「戦乱の審判!!」
「凱陣旋風!!」
「セレスティアル・ブラック・バーニング!!」
「「「「ぐおぉおおおぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉ!!!!!!!!!」」」」
「シゲル、今のうちに話すことが2つある」
「なんだ?」
ガイザレスがヴァルキリーと黒の魔法神官のサポートをしながらシゲルに話しかけた。ちなみにユウ達デュエリストは魔法や罠、モンスターでサポートをしている。
「神楽の事だが…はぁ!!」
「そういやいないな……捕まったのか?ムルミロ、破壊しろ!!」
ちなみに声で分かるように2人は戦いながら会話をしている。他の2人はサポートだけで手一杯だった。
「いや、神楽は安全な場所に避難している…我らは捕まった同胞を助けに…はぁぁぁ!!この先に収容区画がある!!」
「なんでそんな事が…バーストブレイカー!!!知ってるんだ!?」
徐々に敵の数が減ってきた。
「実は3日前に此処に攻め入った時、偶然にもこの建物の図面を手に入れたのじゃが…流石に罠は書かれておらん…そして仲間は捕えられ、脱出時にほぼ全員が負傷をしたのじゃ。なんとか捕えられた者達を助けに来たのだが…この有様だ」
ウリィはガイザレスからベストロウリィに戻っていた。ちなみに周囲はもう局員で戦える者はいなかった。ウリィとダークを中心に全員が輪になって話しあっていた。が、ルキはそこら辺を走り回っているチビ龍を追いかけていた。
「ちょい待て…3日前って、お前らが精霊界に発ってまだ数時間ぐらいだぞ」
「精霊界と人間界の時間は違う様じゃ」
「なるほど…じゃあ早く捕まってる人を…」
「待つんだ」
ユウが先を歩こうとしたがダークに呼び止められた。ちなみにダークもイナも元に戻っている。が、どうやら本来とは違うヴァルキリーや黒の魔法神官といった力は疲れる様でぐったりしてる。
唯一無事だったウリィはガイザレスはウリィの上位種みたいなもので慣れているらしい。
「もう一つのはすべきことは、二日前に救出した奴から気になることがあるんだ」
「気になること?」
「実はとある実験室から女の子の声が聞こえるって。よく耳を澄ませないと聞こえないぐらい小さいけど…研究員に女性はいないらしい」
「……バリバリ気になるだろ、それ」
イナの言葉にシゲルがそう返した、とその時ルキがダークに聞きたい事を聞いた。
「ダークさん、お姉ちゃんも捕まって…?」
「いや、マナは少し離れたところに負傷した者が隠れている洞窟がある。そこの防衛を任せた…幸い怪我も無い」
ルキはダークの言葉を聞いて安心した。だが、事態は徐々に悪くなっていくのが戦場だった。
『緊急事態発生!緊急事態発生!!囚人が暴れ出している!!すぐにB-2地区へ!!』
B-2はイナの話によると前回潜入したときに罠にかかって引換した地点らしい。
だが、そこそこの距離がある。
「どうやら時間がなさそうだな…」
「じゃあ…私が捕まってる人の所に、ユウがその研究室、シゲルは此処で退路の確保は?」
「良い案…じゃがの…いいのか?確実に進む方が厳しい道だぞ?」
ツバキの提案にウリィが聞いた。確かに此処で防衛するより、先に進む方が体力的にも精神的にもしんどくなっていく。
そして3人の中で一番体力もあり、忍耐もあるのがシゲルだ。
「けど…ダークは皆を助けたいでしょ?」
そうツバキはダークを見た。確かに故郷のエンディミオンの人たちが捕まっているダークにとってはエンディミオンの人たちの救出に行きたかった。
だが、バラバラで行動するほどの力は精霊達には残っていなかった。
「だから、ダークのマスターの私が付いて行ってあげる。此処を封じられると外に出れなくなるから一番強いシゲルに守ってほしいの。それでユウはその研究室の女の子って言うのを調べて」
「でも…」
ツバキの提案にユウが渋っていたが、どうやらあれこれ考える時間は無いみたいだ。
「どうやら客だ」
