっていたが―― 一体何を見たんだ。

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

 

―ルール補足―

ライフは共通で8000

仲間の場は自分のフィールドとして扱う。ただし、仲間のモンスターで攻撃は不可。

簡単な意思疎通(まかせろ、など)はしてもいいが指示は禁止。

各プレーヤーは1ターン目には攻撃できない。

生贄、融合素材に仲間のモンスターを使うことは可能。

 

 

―兄のターン―

 

「私のターン!私は地雷蜘蛛を攻撃表示で召喚!!カードを伏せターンを終了!!」

 

地雷蜘蛛/ATK2200

 

LP8000 手札4枚

地雷蜘蛛/ATK2200

伏せカード2枚

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!ボクは魔法カードテラ・フォーミングを発動!!効果によりスピリット・フィールドを手札に加え発動!!」

 

フィールドがユウのホームとなる神殿へと変わった。このカードが序盤からあるのとないのではだいぶと今後の展開は変わってくる。

 

「更に阿修羅を守備表示で召喚し、カードを伏せターン終了!!」

 

 

ユウ

LP8000 手札3枚

阿修羅/DEF1200

伏せカード1枚

スピリット・フィールド 

 

―弟のターン―

 

「私のターン!カイザー・シーホースを召喚!!」

 

カイザー・シーホース/ATK1700

 

 

「そして魔法カード生け贄人形を発動!!兄者のモンスター地雷蜘蛛を生贄に捧げて手札のレベル7のモンスターを召喚する!!」

 

すると地雷蜘蛛が巨大な板に磔にされ、砕け散った。

 

 

「現れろ!!水魔神-スーガ!!」

 

 

水魔神―スーガ/ATK2500

 

宮の場に全体が水で出来た巨大な脚の様なモンスターが現れた。

そのモンスターは――

 

 

「ゲート・ガーディアンのパーツ…か」

 

「その通りだ、だが貴様等に止める手は無い!!魔法カード、闇の指名者を発動!!選択するのは雷魔神-サンガ!!」

 

「ふふふ…ありがたい…私のデッキにはサンガは入っている。よって手札に加わる!!」

 

タッグ専用とも言えるデッキのシナジーだった。初戦で出たゲート・ガーディアンもそうだが、それを出すためのデッキだろう。

 

 

「私はこのままターンを終える」

 

LP8000 手札2枚

カイザー・シーホース/ATK1700 水魔神-スーガ/ATK2500

伏せカード1枚

 

―シゲルのターン―

 

車椅子に座ったままなので動きにくそうにしてカードを引いた。

そして一枚引くとチラリと場を見た。

 

「俺は魔法カード二重召喚を発動!このターン2回通常召喚ができる!!ベストロウリィ、そしてディカエリィを守備表示で召喚し、カードを2枚伏せターン終了!!」

 

 

ベストロウリィ/DEF1200

 

ディカエリィ/DEF1200

 

フィールドに出たモンスターを見てツバキが少し考えていた。今ここでシゲルがガイザレスを召喚しなかった理由は、まだ攻撃ができないのと壁を増やすためだとしたら…

 

シゲル

LP8000 手札1枚

ディカエリィ/DEF1200 ベストロウリィ/DEF1200

伏せカード2枚

 

 

―兄のターン―

 

「私のターン!!私はフィールドのカイザー・シーホースを生贄に雷魔神-サンガを召喚!!」

 

 

雷魔神-サンガ/ATK2600

 

 

「そして生け贄人形をサンガに対して発動!!サンガを生贄に風魔神-ヒューガを特殊召喚!!」

 

 

風魔神-ヒューガ/ATK2400

 

このパターン、そして兄の場の伏せカードは…

 

 

「死者蘇生を発動!!墓地に存在するサンガを特殊召喚!!」

 

 

再び現れたサンガ――そして場にパーツは揃った。

下半身の役割のスーガ、胴体のヒューガ、そして上半身を担っていたサンガ

場の3体の魔神が一つになっていく――

 

「場のサンガ、ヒューガ、スーガを生贄にゲート・ガーディアンを特殊召喚!!」

 

 

ゲート・ガーディアン/ATK3750

 

――場に巨大な番人が現れた――――

 

 

 

―一方その頃 アースラ・ブリッジ―

 

「クロノ君!!なんで私達はアカデミアに戻れないの!?」

 

「残念だが彼らは僕達の事を知り過ぎた。これ以上関わるのは危険なんだ」

 

 

そう言ってクロノは巨大モニターに映っているデュエルを見ていた。そこでは制裁タッグデュエルが行われており、迷宮兄弟の場にはゲート・ガーディアンがいた。

 

―デュエルリング―

 

 

場に現れたゲート・ガーディアンを見た観客達は「終わったな」とか「あれを倒すモンスターなんてな…」とか言っているが2人は無視をした。

 

 

「さらに念には念を…永続罠、王宮の憲法を発動!!」

 

「あれは、効果破壊不可能カード…!!」

 

