遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

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turn50 編入拒否? HERO VS 兄の宿敵(?)

試験から2週間

 

―デュエルアカデミア:レッド寮横ー

 

「暇だな~」

「暇だね~」

「暇だ~」

 

 

そう言ってるのは我らが主人公聖牙夕とその親友、獣斬繁。さらに義兄の羽黒剱都

 

「おい待てコラ。あってるけど色々違うぞ」

 

 

地の文に突っ込まないでください。

 

3人は日の当たる所にブルーシートを敷いて食堂から持ってきた湯のみと煎餅で寛いでいた。と言うか暇を持て余していた。二日前にシゲルの補習も終わり、初めはデュエルなどで時間を潰していたが正直それも20戦を越える頃には飽きていた。

 

 

「なんか面白い事起こらね―かなー」

「そうだなー例えば数分後にツバキと紫苑が助けを求めてきたりとかなー」

 

「二人とも、いくらなんでもそれは……」

 

 

 

ゴロンと寝ころんだシゲルと剱都にユウが苦笑いしながらそう一口お茶を――

 

 

「皆、助けて!!」

「匿ってください!!」

 

「「「………まさかなー」」」

 

 

―アジト―

 

 

何故か数日分の着替えを持ってツバキと紫苑を持ってやってきた。とりあいずアジトに身を隠すことにして事情を聞くためにチーム・ノーバディ全員が集まっていた。

 

 

「で、なにがあったんだ?」

「実は…来年度からチーム部門の学科を作るにあたって他にも様々な学科を作るって前の会議で決まったらしいの」

 

 

それを聞いてユウ達はつい先日貼りだされた張り紙で『チーム科』と言う物があったのを思い出していた。

新年度で『チーム科』と言う学科を設け、プロリーグの『チームリーグ』を盛り上げるための専攻学科を作るのだ。

 

 

「それに…『スター発掘コース』って言うのも作るから私やお姉ちゃんも入れって…」

「誰が?」

 

「クロノス先生が…」

 

 

なぜか嫌がる紫苑とツバキをどんな手を使ってでもそのアイドル科に無理やりねじ込もうとしているクロノスが目に浮かぶ。

 

 

 

「「「よし、消そう」」」

「「ダメだよ!!/ですよ!!」」

 

 

 

何故かこの3人だと人一人消すのも問題なくやり遂げそうで恐怖を覚えた2人だった。初めは勧誘だけだったのだが、入らないと成績を落とすという強迫に打って出てきたのだ。

 

 

「「「よし、抹殺しよう」」」

「「だから駄目だよ!!/ですよ!!」」

 

 

それで、隙をついて教卓下のターミナルからブルー女子寮に戻り、荷物を持ってやってきたのだ。アジトから向かわなかったのは、『女子寮に一度戻った』と言う事実を作っとかないと後々面倒なことになるからだ。

 

 

「で、どうするんだ?いくら隠れても根本的な問題は解決して無いぞ」

 

「事情を知った鮎川先生が直談判をしてくれるんだけど…」

 

 

クロノスなら他の教師の意見など全くとりいれないだろうし、鮫島校長はクロノスの気迫負けして許可しそうだった。

 

 

―ピッピッ―

 

「あ、メール……鮎川先生からだ!」

 

 

ツバキに届いた鮎川のメールに全員がPDAを覗きこんだ。そこに書かれていたのは――

 

 

『to:ツバキちゃん

ごめんね。『スター発掘コース』の設立はほぼ決定的になりそうなの…クロノス先生が関係各所に手をまわしてもう一歩のところまで来ているわ。

けど明日香ちゃんが吹雪さんとユニットを組むのを頑なに拒んで、なら勝負で勝った方が決定すると言う話に纏まりそうだわ。

本当は生徒にこんな真似したくないんだけど、2人も嫌がって勝負して決着をつけると言う話まで持ち込んだの…2人が良いのならそのまま話を進めて対決で決めるってことにするけど…』

 

「勝負で決着ですか…」

「仕方ないね」

 

 

ツバキはそう言って「YES」というメールを送り返した。

 

「所でその決着付ける相手って誰なの?」

「さあ…私達は何も…」

 

 

するとツバキがメールを送り返したのとほぼ同時に何故か剱都にメールが届いた。

 