誰かが入り口の方から来ていた。その足音は大きく、人ではなく大型のモンスターのようだった。
「あれこれ考えてる時間は無いみたいだ…ツバキの案で行こう、それとルキはダークのサポートを頼む」
「うむ…ではみなの者…生きて此処に還ってくるのじゃ!!」
ウリィの言葉に3つに分かれた。
そして残ったシゲルとウリィ、ソウルの前に現れたのは…
「「「「小僧ォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴンだ。その声はいくつかに重なって聞こえ、部屋の中で反響していた。が、どう見てもシゲルの事を知っているようだった。
「…分かりきってるが、まあ…聞くけどよ…お前あの時のデーモンだよな?」
「「「「そうだァ!!だが今の俺は紅眼の黒龍と同一になって新たな力を手に入れたァァ!!」」」」
そう声を上げたブラック・デーモンズ・ドラゴンの周囲に石板状のカードが現れた。
「なるほど…それがお前のデッキか」
「「「「そうだァ!!貴様は此処で終わるゥ!!!」」」」
ブラック・デーモンズの叫び声を聞いてシゲルはため息をつくと墓地とディスクにセットしていたカードをシャッフルし、デッキにセットした。するとウリィはシゲルのデッキに戻りソウルはシゲルの後方まで歩いて行った。
「最初から決まった勝負なんて…どこにもないぞ」
「「「「抜かせェェェェェ!!!!!!!!!!!!!」」」」
「「「「「デュエル!!」」」」」
シゲルがディスクを構え、カードを5枚引くと同時にブラック・デーモンズの前に5つの石碑が現れた。更に―――
「ッ……またこのドームかよ」
「「「「ククク…その様子だと知っている様だなァァ…」」」」
例のダメージが実体化するドームが辺りを包み込んだ。だが、臆することはない――『ダメージを受けなければ』いいのだから
―シゲルのターン―
「俺のターン!!俺はフィールド魔法剣闘獣の檻―コロッセウム―を発動!!」
フィールドが無機質な部屋から巨大な檻の様な場所へと変わった。
「そして手札からスレイブ・エイプを召喚!!」
スレイブ・エイプ/DEF300
「カードを2枚伏せ、ターン終了!!」
シゲル
LP4000 手札2枚
スレイブ・エイプ/DEF300
伏せカード2枚
剣闘獣の檻―コロッセウム―/C0
―ブラック・デーモンズ・ドラゴンのターン―
「「「「我のターン!!我はヘルウェイ・パトロールを攻撃表示で召喚!!!」」」」
ヘルウェイ・パトロール/ATK1600
ブラック・デーモンズ・ドラゴンの場に真っ黒の警察官の様な悪魔が現れた。
ちなみにシゲルはその姿に見覚えがあった。
先ほどルキに襲いかかってきた悪魔と全く同じだった。
「「「「バトルゥ!!ヘルウェイ・パトロールで雑魚に攻撃ィ!!ヘル・チェイスゥ!!!」」」」
ヘルウェイ・パトロールが持っていた長い警棒を振り上げるとスレイブ・エイプ目掛けて振り下ろした。
「クッ…だが、スレイブ・エイプが戦闘で破壊されるとデッキから剣闘獣を一体特殊召喚する!!」
「「「「ヌルイィ!!!ヘルウェイ・パトロールが戦闘で破壊したモンスターのレベル一つにつき100ポイントのダメージを与えるゥ!!!!!喰らえェ!!!!」」」」
「なに…っ!!」
シゲル/LP4000→3800
シゲルはライフが減ると同時に体に激痛が走った。だが、エピックとの戦いよりは軽いものだった。
「クッ………だが、スレイブ・エイプの効果で剣闘獣ベストロウリィを召喚!!来いウリィ!!」
「うむ…さっさと終わらせるぞ!」
場に現れたウリィはやる気満々だった。さらにフィールド魔法のコロッセウムに光が灯った。
「コロッセウムの効果発動!!デッキからモンスターが特殊召喚された時、カウンターを乗せる!そしてカウンター一つにつき剣闘獣の攻撃力を100ポイント上げる!!」
コロッセウム/C0→1
ベストロウリィ/ATK1500→1600
