遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

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Turn104 託された思い

エルの試練、それはユウのライフが削られるたびに彼の大切な人達に関する記憶が失われていくというものだった。

 

一度、万丈目のことや剱都の名前を忘れたことに過去のトラウマで戦意がなくなったが、仲間たちの腕への寄せ書きになんとか持ち直した。

 

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!!」

 

 

ユウ

LP3400 手札4枚

モンスター無し

伏せカード無し

 

 

「さあ、見せてください。貴方の決意とやらを」

 

 

エル

LP4000 手札3枚

サリエル/ATK2100

ダグラの剣 ロスト・エデン

聖和の塔―コスモ・タワー―

 

 

意気込んでドローしたユウ。だが、今現在エルの発動したフィールド魔法「聖和の塔―コスモ・タワー―」の効果で手札からモンスターのセット・召喚が封じられて特殊召喚の扱いとなる。

 

スピリットモンスターの特性上、スピリット・フィールドが発動してないときは特殊召喚は一切できない。

 

 

「(手札にモンスターは2体、だけど両方ともスピリットモンスターだから召喚ができない…なにかドローしないと…!)ドロー!!」

 

 

引いたカードはモンスターではなかった。相手の、エルのデッキが未知のカード、【アンゲロス】のカードで構成されてるのなら守りに徹するのは得策ではないがこれ以上何もすることができない。

 

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 

ユウ

LP3400 手札3枚

伏せモンスター無し

伏せカード2枚

 

 

「おいおい、大丈夫なのか…!」

 

「こればっかりはどうしようもないな…一番のウィークポイントである召喚封じを突かれた以上、俺たちが喚いても仕方ない。あいつが自分のデッキの特性を一番理解してるんだ、あいつの運とタクティクスに賭けるしかな」

 

 

―エルのターン―

 

「私のターン、フィールド魔法、聖和の塔の効果を発動し手札よりアンゲロス・ガード‐ザフキエルを特殊召喚します」

 

 

ザフキエル/ATK1000

 

 

今度は万丈目の相手となった宝石騎士デッキ使いの天使だ。そのデッキそのもののように、宝石のような鉱石出来た鎧とまるで大剣のような盾をもって出現した。

 

 

「そしてロスト・エデンの効果、500のダメージを与えます」

 

「ッ…!! 負け…ない…、絶対、勝つんだ…!!」

 

 

ユウ/LP3400→2900

 

 

震える左腕を抑えるように右腕で握った。その右腕にある仲間たちの名前、振りからずとも背後で見守ってくれている仲間たちのことを思い浮かべていた。

 

「ザフキエルの効果、特殊召喚に成功したとき墓地よりアンゲロスと名のつく仲間を特殊召喚します、再び私の元に――ルヒエル」

 

 

アンゲロス・ガード-ザフキエル

効果モンスター

星4/地属性/天使族/ATK1000/DEF2100

「アンゲロス・ガード-ザフキエル」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1)このモンスターが特殊召喚に成功したとき、

墓地に存在する「アンゲロス・ガード-ザフキエル」以外の「アンゲロス」モンスターを1体、特殊召喚することができる。

 

ルヒエル/ATK1800

 

 

 

さっき雷帝神でやっと倒したモンスターが再び墓地より現れた。だが、その翡翠の翼から光が溢れるとザフキエルに降り注いだ。

 

 

「ルヒエルの効果を発動します、自身が特殊召喚に成功したとき自分フィールドのアンゲロスの攻撃力を次の自分のターンのスタンバイフェイズまで600ポイントアップさせます」

 

 

ザフキエル/ATK1000→1600

 

アンゲロス・ソルジャー-ルヒエル

星3/風属性/天使族/ATK1800/DEF1300

「アンゲロス・コマンド-ルヒエル」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1)このモンスターが特殊召喚に成功した時、

自分フィールドの「アンゲロス」モンスターを1体選択して攻撃力を次の自分のターンのスタンバイフェイズまで600ポイントアップさせる。

 

 

これでアタッカーレベルの攻撃力を持ったモンスターが3体、そのうち2体以上の攻撃を喰らえばユウのライフが尽きてしまう。

 

 

