遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

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turn16 初の戦い…ではない? 精霊VS獣VS恋する少女?

―レッド寮―

 

夕食前に大徳寺先生が大事な話があるとレッド生を集めた。

 

「え~このたび、編入テストを合格した、早乙女レイ君なのにゃ」

「…………………」

 

そう言って出てきたのは寡黙な少年?だった。ちなみに今シゲルは厨房に入って歓迎会の料理を作っている。なぜか料理を大徳寺先生に頼まれていた。

 

 

「へ~綺麗な子なんだな」

「編入先がオシリスレッドだから落ち込んでるのかな…その気持ち分かるな」

 

「そうでもないぞ」

 

 

翔の言葉に返すようにシゲルと数人のレッド生が料理を運んできた。

ちなみに運ばれた瞬間十代は料理をがっつき始めた。

 

 

「俺は結構気に入ってるぞ。贅沢過ぎるのは性に合わないからな」

「へへ!俺もだぜ!!いや~レッドでよかったな~!」

 

 

十代はそう言ってご飯粒のついた顔を上げた。

 

 

「お前は俺の料理が食べたいだけだろ」

 

 

シゲルの言葉に十代はギクリと口で言いながら反応した。

その反応に食堂が笑いに包まれた。

 

 

その後、成り行きでレイは十代の部屋を使うことになった。

 

 

―翌日―

 

 

『今年のノース校との交流試合の日まで、もうまもなくです』

 

 

朝礼で鮫島校長が交流試合の事を話始めるとレイがカイザーを見た。

それに翔が耳打ちで自分の兄だと伝えて、自分と似てなくて成績いいんだ…と小さな声で嘆いていた。

 

 

『今年の代表はまだ決まっていませんが、今年はいつもと違いルールを少し変える通達がありました。』

 

 

「「「「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」」」」

 

 

鮫島校長の声に生徒全員の声が被った。すると画面が説明の図へと変わった。

 

 

 

『今まででしたら代表生徒一人が選ばれましたが、今年は男子生徒一人、女子生徒一人、そしてタッグで二人の計四名が代表として選ばれるようになります』

 

 

「3試合…ってことは勝ち数とかで勝敗が決定するのか…」

 

 

『今年は3試合のデュエル終了時のライフポイントの合計で勝敗が決まります。仮に第一、第二試合でノース校が勝ったとしても、第三試合でその差を逆転できれば我が校の勝利となります』

 

 

つまり、たとえ他の2試合終了時の残りライフの合計が500だった場合、3試合目で残りライフ600ポイントの差をつけて勝てば総合的に優勝するということだ。

 

 

『誰が代表になってもいい様に、皆さん日々努力を重ねてください』

 

 

 

 

 

 

「へぇ…編入生ね」

 

教室でユウから前日の事を聞いたツバキはそう言った。

その目線の先には一人席に座ってるレイがいた。

 

「なあ、代表の中のタッグって…この学校にタッグ生徒なんかいるか?」

 

シゲルの言うタッグ生徒とは主にプロデュエルのタッグ部門を目指している生徒の事だ。テレビで有名なタッグを行うデュエリストは生徒の時からその学科にいたのだが、アカデミアにはタッグ生徒の噂があまり無いのだ。

 

 

「こういう時って三沢君に聞けばどうだろう?」

 

「そうだな」

 

 

という訳で3人はイエロー席の三沢の元に行った。

 

 

「タッグ生徒か…俺の知る限りそこを専攻している生徒は聞いたことが無いな。だが恐らく、多く生徒はカイザーが男子生徒で選ばれるのを危惧してタッグを組む生徒が多いだろうな」

 

 

と、三沢がそう解析するが即席のタッグは上手く連携が取れないことが多いため仲間割れを起こす可能性も多いのだ。

 

 

「まあ、俺はお前らがタッグに選ばれる気がするけどな」

 

「俺達が?」

 

「ないよ、流石にね」

 

 

三沢の言葉にユウとシゲルが答えるが、強ち外れている気がしないツバキだった。

 

 

―実技―

 

 

「あれ?何してるの、レイ」

 

「あ、ユウ…シゲルも…?」

 

 

席へ向かったユウ達3人の前にきょろきょろしているレイがいた。

 

どうやらデュエルリングまでの生き方が分からない様だ。

そして2人の後ろにいたツバキに気付いて首を傾げていた。

レッド生徒がブルー女子と仲良くしているのが気になった様だ。

 