「リバース罠ハンディキャップマッチを発動!剣闘獣と名のついたモンスターが特殊召喚に成功した時、デッキから剣闘獣を特殊召喚する、出でよラクエル!!さらにコロッセウムにカウンターが乗る!!」
コロッセウム/C1→2
ベストロウリィ/ATK1600→1700
ラクエル/ATK1800→2000
「「「「ぐぬぬぬ……我はカードを2枚伏せ、ターン終了だァ!!(伏せカードはミラーフォースと万能地雷グレイモヤ…攻撃すればドカーンだ…!!)」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴン
LP4000 手札3枚
ヘルウェイ・パトロール/ATK1600
伏せカード2枚
―シゲルのターン―
「俺のターン(あの伏せカード…確実に攻撃反応型だ)手札から剣闘獣ディカエリィを召喚!!そしてディカエリィ、ベストロウリィをデッキに戻してエクストラデッキから剣闘獣ガイザレスを特殊召喚!!」
ガイザレス/ATK2400→2600
「「「「攻撃力が2600だとォ…!!(だが、我の場には伏せカード…迂闊に)」」」」
「「ガイザレス効果発動!!」
「「「「なにィ…?」」」」
宣言すると同時に石版だった伏せカードが粉々に粉砕された。
「召喚成功時場のカードを2枚まで破壊することができる!!その伏せカードを破壊だ!」
「「「「な、なんだとぉぉ!!!!!!」」」」
破壊されたミラーフォースと万能地雷グレイモヤを見てシゲルは一つ気になった事がある。もしかすると――
「(こいつ…もしかして弱い?)」
攻撃反応型のミラーフォースだけで十分だけなのにグレイモヤも伏せている――その上ブラフも無い。
「……まあいいか、バトルフェズ!!ガイザレスで攻撃!!」
「「「「グオォォォォォォ!!!!!!」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴン/LP4000→3000
ヘルウェイ・パトロールが破壊されその余波でダメージを受けたブラック・デーモンズ・ドラゴン、どう見ても雑魚が行う反応だが――
「更にラクエルの直接攻撃!!」
「「「「グオォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴン/LP3000→1000
「ガイザレスの効果発動!!ガイザレスをエクストラデッキに戻し、デッキから剣闘獣ダーツと、剣闘獣ラクエルを特殊召喚!!さらにコロッセウムにカウンターが乗る!」
コロッセウム/C2→3
ラクエル/ATK1800→2100→2400
ダーツ/ATK1500→1800
「ダーツの効果でデッキから、クロック・リゾネーターを特殊召喚!!モンスターがデッキから特殊召喚されたからもう一つカウンターが乗る!!」
フィールドにグリと同じような悪魔が時計を背負ってやってきた。
ここでシンクロしてもいいが、ブラック・デーモンズ・ドラゴンの戦法がわからない以上、下手に動くこともできない。
クロック・リゾネーター/DEF600
コロッセウム/C3→4
ラクエル/ATK2400→2500
ダーツ/ATK1800→1900
最後にダーツの効果発動時、ラクエルをデッキに戻しホプロムスを守備表示で特殊召喚!!そしてカウンターが乗る!!」
ホプロムス/DEF2400→2800
「ターン終了!!」
シゲル
LP3800 手札2枚
クロック・リゾネーター/DEF600 ラクエル/ATK2500 ダーツ/ATK1900 ホプロムス/DEF2800
伏せカード1枚 コロッセウム/C4
―ブラック・デーモンズ・ドラゴンのターン―
「「「「我のターン!!!!」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴンの前に一枚の石板が現れる。
流石にクロック・リゾネーターは守備力も低いので、下手したら一気に破壊される可能性もあった。
「「「「墓地のヘルウェイパトロールは除外することで手札の守備力2000以下の悪魔族モンスターを特殊召喚することができるゥ!!!我は手札より