「そうか…エルのデッキは特殊召喚をすることによって効果が発動するデッキか…!!」

 

 

シゲルの言うとおり、エルの【アンゲロス】デッキは特殊召喚すれば効果が発動するデッキなのだ。つまり、ユウの【スピリット】は真逆の特性がを持っているのだ。

 

 

「バトルフェイズに移行します。まずはザフキエルで直接攻撃、ジェム・シールドブレイク」

 

「うっ…わあああああ!!」

 

 

ユウ/LP2900→1300

 

 

ユウのライフが削られた。それと同時に脳裏から消えていく大切な人達の記憶、しかしそれに耐えながら伏せていたカードを発動させた。

 

 

「リバース罠、痛恨の訴えを発動!!直接攻撃を受けたとき、相手フィールドの最も攻撃力の高いモンスターのコントロールを得る!!」

 

 

その宣言通り、一番攻撃力の高いサリエルがユウのフィールドに移された。どうやらダメージ・コンデンサーなどのカードだと予想していたようだが外れたのだ。

 

 

「なるほど…ふむ、私は手札を2枚伏せてターンを終えます」

 

 

エル

LP4000 手札1枚

ザフキエル/ATK1600 ルヒエル/ATK1800

ダグラの剣 ロスト・エデン 伏せカード2枚

聖和の塔 

 

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン(よし、モンスターだ!)僕は聖和の塔の効果でスピリット・バードを特殊召喚する!!」

 

 

スピリット・バード/ATK0

 

 

ガラスの鳥――スピリット・バードは召喚に成功するとサーチ効果を発揮するが特殊召喚には対応してない。そして痛恨の訴えでコントロールを奪ったモンスターは攻撃宣言ができないということは――

 

 

「レベル4のサリエルにレベル3のスピリット・バードをチューニング!!精霊に仕えし魂よ、今ここに聖霊として呼び覚ませ!!」

 

 

☆4 + ☆3 =☆7

 

 

「シンクロ召喚、聖霊師ネファルロ!!」

 

 

ネファルロ/ATK2700

 

 

クリアとの戦いの時以来の修道女が杖を構えてユウのフィールドに舞い降りた。

 

 

 

「ネファルロの効果を発動!!墓地に存在するスピリット・フィールドを除外!!ネファルロは3つの効果を持ってる、そして除外するカードによって効果が変わる!!」

 

 

そう説明してる間にもネファルロに緑色の魔力が貯まり始めていた。

 

 

「魔法カードを除外した場合、相手の魔法・罠を1枚だけ破壊することができる!!フィールド魔法、聖和の塔を破壊!!」

 

「やったっ!これでフィールド魔法を破壊できれば――!」

 

「いや…」

 

 

ユウの狙いにレイと響は喜ぶが十代は静かにエルの伏せてある2枚のカードを見据えていた。

 

 

「リバース罠、琥珀の盾(アンバー・シールド)を発動します。私のフィールドにアンゲロスがいる場合相手の破壊効果を無効にして墓地からアンゲロスを手札に加えます」

 

 

琥珀の盾

通常罠

自分のフィールドに「アンゲロス」モンスターが存在する場合、

相手がフィールドのカード破壊する効果を発動したとき発動することができる。

(1)相手の発動したカードの効果を無効にする。

(2)墓地に存在する「アンゲロス」モンスターを手札に加える。

 

 

ネファルロが放った破壊の風はザフキエルの生み出した琥珀の壁に阻まれた。それはまるで門前で万丈目が相手をするときにザフキが作ったのと同じようなものだった。

 

 

「ッ…なら、バトルフェイズ!!ネファルロでザフキエルに攻撃!!断罪の魔法(コンヴァクション)!!」

 

「くっ…!」

 

 

エル/LP4000→2900

 

 

このデュエルで初めて大ダメージを与えることができた。しかし未だにフィールド魔法は健在、まだまだ油断ならない状況だ。

 

 

「ん…?」

 

 

その時、ふと万丈目が気づいた。ダメージを受けた時にユウの後頭部からもれていた青白い光がエルの足元からも出ているのに。

 

だが、その光は一層薄くなると消えるようにして見えなくなってしまった。

 