王宮の憲法

永続罠

お互いのモンスターはカードの効果で破壊されなくなる。

 

 

「バトル!!ゲート・ガーディアンでベストロウリィに攻撃ぃ!!魔風衝撃波!!」

 

「クッ…」

 

『っ…早くも退場か…!!』

 

 

雷を纏った風がベストロウリィに直撃した。ベストロウリィの頑張りもむなしく粉々に砕けてしまった。

 

 

「フハハハハハハ!!!ゲート・ガーディアンに勝つなど不可能」

 

「悪いことは言わん。サレンダーするがいい!!」

 

 

LP8000 手札2枚

ゲート・ガーディアン/ATK3750

王宮の憲法

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!!魔法カード手札断殺を発動!!全てのプレイヤーは手札を2枚捨て、2枚カードをドローする!!」

 

 

ルール上、ミラーフォスなどの全体にかかる効果はすべてのプレイヤーが関与することになっている。

 

「スピリット・ドローを発動!!墓地の八岐大蛇を除外しカードを2枚ドロー!!カードを一枚伏せ、ボクは伏せていた八塩折之酒(やしおりのさけ)を発動!!このカードは相手の墓地に存在する魔法カードと同じ効果となる!!」

 

 

八塩折之酒(やしおりのさけ)

通常罠

相手の墓地に存在する魔法カードを1枚選択して発動する。

このカードを選択したカードと同じ効果として扱う。

このカードを発動したターン、自分はスピリットモンスター以外のモンスターで

攻撃を行うことができない。

「八塩折之酒」は1ターンに1度しか発動できない。

 

 

「っ!?生け贄人形で上級モンスターを召喚する気か!?」

 

 

兄はそう言っていた、がユウの狙いは別にあった。闇の指名者の様に、場は共通だがプレイヤーは相手として認識するのなら――

 

 

「残念、シゲルが相手ならシゲルの墓地のカードも相手のカードとなる。二重召喚を発動!!手札から雷帝神、そして火炎車(カエングルマ)を通常召喚!!」

 

「なんだと…!!」

 

火炎車(カエングルマ)

スピリットモンスター

星4/炎属性/炎族/攻 900/守 100

このカードは特殊召喚できない。

召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。

このカードがフィールドから離れた場合、カードを一枚ドローする。

 

 

ユウの場に次々とスピリットモンスターが現れてくる。普通は特殊召喚できないスピリットが此処まで召喚されたら流石に驚くだろう。

 

 

「そして場のレベル4以上のスピリットモンスター3体除外しエンシェント・スピリット―土宮茂―を特殊召喚する!!」

 

「な、なんだこのモンスターは!?」

 

 

場に現れた大蜘蛛に迷宮兄弟は驚くばかりだった。だがこれ以上驚く事が――

 

 

「召喚成功時墓地のスピリットモンスターを装備して、そのモンスターの攻撃力が土宮茂の攻撃力と守備力になる!!墓地の火之迦具土を装備!!そして除外されてるスピリットモンスター×300ポイント…計1200ポイントアップする!!」

 

土宮茂/ATK?→2800→4000 DEF2900→4100

 

 

「ば、ばかな…ゲート・ガーディアンを…越えるだと…!!」

 

「そして火炎車の効果で一枚ドロー!!王宮の憲法で破壊できなくても、戦闘で破壊できる!!バトル!!土宮茂でゲート・ガーディアンに攻撃!!土宮業破!!」

 

 

「「ぐおぉぉおぉおぉ!!!!」」

 

 

迷宮兄弟/LP8000→7750

 

わずか1ターンでゲート・ガーディアンを破壊された事を迷宮兄弟は信じられない表情で見ていた。しかも場には攻撃力4000を誇る土宮茂がいる。

 

「このままターンエンド」

 

ユウ

LP8000 手札1枚

土宮茂/ATK4000

伏せカード 火之迦具土

スピリット・フィールド

 

―弟のターン―

 

「わ、私のターン…!!神はまだ私達を見捨ててなかった!!魔法カードダーク・エレメントを発動!!自分の墓地にゲート・ガーディアンが存在する時、ライフを半分支払い、手札、デッキから闇の守護者-ダーク・ガーディアンを特殊召喚することができる!!先程の手札惨殺で私の墓地にゲート・ガーディアンは墓地に存在する!!よって効果発動!!」

 

ダーク・エレメント

通常魔法

自分の墓地に「ゲート・ガーディアン」が存在する場合に発動する事ができる。

ライフを半分支払う事で自分のデッキから「闇の守護神-ダーク・ガーディアン」を特殊召喚する。

このカードを発動する場合、このターン他のモンスターを召喚・特殊召喚する事はできない。

 

闇の守護神―ダーク・ガーディアン

効果モンスター

星11/闇属性/戦士族/ATK3800/DEF3500

このカードは通常召喚できない。

「ダーク・エレメント」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。

このカードは戦闘で破壊されない

 

 

ダーク・ガーディアン/ATK3800

迷宮兄弟/LP7750→3875

 