 

「あ?クロノスから?」

 

 

メールを開くと剱都の目が魚の死んだようなハイライトの消えた濁った色に変わった。

 

 

『to:シニョール剱都

お願いがあるノーネ!シニョール剱都の妹であるシニョーラツバキとシニョーラ紫苑の説得をお願いしたいノーネ!!『スター発掘コース』にはどうしても2人の力がいるノーネ!!そのためにも兄であるシニョール剱都が説得し、丸く収めてほしいノーネ!!お礼として、成績に少し色を付けてあげるノーネ!!』

 

「………『Kill you』と」

 

 

静かにそう打ち込んで返した。どこかでおかっぱの悲鳴が聞こえた気がするが気のせいだろう。

 

 

「あ、返信だ」

 

 

そうこうしてるうちに鮎川から細かい勝負の内容の書かれたメールが送り返されてきた。

タッグのLP共有8000でフィールド共有、だが相方は相手として認識する制裁タッグの時のルールだ。

 

 

「タッグですか…私もお姉ちゃんも初めて…なんですよね…」

「そうだね…ん?」

 

 

『PS.聖牙君達によろしくと、夜は早めに寝なさいね☆』

 

 

鮎川は一体何を求めているのか分からないツバキだった。

 

 

「あ、そういえば…忘れる前に渡しとくか…」

 

 

 

そう言ってシゲルはアジトに置いてあった黒い袋の中からある物を取り出した。

 

 

―夜:レッド寮:食堂―

 

 

「そうだ、お前ら…荷物があるってことは今日はレッド寮に泊まるのか?」

「そうです。女子寮もクロノス先生が勧誘して来そうなので雲隠れを…」

 

 

そう言ってもだ。レッド寮の空いてる部屋なんてすぐに用意はできない。となると誰かの部屋に泊まることになるが――

 

 

 

―剱都の部屋―

 

「…紫苑が来るのはまだ分かる。なんでお前までいるんだ?」

 

 

剱都はそう言って2段ベットの横に布団を敷いているシゲルに聞いた。なぜかツバキがユウの部屋に泊まるとなった時に自らの部屋から剱都の部屋に移動したのだ。

 

 

「………あの空気に一晩いると糖尿病になる」

「「……………」」

 

 

その日の夜、なぜか甘ったるい空気を感じながら寝る3人がいたそうだ。

 

 

―翌日:デュエルリング―

 

「ぐぬぬぬ…」

 

 

明日香が吹雪を下し、彼女の『スター発掘コース』入りは白紙になった。

そして次はツバキと紫苑――なのだが。

 

 

「先生、対戦相手とは誰ですか?」

 

 

紫苑がクロノスに聞くと彼は噛んでいたハンカチを片づけた。

 

 

「それはもうすぐ到着するはずなノーネ。そういえばシニョーラツバキは?」

「「「…………………」」」

 

クロノスの問いに紫苑と観客席にいたシゲルと剱都は目を反らした。

 

―レッド寮―

 

「腰が痛い~……」

「ご、ごめんね…」

 

 

夜の営みで腰を痛めたツバキ、それの介抱をしているユウ。

「ツバキが熱を出した」というユウの言葉を聞いたがその声に焦るが混ざってるのを感じたシゲルは何も言わずに2人と共に立ち去った。

 

 

「………(避妊とかして無いけど……大丈夫かな…)」

 

 

一途の不安を覚えたユウだった。

 

 

―再び戻ってデュエルリング―

 

 

「病気でスーカ……ちょうど良いノーネ。実は対戦者は1人でタッグではなくシングルで戦ってらう事になったノーネ」

 

「…………(タッグ仕様のデッキとシングル仕様のデッキは回し方は全く違う…)」

 

「「…(ワザとだな)」」

 

 

どうやら元よりタッグではなくシングルで、タッグ仕様のデッキの2人を倒そうと考えていたようだ。

 

 

「仕方が無いノーネ。シニョーラツバキは大事を取り……代わりにシニョーラ紫苑の結果で決めるノーネ」

 

「構いません」

 

 

紫苑が負けたら2人仲良く「アイドル発掘コース」行きになるようだ。

そうこうしてるうちに扉が派手に開けられ、そこから誰かがやってきた。

 