「僕はこのままターンを終了する!」

 

 

ユウ

LP1300 手札3枚

ネファルロ/ATK2700

伏せカード1枚

 

 

―エルのターン―

 

「私のターン…では私はフィールドに存在するルヒエルをリリース、アンゲロス・リーダー-アラエルを特殊召喚します」

 

 

アラエル/ATK2400/☆7

 

 

今度はいまリリースされたルヒエルに似た翼を持つ騎士のような天使が舞い降りた。確かにルヒエとアラエルは姉妹のため、カードの姿が似ていてもおかしくはなかった。

 

 

だが、アラエルのレベルは7、聖和の塔では2体のリリースが必要となるはずだった。

 

 

アンゲロス・リーダー-アラエル

効果モンスター

星7/風属性/天使族/ATK2400/DEF1700

「アンゲロス・リーダー-アラエル」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

また、自分フィールドに「コスモ・サンクチュアリ」の効果で特殊召喚する場合、

自分フィールドの「アンゲロス」モンスターを1体で特殊召喚しても良い。

(1)1ターンに1度、手札の「アンゲロス・リーダー-アラエル」以外の「アンゲロス」モンスターを守備表示で特殊召喚することができる。

 

 

「アラエルは聖和の塔の効果で特殊召喚する場合、1体の生贄で召喚することができます。さらに召喚に成功したとき手札のアンゲロスを守備表示で特殊召喚することができる、貴方を力を借ります…ガギエル」

 

 

アンゲロス・チルドレン-ガギエル/DEF900

 

 

今度は魚の鱗のような服と天使をモチーフにした仮面をした少年の姿の天使が舞い降りた。それはユウと戦った少年、ガギエルの本当の姿なのだろう。

 

「そしてロスト・エデンの効果、500のダメージを受けてください」

 

「くっ…あぁぁ!!!」

 

ユウ/LP1300→800

 

 

また、ユウのライフが削られ彼の記憶からは大切な人達のことが忘れ去られてしまった。

 

その時、その光景をよく見ていた万丈目だけ気づいた。ユウの後頭部から漏れていた光だが、それが薄くなるとエルの足元に流れているのに。

 

 

「おい、どういうことだ!!ユウの頭から漏れ出た光がお前の足元に吸い込まれてる…ユウの記憶が消えるんじゃなかったのか!!」

 

 

「言葉の綾というものです。それに現に忘れているはずです、その腕に刻まれた名前の人を」

 

「……ッ…!」

 

 

エルの言うとおり、既に腕の名前は『遊城十代』と『獣斬響』以外見覚えがない。いや、2人も正確に言えば顔やどんな人だったのか覚えてない。

 

「…では続けます。ガギエルの効果によりアナタのフィールドのカード…ネファルロを手札に戻させてもらいます」

 

 

アンゲロス・チルドレン-ガギエル

効果モンスター

星1/水属性/天使族/ATK800/DEF900

「アンゲロス・キッズ-ガギエル」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1)このモンスターが特殊召喚に成功したとき、自分フィールドにほかの「アンゲロス」モンスターが存在する場合、フィールドのカードを1枚選択して手札に戻す。

 

 

ゴボゴボとまるで間欠泉のように水が吹き上がるとネファルロはユウの手札ではなくエクストラデッキへと戻ってしまった。

 

「そしてバトルフェイズ、アラエルであなたに直接攻撃…ドラゴネス・フェザー」

 

 

この攻撃を食らったらユウのライフが完全になくなってしまう。

しかしユウは落ち着いて、冷静に伏せてあるカードを使った。

 

 

「リバース罠、ガードブロック!!このターンの戦闘ダメージを0にしてカードを1枚ドローする!!」

 

「しっかりと対策をしてましたか…では私はターンを終えます」

 

 

エル

LP2900 手札1枚

アラエル/ATK2400 ガギエル/DEF900

ロスト・エデン 伏せカード1枚

聖和の塔―コスモ・タワー―

 

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!魔法カード、スピリット・ドローを発動!墓地の雷帝神を除外してカードを2枚ドローする!!(このカード…なら)カードを2枚伏せてスピリット・ガードナーを守備表示で召喚!!」

 