融合呪印生物-闇/ATK1000
フィールドに禍々しい闇を放出する球体状の何かが現れた。
だが、シゲルはそれだけで終わらない気がした。
「「「「更に呪印生物をリリース!現れろ…デーモンの召喚!!!!」」」」
デーモンの召喚/ATK2500
フィールドに初めて対峙した時と同じ悪魔が現れた。しかし、それだけで終わらない気がした。
「「「「魔法カード、
「デーモンと代用モンスター…!!」
そう、これはデーモンの召喚を素材とした融合召喚の布石だ。そして、今目の前にもいるデーモンを素材として出せるのは――
「「「「墓地の2体のモンスターを除外し、我自身を――ブラック・デーモンズ・ドラゴンを特殊召喚するゥゥ!!!!」」」」
一瞬ブラック・デーモンズ・ドラゴンが消えたと思ったが、すぐにモンスターすぐに現れた。そして攻撃力3200――
今の状態ではヘラクレイノスで十分倒せる攻撃力なのだが――いやな予感しかしなかった。
「「「「更に我は手札から装備魔法メテオフレアを我に装備するゥ!!」」」」
「メテオフレア?」
聞き覚えのない装備カードにシゲルは思わず聞き返してしまった。
するとブラック・デーモンズは得意げに説明を始めた。
「「「「このカードを装備したモンスターは攻撃力を800ポイントアップさせ、更に相手フィールド上のモンスター全てに攻撃をすることができるゥゥ!!!」」」」
「なっ!?攻撃強化に全体攻撃だと!?」
あまりに強力な効果にシゲルは目を見開いた。知っている中で全体攻撃ができるモンスターは少なく、更に装備カードとしての効果があるのも知らない。
メテオフレア
装備魔法
自分フィールド上の闇属性・ドラゴン族の融合モンスターしか装備できない。
このカードを装備したモンスターは攻撃力を800ポイントアップし、
相手フィールド上のモンスター全てに1回ずつ攻撃することができる。
装備モンスターは直接攻撃ができない。
装備モンスターが破壊される時代わりにこのカードを破壊する。
ブラック・デーモンズ・ドラゴン/ATK3200→4000
「「「「だが、相手に直接攻撃ができなくなる難点もあるが…此処でのダメージは実際のモノとなるのは知っておるなぁ?」」」」
「クッ…」
あの時は3000の直接攻撃を食らって死にかけた。そして今受けるダメージはそれを上回っている。
「「「「バトルフェイズゥ…合計3600の戦闘ダメージ…そして全てのモンスターを失うがいいィィ!!!!我の攻撃ィ!ウノ・ギガ・メテオ・フレアァァァ!!!!」」」」
まず最初にホプロムスに攻撃が着弾した。守備表示だったためダメージはないが、攻撃を受けたホプロムスは姿が見えなくなった。
「グッ……」
「「「「続けてクロック・リゾネーターに攻撃だァァ!ドス・ギガ・メテオ・フレアァァァァァァ!!」」」」
次に攻撃を受けたクロック・リゾネーターも姿が見えなくなってしまった。
次々に姿を消す自分のモンスターにシゲルは何もできなかった。伏せてあるカードもシンクロモンスターがいないと使えない罠だ。
「「「「さてェ……お楽しみはこれからだァ…ラクエルに攻撃ィィ!!!トレス・ギガ・メテオフレアァァァァァァ!!!!!」」」」
漆黒の黒炎がラクエルに向かっていた。それを見たシゲルは急いでダメージに備えて体に力を入れた――
「グッ…ガァァアァァァァアァァ!!!!!!!!!!!!!!!」
『シゲル!!』
「グァァ!!」
シゲル/LP3800→2300
だが、たった1500――数値としてはマジシャンズ・ヴァルキュリアやヘルウェイ・パトロールの様なレベル4のアタッカーとは呼びにくいモンスターの直接攻撃よりも下のダメージのはず――だが、シゲルは全身の皮膚を焼かれ、何かに押しつぶされるような激痛が走った。
「「「「クックック…たった1500のダメージでその悲鳴かァ…次の2100のダメージを受けて…立っていられるかァァ?ダーツに攻撃ィ!!クァトロ・ギガ・フレアァァァァァァ!!!!」」」」
