≪神の試練≫
そう呼んでも良いかもしれない。神と呼ばれるカルマ、そしてアナト――2体の神がユウ達の前に現れた。
力を示した場合力を貸すという2体の神。
だがアナトに挑んだシゲルは破れてしまう。そして次は――
「「デュエル!!」」
ユウ、そしてユウの目の前にいる黒い地に着くほどの長い髪の少年――
「ワシのターンからじゃ」
年を取った老人の口調の少年――――『魂の神』のカルマの試練。
「ワシはスピリットモンスター火炎車を攻撃表示で召喚!!」
火炎車/ATK900
「そしてカードを3枚伏せ、ターン終了じゃ。その最火炎車は手札へ戻りカードを一枚ドロー!」
カルマ
LP4000 手札4枚
モンスター無し
伏せカード3枚
―ユウのターン―
序盤の出方がまるっきしユウと紫苑の戦いの始まりと同じだった。
その為、伏せカードが何なのかも分かる。
「ボクのターン!!」
恐らく攻撃反応型の『くず鉄のかかし』だ。それを除去しなければダメージを与えることができない。
「ボクはスピリットモンスタ
満月巫女/ATK1500
ユウの場にウサギ耳の和服の女性が現れた。すると何故か空に欠けることの無い満月が現れた。
「満月巫女の効果発動!!召喚成功時手札のカードを2枚まで墓地に送り、相手の場の魔法・罠を墓地に送った枚数破壊する!!2枚捨て真ん中と右のカードを破壊する!!」
効果モンスター
星3/光属性/天使族ATK1500/DEF1200
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
召喚・リバースした時、手札のカードを墓地に送り、
その枚数分相手のフィールド上の魔法・罠カードを破壊する。
「ほう…破壊されたのはサイクロンとくず鉄のかかしじゃ」
それを聞いてユウはホッとした。くず鉄のかかしはユウのデッキに一枚しか入っていない。
「バトルフェイズ!!満月巫女でカルマに攻撃!!」
「甘いぞ!手札の大和神を墓地に送ってスピット・ガードナーを特殊召喚するのじゃ!!」
フィールドにおなじみとなったガラスの戦士が現れた。そして何処からか出した細長い人参で切りかかった満月巫女の攻撃を受け止めた。
「大和神を除外して破壊無効か…フィールド魔法、
ユウ
LP4000 手札1枚
満月巫女 /ATK1500
伏せカード1枚
スピリットフィールド
―カルマのターン―
「我のターンじゃ。我は火炎車を守備表示で召喚してカードをセット、ターンエンドじゃ」
火炎車/DEF100
カルマ
LP4000 手札3枚
スピリット・ガードナー/DEF0 火炎車/DEF100
伏せカード2枚
火炎車を召喚しただけで終わった状況にユウは眉を潜めた。
スピリット・ガードナーがいるため壁を増やしたいのは分かった。
―ユウのターン―
だが銀翼の魂などの専用カード等は少なく、確実に手札にはサポートカードがある確率が高かった。だが、それらを使わなかった。もしくは――
「(もしかしたら手札に出せるカードが無い…だとしたら…)ボクのターン!!ボクはカード「伏せカード発動するのじゃ!!」え?」
カードを伏せようとした瞬間カルマは伏せカードを使った。
「速攻魔法、手札断殺!互いに手札を二枚捨て、二枚ドローする!!」
「っ…」
手札の受け継がれる聖霊とスピリット・バードを墓地送ったユウ。
これがあれば少なくとも上級の聖霊を出す事が出来たのだ。
その痛手は大きい。
「ボクは満月巫女をリリースしてスピリットモンスター、
フィールドのうさ耳の巫女が消えると、チビ龍だったスピットが大きくなったようなモンスターが現れた。
精霊龍/ATK2100
「精霊龍の効果発動!!召喚成功時、デッキのレベル2のチューナーを特殊召喚する!!スピリット・ビーストを特殊召喚!!」
スピリットモンスター
星6/光属性/ドラゴン族ATK2100/DEF1200
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
このカードが召喚に成功した時、デッキからレベル2のチューナーを特殊召喚できる。
このカードはシンクロ召喚を行う時、「スピット・シルバー・ドラゴン」のシンクロ素材にしか扱うことができない。
フィールドにガラスのライオンの様なモンスターが現れた。
スピリット・ビースト/ATK800
「レベル6の精霊龍にレベル2のスピリット・ビーストをチューニング!!