 

スピリット・ガードナー/DEF0

 

フィールドに出たのはガラスでできた盾兵士だった。だがこのモンスターの効果は墓地のレベル5以上のスピリットを除外して破壊を無効にするというものだ。

しかし、墓地にはレベル5どころかスピリットモンスターすら存在してない。

 

 

「永続魔法ゼロゼロックを発動!!この効果でボクのフィールドの攻撃力0の守備表示モンスターは攻撃対象に取れない!」

 

「…なるほど、そのモンスターは攻撃力0、攻撃できないかべというわけですね」

 

 

確かにこれならカード破壊効果がない限り攻撃を受けることはない。しかしユウのライフは既に800、ロスト・エデンの効果で毎ターン特殊召喚に成功したら2ターンで尽きてしまう。

 

 

「僕はこれでターンエンド!!」

 

 

ユウ

LP800 手札2枚

スピリット・ガードナー/DEF0

伏せカード2枚 ゼロゼロック

 

 

―エルのターン―

 

「私のターン、ではフィールド魔法聖和の塔―コスモ・サンクチュアリ―の2つ目の効果を使います」

 

「2つ目の効果!?」

 

 

特殊召喚扱いはずっと使い続けている効果だが、それ以外にもなにか効果があるのかとユウは驚いていた。

 

 

「1ターンに1度、手札のカードを墓地に送ることでデッキからアンゲロスモンスターを手札に加えることができます。効果で先ほど手札に戻したザフキエルを捨て、デッキからアンゲロス・マジシャン-ハリエルを手札に加えます」

 

「ハリエル…?」

 

 

聖和の塔―コスモ・サンクチュアリ―

フィールド魔法

お互いのプレイヤーはモンスターを通常召喚することができない。

以下の効果を1ターンに1度お互いのプレイヤーは自分のターンに発動することができる。

(1)メインフェイズ時手札からモンスターを特殊召喚することができる。

この時、レベル5、6のモンスターは自分フィールドのモンスターの場合は1体、レベル7以上のモンスターは2体のモンスターをリリースしなければならない。

(2)1ターンに1度、手札からカードを捨てて「アンゲロス」モンスターをデッキ・墓地から手札に加えることができる。

 

 

聞き覚えのない名前だった。アンゲロスは十代たちが戦った5人と今戦ってるアリエルだけかと思ったがまだいたようだった。

 

 

 

「私はフィールドのガギエルをリリースし、アンゲロス・マジシャン-ハリエルを特殊召喚します」

 

「っ…!!」

 

ハリエル/ATK1700

 

ユウ/LP800→300

 

フィールドに長いブロンド色の髪に魔法使いのようなローブを着て杖を持った男性の天使が出現した。

 

 

「ハリエルの効果を発動します。特殊召喚に成功したとき、相手のフィールドの魔法・罠カード、もしくは手札のカードをを私のフィールドのアンゲロスの数まで破壊することができます」

 

 

 

アンゲロス・マジシャン‐ハリエル

効果モンスター

星6/闇属性/天使族/ATK1700/DEF220

「アンゲロス・マジシャン-ハリエル」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1)このモンスターが特殊召喚に成功したとき、以下の効果を選択して発動することができる。

・自分フィールドの「アンゲロス」モンスターの数まで相手フィールドの魔法・罠を破壊する。

・自分フィールドの「アンゲロス」モンスターの数まで相手の手札を捨てる。

 

 

ハリエルは持っていた三日月のような杖を構えると横に居たアラエルが力を貸すように手を添えた。

 

 

「ハリエルの効果、その右の伏せカードとゼロゼロックを破壊します」

 

「破壊効果!?でも、ハンデスができるならなんで…」

 

「聖和の塔が発動した次のターン、ユウはモンスターを出せなかった。スピリット・バードとスピリット・ガードナーもドローしたカードだったし、手札にあるのがスピリットモンスターの可能性が高いってバレてるんだ」

 

 

ルキの言葉に剱都は静かに判断した。たしかにユウの手札は両方ともスピリットだ。

 

そしてハリエルの杖から放たれた魔弾が2枚のカードに向かい、先にゼロゼロックが破壊されてしまってもう一つの塊も伏せカードに向かっていた。

 

