遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

64 / 125
turn59 立ちふさがる歪の守護神

ゴスペル

LP3400 手札4枚

モンスター無し

伏せカード1枚 吠え猛る大地

 

「永続罠 光のピラミッド発動!!」

 

十代

LP1900 手札3枚

フレア・ネオス/ATK4200

伏せカード1枚

ネオスペース

 

 

 

 

「光の…ピラミッド…?」

 

 

発動されたカードに十代がそう呟いた。初めて聞くカードの上に明らかに禍々しい力――三幻魔とは違う何かを感じていた。

 

更にゴスペルの背後に見える人影も気になっている。

 

 

 

「そして我はライフを1000ポイント支払う!!」

 

「1000のライフを…?」

 

 

ゴスペル/LP3400→2400

 

 

するとゴスペルの背後に人影の下――ちょうど足元の位置から黒いドロドロした何かがフィールドに流れ出してきた。それに十代は見覚えがあった。

 

 

「アレは…タイタンとの戦いで襲いかかってきた闇!?」

 

 

特待生寮の明日香を救うための偽の闇のゲーム――だがそれはやがて偽が真に変わり、十代はタイタンと本物の闇のゲームを行った。

 

 

「タイタンは我らの仲間だった…だが奴は闇のゲームを偽り、そして我らの誇りを穢した。そこで奴に最後のチャンスとして貴様との闇のゲームを仕向けた」

 

 

そう言ってる間に足元の闇はゴスペルの2体分のフィールドまでに及んだ。

 

 

「奴は転生者として参加したゲームの敗北者、その処理として俺が手を下したまで…」

 

「転生者…ゲーム…そんなことはどうでもいい!!お前は仲間を手にかけて何とも思わないのか!?」

 

 

十代がそう言ってるうちにドロドロした闇が沸騰したように暴れだした。

 

 

「何とも思わん。所詮我も貴様も…この世界も、ゲームの一部に過ぎん。これらのモンスターはライフを500払うことにより手札から特殊召喚する事が出来る、現れろ!!アンドロ・スフィンクス!!スフィンクス・テーレイア!!」

 

「!!!!」

 

 

フィールドに現れたのはライオンの顔をした屈強な男の獣人と髪の長い女性の顔を持った白いライオンという歪なモンスターたちだった。

 

 

アンドロ・スフィンクス/ATK3000

 

スフィンクス・テーレイア/ATK2500

 

 

「上級モンスターを簡単に…けど、俺のフレア・ネオスの攻撃力が上だ!!」

 

「焦るな…この2体のモンスターは召喚したターン攻撃を行えない。そしてピラミッドが破壊されると自壊する」

 

 

確かにゴスペルは「このターン」とは言ってない。つまり2体のスフィンクスもしくは手札にフレア・ネオスを破壊し十代に止めを刺す手段があると言う事だ。

 

 

「カードを伏せてターンエンド!!さあ、貴様のターンだ!!」

 

フレア・ネオス/ATK4200→4600

 

ゴスペル

LP2400 手札1枚

アンドロ・スフィンクス/ATK3000 スフィンクス・テーレイア/ATK2500

伏せカード1枚 光のピラミッド 吠え猛る大地

 

 

 

―レッド寮:女子の部屋(元万丈目の部屋)―

 

「……………」

『クリ…』

『クリ~』

『キュル…』

 

 

室内の大きな窓から見える巨大な満月を哀しそうに見上げていた。

そんな悲しそうな主を心配するウルクリボーとファン、そしてハネクリボーが声をかけようとしていた。

 

 

「大丈夫ですよ…うん。私も…強くならなくちゃ」

 

 

そう言った紫苑は手に持っていたデッキを見た。

 

 

「…ねえ、もしも…私がこのデッキを捨てたら強くなれるかな」

「紫苑?お風呂空いたよ」

 

 

紫苑に声をかけたのは風呂上がりのシャンプーのいい匂いが漂うツバキだった。彼女は紫苑がなにをしようとしていたのか知らない。

 

 

紫苑は軽く会釈をするとデッキを自分のデッキケースに入れると着替えを持って風呂場へ向かった。

 