 

「あ、私は姫野椿…貴方がレイね…?」

 

「あ、うん…よろしく…」

 

ユウと付き合ってから多少ツバキの人見知りが軽減されている…が、ユウの後ろから自己紹介した所を見るとまだ恥かしい様だ。

 

 

「…まあいいか。デュエルリングに行くんなら一緒に行こうぜ」

「え…うん」

 

4人が実技会場に着くとちょうどクロノスがデュエルリングの上でマイクを持って今回の実技の説明をしていた。

 

 

『本日の実技はいつもと違うノーネ!先日説明してイータ、シンクロモンスターの事について、分かりやすくするたメーニ!シンクロモンスターを持つ生徒同士で戦ってもらうノーネ!!』

 

「「「え?」」」

 

 

クロノスの言葉を聞いた時、シンクロを持つ3人は聞いていない様に疑問の声を上げた。するとリングにある画面にユウとシゲルが映し出されていた。

 

 

『デーハ!シニョールユウとシニョールシゲルにシンクロモンスターを使ってもらうノーネ!!』

 

「ご指名かよ…」

「はは…行こうよ、シゲル」

 

 

あまり乗り気じゃないシゲルと笑顔のユウはリングへと向かった。

残されたのはツバキとレイには気まずい空気が流れていた。

 

 

―リング上―

 

「それでは頼むノーネ」

 

「「分かりました/おう」」

 

『では、デュエル開始!!』

 

 

宣言と同時にクロノスは急いでリングから降りて行った。ふとユウが気になった事を聞いていた。

 

 

「そういえば、シンクロデッキで勝負するのは初めてだよね?」

 

「…そういやそうだな…まあ、行くぜ…」

 

「「デュエル!!」」

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!!手札のスピリット・ソウルを墓地に送って効果発動!!デッキからスピリット・フィールドを手札に加えてそのまま発動!!」

 

「なんだ…そのカード。………ペガサスか」

 

スピリット・ソウル

効果モンスター・チューナー

星1/光属性/天使族/ATK 100/DEF 100

このカードを手札から墓地に送ることでデッキから、

「魂の聖地―スピリット・フィールド―」を1枚手札に加える。

 

 

場がユウのホームである青い光に包まれた場所に変わった。それよりもシゲルはユウがスピリット・ソウルというカードを使うことを知らなかった。

 

 

最近ペガサスからユウへ手紙があったのを知っているが、まさかこのカードが同封されているとは思わなかった。

 

 

「手札から火炎車を守備表示で召喚!そしてカードを伏せターン終了!!」

 

 

火炎車/DEF100

 

ユウ

LP4000 手札3枚

火炎車/DEF100

伏せカード1枚

スピリット・フィールド

 

―シゲルのターン―

 

「俺のターン!!俺は剣闘獣ホプロムスを攻撃表示で召喚!!」

 

ホプロムス/ATK700

 

 

「バトル!!ホプロムスで火炎車に攻撃!!」

「クッ…けど、火炎車はフィールドから離れた時、カードを1枚ドローする!!」

 

 

火炎車はホプロムスの起こした地震で起きた地割れに呑みこまれ消えた。

 

 

「そしてリバースカード、スピリットの反逆を発動!!スピリット・フィールドが存在しスピリットモンスターが破壊された時、デッキからスピリットモンスターを特殊召喚する!!伊弉波を特殊召喚!!」

 

 

フィールドに巫女の服を着た女性が現れた。守備表示だから効果で攻撃力が上がっても意味は無い。

 

伊弉波/ATK1100→1900

 

そして、ホプロムスは何故か輝いていた。

 

 

「バトルフェイズ終了時、ホプロムスをデッキに戻して剣闘獣スパルティクスを攻撃表示で特殊召喚!!」

 

 

フィールドに巨大な斧を持った恐竜が現れた。さらに何処からか巨大な盾をシゲルの前に降ろした。

 

スパルティクス/ATK2200

 

 

「スパルティクスは特殊召喚成功時、デッキから『闘器』と名のついたカードを手札に加える!!剣闘獣の闘器デーモンズ・シールドを加えてスパルティクスに装備!!装備モンスターは破壊される時、代わりにデーモンズ・シールドを破壊する!!」

 

 