 

「HEY!!此処がデュエルリングかい!」

 

「…誰だあれ」

 

 

 

謎のハイテンションでやってきたのは腰まである長い金髪にデコレートし過ぎてる痛デュエルディスクを腕に嵌めた男性だ。

 

 

「ん?oh!お前は我が生涯の宿敵(ライバル)ケント・ハグロじゃないか!!」

 

「…知り合いか?」

 

 

十代すらも引いてしまうテンションに剱都はジト目でその男性を見ていた。

 

 

「…誰だ?」

「What!?ミーの事忘れたのか!?忘れたとは言わせんぞ、4年前のシニアデュエルトーナメント決勝(ファイナル)!!ミーに苦汁をなめさせた事を!!」

 

 

それを聞いて剱都は思い出の糸を手繰り寄せていた。

 

 

「……ああ、アレか」

 

「ようやく思い出したようだな!!」

 

剱都の言葉に男性は嬉しそうにそう言ったが、いまだに剱都は首を捻っている。

 

 

「いや、全然。ハッキリ言って決勝(ファイナル)よりも準決勝の(セミファイナル)方が印象に残ってる」

 

「Why!?」

 

がっくりと項垂れる男性。一方シゲルは小声で剱都に聞いていた。

 

 

「なあ、実際はどうなんだ?」

 

「いや、一応覚えてるんだが…僅か3ターンで俺の勝ちだったんだよ。後攻セットモンスターだけだから展開力任せでごり押したら終わった」

 

 

どうやら忘れていたようだ。わずか2ターンで終わる勝負ならいくら記憶力の良い剱都でも忘れるだろう。

 

 

「くっ……まあいい。今日のMeの仕事はそれじゃない。時に…lady?Meとこの後にTeaなんて「お兄ちゃん、気持ち悪い。助けて」Why!?」

 

 

紫苑が捨てられた子犬のように剱都を見ながらそう助けを求めた。その光景が何故か面白おかしく、観客席にいた面子は顔を伏せて笑いをこらえていた。

 

 

「Meが気持ち悪いだと!?」

 

「ええ、自分の身の程を弁えない人ほど、気持ち悪い物はないです」

 

 

勝負前から紫苑が静かに挑発している。そうすれば冷静な判断はできずにミスを誘う事が出来る。

 

ふと顔を伏せていたシゲルは気になった事を聞いた。

 

 

 

「ところであいつのデッキ何か覚えてるか?」

 

「クリッターがセットされてた事しか覚えてない」

 

 

それだけなら何のデッキか分からない。更に言うと4年前という年月だけにデッキの内容も変わり過ぎている可能性がある。

 

 

「…さっさとやりましょう。時間が惜しいです」

「OK!Mr.クロノス、開始の合図を!!」

 

『デーハ、シニョーラ紫苑VSシニョールケビン、開始なノーネ!!』

 

「「デュエル!!」」

 

 

―紫苑のターン―

 

「lady fastだ。先行はyouに贈ろう」

 

「…では、私のターン。手札からザ・ヒートを召喚」

 

 

ザ・ヒート/ATK1600→1800

 

フィールドに炎のHEROが現れた。すると同時に攻撃力がアップした。

 

「ザ・ヒートはフィールドのE・HEROの数だけ攻撃力が200上がります。カードを伏せてターンエンド」

 

 

 

紫苑

LP4000 手札3枚

ザ・ヒート/ATK1800

伏せカード2枚

 

―ケビンのターン―

 

 

「Meのターン!!見ているがいいさ、ケント。Meの成長を!!

手札からマシンナーズ・ソルジャーを召喚!!」

 

 

 

マシンナーズ・ソルジャー/ATK1600

フィールドに現れたのは剱都のメインデッキに投入されている機械の戦士――

 

 

「さらにソルジャーの効果発動!!手札からギアフレームを特殊召喚!!」

 

機械の突撃兵が現れた。するとケビンは手札のカードを引きぬいた。

 

 

「手札のマシンナーズ・ディフェンダーとマシンナーズ・スナイパーを墓地に送り、手札からフォートレスを特殊召喚する!!」

 

 

マシンナーズ・フォートレス/ATK2500

 

 

「なあ…アレってよ…」

 