 

 

―十代のターン―

 

「俺のターン!!(俺の最後のターンってことは確実に次のターン何かをしかけてくる、だったら…!!)俺はテイク・オーバー・ファイブを発動!!デッキの上から5枚のカードを墓地に送る!!」

 

 

送られたカードを見た十代は新たな選択肢を見出した。それを使えばこのターンで――

 

 

「手札からミラクル・コンタクトを発動!!フィールド・墓地・手札のネオスを素材とする融合モンスターの素材をデッキに戻し、融合召喚する!!俺は墓地のネオスとグロー・モスをデッキに戻しグロー・ネオスを召喚!!」

 

 

フィールドに今度は光をモチーフにしたネオスが現れた。

 

 

グロー・ネオス/ATK2500→3000

 

 

「グロー・ネオスの効果、相手フィールドのカードを破壊して発動!!シグナルバスター レッド・ライトニング!!俺が破壊するのは光のピラミッドだ!!!」

 

「なに!?」

 

 

ピラミッドにひびが入り、漏れ出した光がグロー・ネオスに吸収されて行った。

 

 

 

「罠カードを破壊した時は守備表示になる、けどこれでお前のフィールドはがら空きだ!!」

 

 

フレア・ネオス/ATK4600→4200

 

グロー・ネオス/ATK3000→DEF2000

 

 

確かに先程ゴスペルは光のピラミッドが破壊されたら2体のスフィンクスが消える事を言っていた。グロー・ネオスが守備表示になるとしてもフレア・ネオスの攻撃で――

 

 

「クックック…」

「?」

 

 

だがゴスペルは口元を緩めて笑っていた。

 

 

「アーッハハハハ!!!これはいい…我がしようとしていた事を先にするとはな…!!」

 

「なに…?ピラミッドを破壊する気だったのか…?だがそしたらお前は自分の…」

 

 

するとゴスペルの背後のに見えていたアヌビスが更に巨大化した。それはまるで――

 

 

「このモンスターは自分フィールドの2体のスフィンクスが同時に破壊された時、手札・デッキから特殊召喚する事が出来る…!!」

 

「なに!?」

 

 

背後のアヌビスが姿を変えた――腰から下はスフィンクス・テーレイアと同じ白い獣に、胴はアンドロ・スフィンクスの様な屈強な――そして2体のモンスターの顔を持った巨大なモンスターへと

 

 

「現れろ!!スフィンクス・アンドロジェネシス!!」

 

 

ゴスペル/LP2400→1900

 

スフィンクス・アンドロジェネシス/ATK3500→6500

 

 

「更にこのモンスターは特殊召喚成功時、ライフを500払いエンドフェイズまで攻撃力を3000ポイントアップする!!」

 

「攻撃力6500だと!?」

 

 

今の手段で6500を超える方法は存在しない。しかし次のターンになれば攻撃力は3500に戻るはずだ。

 

 

「く…ターンエンド!!」

 

スフィンクス・アンドロジェネシス/ATK6500→3500

 

 

十代

LP1900 手札2枚

フレア・ネオス/ATK4200 グロー・ネオス/DEF2000

伏せカード1枚

ネオスペース

 

―ゴスペルのターン―

 

 

「我のターン!!フッ…ダブル・サイクロンを発動!!我の伏せカードと貴様の伏せカードを破壊する!!」

 

 

ゴスペルの伏せカードと十代の伏せカードが共に破壊された。しかし十代はそれは想定内の出来事だった。

 

 

 

「破壊されたヒーローメダルの効果発動!!相手のカード効果で破壊された時デッキに加えシャッフル!そして1枚ドローする!!」

 

 

フレア・ネオス/ATK4200→3400

 

 

「更に我の破壊されたセットカード、ホールドアップの効果発動!!フィールドのカードを1枚破壊する!!貴様のフレア・ネオスを破壊だ!!」

 

「しまった!!」

 

ホールドアップ

通常罠

相手の攻撃宣言時、自分フィールドにレベル7以上のモンスターが存在する場合発動する事が出来る。

フィールドのモンスター全てを守備表示にする。

またセットされたこのカードが破壊された場合

相手フィールドのカードを1枚破壊する事が出来る。

 