スパルティクスは先程降ろした盾を腕に装備した。見た感じ禍々しい雰囲気が漂っていた。

 

 

「カードを2枚伏せ、ターン終了!!」

 

 

シゲル

LP4000 手札3枚

スパルティクス/ATK2200

デーモンズ・シールド

伏せカード2枚

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!!」

 

ユウの場にレベル4のモンスター、そして手札の枚数――恐らくもうこのターンでシンクロを行ってるだろう。

 

「チューナーモンスター、スピリット・ディフェンダーを守備表示で召喚!!」

 

 

ユウの場に巨大な戦士が現れると同時に会場にどよめきが上がった。チューナーモンスターが現れたとなると次に行うのは――

 

『シンクロ召喚』

 

「レベル4の伊弉波にレベル4のスピリット・ディフェンダーをチューニング!!」

 

 

場の巨大な戦士が4つの緑の輪に変わり、その中を通り抜けた巫女が4つの光に変わった。

 

 

「大いなる魂よ!砕かれし魂と共に光の風を纏いその身を現わせ!!」

 

☆4+☆4=☆8

 

「シンクロ召喚!!甦れ…スピット・シルバー・ドラゴン!!!」

『グオォォオオォォォ!!!!!!』

 

 

場に美しい銀色のドラゴンが現れた。その龍の姿に初めて見る生徒と教師は見とれていた。

 

 

「バトル!!スピット・シルバー・ドラゴンでスパルティクスに攻撃!!スピリット・ブラスト!!」

 

「クッ…だが、デーモンズ・シールドを破壊し、スパルティクスは場に残る!!」

 

 

シゲル/LP4000→3700

 

 

「ボクはカードを伏せ、ターン終了!!」

 

ユウ

LP4000 手札3枚

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500

伏せカード2枚

 

―シゲルのターン―

 

「俺のターン!!俺は手札からスレイブ・タイガーを攻撃表示で特殊召喚!!このモンスターは場に剣闘獣がいる場合特殊召喚できる!更に剣闘獣ラクエルを攻撃表示で召喚!!」

 

ラクエル/ATK1800

 

 

「(ラクエル…多分ラクエルとスパルティクスをデッキに戻してゲオルディアスを召喚してくる…!!)」

 

スピット・シルバー・ドラゴンよりも攻撃力が100高く、更に効果で2000ポイントのダメージを与えることができるゲオルディアス。

 

 

「(けど…伏せカードはシンクロン・スピリット・パワーだ。攻撃したら何とか…)」

 

だが、そうすればユウの伏せカードが発動して――

 

 

「残念だがユウの思い通りにならないぜ、スレイブタイガーの効果発動!!ラクエルをデッキに戻し剣闘獣ダーツを特殊召喚!!」

 

 

ラクエルとスレイブタイガーが消え、そしてスパルティクスの横に細長い剣を持ったキリンの獣人が現れた。

 

 

「ダーツの効果発動!!特殊召喚に成功した時、デッキからチューナーモンスターを特殊召喚することができる!!来いフォース・リゾネーター!!」

 

剣闘獣ダーツ

効果モンスター

星2/地属性/獣戦士族/ATK1500/DEF1200

このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって

特殊召喚に成功した時デッキからチューナーモンスターを特殊召喚することができる。

このモンスターはシンクロ召喚の素材に使用することはできない。

 

 

フィールドに念力の様な物を発生さている小さな悪魔が現れた。

 

 

「レベル5のスパルティクスにレベル2のフォース・リゾネーターをチューニング!!」

 

小さな体から現れた輪をくぐり抜けた巨大な恐竜は星となり一列に並んだ。

 

 

「獣の命を喰らいし者よ、今ここに全ての魂を喰らい尽くせ!!」

 

☆5+☆2=☆7

 

「シンクロ召喚!!来い、ソウル・ブラック・ドラゴン!!」

 

 

フィールドに現れたのは強力な闇を放つ漆黒のドラゴンだ。その眼は鋭くスピット・シルバー・ドラゴンとユウを睨んでいた。

 

ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2400

 

 

「ソウル・ブラック・ドラゴンの効果発動!!1ターンに1度自分フィールドに存在するモンスターを生け贄に捧げ、そのモンスターの攻撃力を得る!!ダーツを生け贄にその攻撃力を吸収する!!」

 