大いなる魂よ!砕かれし魂と共に光の風を纏いその身を現わせ!!」
☆6 + ☆2 = ☆8
「舞い上がれ…スピット・シルバー・ドラゴン!!」
『ガァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!』
チビ龍だったスピットがユウの場で巨大な美しい龍へと変わった。
それを見たカルマは面白そうに笑った。
「スピットが此処まで本気になるとは…聖牙夕よ、お前は楽しませてくれるのぉ…!!」
「まだこれから!!カードを伏せ、スピットで火炎車に攻撃!!」
白銀の炎が火炎車へと襲いかかった。スピリット・ガードナーをほっといたのは、先程の手札断殺で墓地にスピリットを送った可能性が非常に高かった。
無理に攻撃して残されたら、そのまま『あのカード』へつなげられる可能性があった。
「火炎車の効果でカードを一枚引くが…残念じゃったの」
「え?」
火炎車の効果でカードを引くのは分かっていた。だがカルマの言う「残念」とは一体何の事なのか分からなかった。
「火炎車の効果にチェーンして罠発動!!スピリットの反逆!!」
「なっ!?」
まさかそのカードを使うのが予想外だったユウは驚きの声を上げてしまった。
今までならヒーローシグナルの様に突然他のモンスターが現れた事なら多々あった。
しかしスピリット専用でなおかつスピリット・フィールドがフィールドにある場合のみ発動できるカードをカルマが使ったのだ。
「デッキより因幡之白兎を特殊召喚する!!」
フィールドにイナと同じウサギのモンスターが現れた。
更に火炎車の効果で一枚引いた。
「クッ…ターンエンド…」
ユウ
手札0枚 LP4000
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500
伏せカード2枚
スピリット・フィールド
―カルマのターン―
「ワシのターン!!ククク…ワシの試練はこれからじゃ!!」
試練――シゲルの時はアナトが自身を召喚した。その効果に惑わされ、そしてシゲルはアナトに敗北した。
そしてこれは『カルマの試練』だ。
「ワシは手札からスピリット・バードを攻撃表示で召喚!!そしてスピリット・バードの効果でスピリット・ディフェンダーを手札に加えたのじゃ!!」
こうして合計レベルは――
「レベル…10…!!」
シゲルがそう呟いた。神の力はシゲル自身良く分かっていた。
「レベル4、スピリット・ガードナーとレベル3、因幡之白兎にレベル3、スピリット・バードをチューニング!!
全ての魂を司る神よ!彷徨う魂を救い、新たな命を授けたまえ!!」
アナトの時と同じ様に強い風が辺りを包み込んだ。やはりその風をユウは知っていた。間違いなくアラエルの時と同じだ。
☆4 + ☆3 + ☆3 = ☆10
「シンクロ召喚!!降臨せよ、カルマ!!」
フィールドにスピットに似た巨大な龍が現れた。その威圧感は初めて見た時より大きく、ソリッドビジョンが実体に見えるほどだった。
God of Life - Karma -
Synchro Effect Monster
Star 10 / attributes of God / Illusionary God Beast / ATK4000/DEF4000
Tuner Monsters + 2 or more non-Tuner monsters
This card is subject to the effects of Magic, Trap Monsters opponent.
If the time away from the opponent's monster card effect, the
You can Special Summon monsters from the graveyard of the cemetery together.
This card is the cemetery, on the field or if
Treated as a monster spirit.