 

これで十代のフィールドには守備表示のグロー・ネオス一体だ。しかしこれで十代のライフを全て削りきることは――

 

 

「クックック…過ごし予定と違うが…どちらにしろ、貴様は終わりだ」

 

「なに…俺のライフはまだ残ってるぜ!!」

 

 

そう、デュエルだとまだ決着はつかない――

 

 

「忘れたのか?これが闇のゲームだと。モンスターが受けるダメージはプレイヤーにも降りかかる。このダメージを喰らってたってられるかな?」

 

「っ…!!」

 

 

つまり、この攻撃で十代が受けるダメージでノックダウンするつもりなのだ。

先程エア・ハミングバードで回復したといっても今でも結構フラフラなのだ。

 

 

「バトル!!スフィンクス・アンドロジェネシスでグロー・ネオスに攻撃!!スフィンクスの試練!!」

 

「っ…あああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

十代/LP1900→400

 

 

アンドロジェネシスが上げた咆哮から生み出された衝撃波がグロー・ネオスと十代を包み込んだ。

 

 

三幻魔の時以上の破壊力に十代は片膝をついて、肩で息をしていた。

だが、糸が切れたようにその場に倒れてしまった。

 

 

「ぅ…っ…ぁ……!!」

 

「クックック…貴様の手札は3枚…しかしフィールドは既にモンスターは消え、ライフは500を切っている。この状況覆せるか?ターンエンド」

 

 

ゴスペル

LP1900 手札1枚

スフィンクス・アンドロジェネシス/ATK3500

吠え猛る大地

 

 

―十代のターン―

 

 

「っ…ぁ……!!」

 

「……ふん、もはやターンを迎えることもできぬか。所詮、貴様はその程度の存在だったか…」

 

 

 

ピクリともしない十代にゴスペルがそう言い捨てた。反論しようにも十代の体が言う事を聞かないのだ。

 

 

「まあいい。手始めに貴様を始末したあとに――世界の矛盾も消すとしよう」

 

「!!」

 

 

世界の矛盾――その中にいるのは自分の最愛の人。そして親友達だった。

ここで倒されたら、5人に――

 

 

「…ま…」

 

「ぬ?」

 

 

立ち去ろうとしたゴスペルに、十代が何かを言った。

振り返ると今にも倒れそうだが、立ち上がった十代がデッキの上に指をかけていた。

 

 

「ま……だ……俺の…ターン……!!」

 

「……ほう。おもしろい。いいだろう…最後まで付き合ってやる」

 

 

今まででもどんな絶望的な状況で、そしてそれを覆した十代。

今回も出来ると信じている彼の闘争心はまだ消えない。

 

「俺の…ターン!!」

 

手札の中のカードで攻撃力3500のモンスターを倒す手段はない。

なら――

 

 

「ホープ・オブ・フィフスを…発動…!!」

 

 

そう、魔法カードの発動を宣言すると墓地にいたノヴァ・マスター、フレア・ネオス、グロー・ネオス、バーストレディ、フェザーマンがデッキに戻っていく。

 

 

「ドロー!」

 

引いたカードでスフィンクス・アンドロジェネシスを打ち破る方法は――

 

 

「墓地に存在する…ネクロダークマン…の効果…来い、エッジマン!!」

 

 

エッジマン/DEF1800

 

 

フィールドに召喚されたのは金色のボディの上級E・HEROだ。

しかし3500を超える事は十代のE・HEROデッキでは難しい。

 

 

「カードを…伏せてターンエンド!!」

 

 

十代

LP900 手札2枚

エッジマン/DEF1800

伏せカード2枚

ネオスペース

 

 

肩で息をして、なんとか自分のターンを終えることができた。

だが、次のゴスペルの攻撃を耐えなければならない。

 

―ゴスペルのターン―

 

「我のターン!!ドロー!!」

 

「(今だ!!)リバースカード、エッジハンマー!!」

 

 