ソウル・ブラック・ドラゴンがギロリとダーツを睨むと、ダーツは震えながらシゲルの墓地へと走って行った。

 

ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2400→3900

 

 

「攻撃力3900!?」

 

「バトル!!ソウル・ブラック・ドラゴンでスピット・シルバー・ドラゴンに攻撃!!メガ・ブラック・シュート!!」

 

「伏せカード、シンクロン・スピリット・パワーを発動!!墓地の火炎車を除外して攻撃力を500ポイントアップする!!」

 

スピリット・シルバー・ドラゴン/2500→3000

 

だが攻撃力はまだソウル・ブラック・ドラゴンに届かなかった。これで何とかダメージを緩和して次につなげようということだ。

黒い炎がスピット・シルバー・ドラゴンを包み込んでいる。

 

 

「クッ…!!!」

 

ユウ/LP4000→3100

 

「(けど、もう一枚伏せカードのロスト・スター・ディセントと手札の死者蘇生でルシアを出せば…)」

 

「ソウル・ブラック・ドラゴンの効果発動!!戦闘でモンスターを破壊した場合、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!!」

 

「え、うわあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ソウル・ブラック・ドラゴン

シンクロモンスター

星7/闇属性/ドラゴン族/ATK2400/DEF1800

チューナーモンスター+チューナー以外のモンスター1体以上

1ターンに1度自分フィールド上のモンスター1体をリリースし、

そのモンスターのもともとの攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。

この効果は自分のターンのメインフェイズ1のみ発動できる。

このモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊したとき、

そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

自分の場のカードがデッキに戻った時、カードを1枚ドローすることができる。

この効果は1ターンに1度しか発動できない。

 

ユウ/LP3100→600

 

「っう~…で、でももうこれで…」

「伏せカード眠る魂の咆哮を発動!!」

 

このカードを見た瞬間、ユウはもう終わった事を感じた。

理由としては眠る魂の咆哮は墓地と場の剣闘獣を融合するカードだ。

そして墓地にはちょうど2体の剣闘獣がいる。

 

「スパルティクスとダーツを除外し、ゲオルディアスを特殊召喚!!直接攻撃!!!」

 

「うわあああぁぁぁああぁぁあぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

スパルティクスよりも巨大な恐竜が斧を振りさげてデュエルは終わった。

 

 

ユウ/LP600→0

 

 

「うぅ…容赦ないよ…」

 

「悪いな、こういう性質(タチ)なんで」

 

 

実技が終わると今日の授業は終わった。それと同時に2人とツバキはレッド寮へと向かった。理由はシンクロモンスターに(たか)る生徒が大勢いたからだ。

 

 

―放課後:夜―

 

「「デュエル!!」」

 

 

何故か始った十代VSレイ

 

その様子を崖の上で見ているユウ、ツバキ、シゲル、翔、隼人、亮、明日香がいる。

 

「って、レイって女の子だったの?」

「気付かなかったんだな…」

「そうか?」

「そうだと思ったけど?」

 

翔と隼人の言葉にユウとシゲルが返している。なぜそう思ったのか明日香が聞いてくる

 

「ん~理由…って言うよりも…」

「なんとなく…雰囲気が…」

 

2人は同時にツバキを見た。

 

「「ツバキに似てたから?」」

 

 

理由や理屈じゃなくて感覚で分かったらしい。そう言っている間に十代がフェザーマンで攻撃をしていた。

 

 

――――――

 

 

「えぇ~!勝負にならないよ!」

「翔はどっちの応援をしてるんだな…」

 

「でも、恋すると女性は変わるわ」

 

「「「(同感だ、ユウに関わるとツバキが…)」」」

 

先日ユウの事を馬鹿にした生徒(バカ)にツバキが勝負(オーバーキル)をして半殺し状態になった。それを見ていたブルー女子が失神するぐらいの気迫だったらしい。

 

 

 

 

そんなこんなでデュエルを見ているが――何故か精霊を見ることができる3人には十代の精霊の宿って無いモンスターの言葉が聞こえた。

 

「……どうしてなんだろう」

『恐らく…十代殿のモンスターではなく、レイという女子のモンスターに精霊と同じ力が宿っておるのだろう』

 

 

 

 

ツバキの言葉にダーク――ではなく、最近出番が無いウリィがそう説明をした。確かにレイの『恋する乙女』は3人から見て、精霊が宿っている気がするが、精霊と何か違う感じもする。

 

と、スパークマンが奪われるのを見て明日香は十代は乙女の心が分かって無いと分かったらしい。が、カイザーはさらに補足した。

 

「一人の美女の為に、国が滅ぶことは歴史が証明した。……俺も女性の心は分からん」

「なるほどね…カイザーと呼ばれる男が手こずるわけよね」

 

「「「……え?」」」

 

明日香の言葉にユウ達は何か気になる事に気付いた。明日香の言い方だと、カイザーは恋愛ごとに鈍感だということだが……なぜそれが分かる?