 

場に人間の上半身に蜘蛛の様な脚をもつモンスターが現れた。先程十代と翔を苦しめた戦闘破壊ができないモンスター――さらに王宮の憲法で効果破壊もできない。

 

 

「だけど!攻撃力は土宮茂の方が上だ!!」

 

「甘い!!手札から装備魔法ガーディアンズ・パワーを発動!!1000の代償を払い、場に存在するゲート・ガーディアンもしくはダーク・ガーディアンの攻撃力を1000ポイントアップし、2回攻撃をすることができる!!」

 

 

ガーディアンズ・パワー

装備魔法

1000ポイントライフを払い、

自分フィールド上の「ゲート・ガーディアン」か

「闇の守護神―ダーク・ガーディアン」にのみ装備可能。

装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップし、

1ターンに2回攻撃することができる。

装備モンスターが戦闘でモンスターを破壊した時、

カードを一枚ドローすることができる。

 

 

迷宮兄弟/LP3875→2875

 

ダーク・ガーディアン/ATK3800→4800

 

 

「土宮茂を上回った!?」

 

「バトル!!ダーク・ガーディアンで土宮茂に攻撃!!ダーク・バースト!!」

 

「うわぁあああぁ!!!!!」

 

「ユウ!!」

 

 

ユウ/LP8000→8000

 

土宮茂がダーク・ガーディアンによって破壊されてしまった。だが、ユウのライフが減って無かった。

 

 

「馬鹿な!?なぜライフが…」

 

「攻撃宣言時、スピリット・バリアを発動!!これで戦闘で受けるダメージは0!!」

 

しかし、今のダーク・ガーディアンは2回攻撃することができるのだ。

 

 

「クッ…カードを一枚ドローし、行けぇダーク・ガーディアン!!直接k「その前に土宮茂の効果発動!!」なに!?」

 

「土宮茂は破壊された時、除外されているスピリットを特殊召喚することができる。八岐大蛇を特殊召喚!!さらにリバースカード、スピリットの反逆を発動!!場にスピリット・フィールドが存在する時、破壊されたスピリットモンスターよりもレベルの低いスピリットを特殊召喚することができる!!スピリットモンスター神楽(カグラ)を特殊召喚する!!」

 

スピリットの反逆

通常罠

自分場に「魂の聖地―スピリット・フィールド―」が存在し、スピリットモンスターが破壊されたとき発動できる

自分デッキから破壊されたスピリットモンスターのレベル以下のスピリットモンスターを一体特殊召喚する

その後破壊されたスピリットモンスターの攻撃力の半分の数値を特殊召喚したモンスターの攻撃力にプラスする

この効果で召喚したモンスターは2ターン後の相手エンドフェイズにゲームから除外する

またこの効果で召喚したモンスターは相手プレイヤーにダメージを与えることはできない

 

 

ユウの場に頭が8つ存在するドラゴンと、青いポニーテールで白い衣類に身を包んだ女性が現れた。

 

 

八岐大蛇/DEF3100

 

神楽/DEF450

 

 

「だが、ダーク・ガーディアンは止まることは無い!!八岐大蛇へ攻撃!!ダークバー「罠カード発動!!」なんだと!?」

 

剣闘の盾(グラディアル・ガード)!!このターン、相手の攻撃は一番守備力の高い剣闘獣からしか攻撃できない!!剣闘獣はディカエリィのみ!!」

 

 

剣闘の盾(グラディアル・ガード)

通常罠

自分フィールドに「剣闘獣」モンスターが存在する場合のみ発動することができる。

このターン、相手は守備力の高い「剣闘獣」モンスターからしか攻撃対象にとることができない。

その戦闘でモンスターが戦闘破壊された場合、

カードを一枚ドローする。

 

 

また動きを遮られた弟は少し苛立ったような表情をしていた。

 

 

「クッ…まあいい…ディカエリィに攻撃!!ダークバースト!!」

 

「くっ!!」

 

「シゲル!!」

 

 

ディカエリィが破壊されてしまった。攻撃に対してソリッドビジョンの生み出す擬似衝撃で車椅子が少し動いた。

 

だが、これでまだ望みは繋がる。破壊されたことによって場に伏せカードが開いた。

 

「剣闘の盾が発動しモンスターが破壊された時、カードを一枚ドローする。そして伏せカード、剣闘獣の結束を発動!!ラクエルを特殊召喚!!」

 

剣闘獣の結束

通常罠

自分場の「剣闘獣」と名の付いたモンスターが戦闘で破壊されたとき発動できる

デッキからレベル4以下の「剣闘獣」と名のついたモンスターを一体を特殊召喚する。

またこの効果で召喚したモンスターは剣闘獣の効果で召喚したものと扱う

 

ラクエル/ATK2100

 

「クッ…ターンエンドだ」

 

LP2875 手札3枚

ダーク・ガーディアン/ATK4800

ガーディアンズ・パワー

 

 

―シゲルのターン―

 