If the deck this card is Synchro Summoned from the graveyard "sanctuary of the soul - Spiritual Field -" In addition to the hand, and the other as long as there in front of this card is destroyed and can not spell his own field, new fields can activate the magic.
Once per turn, you can select monsters on your Main Phase spirit of the cemetery.
This card gains the effect of the selected monster.
If the monster is destroyed in the battle against this monster,
You can send to graveyard monster that are removed from their game.
カルマ/ATK4000
「クッ…攻撃力…4000…!!」
「カルマの第一の効果を発動じゃ、シンクロ召喚成功時、デッキ・墓地から『魂の聖地―スピリット・フィールド―』を手札に加え発動するのじゃ。これでお主はワシのフィールド魔法を破壊できなくなる!」
カルマの効果は魂の眠る地を呼び寄せ、それを守る効果だった。だが、元々フィールドは魂の聖地だったのでさほど意味はなかった。
「そしてカルマの第二の効果を発動するのじゃ。墓地のスピリットを選択することでその効果を得る!!因幡之白兎を選択!!」
「っ!?攻撃力4000の直接攻撃可能モンスター!?」
通常の直接攻撃可能モンスターはよくても1000前半、逆巻く炎の精霊などの特殊な効果などでも元々は100だった。
それが今目の前に、たった一枚のシンクロモンスターが、墓地のたった一枚のカードがあるだけでそこまでの効力を発揮していた。
「バトルフェイズじゃ。カルマでユウに直接攻撃!!ゴッド・ストライク・ブレス!!!」
スピットの時よりもさらに大きく、そして輝いている白銀の炎――いや、言うなれば光の炎がユウに迫っていた。
「リバースカード、ガードブロックを発動!!戦闘ダメージを0にしてカードを一枚ドローする!!」
そう宣言した時、ユウの前に光の盾が現れた。そしてその炎を受け止めた。
「ほう…この攻撃を避けるとはな、ワシはカードを2枚伏せターンを終える!」
カルマ
LP4000 手札3枚
カルマ/ATK4000
伏せカード2枚
スピリット・フィールド
―ユウのターン―
「ボクのターン!!手札からスピリット・ドローを発動!!墓地の精霊龍を除外してカードを2枚引く!!(攻撃力4000…墓地のスピリットモンスターの効果を得るモンスター…なら…)死者蘇生を発動!!墓地に存在するスピリット・ビーストを特殊召喚!!その時スピリット・ビーストの効果を発動する!!」
スピリット・ビースト/ATK800
フィールドにガラスでできたライオンが現れた。その横に似たようなガラスのモンスターが2体並んだ。
「墓地から特殊召喚成功時、リバース・トークンを2体特殊召喚する!!」
リバース・トークンATK0
リバース・トークン/ATK0
スピリット・ビースト
チューナーモンスター・効果
星2/光族性/獣族/ATK800/DEF500
このカードがカード効果で墓地から特殊召喚に成功した時、
自分フィールドに「リバース・トークン(星1/光族/獣族/ATK0/DEF0)」を2体特殊召喚する。
「更に因幡之白兎を召喚!!行こう!イナ!!」
『うん!!』
場に現れたイナはリバース・トークンとスピリット・ビーストと共に空高く舞い上がった。
「レベル1、リバース・トークン2体とレベル3、因幡之白兎にレベル2、スピリット・ビーストをチューニング!!