 

 

――

 

 

「フレイムシュート!!」

「きゃあぁぁあぁ!!!!」

 

 

フレイム・ウィングマンの攻撃でレイのライフは無くなった。

そしてデュエル後、レイは初恋の誰かを追いかけてアカデミアに来たのだが――

 

「出番よ」

「?」

「男の責任でしょ?」

 

 

明日香の言葉にカイザーが明らかに顔をしかめた。てかレイの初恋の人って――

 

 

「亮様!!」

「「「(ですよねー!やっぱり!!)」」」

 

 

カイザーだった。この時3人の思っていたことが被っていたのは誰も知らなかった。

 

―――

 

「まだ隠し事があるのかよ!?」

「レイは小学五年生だ」

 

「「「「「「…え!?」」」」」」

 

 

アカデミアに残ろうとするも、年齢制限に達していないので断られてしまった。

 

 

「なんだよ~!!俺って小学五年生に苦戦したのかよ!!」

 

「ごめんね、ガッチャ!!楽しいデュエルだったよ!!」

 

 

 

十代の決め台詞を取ったレイ。それに十代はズッコケルがすぐにレイは大きなため息をついた。

 

どう見てもふてくされているレイを見て明日香が言ったのは――

 

 

「ムシャクシャする時は、思いっきり戦ってスッキリするモノよ」

 

 

 

という訳で――

 

 

 

ユウVSレイ

 

「なんでこうなるの?」

 

 

部屋からディスクを持ってきたユウはそうため息をついた。なぜかレイはユウ、シゲル、ツバキ、翔、隼人の5人の中から選んだのだが、迷わずユウを選んだ。

 

 

「それにしても…最悪のパターンだな」

「え?」

「そうだな…レイにとっては厳しい相手だな」

「そうなのか?」

 

 

シゲルの言葉にカイザーが同感しているが翔と隼人は分からない様子だった。

十代も首を傾けているが、明日香は納得している様子だった。

 

 

「って、十代は気付けよ。レイのデッキ…相手のコントロールを奪うデッキだ。つまり――スピリットにしたら最高の相手だ」

 

 

―レイのターン―

 

 

「僕のターン!!恋する乙女を攻撃表示で召喚!!装備カードキューピット・レターを装備!!」

 

 

恋する乙女/ATK400

 

フィールドに先ほどのデュエルで猛威を奮っていたドレスの様な可愛い服に身を包んだ少女が現れた。その手にはハートの便箋が添えられていた。

 

 

「キューピット・レターは装備モンスターとの戦闘で相手モンスターに乙女カウンターが乗った場合、そのモンスターのコントロールを得る!」

 

 

キューピット・レター

装備魔法

装備モンスターとの戦闘で相手モンスターに乙女カウンターが乗った場合、

バトルフェイズ終了時そのモンスターのコントロールを得る。

 

 

先程と同じ戦法。

 

そして装備カードで相手のコントロールを奪うのだが――

 

レイ

手札4枚 LP4000

恋する乙女/ATK400

キューピット・レター

 

 

―ユウのターン―

 

 

「ボクのターン!!ボクはスピリットモンスター雷帝神を召喚!!」

 

雷帝神/ATK2000

 

ユウの場に長い剣を持った着物を着ている男性が現れた。

 

 

『ん?お、可愛いお嬢さんやんけ』

 

 

「「「「『『『『(…雷帝神が喋ったーーーー!!!!!!)』』』』」」」」

 

 

精霊が見える4人と、精霊の4体が同じことを思った。

ウリィの思っているよりも恋する乙女の影響力が高いみたいだ。

 

「…ま、まあいいや…バトル!!雷帝神で恋する乙女に攻撃!!」

『ひゃっはぁぁ!!』

 