「俺のターン!!俺はラクエルを守備表示に変更し、剣闘獣ムルミロを守備表示で召喚、カードを1枚伏せてターン終了!!」

 

ラクエル/ATK2100→DEF400

 

ムルミロ/DEF400

 

守備になった炎の獣人の横に変わった形の魚が壁として出てきた。

 

 

『ふむ…膠着状態か……どうするつもりだ?』

 

「仕方ねぇだろ…無理に突破しようとして失敗すれば俺達はこの学園からいなくなるぞ」

 

 

セメタリーにいるベストロウリィが静かに聞いてきた。もし、無茶をしてダメージを喰らったら一気に戦況は不利になる。今は準備をする時間が必要だった。

 

 

シゲル

LP8000 手札1枚

ラクエル/DEF400 ムルミロ/DEF400

伏せカード1枚

 

 

―兄のターン―

 

「私のターン!!フハハハハハハ!!!!

これで貴様等の勝つ可能性は無くなる!!魔法カードダーク・エレメント発動!!」

「なっ!?二枚目だと!!」

 

 

迷宮兄弟/LP2875→1438

 

ダーク・ガーディアン/ATK3800

 

 

迷宮兄弟のライフポイントがありえない数値をたたき出した。

ちなみに小数点以下は四捨五入となるため、この数値になる。

 

「そして永続魔法、共同戦線を発動!!これはタッグデュエル専用の魔法カードだ!!このカードのコントローラーは仲間のモンスターで攻撃を行うことができる!!」

 

「おいおい…」

 

「…とことん容赦ないね」

 

 

共同戦線

永続魔法

このカードのコントローラーは自分フィールド上に存在する

タッグパートナーのモンスターで攻撃することができる。

この効果はタッグパートナーも使用できる。

 

 

「バトル!!私のダーク・ガーディアンで八岐大蛇へ攻撃!!ダーク・バースト!!」

 

「リバースカードオープン!!スピリットの誘導!!攻撃するモンスターをこっちが決定することができる!!攻撃対象を神楽へ変更する!!」

 

「構わん!!」

 

 

スピリットの誘導

通常罠

自分場に「魂の聖地―スピリット・フィールド―」が存在する場合、

相手の攻撃宣言時発動可能。

攻撃対象をこのカードのコントローラーが選択する。

 

 

ダーク・ガーディアンの攻撃で神楽が破壊されてしまった。だが、その時辺りが赤い光につつみこまれた。

 

「神楽の効果発動!!戦闘で破壊された時、バトルフェイズを終了する!!」

 

 

神楽(カグラ)

スピリットモンスター

星3/水属性/魔法使い族/攻 200/守 450

このカードは特殊召喚できない。

召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。

このカードが戦闘で破壊された時バトルフェイズを終了する。

 

 

「こざかしい真似を…戦闘で破壊したため、1枚ドロー。サイクロンを発動してスピリットバリアを破壊する!!」

 

「そんな…!!」

 

 

今の状況、スピリットバリアは重要な役割をいていた。あれこれ行動する時攻撃表示でいても安心できたのがこのカードがあったからだ。

 

「私はターンエンド」

 

LP1438 手札0枚

ダーク・ガーディアン/ATK3800

共同戦線 王宮の憲法

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン…(ダメだ…)…ボクはカードを1枚伏せてターン終了…」

 

ライフが8000あるとはいえ、攻撃力が4000を超え2回攻撃のできるダーク・ガーディアンをどうしても突破できない。

 

その所為かユウにはもう気迫が無くなってきた。

 

 

その様子をデュエルリング横で見ていたクロノスはにんまりしていた。

 

 

「ぬふふふ…ドロップアウトボーイはもう戦う気力は無いノーネ…これでシニョールシゲルが折れたら…やっと一人ドロップアウトボーイをドロップアウトできるノーネ」

 

 

ユウ

LP8000 手札1枚

八岐大蛇/DEF3100

伏せカード1枚

スピリット・フィールド

 

―弟のターン―

 

「私のターン!!バトル!!ダーク・ガーディアンで八岐大蛇へ攻撃!!」

 

「やらせるか!!攻撃宣言時、ディフェンシブ・タクティクスを発動!!このターンモンスターは戦闘破壊されず、戦闘ダメージも0になる!!そして発動後このカードはデッキの一番下へと戻る!!」

 

シゲルの発動させたカードから強力なバリアが発生した。それによりダーク・ガーディアンの攻撃が止まった。

 

 

「クッ…(まあいい…あの少年の戦う気力はもう残されていまい…)」

 

「(ああ…もう一人の青年を攻めたら、カタが付く…)」

 

 

どうやら迷宮兄弟は戦意がなくなったユウではなく、シゲルを狙いにつけたみたいだ。

 

 

「私はディフェンス・ウォールを守備表示で召喚!!このモンスターが表側守備表示で存在する場合、相手はこのカード以外のモンスターと戦闘を行えない!!」

 

ディフェンス・ウォール

効果モンスター

星4/地属性/戦士族/攻撃力1000/守備力2100

このカードがフィールド上に表側守備表示で存在する限り、

相手はこのカード以外のモンスターを攻撃対象にすることはできない。

 

ディフェンス・ウォール/DEF2100

 

 

今度は巨大な城壁が現れた。

 

 

「そしてカードを一枚伏せ非常食を発動!!今伏せた迷宮変化を破壊し、1000ライフを回復する!!