精霊と共に生きる魂よ、此処に全ての使者を還す力となれ!!」
☆1 + ☆1 + ☆3 + ☆2 = ☆7
イナが緑のリングに包まれた時、ユウの瞳が紅く変わっている様な気がした――
「シンクロ召喚!!聖霊王スウェル!!」
フィールドに物静かそうな青年が現れた。その手には様々な本を持っており、どことなくツバキのライブラリー・マジシャンに似ていた。
スウェル/ATK0
「ユウ…攻撃力0のモンスターを出すって…」
「グリ…」
「あいつのことだ。あのカードの効果に賭けたんだろう…」
ツバキの言葉にシゲルがそう言った。確かに直接攻撃のできるイナを素材にしたということはスウェルに神を倒す為の効果があるのだろう。
「スウェルの効果発動!!シンクロ召喚成功時、互いの墓地に存在するカードを全て除外する!!」
「ほう…効果を使わせないために因幡之白兎を除外するとは…よく考えたのじゃ」
お互いの墓地にいたモンスターの数は――10体。
「これでカルマと因幡之白兎のコンボは使えない!!さらにスウェルはこの効果で除外したモンスター1体につき攻撃力が400ポイントアップする!!」
スウェル/ATK0→4000
聖霊王スウェル
シンクロモンスター
星7/闇属性/魔法使い族/ATK0/DEF0
チューナーモンスター+チューナー以外のモンスター3体以上
このカードはシンクロ召喚以外の効果で特殊召喚できない。
このモンスターのシンクロ召喚成功時、自分と相手の墓地のモンスターを全て除外する。
この効果で除外したモンスター×400ポイントこのモンスターの攻撃力がアップする。
このカードが相手との戦闘、または相手のカード効果で破壊された場合、墓地・除外されている「聖霊」と名のついたモンスターを特殊召喚してもよい。
「バトルフェイズ!!スウェルでカルマに攻撃!!マスター・ブラック!!」
スウェルの取り出した杖の先から漆黒の光が出てきた。その光が真っ直ぐにカルマへと向かっていた。
「リバース罠、フローラルシールド!!」
「なっ!?」
いつしかユウを守った花の盾――それが今度は、カルマの場に現れた。
「効果は知っておるの?攻撃を無効にして一枚ドローする!!」
「クッ…カードを伏せてターン終了!!」
ユウ
LP4000 手札0枚
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500 スウェル/ATK4000
伏せカード2枚
―カルマのターン―
「ワシのターン!!ふむ…因幡之白兎を取り除くためにスウェルとは、中々な手を使ってくるものじゃの…じゃが……そんな小細工通用すると思わんことじゃの!!手札から雷帝神を攻撃表示で召喚!!」
雷帝神/ATK2000
「更に受け継がれる力を発動!!雷帝神をリリースしその攻撃力をカルマへ加算する!!よって――攻撃力は」
カルマ/ATK4000→6000
雷帝神はダメージが半分になるデメリットがある2000のモンスター。攻撃力だけならレベル4モンスターではトップクラスなのだ。
「攻撃力…6000…!?」
「バトルじゃ、カルマでスウェルへ攻撃!!ゴッド・ストライク・ブレス!!」
カルマの光の炎がスウェルへと襲いかかった。伏せカードを使うこともできず、なすすべの無いスウェルは破壊された。
「うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
ユウ/LP4000→2000
「クッ…なんて威力だ…」
「ユウ!!!」
ダメージの負ったユウを心配するウリィとツバキ。だがユウはまだ戦う意思を示していた。しっかり立ち上がると、ディスクを構えなおした。
「じゃがカルマ第三の能力…戦闘で相手モンスターを破壊した時、ゲームから除外されているモンスターを墓地へ送ることができる!!因幡之白兎を墓地へ!!カードを伏せて…お主のターンじゃ」
「これで…またユウは直接攻撃の危機に…」
ダークの言葉の通りフローラルの様な攻撃反応型の罠が無いとユウは確実にやられる。
カルマ/ATK6000→4000
カルマ
LP4000 手札2枚
カルマ/ATK4000
伏せカード2枚
―ユウのターン―
「ボクのターン!!(スウェルを失ってもう相手の墓地のカードを除外するカードは望めない…!!)ドロー!!」
伏せカード単体で望みを繋げるのは不可能に近かった。
だが、追い詰められていく中で発生する驚異的な頭の中の回転。