 

何故かハイになってる雷帝神は恋する乙女を剣で切り裂いた。

 

 

レイ/LP4000→3200

 

 

「きゃあ!!!…って…なんで800だけ?」

「雷帝神は戦闘で与えるダメージは半分になる。よって1600の半分で800のダメージ」

 

簡単に説明していると何故か雷帝神の顔が赤くなってる気がした。

 

 

『酷いです…』

 

『わ、悪いお嬢ちゃん。今度は俺が守ってやるからさ』

 

 

「「「「『『『『(何してんの!!!????)』』』』」」」」

 

 

何故か泣きそうな恋する乙女を見た雷帝神が向こう側についた。

それに精霊達は言葉を失い、また精霊が見える者も言葉を失った。

 

 

「キューピット・レターの効果で乙女カウンターの乗ったモンスターをダメージステップ終了時に奪う!!これで君の場のモンスターは居なくなった(次のターン、ハッピー・マリッジで攻撃力を上げて2体で攻撃すれば…)」

 

 

どうやらレイはスピリットの特性を知らない様だ。けどユウもまさかスピリットの最大のデメリットが行かせる場面が来るとは思わなかったみたいだ。

 

 

「…カードを伏せてターン終了。そして雷帝神の効果発動」

 

「え?な、なんで雷帝神が…!?」

 

 

場にいた雷帝神は大きなため息をつくと恋する乙女に一礼してユウの元へと戻った。どういうことなのか分からないレイは混乱していた。

 

 

「スピリットモンスターはターン終了時に手札に戻る」

「え?それじゃ…ボクの場にモンスターは残らないってこと?」

 

レイの言葉にユウは静かに頷いた。一瞬がっかりそうに俯いたレイだが、すぐにそうなるとユウの場ががら空きだと気付いた。

 

ユウ

LP4000 手札5枚

モンスター無し

伏せカード1枚

 

―レイのターン―

 

「ボクのターン!!装備魔法、恋の思い ハート・アローを恋する乙女に装備!!装備モンスターの攻撃力を800ポイントアップさせバトル!!」

 

 

どこからかハートの形をした弓矢が現れると恋する乙女はそれを構えた。

ドレスの少女が弓矢を構える――中々可愛らしい光景だ。

 

 

恋する乙女/ATK400→1200

 

「恋する乙女で直接攻撃!!」

 

「手札のスピリット・ガードナーの効果発動!!八岐大蛇を墓地に送り守備表示で特殊召喚!!」

 

 

スピリット・ガードナー/DEF0

 

 

「守備力0…?(何か効果が…?)けど続行だ!!シューティング・キス!!」

 

「墓地の八岐大蛇を除外し、破壊を無効にする!!」

 

スピリット・ガードナーの効果で攻撃は止まるはずだった。だがその攻撃は止まることなくスピリット・ガードナーにブチ当たった。

 

 

「…なんで?」

 

「破壊は無効にされた…けど、ハート・アローの効果発動!!装備モンスターが攻撃を行った場合、その相手モンスターに乙女カウンターを乗せる!!」

 

恋の思い ハート・アロー

装備魔法

自分フィールド上のモンスター1体に装備可能

装備モンスターが相手モンスターを攻撃した時、

そのモンスターに乙女カウンターを乗せる。

装備モンスターは攻撃力を800ポイントアップする。

 

 

恋する乙女が攻撃を受けたときにコントロールダッシュコンボが発動するが、この方法でも相手のコントロールを奪える。

 

 

「バトルフェイズ終了、スピリット・ガードナーのコントロールを得るよ!

ターンを終了!!」

 

レイ

手札4枚 LP3200

恋する乙女/ATK1200 スピリット・ガードナー/DEF0

キューピット・レター ハート・アロー

 

 

―ユウのターン―

 

「ボクのターン!!手札断殺を発動!!カードを2枚捨て、2枚ドロー!!手札の雷帝神をゲームから除外して伊弉凪を特殊召喚!!」

 

フィールドに神主のようなモンスター出現した。このモンスターは手札のスピリットを除外することで召喚できる2200ち攻撃力が高いモンスターだ。

 

伊弉凪/ATK2200

 

「更にリバースカード テラ・フォーミングを発動!!フィールド魔法死皇帝の陵墓を手札に加えそのまま発動!!」

 

 