そして1000ライフを払い装備魔法、ガーディアンズ・パワーを兄者のダーク・ガーディアンに装備!!」

 

「おお、ありがたい!!」

 

 

「4800のモンスターが…2体…!?」

 

観客席にいたツバキは信じられないように呟いた。先程の十代と翔の時と比べ、さらに状況は悪い。

 

 

LP1438 手札3枚

ダーク・ガーディアン/ATK4800 ディフェンス・ウォール/DEF2100

ガーディアンズ・パワー×2

 

―シゲルのターン―

 

「俺のターン!!俺は剣闘獣ホプロムスを召喚!!そして場のラクエル、ムルミロ、ホプロムスをデッキに戻し、剣闘獣ヘラクレイノスを特殊召喚!!」

 

 

ヘラクレイノス/ATK3000

 

フィールドに剣闘獣最強の融合モンスターが現れた。しかしダーク・ガーディアンを攻略するのはヘラクレイノスでも不可能だ。

 

「攻撃表示…だと??」

 

「血迷ったか…??」

 

「どうかな…バトル!!ヘラクレイノスでディフェンス・ウォールに攻撃!!バーストブレイカー!!」

 

 

ヘラクレイノスは持っていた剣を振り上げ、そのまま眼下の壁へと振り落とした。それによって壁が完全に崩れ去った。

 

「クッ…だが…スピリット・バリアが無い今、戦闘ダメージは起こるぞ!!」

 

「だったらこうすればいいんだよ、魔法カード、防御本能!!モンスターを全て守備表示にして、カードを一枚ドローする!!」

 

 

防御本能

通常魔法

フィールド上にレベル7以上の獣族・獣戦士族・恐竜族・ドラゴン族が存在する場合発動することができる。

フィールド上のモンスターを全て守備表示に変更し、

お互いのプレイヤーは自分フィールド上の守備表示になったモンスター1体につき

カードを一枚ドローする。

この効果はメインフェイズ2でのみ発動可能。

 

 

ヘラクレイノス/ATK3000→DEF2800

 

ダーク・ガーディアン/4800→DEF3500

 

ダーク・ガーディアン/4800→DEF3500

 

 

「いくら共同戦線で仲間のカードを使えると言っても、それは攻撃のみだ。表示形式の変更はできない」

 

「っ…小癪な…!!!」

 

 

これで次のターン攻撃が行えるのは1体のダーク・ガーディアンのみだ。

 

「(よし…)カードを一枚伏せ、ターン終了!!」

 

 

シゲル

LP8000 手札0枚

ヘラクレイノス/DEF3500

伏せカード1枚

 

―兄のターン―

 

 

「だがダーク・ガーディアンは2回攻撃が行える!!それで貴様等の場はがら空きとなる!!」

 

「過信…か。それだった俺達には勝てないぜ」

 

「戯言を…私のターン!!行くぞ!!ダーク・ガーディアンを攻撃表示に変更してバトル!!ダーク・ガーディアンでヘラクレイノスへ攻撃!!ダーク・バースト」

 

闇の衝撃波が防御体勢のヘラクレイノスへと向かっていた。

守備表示のヘラクレイノスは消し飛んでしまい、シゲルの場はがら空きとなった。

 

「ふっ…貴様の言葉の方が過信していたようだな!これで貴様の場はがら空きだぞ!!ガーディアンズ・パワーの効果で1枚ドロー!!」

 

「っ…!!」

 

 

流石に不味かった。おそらくユウの伏せカードも攻撃反応型ではない。

つまり

 

「ダーク・ガーディアンで直接攻撃!!ダーク・バーストォ!!!」

 

 

4800の直接攻撃をシゲルは受ける。

 

 

「うわぁああぁああ!!!!!!!!」

 

「シゲル!!!!」

 

 

シゲル/LP8000→3200

 

 

シゲルの座っている車椅子ごと吹き飛ばされそうになるが、何とか持ちこたえた。

だが、エピックの戦いで体力の戻っていないシゲルには堪えた様だ。

ユウは心配そうにシゲルを見た、シゲルはまだあきらめた目では無かった。

 

 

「っ…はぁ…はぁ……何と…か…なっただろ…?(やべぇ…一瞬意識が飛びそうだった)」

 

「ぐぬぅ…減らず口を…カードを3枚伏せ、ターン終了だ!!(伏せたカードは攻撃の無力化と魔法の筒…そしてデモンズ・チェーン…たとえダーク・ガーディアンの攻撃力を越えるモンスターが現れたとしても私達の勝ちに揺るぎは無い!!)」