「パクリだな。4年前の俺のデッキの(が…これは…)」

 

 

2人がそんな会話をしてるうちにケビンは得意げに展開をしていた。

しかし剱都に比べるとその動きはお粗末なモノだった。

 

 

「手札から魔法カードマシンデベロッパーを発動!!Meのフィールドの機械族モンスターの攻撃力を200ポイントアップさせる!!」

 

 

マシンナーズ・フォートレス/ATK2500→2700

 

マシンナーズ・ソルジャー/ATK1600→1800

 

マシンナーズ・ギアフレーム/ATK1800→2000

 

 

「見るがいい、そして酔いしれるがいい!!Meの華麗なplayに!!バトル!!マシンナーズ・フォートレスでyouのザ・ヒートへ攻撃!!」

 

「………」

 

 

紫苑/LP4000→3100

 

 

「リバース罠ヒーローシグナル。デッキからE・HEROフォレストマンを守備表示で出します」

 

 

フォレストマン/DEF2000

 

 

「クッ…Attackの順番を間違えたか…ターンエンド!!」

 

 

ケビン

LP4000 手札0枚

フォートレス/ATK2700 ギアフレーム/ATK2000 ソルジャー/ATK1800

マシン・デベロッパー

 

―紫苑のターン―

 

「…はぁ(何でしょう。これなら剱都お兄ちゃんと勝負してる方が…まあいいでしょう。すぐに終わってお姉ちゃんの見舞いにさっさと行きましょう)」

 

そう思った紫苑はこのターンでケビンを倒す算段を組みあげた。

 

 

「oh...sorry。あまりに本気で行きすぎたようですね。いやはや、Meも大人げn「ドロー、スタンバイフェイズ、フォレストマンの効果で融合を手札に加える」oh....?」

 

 

 

もうケビンの台詞も聞く気はない紫苑。

 

「魔法カード、融合を発動、手札のフラッシュ、フィールドのフォレストマンを融合しシャイニングを融合召喚」

 

 

シャイニング/ATK2600

 

「更に融合回収を発動し、墓地のフォレストマンと融合を回収しミラクルフュージョンを発動、墓地のザ・ヒート、フラッシュの2体を融合し、E・HEROノヴァマスターを召喚」

 

 

ノヴァマスター/ATK2600

 

シャイニング/ATK2600→3200

 

 

此処までは計算通り。しかしこれではこのターンにけりをつけることはできない。問題はこのカードの出かただ。

 

 

「手札から英雄の施しを発動。手札のフォレストマンを除外してカードを2枚ドローする(これは…)」

 

 

―回想―

 

「この前の補習の時にカードショップでな…お前達に合いそうなカードがいくつかあってな。買ったんだ」

 

そう言ってシゲルは4人にあるカードを渡していた。

 

 

「これは…フィールド魔法ですか…?他は私のデッキコンセプトに合いそうな…」

「俺の方も…機械デッキの相性良いカードだな」

「けど良いの?これ貰っても」

 

「ああ、元よりお前達に渡す為に勝ったんだからな」

 

「…何か字が違う気が…」

 

 

誤字にあらず、ショップの店長とシングル勝負で勝利して譲ってもらったのだ。ちなみにシゲルが負けた場合持っていた一番のレアカード(吹雪から譲ってもらった余った真紅眼の黒竜)のアンティだ。

 

 

 

結果全勝だった。ちなみに4戦目辺りからは疑いを持ってきた店長がカット&シャッフルをしていたと言っておこう。

 

 

 

―回想終了―

 

 

 

「そして手札の融合をコストにフィールド魔法、裏摩天楼―ヒーローバトルゾーン―を発動します」

 

 

紫苑がフィールド魔法を発動したことによって辺りの光景が変わって行く。

周囲の見慣れた風景から何処かの闘技場の様な物へと変わって行く――

 

 

「このカードは手札の融合をコストで除外することで発動する事ができ、3つの効果を持っています。一つはフィールドに存在する限りE・HEROの攻撃力を800ポイントアップする」

 

 