 

「それを待ってた!!リバース罠、スピット・スピリットを発動!!相手が魔法・罠を破壊する効果を発動したとき手札のスピリットを2体除外してエクストラデッキからスピットを特殊召喚する!!」

 

 

破壊されながらも発動されたカードの効果で手札にあった稲葉之白兎と満月巫女が除外されるとユウのエクストラデッキから一体の白銀竜が飛び出した。

 

 

「来い、スピット・シルバー・ドラゴン!!」

 

『ガアアアアアアアアァァァァァァァァァァッ!!!!』

 

 

 

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500

 

 

ユウは待っていたのだ。ロックカードを置くことで絶対にエルがそのカードを破壊することを。きっと彼女ならそうする――

 

 

「(…あれ?)」

 

 

なんで、そう思ったのか。たしかにエルはユウの守りを破壊した。

いや、おそらくシゲルや釼都でも同じ戦術を取るだろう。だが――なぜ、そうなることを確信したのか。まるで、エルの戦術を知っていたようだった。

 

 

「ふむ…では、カードを伏せて――」

 

「…あ、リバースカード発動!!裁きの天秤!!自分の手札とフィールドのカードが相手のフィールドのカードよりも少ない場合、その差の分だけドローできる!!僕のカードは2枚、君のフィールドは6枚、よって4枚ドロー!!」

 

「よし、フィールド魔法もカウントするから一気にスピット・スピリットのコストを回復できた!」

 

「(けど今の間…何が…?)」

 

 

人一倍他人の癖や視線などを観察をする紫苑はユウの様子がいつもと違うことに気づいた。だがユウの記憶がライフと連結されるという普通ではありえない状況に判断状況が少なかった。

 

 

「なるほど、ではターンを終えます」

 

 

エル

LP2900 手札0枚

アラエル/ATK2400 ハリエル/ATK1700

ロスト・エデン 伏せカード2枚

聖和の塔―コスモ・サンクチュアリ―

 

 

―ユウのターン―

 

「僕のターン!(手札5枚、攻めるなら今しかない!!)手札からスピリット・ビーストを特殊召喚!!」

 

 

スピリット・ビースト/ATK800

 

 

「そしてレベル8のスピリット・シルバー・ドラゴンにレベル2のスピリット・ビーストをチューニング!!」

 

「レベル10!?」

 

 

十代達が驚くも無理はない。過去にレベル10のシンクロ召喚なんてカルマやスピット・クロスしかやったことがないのだ。だが両方とも召喚のための素材が違う。

 

 

 

「精霊と生命を一つにし母なる力、時を越えて顕現せよ!!」

 

 

☆8 + ☆2 =☆10

 

 

「シンクロ召喚!!聖霊神スピリット!!」

 

 

聖霊神スピリット/ATK3000

 

 

フィールドに出現したのは聖霊王スウェルに似ているが、その周りには無数の光が纏っており、その一つ一つにいろんな聖霊が映し出されていた。

 

 

「聖霊神スピリットの効果を発動!!1ターンに1度、墓地のシンクロモンスターをデッキに戻すことでエクストラデッキの聖霊を召喚条件を無視して特殊召喚することができる!!墓地のスピットをデッキに戻して舞え、シルフィ!!」

 

 

聖霊鳥シルフィ/ATK2500

 

 

スピリットの周りを飛んでいた光の一つがその姿を変えると初めてユウがシンクロ召喚を行ったモンスター、シルフィへと変わった。

 

 

「シルフィの効果を発動!!手札のスピリットモンスターを墓地に送ってフィールドのカードを1枚手札に戻す、アラエルを手札に!!」

 

「これでエルのフィールドにはハリエルが1体のみ…」

 

「ああ、全部通れば勝てる…通ればな」

 

 

問題はエルの2枚の伏せカード、ユウのフィールドにスピットが召喚され、手札が4枚になってもエルは慌てなかった。何か対策が取れるカードがあったのかもしれない。

 

 

「バトルフェイズ、シルフィでハリエルに攻撃!!」

 

 