引いたカード、フィールドの状況、墓地のカード――頭の中でカードの歯車が現れ――噛み合った。
「ボクはスピリット・リバースを発動!!手札のスピリットモンスターを墓地に送って除外されている『スピリット』と名のついたモンスターを特殊召喚できる!!スピリット・バードを特殊召喚!!」
スピリット・リバース
通常罠
自分のフィールド上に「聖霊」と名のついたモンスターか、「スピット・シルバー・ドラゴン」がいる場合のみ発動できる。
手札のスピリットモンスターを墓地に送り除外されている
「スピリット」と名のついたモンスターかスピリットモンスターを特殊召喚する。
スピリット・バード/DEF0
ユウの場にガラスで出来た鳥が現れた。だが、本当の狙いは手札のスピリットモンスターを墓地に送ることだった。
「墓地に送られた
スピリットモンスター
星2/地属性/獣族/ATK200/DEF100
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
このカードが手札から墓地に送られた時、墓地のレベル4以下のモンスターを
持ち主のフィールドに特殊召喚する。
「ほう?だが犬神を召喚したとしてもレベル5のモンスターをシンクロする気かの?だがお主のデッキにはレベル5のシンクロで」
「うん、ボクのデッキにはこの戦況を逆転できるシンクロモンスターはもういない…」
そう言って選択したモンスターが――
「選択するのはカルマの墓地の雷帝神!!」
「なに…?」
カルマの墓地にいた雷帝神がフィールドへ現れた。
雷帝神/ATK2000
だが、ユウの真意は分からなかった。わざわざ相手のモンスターを蘇生する所でユウが有利になることはないはずだった。
「更に伏せカード、銀翼の魂を発動!!フィールドのスピリット・バードを除外してスピット・シルバー・ドラゴンに追加攻撃と、戦闘破壊したモンスターの攻撃力上昇を追加する!!」
「なるほど…その為の雷帝神とスピリット・バードか」
アナトがユウの目的に気付いた。もうユウは手札も、銀翼の魂で除外した時引いたカード1枚、フィールドのカードもない。
これが――
――最後の
「バトルフェイズ!!スピット・シルバー・ドラゴンで雷帝神に攻撃!!スピリット・ブラスト!!」
「うぬぅ…!!」
カルマ/LP4000→3500
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500→4500
これでカルマを越えた。そしてこの攻撃でカルマを破壊できたらユウの勝てる可能性が大きくなる。
「更にスピット・シルバー・ドラゴンでカルマへ攻撃!!スピリット・ブラスト!!」
白銀の炎がカルマへ向かっていた。
「クッ……!!!」
カルマ/LP3500→3000
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK4500→8500
「よし!
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK8500→2500
ユウ
LP2000 手札0枚
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500
銀翼の魂 伏せカード1枚
―カルマのターン―
流石にエクストラ一枚のハンデで、その上もうシンクロを行えないカルマにはユウを倒す手が無かった――
「ワシのターン!!主に次のターンは回らせぬ!!手札から手札抹殺を発動!!お主に手札は無い…が、どういうことか分かるかの?」
「っ……!!!」
2人の使う『除外スピリット』は墓地にスピリットがいる場合その真価が発揮されるデッキだ。ユウの墓地にスピリットはいないが、これでカルマの墓地に確実に逆転の手が揃うことになる――
「ククク…神を破壊したことは褒めてやろう…じゃが、神をなめるなとだけ言っておこうかの…まずは手札から竜宮之姫を通常召喚!!効果によりスピット・シルバー・ドラゴンを守備表示に変更する!!」
竜宮之姫/DEF100
スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500→DEF2000
竜宮之姫の念力の様な物でスピットが防御体勢になった。更にカルマは手札のカードを発動させた。
「そしてリバースカードディストラクションドローを発動!!竜宮之姫を破壊し、カードを2枚ドロー!!そしてこれが最後の試練だ!!