裏摩天楼―ヒーローバトルゾーン―

フィールド魔法

手札の「融合」をゲームから除外することで発動する事が出来る。

自分の場に「E・HERO」と名のつくモンスターが存在しない場合、このカードを破壊する。

「E・HERO」と名のつくモンスターの攻撃力を800ポイントアップする。

「E・HERO」と名のつくモンスターが相手のモンスターを戦闘で破壊した場合、

自分はデッキからカードを1枚ドローする。

この効果は1ターンに一度しか発動できない。

「E・HERO」と名のつく融合モンスターは相手の魔法・罠・モンスター効果の対象にならない。この効果は相手ターンのみにしか発動できない。

このカードが破壊されたとき、自分のモンスターを全て除外する。

 

ノヴァマスター/ATK2600→3400

シャイニング/ATK3200→3500→4300

 

 

「攻撃力4300だと!?」

「手札から未来融合を発動、対象はアブソルートZeroでデッキからエアーマンとアイスエッジを墓地へ」

 

 

これで全ての準備は整った。

 

 

「バトルフェイズ、ノヴァマスターでマシンナーズ・フォートレスに攻撃します」

 

「クッあああ!!!!」

 

 

ケビン/LP4000→3100

 

紫苑とケビンのライフが並んだ。だがケビンは一瞬怪訝な顔をしてシャイニングを見たが、すぐにニヤニヤしている。

 

 

「マシンナーズ・フォートレスの効果発動!!戦闘破壊された時、相手フィールドの「リバース罠英雄の宣告。墓地のE・HERO2枚を除外して効果を無効に」Shit!!」

 

 

英雄の宣告

カウンター罠

バトルフェイズ中にのみ発動する事が出来る。

自分の墓地に存在する「E・HERO」と名のつくモンスターを

2体ゲームから除外することで相手の発動した魔法・罠・モンスター効果を無効にし、破壊する。

 

 

これによって未来融合で墓地に送られていたエアーマンとアイスエッジがゲームから除外され、さらにシャイニングの攻撃力が自身の効果でアップする。

 

 

シャイニング/ATK4300→4900

 

 

「そしてシャイニングでマシンナーズ・ソルジャーに攻撃、オプティカル・ストーム!!」

 

「Noooooooooooooooooooooooo!!!!」

 

 

ケビン/LP3100→0

 

 

 

―レッド寮:ユウの部屋―

 

 

「うぅ~…ユウのバカぁ~…」

「ご、ごめん…」

 

 

 

夜の営みで腰を痛めたツバキの介抱をしていたユウ。だが昨夜は珍しくユウが攻めたためこうなったのだ。

 

 

 

「……………」

「ツ、ツバキ?」

 

 

急に静かになったツバキにユウは少しおどおどしている。普段は優しいツバキだがキレると義兄である剱都ですら手が付けられなくなる。

 

 

 

「…ねえ、ユウ。もしも…」

「……?」

 

 

 

 

 

 

 

「…もしも、私が『敵』になったらどうする?」

「!?」

 

 

突然のツバキの質問。それが一体何を聞いているのかユウが頭の中で理解するのに時間はかからなかった。

 

 

 

「ど、どういうこと?ちょっと意味が…」

「…………ごめん、忘れて」

 

 

そう言うとツバキは布団を被り、ゴロンと寝返りを打った。やがて静かな寝息が聞こえる。しかしユウは、さっきの言葉が頭から離れなかった。

 

 

 

『…ねえ、ダーク。どうしてツバキはこんなことを…?』

『私からは何も言えない』

 

 

その光景を見守っていたイナはダークにそう聞いた。だが彼は何も言わずに部屋を後にした。残されたイナと神楽はなにも言えず、静かにユウの隣に座った。

 

だが、まるで――

 

 

 

 

 

『貴女は仲間と共にいられなくなるわ…やがて大切な人たちを裏切ることになる』

「!!」

 

 

あの時――精霊界でアラエルが言っていた言葉と同じだった。もしかして――

 

 

「(……ツバキの記憶が…?)」

 

 

しかしそれでも納得できないところがある。それはダークの反応だ。

もしも戻っているのならあそこまでよそよそしくはないはずだ。

 

 

「(……また…何か起こるのかな…)」

 

 

―デュエルリング―

 

 

「ブラック・メガシュート!!」

 

「ノォゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

 

クロノス/LP2000→-2500

 

 

「ジェノサイド・イグニッション!!」

 

「オゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」

 

 

 