「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ァァァアアァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
シゲル/LP2300→200
初めに文字通り声にならない悲鳴を上げたシゲルは徐々に声の大きさが凋んでいき、そしてその声が聞こえなると同時に倒れてしまった。
体の至るとこが火傷のように爛れて、肉が焼ける匂いが充満した。
エピックとの戦いのときとは比べ物にならないほどのダメージを受けたシゲルはピクリとも動かない。
『シゲル!!!!』
「グァ!!!」
デッキに眠っているウリィはシゲルに声をかけることしかできなかった。だがソウルは実体を持っているため、シゲルに近づき嘴で必死にシゲルを叩いた。
だが、シゲルは動かない。
「「「「クックック…流石にこのダメージ量…死んだかァ…まあ良いィ。援軍が来る前にこの先にいる脱走者を捕えて主の元へ…「………ぇ…」むゥ?」」」」
倒れているシゲルの横を素通りしてその先の通路に向かおうとしたブラック・デーモンズは何かの声を聞こえて振り返った。
「「「「……………………………」」」」
だが、そこには倒れているシゲルと、必死にシゲルを起こそうとつついているソウル、そして同じく必死にシゲルに声をかけているウリィしかいなかった。
「「「「……………………………(気のせいかのォ?)………「待て…」!?」」」」
再び歩き出そうとしたブラック・デーモンズはハッキリと男の声が聞こえた。
それは――
「まだ…勝負の最中だ…」
先程死んだはずの男――
「お前の…のターンは…終わりか…?」
シゲルだった。だが、シゲルは倒れたままでブラック・デーモンズを睨んでいた。それに心配そうなソウルと何とも言えない表情のウリィがシゲルを見ていた。
「「「「ば、馬鹿なァ…あの苦痛で生きているなどォ……」」」」
驚いているブラック・デーモンズを尻目にシゲルはゆっくりと、フラフラになりながらも立ち上がった。そしてその横にはクロック・リゾネーターが浮かんでいた。
「人間なめんな……クソが…クロック・リゾネーターの効果!!クロック・リゾネーターが表側守備でいる時、一度だけ破壊を無効にする!!」
そう言ってるあいだに、何故かシゲルの体の火傷が徐々に治っていた。
「「「「き、貴様ァ…本当に…人間なのかァ………!?」」」」
得体の知れない恐怖、それがブラック・デーモンズに襲いかかっていた。
ブラック・デーモンズ・ドラゴン
LP1000 手札0枚
ブラック・デーモンズ・ドラゴン/ATK4000
メテオフレア
―シゲルのターン―
「俺のターン!!」
引いたカード、2枚の手札、場の状況、相手LP、墓地、そして――エクストラデッキ
その中で最良の――勝つための戦略は――
「俺は手札の剣闘獣バウンドの効果を発動!!手札のモンスターを墓地に送ることで効果を無効にしてこのカードを特殊召喚することができる!!」
剣闘獣バウンド
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1000/守1200
手札のモンスターを1体墓地に送ることで
このカードの効果を無効にして特殊召喚することができる。
召喚・特殊召喚成功時、墓地に存在する「剣闘獣」と名のついたモンスターを除外することができる。
このカードがフィールドから離れた時、除外したモンスターを特殊召喚する。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻すことで、
デッキから「剣闘獣バウンド」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する。
フィールドにボールの様な体のモンスターが現れた。
バウンド/DEF1200