「リバースカード、龍風の槍壁を発動します。相手の攻撃を受けるときに墓地のアンゲロスを除外することでそのモンスターを破壊し、デッキからアンゲロスと名のつくモンスターを1枚手札に加えます」

 

 

龍風の槍壁

通常罠

自分フィールドの「アンゲロス」モンスターが攻撃対象になった時、

墓地の「アンゲロス」モンスターを除外することで発動することができる。

(1)攻撃を行ったモンスターを破壊する。

(2)デッキからレベル4以下の「アンゲロス」モンスターを1枚手札に加える事ができる。

 

 

ハリエルを守るかのように墓地からアラエルが現れると、風の壁を生み出してシルフィの行動を止めた。すると風の壁が変化してシルフィを貫いた。

 

 

「勝負を焦りましたね」

 

「いや、君が僕のモンスターを破壊することはわかってた…スピリットの効果を発動!!相手のカード効果で自分の聖霊が破壊されたとき手札のカードを1枚墓地に送ることで相手フィールドのカードを破壊できる!!」

 

「なっ…!?」

 

 

このデュエルで初めてエルが驚いた反応をした。おそらく、ここでのカウンターを予想してなかったのだろう。

 

 

聖霊神スピリット

シンクロモンスター・効果

星10/光属性/魔法使い族/ATK3000/DEF2500

シンクロモンスター+「スピリット」チューナーモンスター

このモンスターはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない

「聖霊神スピリット」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

(1)自分の墓地に存在するシンクロモンスターをデッキに戻すことでエクストラデッキの「聖霊」シンクロモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚することができる。

(2)「聖霊神スピリット」以外の「聖霊」モンスターが破壊されたとき、手札を1枚捨てることで相手フィールドのカードを破壊する。

 

 

シルフィが破壊されるとその羽が集まって最初の光のように変わった。そしてそれが弾丸のようになるとハリエルを貫いた。

 

 

「これで君のフィールドはガラ空きだ!!聖霊神スピリットでエルに直接攻撃!!マスター・ネクステージ!!」

 

「っ…リバース罠、風鳥の守護を発動!!この効果でダメージを半分にしてデッキからカードを1枚ドローする!!」

 

 

風鳥の守護

通常罠

(1)このターン受ける全てのダメージを半分にする。

(2)カードを1枚ドローする。

 

「きゃああああああああああああ!!!!」」

 

 

エル/LP2900→1400

 

 

一気にライフの差を詰めることができたユウ。だがその時頭にまるで重りを乗せられたような鈍い痛みが入った。

 

 

「っ…(今のは…?)」

 

「…? ユウ、どうしたんだ?」

 

 

「あ、ううん、何でもないよ。『釼都』…!?」

 

「えっ…!?」

 

その言葉に見守っていた一同もそう呼びかけられた釼都も、口にしたユウ本人も驚いた。

なぜ、奪われたはずの記憶が戻ってるのか。その時、万丈目は気づいた。

 

ダメージによろめいているエルの足元、そこから青白い光が漏れるとユウの頭に流れ込んでいたのだ。

 

 

「ユウ、ダメージを与えるんだ!!おそらくそいつはお前のライフを消してるんじゃなくて奪っていた、だがそれがあいつのライフが削られることで弱まってるんだ!!」

 

「僕の記憶…!」

 

 

「っ…気づかれましたか…けど、あなたのライフはもう底を尽く…」

 

 

ユウは右腕の名前を一瞥すると手札を全て伏せた。

 

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド!!」

 

 

ユウ

LP300 手札0枚

聖霊神スピリット/ATK3000

伏せカード2枚

 

―エルのターン―

 

「私のターン、私は手札からアンゲロス・プリースト-アリエルを特殊召喚!!」

 

 

アリエル/ATK0

 

 

フィールとに現れたのはガギエルと同じぐらいの小柄の可愛らしい天使だった。それが目の前で戦っている、エルの本当の姿なのだろう。

 

 

「そしてロスト・エデンの効果――500ポイントのダメージを与え、終わりです…何もかも!!」

 

 

 

そう宣言した瞬間、ロスト・エデンから放たれたひとつの光がユウへと迫った。

 

 