フィールドが巨大な墓場となった。てか、伊弉凪はともかく恋する乙女が死皇帝の陵墓にいるのはなかなかシュールだ。

 

 

「ライフを2000ポイント支払い、火之迦具土を生贄無しで召喚する!!」

 

ユウ/LP4000→2000

 

火之迦具土/ATK2800

 

 

「墓地の因幡之白兎を除外して大和神を召喚!!バトルフェイズ!!」

 

 

大和神/ATK2200

 

 

「どうして…!?」

 

バトルフェイズを宣言したユウにレイは驚いている。攻撃すればモンスターは奪われるのは分かっているはずなのにだ。

 

 

「攻撃したらコントロールが…!!」

 

「その乙女カウンターを乗せるために戦闘を耐えるライフはもうない」

 

「あ…」

 

 

どうやら自分が負けると分かった様だ。

 

 

 

「バトル!!伊弉凪で攻撃!!」

 

「きゃあぁあぁ!!!」

 

 

レイ/LP3200→2200

 

 

伊邪凪の攻撃で恋する乙女が吹き飛んで、レイの目の前で片膝をついていた。

 

 

「大和神で恋する乙女に攻撃!!」

 

「きゃあぁああぁ!!!!」

 

レイ/LP2200→1200

 

 

大和神は雄たけびを上げながら恋する乙女の胴体をアッパーカットの要領で打ち上げた。

 

 

「ラスト…火之迦具土で恋する乙女に攻撃!!紅蓮滅殺拳!!」

 

「きゃああぁあぁぁあぁあぁ!!!!!!!!!!!!」

 

レイ/LP1200→0

 

 

落下した恋する乙女に対して火之迦具土が炎をまとった拳で殴りつけた。

そして吹き飛んだ恋する乙女に巻き込まれるようにレイに激突した。

 

3体の猛攻でレイのライフが無くなった。

 

 

「負けた…ユウって結構強いね(しかも…カッコイイし…)」

 

「…レイ~?ちょっといい?」

 

「(ゾクッ)う、うん、いいよ(な、なにこの不安)」

 

 

レイが何を考えているのか分かったのか、ツバキはレイを岩場の影に連れて行き――

 

 

 

        それから

             レイを見かけたのは

                       誰もいなかった…

 

 

 

「って、ボクを勝手に殺さないで!!!」

 

 

―翌日 船着き場―

 

「レイ、これあげる」

 

そう言ったのは昨夜、デュエル後に岩場へと消えたツバキだった。

その手には2枚のカードがあった。

 

「これって…チューナーとシンクロ…!?」

「うん。また今度会う時まで、そのカード大事にしてね」

 

ツバキの渡したカードはツバキでは扱い辛かったが、恋する乙女を使って十代を追い詰めたレイなら使いこなせるはずだった。

 

そしてその2枚のカードに挟まれるように小さく折りたたまれた紙があった。

それを開くと――

 

 

『ユウは私のだからね☆』

 

すぐに投げ捨てた。先日の岩場で言われたのはユウはツバキの彼女で手を出したら――

 

 

「(な、何も無かった!その後は何も無かった!!)」

 

トラウマと化していた。

 

そして出航時刻に――

 

 

「待っててね~!!十代様~!!!」

「はぁ!?」

 

 

どうやらレイはユウをあきらめた様だった。

 

―校長室―

 

「そうですか…彼…いや、彼女は帰ってしまいましたか」

「残念なノーネ。彼女はイエローでもずば抜けて試験の得点がよかったノーネ」

 

 

シゲルからレイが学園を去ることを聞いた鮫島校長とクロノスがそう応えた。だが、校長は純粋に学園に残らせて好きなことをさせたかったと、クロノスは――

 

 

「(彼女に頼んであのドロップアウトボーイを排除しようと思っていたのノーニ)」

 

 

ということを考えていただろう。

 

 

「それで、君は他にも用があると…」

 

「ああ、そうです。以前お話しした時空管理局の事についてですが…『高町なのは』『フェイト・T・ハラオン』『八神はやて』の3人がもう3ヶ月ほど授業に出てないので…」

 

 

シゲルの言葉を聞いた鮫島校長とクロノスは互いに顔を合わせた。すると鮫島校長は机の中から一冊の資料を取り出した。

 

 

「シゲル君、これは今年の…君達と共に入学してきた生徒の名簿だ。此処をよく見てくれ」

 