 

LP1438 手札0枚

ダーク・ガーディアン/ATK4800

伏せカード3枚 王宮の憲法 共同戦線

 

―ユウのターン―

 

流石にもうどうする事も出来なくなってきた。伏せカードはサイクロン、手札のカードもスピリットモンスターを除外して特殊召喚する大和神しかいない。

そして場には効果の無効化されている八岐大蛇とスピリット・フィールドのみ。

 

 

「ボクの…ターン…」

 

 

デッキの一番上のカード――それを引くのが怖かった。もしもこれで自分の望むカードが来なかったら――自分だけではなくシゲルも退学になってしまうからだ。

 

シゲルにも恨まれるかもしれない。ツバキともう二度と会えなくなるかもしれない。

そうなったらユウは自分を信じられなくなる。そうなるのが怖かった――

 

 

 

「頑張って、ユウ!!!」

 

 

突然観客席からの声援が聞こえた。振り返るとツバキが必死に応援していた。

人見知りのツバキが誰かの為に応援する――そう、入学試験の時もツバキがチャンスをくれた。

 

そのツバキの為にも――

 

 

「ユウ、見せてやろうぜ。俺の…俺達の切り札(ジョーカー)を」

 

 

最後まで信じて、自分を守ってくれたシゲルの為にも――

 

 

「シゲル…うん…!!ドロー!!…!!スピリットドローを発動!!墓地の土宮茂を除外しカードを2枚ドローする」

 

手札がこれで3枚、その中で逆転する方法は限られていた。

 

 

「カードを…」

 

 

ユウはデッキの上に手を置いた。そして目をつぶり、信じた。

 

 

「ドロー!!」

 

望んだカードが来ることを。

 

 

「スピリット・フィールドの効果!!墓地に存在する火之迦具土をゲームから除外して神楽を特殊召喚!!」

 

 

再び神楽が現れた。すると彼女はくるりと一回転するとパチリとウィンクした。

 

『復☆活!!』

 

「…え?神楽…精霊…なの?」

 

 

戻ってきた神楽が喋った。ユウの問いに神楽は「えへへ」と頭を掻きながら振り返った。間違いなく精霊だ。

 

 

『マスター、その話は後でね』

 

「…そうだね…更に伏せカードサイクロンで攻撃表示の方のガーディアンズ・パワーを破壊する!!」

 

「ぬぅ…!!(だが、今更遅い!!)」

 

ダーク・ガーディアン/ATK4800→3800

 

「場に存在するレベル7以上のスピリットモンスター八岐大蛇をゲームから除外してエンシェント・スピリット―夜刀神―を特殊召喚する!!夜刀神の攻撃力と守備力は召喚に使用したモンスターと同じになり、除外されているモンスターの数×400ポイントアップ!!」

 

 

夜刀神/ATK ?→2800→5600 DEF/ ?→3100→5900

 

 

フィールドにあの夜現れたモンスターが現れた。これだけでも十分決着をつける攻撃力を持っていたが、完全勝利のためには――

 

 

「だが罠カードオープン!!デモンズ・チェーン!!これで夜刀神の攻撃と表示形式の変更を無効にし、効果を無効にする!!残念だったな、サイクロンでデモンズ・チェーンを破壊すればまだ何とかなったかもしれんのにな!!」

 

 

場のデモンズ・チェーンのカードから鎖が飛び出してきて夜刀神を拘束した。

 

 

夜刀神/ATK5600→0 DEF5900→0

 

 

永続効果で攻撃力が上がるため、効果を無効化された場合攻撃力が0になってしまった。

 

 

「これで貴様の場のモンスターは」

 

「身動きとれまい!!我らの」

 

「連携に」

 

「死角は」

 

「「無い!!」」

 

 

 

モンスター●ンジンの様な喋りだが、確かに絶体絶命のピンチだろう――

 

ユウの手札は1枚だけ。そして伏せカードも0、場には夜刀神と神楽のみ…。

ユウのフィールドは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トラップカード、眠る魂の咆哮を発動!!」

 

シゲルが勝利へのパズルを生みだした。眠る魂の咆哮――それは防衛本能で手札に加わったカード。先程のターン、直接攻撃のときでも発動できた。

 

だがそれをしなかったのは――

 

 

「剣闘獣ディカエリィ、剣闘獣ベストロウリィよ!その魂、我らの勝利への力となりフィールドに降臨せよ!!剣闘獣ガイザレス、特殊召喚!!」

 

『役者の勢揃いじゃ』

 

ガイザレス/ATK2400

 

 

ユウへ繋げるため――勝利への為だ。

 

 

「ガイザレスの効果発動!!召喚成功時フィールド上のカードを2枚まで破壊する!!その伏せカードを破壊する!」

 

 

「何だと!?(クッ!!攻撃の無力化と魔法の筒が…)」

 

 

ガイザレスが生み出した鎌鼬が伏せられているカードを切り刻んだ。

 