「
精霊の同調――それはユウ自身もよく知ってるカードだ。
墓地のチューナーとスピリットモンスターを
そしてカルマの墓地には――
「レベル3、因幡之白兎、レベル3、竜宮之姫、更にレベル4スピリット・ディフェンダーを除外!!合計レベル10!!」
レベル10のシンクロモンスター――カルマのデッキには一枚しか入って無いエクストラのカード――
「再び現れろ!!カルマ!!」
フィールドに巨大な龍が再び現れた。
「クッ…神がまた…けどボクのスピットは守備表示だよ!」
「言ったはずじゃ!お主に次のターンなんてないとな!!装備カード草薙剣をカルマに装備!!」
「馬鹿な…スピリット専用の装備を
ダークがその光景に驚いていた。シンクロモンスターはスピリットモンスターではない。それなのに確かにカルマに新たな効果は付加されていた。
「ククク…カルマの第四の効果!!フィールド、及び墓地ではスピリットモンスターとして扱う!」
「なっ!?」
もしもこれでスピットがカルマの攻撃を受けてしまうと、ユウの敗北が決定してしまう。
「バトル!!カルマでスピット・シルバー・ドラゴンに攻撃!!ゴッド・ストライク・ブレス!!」
「伏せカード、くず鉄のかかし!!相手モンスターの攻撃を無効に「無駄じゃ」っ!?」
発動させたくず鉄のかかしが、カルマの攻撃を受け止めることなくユウのフィールドにセットされた。
「カルマは相手のカード効果の選択には選ばれないモンスターだ!!」
「そんな…!!」
アナトと同じ選択されないモンスター――つまり、もうユウは
『ガァァァァァ!!!!!!!!!』
「スピット!!っぁあっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
カルマの攻撃からユウを守ろうとしたスピット――だが、その余波はユウまで届いていた。
ユウ/LP2000→0
こうしてユウとシゲル――――カルマとアナトの試練は終わった。
そう――2人の敗北で。
「ククク……どうだったかの?ワシらの力は』
カルマが人型から元の龍型へと戻った。そしてアナトも人型から狼型へと戻って行った。
「…予想以上だった。正直、倒せると思っていた」
「俺達もまだまだだな……もしも管理局が俺達が使ってる神を奪うのなら神に勝てない俺達は守れないしな…」
残念そうに2人がそう言った。シゲルの言うとおり自身が勝てない神を使って、神より強い相手に勝てる確率は限りなく低い。
それを聞いたアナトは満足そうに頷くとそこにいくつかの絵柄とテキストの無いシンクロモンスターのカードが現れた。
それが其々――ユウとシゲルの元へ来た。だがなぜか触ってみると一枚にも感じ、1枚や10枚にも感じられるようにふわふわした。
『我らの試練…見事にクリアしたの』
「「「「「「…え!?/はぁ!?/え?」」」」」
アナトの言葉にユウとイナ、シゲルとウリィにダークは意味が分からない様に声を上げた。ツバキは――その反応に首を傾げていた。
「俺達…負けただろ。それなのにしれクリアなのか?」
『ワシらは『力を示したら』といったはずじゃ。誰も勝てとは言っておらんぞ』
「え…えと、じゃあ、合格の基準って…なに?」
「それは我らより、その子が知っておるはずだ」
アナトの言葉にダークがツバキを見た。ツバキは顎に手を添えて説明を始めた。
「始める前に心がどうとか言ってたから…多分、勝負の後のどうだったのか聞いたのが試練だったんじゃないの?」
『流石『世界の矛盾』の一人じゃな』
感心したようにカルマがそう言った。それに思い出したようにダークが聞いた。
「そうそう、それだ。結局『世界の矛盾』とは何のことなんだ?」
『ふむ…そのことを説明する前に…お主等…』
アナトが右前脚?でウリィとイナを指さした。その後右前脚を戻して左前脚でユウとシゲルを指さした。
『この2人が試練を受けている時…何か違和感を感じなかったか?』
アナトの言葉に2人同時に一つだけ心当たりがあった――一瞬の勝機を生みだした時の2人の目だ――
「そういえば…スウェルを出した時、ユウの目が赤くなってたような…」