「貪欲な壺を発動!!墓地のラクエル、ダーツ、ホプロムス、スレイブエイプ、スパルディクスをデッキに戻し、カードを2枚ドロー!!」
引いたカード――そして、見えた逆転への道
「「「「(クッ…なにを恐れているゥ…まだ我の方が有利ィ…そう、我の勝利に揺るぎはないィ!!)何か思いついた様だなァ…だがァ、メテオフレアは破壊されるとき身代わりとなるゥゥ!!!」」」」
「そうか…まあ、関係ない。このターンで終わらしてやる…!!レベル4のバウンドにレベル3のクロック・リゾネーターをチューニング!!」
綺麗な音色を奏でたクロックは、3つの輪に変わり、球体の剣闘獣は4つの星へ変わった。
「獣の命を喰らいし者よ、今ここに全ての魂を喰らい尽くせ!!」
行くぜ、ソウル――そう心の中で呟いた時、後ろにいたソウルは頷いた。そして――ソウルの体が大きくなり――
☆4 + ☆3 = ☆7
「喰らい尽くせ…ソウル・ブラック・ドラゴン!!」
『ガァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!』
場に現れたソウルは――怒っていた。シゲルを傷つけ、殺しかけたブラック・デーモンズに――
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2400
「「「「クッ…それがシンクロ召喚かァ……だが、攻撃力は我に遠く及ばぬゥ!!!」」」」
「どうかな?ソウル・ブラック・ドラゴンはただの勝利への布石だ…シンクロ召喚はチューナーとモンスターを繋げ、進化するための道。そして――」
シゲルは伏せていたカード、そして手札のカードで勝てる自信があった。
「これが勝つための切り札だ!!リバース罠スカーレッド・カーペット!!!自分の場にドラゴン族のシンクロモンスターが存在する時墓地のリゾネーターと名のつくモンスターを特殊召喚する!!来い、クロック・リゾネーター!」
クロック・リゾネーター/ATK1200
「「「「そんな雑魚…何体並べようが我の敵ではないィ!!!」」」」
「言っただろ!チューナーはモンスター共に進化すると、手札から剣闘獣ベストロウリィを攻撃表示で召喚!!行くぞ、ウリィ!!!」
「我も戦うぞ、シゲル!!」
ベストロウリィ/ATK1500→1900
「レベル4、剣闘獣ベストロウリィにレベル3、ダーク・リゾネーターをチューニング!!獣の魂を受け継ぐものよ、立ち塞がる敵を破壊せよ!!」
☆4 + ☆3 = ☆7
「シンクロ召喚!!剣闘獣フレイム・ファング!!!」
フィールドに巨大なライオンが現れた。その体は炎の様に真っ赤で、巨大な牙が見えていた。
フレイム・ファング/ATK2600
「「「「たった攻撃力2600で一体何ができるゥゥ!!!」」」」
「フレイム・ファングの効果発動!!シンクロ召喚成功時、墓地の剣闘獣と名のついたモンスター1体…ベストロウリィの攻撃力をこのカードに加える!!さらにコロッセウムの効果で攻撃力を上げる!!」
剣闘獣フレイム・ファング
シンクロ・効果モンスター
星7/炎属性/獣族/ATK2600/DEF1200
チューナー+「剣闘獣」と名のついたチューナー以外のモンスター
シンクロ召喚成功時、墓地に存在する「剣闘獣」と名のついたモンスターを1体選択することができる。
エンドフェイズまで選択したモンスターの攻撃力分このモンスターの攻撃力をアップさせる。
このカードがフィールドからデッキに戻った時
相手フィールド上のカードを1枚破壊する。
フレイム・ファング/ATK2600→4100→4500
「「「「攻撃力4500だとォォォォォ!?」」」」
ブラック・デーモンズはフレイムファングの攻撃力の高さに驚いていた。
「「「「だがァ!!!メテオフレアを墓地に送って破壊を無効にし次のターン貴様のモンスターに攻撃すれば我の勝ちだァァ!!」」」」
「そいつはどうかな?ソウル・ブラック・ドラゴンの効果発動!!フィールド上のモンスターをリリースし、そのモンスターの攻撃力を吸収する!!フレイム・ファングをリリース!!」