最後の切り札を出す為のピースは整った。もしも、先程のターンの直接攻撃時にガイザレスを召喚して、破壊されていたのなら―――

 

 

「フィールドに存在する闇刀神、ガイザレス、神楽の3体をゲームから除外!!」

 

――切り札(ジョーカー)が召喚できなかった。

 

 

「大いなる獣の魂よ、古より伝わる精霊と共に、新たな力を此処に授けたまえ!!」

 

ガイザレス、闇刀神、神楽は光の粒子となって消えた。そしてその粒子が合わさり――

 

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)を特殊召喚!!」

 

 

場に赤い鎧と長い剣を携え、そして背には血の様に赤黒い翼を羽ばたかせる戦いの天使が現れた。そのモンスターの姿に観客も、迷宮兄弟も、シゲルも見とれていた。

 

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)/ATK 0 DEF 0

 

 

「しかし攻撃力は0のモンスターで何ができる!!」

 

 

気を取り直した兄はそう吠えた。たしかに攻撃力0だが普通に考えるとここまで苦労して召喚するモンスターが攻撃力0のモンスターとは考えにくい。

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)の攻撃力はゲームから除外されているスピリットモンスターと剣闘獣の数×400ポイントアップする!!除外されているのは12体!!よって4800ポイントアップする!!!」

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)が持っていた赤い長剣を天に掲げると、次元の裂け目から除外されているモンスター魂が剣に宿った。

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)/ATK 0→4800 DEF 0→4800

 

 

 

「「こ、攻撃力4800!?」」

 

 

その攻撃力に迷宮兄弟は驚いている。だが、使いにくいテーマとも言われているスピリットを使うユウと基本的な攻撃力が低いモンスターの剣闘獣を使うシゲルに言わせてみたら攻撃力だけがモンスターのステータスではない。

 

 

「そしてこれが最後だ…ユウ!!」

 

「うん!戦いの精霊(ヴァルキリー)の効果発動!!1ターンに1度、手札のカードを一枚除外し、除外されているモンスターをデッキに戻す。そしてそのモンスターの効果と名前を得る!!剣闘獣ディカエリィを選択!!」

 

 

そう宣言した時、戦いの精霊(ヴァルキリー)の目の前にもう一本赤い長剣が現れた。そして戦いの精霊(ヴァルキリー)はその剣を持つ――一瞬だけ戦いの精霊(ヴァルキリー)の後ろにディカエリィが見えた気がする。

 

 

「ディカエリィの効果は「剣闘獣」の効果で特殊召喚された時、2回攻撃ができる」

 

「そして、戦いの精霊(ヴァルキリー)は場にいる時全てのスピリットと剣闘獣は、手札に戻らず剣闘獣の効果で特殊召喚された状態となる!!」

 

 

「…!!ま、まさか!!」

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)も2回攻撃が…!!」

 

 

戦いの精霊(ヴァルキリー)

融合・効果モンスター

星12/風属性/天使族/ATK 0/DEF 0

「エンシェント・スピリット」と名のついたモンスター+「剣闘獣」と名のついた融合モンスター+スピリットモンスターもしくは「剣闘獣」と名のついたモンスター

このカードは上記のモンスターをフィールド上からゲームから除外した場合のみ融合デッキから特殊召喚することができる(「融合」魔法カードは必要としない)。

このモンスターの攻撃力と守備力はゲームから除外されているスピリットモンスターと「剣闘獣」と名のついたモンスター1体につき400ポイントアップする。

1ターンに1度手札のカードをゲームから除外して発動することができる。ターン終了時までゲームから除外されている「エンシェント・スピリット」以外のスピリットモンスターか「剣闘獣」と名のついたモンスターを1体デッキに戻しそのカードと同名カードとして扱い、効果を得る。

このモンスターが表側表示で存在する時、「剣闘獣」と名のついたモンスターは「剣闘獣」と名のついたモンスターで特殊召喚された状態になり、スピリットモンスターは手札に戻らなくてもよい。

 

 

「バトル!!戦いの精霊(ヴァルキリー)でダーク・ガーディアンに攻撃!!戦乱の審判!!」

「クッ…ダーク・ガーディアンは戦闘では破壊されない…!!」

 

 

迷宮兄弟/LP1438→438

 

 

残りライフは既に500を切っていた。そして残り1回の攻撃ができる戦いの精霊(ヴァルキリー)の攻撃で――1000のダメージ。

 

 

「行くぞ、ユウ!!」

 

 

最後まで自分を守って、信じてくれた相棒の呼びかけに先程まで怯えていたユウは笑顔で頷いた。

 

 

「うん!!戦いの精霊(ヴァルキリー)でダーク・ガーディアンに攻撃!!」

 

 

「馬鹿な…」

 

「我らが二度も負けるなんて…」

 

 

「「追撃の審判!!!」」

 

「「うわあぁぁあああぁぁぁぁあぁ!!!!!!!!!!!!」」

 

 

迷宮兄弟/LP473→0

 

 