「僕はまだ終わらない!!カウンター罠、白銀のバリア-シルバーフォースを発動!!相手がダメージを与える罠が発動されたとき、相手フィールドの表側表示の魔法・罠を全て破壊する!!」

 

「しまっ!?」

 

 

光がスピリットに阻まれると、彼の周りを漂っていた光がロスト・エデンとコスモ・サンクチュアリを打ち抜いた。

 

 

「ッうわああああああああああああああ!!!!!!??!?!?!」

 

「ユウ!?」

 

「どうした!!」

 

 

だが、ユウが突然苦しみだした。頭を押さえ、その場を転がるようにしている。しかしユウにダメージが発生するようなカードが発動された形跡が全くない。

 

 

 

「…まさか、コスモ・サンクチュアリを壊すなんて…」

 

「どういうことだ、一体何が起こってるんだ!!」

 

 

 

呆然と、まるで呆れたようなエルの呟きにシゲルが喚いた。だが、ユウはその声に反応して驚いたように目を見開いてエルに手を伸ばした。

 

 

「なんで…どうして…!!」

 

「…これが真実だよ。私は裏切った」

 

 

「嘘だ…!!嘘だと言ってよ…!!」

 

 

 

「ユウ、どうしたんだ、何がどうなってるんだ!!」

 

 

頭を押さえながら、まるで何かに怯えるようにして立ち上がったユウはエルを見つめて釼都の言葉が耳に入らないようだった。

 

 

「ねえ、なんで君がエルなの!?どうして…」

 

「私は元々エルだった…270年前…ううん、10年前まで」

 

 

どこか、先ほどの丁寧な言葉使いからユウたちのような見た目相応な口調になったエル。

 

 

「さあ…あなたの本当の試練はここから…私を倒して世界を救うか、それとも忘却に負け、世界を崩壊させるか…!!」

 

「嫌…嫌だよ…!!戦いたくないよ、君とは…!!ボクは――」

 

 

 

子供のように嫌がるユウ。彼はすべてを思い出したのだ。本人も気づかない、忘れていた事を。だが、それは彼の最大の試練だった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ボクは、ツバキとは戦いたくない!!」

 

 

愛する少女との本気の闘いは。




さて、アンゲロス編も
シゲル「おい、何事もないように始めてるんじゃねぇよ」
ほえ?
釼都「ほえ?じゃねぇ。エル=ツバキってどういうことだ?」
ん~…まあ、よくある『ラスボスはヒロイン』的な?
紫苑「あまり聞きませんけど」

ユウ「…………」
ユウの目から生気がなくなっていく…
シゲル「そりゃ戦ってた相手が恋人だったからな…しかも見る限り洗脳等されてない様子だしな…」

こんな状況ですがアリエル・セフィラことツバキのデッキを説明します。
【アンゲロス】と名のついたモンスターを主軸としたデッキでその効果は特殊召喚することで発動するというスピリットとは真逆の特性ですね
紫苑「現実的に言うとクレインとか、剣闘獣に近い特性ですね」
ただ通常召喚で発動する効果を持っていないためなにかの効果で特殊召喚するしかないんですけどね

シゲル「ところで前々から思ってたんだがガギエルとサリエルって前にどこかで出なかったか?」
あ、そうそう。光の結社編の修学旅行でツバキと紫苑が捕まった時に現れた2人組ですね。覚えてる人はあんまりいないけど
釼都「なんでここで言うんだ?」
本編で2人とあったのが星光でまた眠りに付かせちゃったから「あなたはあの時の!!」という流れができなくなったので…
本当は星光と十代とデュエルする相手が2人でタッグの予定だったけど万丈目が参戦したから人数が合わなくなったのと、デュエル展開が難しいからこうなった。
話を作ったのも3年半前だったから
釼都「初投稿に関しては5~6年前じゃねぇか…」
投稿ペースを保つのが難しいです…

さて、次回アンゲロス編最終回です!一応12月中に投稿する予定です。
ただ…
シゲル「ただ?」
最終回と幕間を2話ぐらい考えてるけどその次の章、ある程度のプロットは考えたけどまだカスカスの中身だから次章はアンゲロス編みたいに少し開けて投稿すると思います。

というわけで次回お楽しみに!
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