「うぬ、シゲルがダーク・ガブリアス・ドラグ―ンを召喚した時も赤くなっていたぞ」
その言葉に2人が互いの目を見た。だがそんな事はなく、いたって普通の普段と同じ色だった。
『そうじゃ。それに…ツバキ、お主も同じような現象が起こることがあるだろう』
カルマの言葉にツバキは頭を傾けた。眼の色なんて鏡でも見ない限り分からないのだ。無理もない。
「う~ん…気付かなかったけど……ダークは知ってる?」
「いや、私も知らない。それが『世界の矛盾』の繋がりなのか?」
『そう「あ!!」』
「どうしたんだ?ユウ」
ダークがアナトに聞くとアナトは頷いた。するとユウは思い出したように声を上げた。眼の色が赤くなる――今までで一度だけそうなった人を見たことがあった。
「剱都だよ!剱都もボクと戦ってシンクロ召喚をした時眼の色が赤くなってたよ!!」
確かにあの時、剱都がマシンナーズ・デストロイヤーを召喚した時目が赤くなっていた。それを聞いて興味深そうにカルマが「ほう」と呟いた。
『それならばその剱都とやらもこの話を聞く必要があるようじゃの…それと主等をこの世界へ飛ばした者もな』
ユウ達を魂の聖地へ飛ばしたのは――紫苑だ。
紫苑がユウとシゲル、そしてツバキのカードに手を翳した時この世界へ来たのだ。
「それじゃあエンディミオンに戻る?そうなら早くした方がいいし…」
『そうだな。それじゃあ元の世界へ飛ばすぞ』
―???―
「……………………」
「如何いたしました?剱都様」
自分の部屋でデッキを確認していた剱都は唸っていた。あの日――ツバキを連れ戻しに来た日のユウとのデュエルの時に突如として現れたチューナーとシンクロモンスター――それを改めて確認していたのだ。
「…なあ、山本。なんで俺のデッキに俺の知らないカードが混ざってるんだろうな?」
「ふむ…ツバキお嬢様の言っていた『敵』…それに関係があるのでは?」
そういいながら山本は剱都にある書類を渡した。
剱都の決まり事で仕事の書類は家に持ってくるのは禁じている。つまりこれは――
「あの少年――クラウトという者の尋問で判明した事についてです」
「シゲルに頼まれた件か……ん?」
その書類を確認をし始めた剱都。その時、その封筒の中に複数のカードが入っているのに気がついた剱都はそれを取り出した。
―空き家―
ルキは目の前の光景に困惑していた。数十分前に彼らが光に包まれて消えてしまった。
そして『帰ってきた』のだが…
「へぇ…此処がエンディミオンのアジトか」
「ふむ、中々良いところじゃの」
知らない女性と少年がいるのだ。片方は胸がでかく、灰色の髪を下ろしている女性――アナトと真っ黒で地面に付くほどの長さの少年――カルマ、この2人が来て早々部屋を見てそう言ったのだ。
「ツバキ、これ」
「え?あ、私のコスモスのカード…」
そう言って受け取ったコスモスのカードには絵柄はなく、テキスト部分もまっさらだった。それを見たカルマとアナトはユウとシゲルの持っているカードを指さした。
「そのカードは我らの力を与えている」
「いざというときは主等の力になるじゃろう」
――――――――――――――――――――――――――――
「それじゃあルキ、またね」
「はい、皆さんまた来てくださいね」
その後、エンディミオンの人々との別れをした後、結構広い丘の上にカルマとアナトを含めたユウ達にルキが別れの挨拶をしていた。
魔法使いデッキのツバキとルキは結構中が良かった。だがルキは、今だ負傷者の手当てをしている姉の為に此処に残ったのだ。
『それでどこに行くのだ?』
「剱都の家。場所は…童実野町の…」
ツバキが場所を説明し始めると、カルマの周囲から徐々に次元の裂け目が現れた。
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―剱都の家―
「…なるほどな。異世界にシンクロか…来週販売されるシンクロがあるということは納得するしかないな…」
そう言って見たのはシンクロモンスター「スクラップ・ドラゴン」だ。