フレイムファングが炎に変わり、その炎がソウル・ブラック・ドラゴンに憑依した。
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2400→6900
「「「「こ、攻撃力6900ゥゥゥゥゥ!!!!???」」」」
「バトル!!ソウル・ブラック・ドラゴンでブラック・デーモンズ・ドラゴンに攻撃!!消えてなくなれ…メガ・ブラック・シュート!!!」
「「「「グオォォオぉォォォォォ!!!!!!!!!!!!」」」」
ブラック・デーモンズ・ドラゴン/LP1000→0
「「「「グッ…小僧ォ…よく見ていろォ!!これが敗者のなれの果てだァァ!!」」」」
そう言い残したブラック・デーモンズ・ドラゴンは――光の粒子となって消えた。
そこにはなにも残されて居なかった――周囲の壁や床の燃え尽きた跡が無ければ戦っていた事さえ疑うほどだ。
「…ギリギ…リ…勝てた…」
「シゲル!!大丈夫か!?」
終わってデッキから出てきたウリィはすぐにシゲルに駆け寄った。シゲルは壁に寄り掛かって少し苦しそうにしていたが、無事だった。
その体に、既に火傷はなくなっていた。
「ウリィ…すまん。少し寝る……動き…があった…ら起こして……く…れ…」
ウリィの返事を聞く前にすっとシゲルは寝息を立ててしまった。どうやら予想以上に精霊界の現実のダメージは堪えたらしく死んでいる様に眠ってしまった。
それに心配そうにソウルがシゲルを見ていた。それを見たウリィはため息をつくとシゲルの腕からデュエルディスクを外した。
「ソウルよ、シゲルを頼むぞ」
「グァ?」
ウリィはソウルにそう言うと出口側の扉の向こうへ向かった。
そこには大量の悪魔……いや、悪魔の他にもさまざまな種族、更には管理局員もいた。シゲルの言う「動き」とはこいつ等が来た時、ということだが、ウリィはそれを無視した。
今のシゲルには満足に戦う体力も無かった。その為――
「今、我のマスターは就寝中なのでな…代わりといってはなんだが我が相手になってやる…かかってくるがいい…!!!「「「デュエル!!!」」」」
ウリィが代わりに戦うことに――
シゲル「おい、俺死にかけじゃねぇか!?」
うん、死にかけた。だけど既に火傷は回復して大丈夫だけどね。
ユウ「どういうこと…?」
3話かそこらへん後で説明するけど、元の作品を知ってる人に言うと『追加設定』だね。
ツバキ「???」
そしてあるフラグなようなものを立てた。
シゲル「なんだ?」
これはネタバレになるから言わないけど…まあ、もともとあった設定をより明白にしたものかな。
ユウ「なんだろう…その設定って」
ツバキ「今回の補足は…」
まず、ブラック・デーモンズ・ドラゴンは前回襲ってきたデーモンが融合した姿です。
一応アニメ設定を持ってくるとレベルが高い方のモンスターが強力という感じなのでシゲルはレベル9のモンスターに勝ったことになる。
シゲル「そういや、ヘルウェイ・パトロールがどうとか言ってたが…」
前回出てきたデーモンの手下、そしてシゲルにボコボコにされた悪魔です。
シゲル「素でモンスターに勝てるってなんだよ俺…」
装備魔法『メテオフレア』はまあ…黒炎弾や黒・魔・法みたいなカードです。装備範囲がそこそこあるけどほぼブラック・デーモンズ専用のカード、デメリットは直接攻撃不可でメリットはバーサーク・デット、攻撃力強化と破壊回避
ユウ「強くないのかな…」
強いけど装備できるモンスターは4~5体。要するに使えるモンスターが少ないのもデメリットだね。F・G・Dに装備したらひどいことになるけど…
次回予告
必死に応戦するも倒れる仲間が多く、追い詰められていく精霊達。
そこにひとりの少女がやってきた。
一方ユウは研究室で消えそうに怯える少女を保護した。だがそこに現れたのは謎の女性。そしてそれが、長く、悲しい戦いの引き金だとは知らなかった――
次回turn20 正体不明 風を纏いし者