 

鮫島校長の指をさした所を見てみるとそこの名前が空欄になっていた。他にも2か所空欄状態の場所があった。

 

 

「これは…?」

 

「そこには、先程君の言った3人の少女の名前が入っていました…が、」

 

「何者かがこの学園からその3人の名前を消したノーネ。ちなみに、ペガサス会長に調べてもらたら、この国にその名前は無かったノーネ」

 

 

つまりこういうことだ。『彼女達は最初から居なかった』事になっている。

 

「どういう訳か、教師達も彼女達の事を覚えている人はいなかった。時空管理局は結構な力を持っている様ですね…」

 

「…はぁ……面倒なことになりそうだな…」

 

 

おまけ:天空翼さんの感想

―異世界―

 

ここに一人の蟹?型の髪の少年がいた。

 

「撃て」

 

「マスターの御心のままに。シューティング・ソニック!!」

 

―アースラ:ブリッジ―

 

「っ!?」

 

 

突然響いた緊急アラート。それにくつろいでいたエイミィとリンディは顔を引き締めた。

 

 

「状況は!?」

 

「謎の魔力が飛んで…あれ?」

 

 

エイミィが首をかしげると同時にメインモニターに映っていた反応が消えた。

 

 

「…どういうことかしら?」

 

 

―アースラ:クロノの部屋―

 

「…なんだこれは?」

 

クロノがベットから起きると、机の上に見覚えなのない赤い箱が置かれていた。

寝てる間に誰かが置いたのかもしれない。そう思って箱の上に置かれていた手紙の封を開けた。

 

 

「…………???」

 

 

中には一枚の紙が入っていた。その時、彼は気づくべきだった。

赤い箱が不規則に震えていたのに。

 

 

「『天誅』…?確か、天に変わって懲らしめるとかそう言う意味だったはず…??」

 

 

椅子に座って意味を考えている彼が気づいたときには遅かった。

不規則に震えていた箱が薄らと光っていたことを。

 

 

「なっ――――!!!!」

 

 

―ブリッジ―

 

「!!」

 

 

再び鳴り響いたアラート。

 

だが、その時ブリッジにいたメンバーは目を疑った。

先ほどと同じエネルギーがアースラ内部で感知されたのだ。

 

 

「クロノ君の部屋!?」

 

「ま、魔力増幅中です!!あ、このままだと爆は――」

 

 

エイミィの言葉を肯定するようにアースラの一室で謎の爆発が起こった。

 

 

その数週間後、ユーノ・スクライアの調べで彼の部屋に置かれていた箱は一種の転移装置で例のエネルギーを転送していたものだったらしい。

 




ユウ「最後の…なに…」
とある方の感想が作品に影響したようだ…
シゲル「お前は何を言っている」
まあ、簡単に言うと作品の感想で生まれた小話を入れてみた
ツバキ「なんで…?」
いや、面白そうだから。作品上問題ない感じだったら入れていこうかなって思ってる。

シゲル「で、俺のシンクロモンスターか…」
ソウル・ブラック・ドラゴン。ユウのスピット・シルバー・ドラゴンと同じくペガサスから送られてきたモンスターだね。
一応シゲルのエースモンスターとなる予定。
ツバキ「効果…なんかをモチーフに?」
うん、5D’sのシグナーのドラゴンをモチーフにしてる。それは今後出てくるキャラも持ってるから全部出たら説明する。

ユウ「で、レイとの戦い…」
たまには相性がいい相手ともやらしてみたらどうかなと思った。
その結果コントロールダッシュ系でレイになった。
一瞬フラグを立てた感じになったがそんなことはなかったぜ。
ツバキ「ウフフフ…★」
彼女がフラグなんてなかったことにしたから。

次回予告
ノース校との交流試合をするためのメンバーの推薦が行われた。
だがクロノスやほかの生徒がそれに意義を申し立てた。
納得するためには力を示すしかない――

「私と明日香さんが…?」

そして始まった女子の代表の争奪戦。それはツバキと明日香の2人だった。
学園3人目のシンクロ使いであるツバキと女帝の異名がある明日香。
その戦いは一枚の予想外のモンスターの登場が決めた。

次回turn17 選考戦開始!!魔法使いVS機械の天使
最強カードは「神帝魔導王エンディミオン」
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