見たことの無い「スクラップ」というシリーズにそれ専用とも言えるシンクロモンスター、さらに自身のデッキに現れたチューナーとシンクロモンスター――信じるしかなかった。
「ふむ……まあ、頼みごとはこんな位か……後の問題は…」
そう言って剱都はチラリと窓際を見た。そこにはじーっと山本を見つめる土色のチビ龍がいた――
「(………なんで俺にしか見れないんだろうな…?)」
その龍の名は『クロック・ゴールド・ドラゴン』というのだ。なぜ知ってるのかというとシンクロモンスターの中にクロックに似たモンスターがいたからだ。
しかし、山本の目の前にいても気づいていない様なのだ。これといって何かするわけでもないが、どうも気になってしまうのだ。
『グル?』
「?(なんだ?天井なんか眺めて…って)はぁ!?」
「む?なんと…これは…?」
クロックが見ていたところに――空間に――ひびが入っていたのだ。
しかも徐々にそのひび割れが大きくなり――
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁあぁ~~!!!!!」」」
「…………………」
「「!!!???」」
2人の見覚えのある人物達――ユウにシゲルとツバキと見知らぬ少女――紫苑が落ちてきた。
ちなみに3人が頭から落下してるのに対して紫苑は無言で足から落下して見事に着地した。3人は下から、シゲル・ユウ・ツバキの順番で重なっている。
「なっ!?ツバキにユウ、シゲルも!?って誰だ!?」
「えと…剱都、落ち着いて」
「…の前に……早く下りてくれ…」
流石に小柄とは言え、人2人分の体重がかかっているシゲルは苦しそうだった。
「…で、色々聞きたいが……なにから話してくれるんだ…?」
「…うん、何から話そう」
結局全て話し終えるまでに日を跨いだことを記しておこう。
ちなみにアカデミアが休みだということを3人は忘れていた。
シゲル「早すぎじゃねーか?一日で3話って」
いや、これでもまだペースが足りない方だよ。早いところ本編に戻りたい。
以下の効果がカルマです。
生命の神―カルマ―
シンクロ・効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/ATK4000/DEF4000
チューナーモンスター+チューナー以外のモンスター2体以上
このカードは相手の魔法・罠・モンスター効果の対象にはならない。
このモンスターが相手のカードの効果によって場から離れた時、
墓地のモンスターを一体墓地から特殊召喚することができる。
このカードは墓地、またはフィールド上に存在する場合
スピリットモンスターとして扱う。
このカードがシンクロ召喚に成功した場合デッキ、墓地から「魂の聖地―スピリットフィールド―」を手札に加え、またこのカードが表側で存在する限り相手は自分のフィールド魔法を破壊できず、新たなフィールド魔法を発動できない。
1ターンに一度、自分のメインフェイズに墓地のスピリットモンスターを選択することができる。
このカードは選択したモンスターの効果を得る。
このモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合、
自分のゲームから除外されているモンスターを墓地に送る事ができる。
シゲル「まるっきりスピリット専用だな」
もともとアナトは剣闘獣専用だったけど、汎用性に変更した。じゃないと出番もそれほどだと思うから。
で、カルマも変えようと思ったけどうまくいかなかったからそのままにした。
ユウ「赤い目が世界の矛盾の証…?」
まあ、そうだね。その他のことは今後です。
シゲル「そして5人集合か…」
やっと全員がそろい踏みだよ…次回から2人もあとがきに出てくるはずです。
次回予告
どうでもいい戦い。
それはこの世にいくつあるのだろう。
これは世界の矛盾の5人にとってまさにどうでもよかった。
いや、あの2人にとては大事なことのようだった。
だがその戦いは思いのほか盛り上がって――
次回turn25 意地の戦い 魔導師VS英雄
最強カードは「魔力増幅魔術」