そう宣言した瞬間エッジマンの腕の刃物がスフィンクス・アンドロジェネシスに向けられた。

 

 

「…エッジマンを…リリースして、スフィンクス…アンドロジェネシス…を…破壊する…!!」

 

 

エッジマンの腕からワイルドジャギーマンの様な刃物が巨大なスフィンクスへ向けられた。

 

 

「速攻魔法わが身を盾にを発動!!ライフを1500払い、モンスターを破壊する効果を無効にする!!これで貴様のエッジハンマーは無効だ!!」

 

「なっ…!?」

 

 

ゴスペル/LP1900→400

 

 

まさかドローしたカードがそれだとは思ってもみなかった。どうやらこのゴスペルと言う男は十代以上の引きの強さがあるようだった。

 

 

「貴様のやる事なぞ気付いている…我は常にその先を見て、貴様を敗北へと誘いだしているのだ…バトル!!スフィンクス・アンドロジェネシスで遊城十代に直接攻撃!!スフィンクスの試練!!」

 

 

「墓地…ネクロガードナー…効果発動!!」

 

 

半透明のネクロガードナーが攻撃を受け止めた。

 

だが、十代の残っている2枚の手札はホープ・オブ・フィフスで引いたミラクルフュージョンと融合回収、伏せられているのはブラフとして置いている英雄の施しだった。

 

 

「死にぞこないめ…ターンエンド」

 

ゴスペル

LP400 手札1枚

スフィンクス・アンドロジェネシス/ATK3500

吠え猛る大地

 

―十代のターン―

 

 

「(頼む…俺のデッキ、応えてくれ!!)ドロー…!!」

 

 

引いたのはE・HEROバブルマンだった。しかし英雄の施しとミラクルフュージョンがあるためドロー効果は使えない。

 

 

「テイク・オーバー・ファイブの…効果発動…!!このカードを除外して更にドロー!!」

 

 

来たカードは――E・HEROネオス。しかし墓地のネクロダークマンは既に効果を使い、ネオスペーシアンを召喚する方法もない。

 

 

「…リバースカード、英雄の施しを発動…!!手札のネオスを…除外してカードを2枚ドローする…!!」

 

 

念願の融合と先程デッキに戻したバーストレディ、そして手札はバブルマンとミラクルフュージョンと融合回収――この手札で何を召喚すれば勝てるのか。

 

恐らく吠え猛る大地で例え最強の守備力を持つマッドボールマンを召喚した所で500の貫通で十代は負ける。

 

 

「(どうする…ジ・アースやGreatTORNADOはエクストラから外してるし…アブソルートZeroの自爆特攻でも戦闘ダメージで終わる…ん?アブソルート?)」

 

 

何か大事な事を忘れている気がした十代。そう――カイザーと万丈目の3人で組んだチーム戦で、アブソルートを召喚した時なにが――

 

 

「そうだ…あの手があった!!手札から融合を発動…!!手札のバーストレディとバブルマンを融合してスチーム・ヒーラーを召喚!!」

 

 

スチーム・ヒーラー/ATK1800

 

卵の様な体のE・HEROが現れた。

 

 

 

「融合回収を発動!!墓地のバブルマンと融合を手札に加える!!カードを伏せて、ミラクルフュージョンを発動!!墓地のネクロダークマン、アクア・ドルフィンを融合して来い!!アブソルートZero!!」

 

 

フィールドに氷のE・HEROが現れた。

 

これで全ての下準備が整った。一発逆転――先程のエッジハンマーで生み出した最後のチャンスだ。

 

 

「アブソルートZeroか…だが、そのモンスターでも我のモンスターを倒すことはできぬ。自爆特攻で破壊しようにも、貴様のライフではそれを受け切ることはできん」

 

「まだだ!!手札が一枚の時、手札のバブルマンは特殊召喚する事が出来る!!」

 

 

バブルマン/ATK800

 

 

 

「(全てアンドロジェネシスどころか攻撃力3000を越えておらぬ。その伏せカードは先程融合回収で手札に加えた融合…なにを考えている?)」

 

「行くぜ!!アブソルートZeroでスフィンクス・アンドロジェネシスに攻撃!!」

 