クロノス/LP-2500→-4800

 

 

今現在シゲルと剱都の処刑が執り行われていた。ちなみにシゲルVS剱都VSクロノスの三つ巴だった。だが2人の狙いは初めから処刑のためで、ある意味のワンサイドゲームだった。

 

 

ちなみにケビンはこの後剱都にリベンジを申し込もうとしたが、この光景を見て恐怖し、そそくさと帰って行った。

 

 

「ご…ごめんなさいノーネ……もう許してほしいノーネ…」

 

「リバース罠、眠る魂の咆哮!!」

 

「それにチェーンして手札のマシンナーズ・グロウを特殊召喚!!」

 

「ノォォォォォォォォォォオオオォォォォォォォォ!!!!!」

 

 

クロノス/LP-4800→-10000

 

 

こうして『スター発掘コース』の設立は白紙に戻された。

 

 

―同時刻―

 

 

「それで、僕はどうすればいい?」

 

「運命に身を委ねる…それでいい」

 

 

「………(…偶然なのか?……いや、何かおかしい…)」

 

 

一人の少年が何かに違和感を感じていた。

 

 

 

 

 

―校長室―

 

 

「編入…ですか?」

 

「はい。俺とシゲルとユウ…それと紫苑とツバキで」

 

 

 

新たにできるチーム部門。剱都はともかく他の4人の進路はまだ決まっていなかった。そこでこれから盛んになるであろうプロチームの試験が優位に受けれるチーム科への編入を申し込んでいた。

 

ただチーム科では新入生の場合はデッキ内容やレベルなどで合わせてチームを組むが編入となれば3~5人で組まなくてはいけない。

 

 

「…分かりました。では編入させましょう。詳しい書類は今度クロノス教諭から受け取ってください」

「ありがとうございました。では」

 

 

こうしてこれが『チーム・ノーバディ』の正式な旗揚げとなった。

 

 

「さてと…購買でなんか買って前祝いとでもしゃれこむか…」




紫苑「私とお姉ちゃんのスター発掘…」
本当はこれ、十代の大事なイベントの後の話だけどエドがまだ学園に到着して無いからね。時間軸は少しおかしいけど順番を逆にした。
剱都「この話を持ってきた理由は?」
『チーム科』の設立開始のフラグが欲しくてストーリー上それほど切羽詰まったタイミングじゃない話がこれだから。
カレーの話とかインセクトの話は全く覚えてないから。これはうっすら覚えてるけど

シゲル「そういえばこれってタイミング的にどれぐらいの話だ?」
まだティラノ剣山や荒木キリエ等の新一年は入学して無く、エドが寄せ集めで十代と戦う数日前ってとこ
新年度で新たな学科ができるってのはよくある話だから
ちなみに『タッグ科』もできたね。描写はないけど

デュエル解説だけど…言うことがほぼないな
ユウ「あの相手の人のデッキ…剱都の前のデッキと同じ?」
そうだね。剱都のはエンシェントモンスターとシンクロモンスターを入れた『古代機甲』だけどケビンは『ただのマシンナーズ』
使ってる理由は、剱都がそのデッキで自分に勝ったから=強いというただの馬鹿な発想。
そのため、カードの裁定やらなんやら知らなくてフォートレスも手札コストが多くなってるし、攻撃順も剱都だと変えてるね。
ツバキ「一番剱都の戦い方見てるからだと思うけど…見てるだけでなんかイライラするね…」


次回予告

新入生入学に湧くアカデミア。その中にはシゲルと戦った彼女の姿もあった。
一方ユウ達はレッド寮でチーム科への転入の手続きを行っていた。
だがそんな3人の上の部屋が騒がしく——

ブルー女子寮では新入生歓迎会をしていた。だが和気あいあいとした時間の後に久々に彼女が出現した——修羅ツバキが。

「さぁ…惨劇(あそび)の時間だ…!!」

「これは……聖牙君が見たら酷い事になりそうね」

「「「「「「「「「「「誰だ!?」」」」」」」」」」」

turn51 科目転入 新入生VS剣賭 and ツバキ
最強カードは「プチテンシ」


剱都「タイトルのどういう意味だ?俺とツバキがタッグするのか?」
あ~、まあ、次回見たらわかる。
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