 

 

―レッド寮:ユウとシゲルの部屋―

 

 

『初めまして~』

 

スピリットモンスターの神楽がそういってユウとツバキに挨拶をしていた。

先程のデュエルの最中に神楽が精霊だってことを知ったので顔合わせ的な感じで神楽を呼んだのだ。

 

 

「2人目の精霊…驚いた…」

 

『私は神楽っていうの!あなたたちは?』

 

「あ、私は姫野椿。ツバキだよ」

 

『よろしく~!!そういえばマスタ~、さっきマスターと一緒に戦ってた人は?』

 

 

神楽はそう言いながらシゲルを探した。確かにさっきまでユウと共に迷宮兄弟と戦っていた。だがシゲルは今、校長室にいた。

 

―校長室―

 

校長室にシゲル、鮫島校長、クロノスがいた。なぜここにいるのかというかというとエピックとの戦いの事を説明するためだ。

 

実はシゲルは約束事でもしも自分たちが勝てば事情を聞いてもらう、負けた場合は退学処分に従うと

 

そして勝利しての事情を聞いてもらったのだが、クロノスは信じられないようだ。

 

『時空管理局』『シンクロモンスター』『魔法使い』『現実に伝わる痛み』『ロストロギア』 

 

話したシゲル自身、全ての話が物語だの妄想だの言われてもおかしくなかった。

 

 

「そうですか…世界は私達の知らないことが多いようですね」

「鮫島校長!!彼の話を信じるんでス~カ!?第一!彼が持て来たシンクロモンスターも本物かどうかも分らないんでス~ヨ!!」

 

 

まさか鮫島校長がこの話を信じるとは思っていなかったのかシゲルもクロノスも驚いていた。すると鮫島校長は笑いながらシゲルが持ってきたードを見た。

 

 

「このカードはつい先日I2のペガサス会長から存在を聞いていました…それに教師が信じないのなら、誰が生徒の話を信じるんですか?

私は彼が…いや、ユウ君、ツバキ君、十代君、翔君……彼らは真実しか話さないと信じています」

 

「校長先生…ありがとうございます!!」

 

 

―レッド寮ユウとシゲルの部屋―

 

「おい!!ユウ!!」

 

 

挨拶が済んだところで十代達が来た。ユウが「話がある」と言って呼んでいたのだ。

普段は2人部屋の空間に6人の人間――ユウ、ツバキ、十代、翔、隼人、明日香がいるため、少々窮屈に感じていた。

 

 

「それでユウ。俺達を呼んだのはなんだ?」

 

「1週間前の…シゲルが大けがをした理由」

 

「あ、そうっすよ!!なのはちゃん達が言っていた『時空管理局』ってなんすか!?」

 

 

翔はあの時なのはの言った言葉、隼人はエピックが言っていた言葉、明日香はエピックが狙っていたカードの事を聞いてきた。それにユウとツバキが懇切丁寧に説明をした。

 

 

 

 

 

 

 

「お、驚いたんだな…」

 

「世界は広いのね…」

 

「じゃああのシンクロやチューナーってなんなんすか?」

 

「そこまでは知らないけどが…これ」

 

 

そう言ってユウはペガサスから届いたカードを見せた。スピリットのシンクロ、剣闘獣のシンクロ、魔法使いのシンクロの3つのシリーズのモンスターがあった。

 

 

「このスピリットはボクが、魔法使いはツバキが、剣闘獣はシゲルが使う事になった。其々の召喚条件を見る限り…ボク達にしか使えない。エピックにシンクロを渡した奴がどんなのか知らないけど…」

「多分…エピックの様な人がまた出てくると思う…」

 

ツバキの言葉がその時部屋にいたメンバーに重く響いた――




ユウ「初タッグ…」
以前にも言ったかもしれないけど、ユウは主人公、ツバキはヒロイン、そしてシゲルはもうひとりの主人公って立ち位置だからユウと組むことが多くなると思う。
シゲル「へぇ…」
(´∀`)実際4章あたりで主人公と化してるからね
ユウ「え!?ボクは!?」
お楽しみに~
ユウ「はぐらかされた!?」

ツバキ「ところで…あのライフ…」
……うん、自分でも驚いた。あんな中途半端なライフになるとは思ってなかった…
シゲル「どうしてそうなった?」
アニメ効果でライフ半分ってことでこうなった。後悔している。
ユウ「………」

ユウ「戦いの精霊ってカードは…」
十代と翔のユーフォロイド・ファイターや遊戯と海馬の究極竜騎士みたいなつながりのカード、次に出てくることがあるかどうかは不明。

次回予告
制裁タッグから数日後、一人の少年と少女の運命はおそらくこの時から変わった。
仲のいい友達、それだけだったのはず。
けど、一人の心ない生徒の言葉で、それが変わった。

そして――姿を見せる、新たな魔導師。

turn11 OverKill? そもそもこれは決闘じゃない
次回の最強カードは「紅蓮魔獣ダ・イーザ」
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