 

 

 

アブソルートZeroの右手が氷の刃物へと変わった。そしてそのままスフィンクス・アンドロジェネシスの胸へと突き刺した。

 

 

「血迷ったか!これで貴様は1000のダメージを受け終わりだ!!」

 

「アブソルートZeroはフィールドの他の水属性モンスターの数だけ攻撃力が上がる!!今の攻撃力は――」

 

 

アブソルートZero/ATK3500

 

 

「バカな…我のモンスターと同等の攻撃力だと…!?」

 

「悪い…紫苑、Freezing at moment!!」

 

 

アブソルートは自身を氷に変えるとそのままスフィンクス・アンドロジェネシスを氷に閉じ込め、砕け散った。

 

これでゴスペルのモンスターは全ていなくなった。

 

 

「スチーム・ヒーラーで直接攻撃!!スチーム・ブラスト!!」

 

「ぐおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

ゴスペル/LP900→0

 

 

 

スチーム・ヒーラーの蒸気を喰らったゴスペルは吹き飛ばされた。それを見た十代はばたりと倒れてしまった。

 

 

「…既に限界を超えていたか。いや…」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…!!俺は…帰るんだ…!!」

 

 

倒れても尚、十代はハッキリとした目でゴスペルを睨んでいた。

それを見たゴスペルは面白そうに笑った。

 

 

 

「ククク……面白い。ここで疲弊した貴様を葬るのは容易い…が、それでは面白くない。今は生かしてやる」

 

 

そう言い残してゴスペルは森の闇に同化して行った。それを見届けた十代は緊張の糸が切れたのか、暗い意識の中に落ちて行った。

 

 

「絶…対……かえ…る……んだ…」

 

 

 

―??―

 

いつも斎王がタロット占いをしている場所、そこにエドがやってきた。しかし目当ての人物――斎王がいなかった。

 

 

「チッ…こんな時に限って…」

 

 

エドが慌てている理由――それはユウが消えた事だ。ほんの数日前に巷で聞いたのは『アカデミアの精霊の皇帝(スピリット・エンペラー)が消えた』と言うことだった。

初めはそれほど気にしていなかったのだが――ふと気付いた。

 

精霊=スピリット=ユウと言う事を

 

 

すぐにエドはカイザーに訪ねた。彼は弟の翔に聞いたところエドの悪い予感通り、ユウと十代が消えたと聞いた。

 

ユウの失踪に十代が関わってるとしたら『十代と戦え』という指示を出した斎王なら何か知ってると思い、やって来たのだがいないのだ。

 

 

「斎王…君がもしも僕の大事なモノを奪うと言うなら…容赦はしない…」

 

 

そう呟いてエドは全ての始まり(アカデミア)に向かう事を決意した。

 

 

―サイバー流道場―

 

「…なるほど。そう言う理由でしたか」

 

 

とある雪山の山間部にある道場。そこがかつてカイザーも入門していたサイバー流道場だった。

 

そこに訪れたのは裏サイバー流に手を出した亮、そしてその師であるマスター鮫島だった。

 

 

「ええ。そして何か嫌な予感がすると言っていたユウ、更には十代がいなくなった…少しに気になったんで。何かご存知かと…」

 

「ふむ…最近の聖牙君と十代君は特におかしな所は…学園でも…いや、待てよ。確か……」

 

 

そう何かを思い出そうとしていた鮫島は思い出したかのようにポンと手を叩いた。

 

 

「そうだ…聖牙君がいなくなった日、偶然エド・フェニックスのマネージャーが島に来ていたんでした」

 

「エドのマネージャーが…?確か斎王琢磨という男でしたよね?」

 

 

カイザーは仕事の関係で何度かあったことがある。物腰柔らかでなかなか人あたりがいいがどこか妙な雰囲気を持つ男性だった。

 

「ええ。私は直接会ったことはないですが…確かその日から万丈目君がおかしくなったり…その前日十代君がいなくなったり…少なくともエド君が学園で十代君と戦った日から何か起こってますね」

 

 

それを聞いた亮は考えていた。ユウはエドの友人でもある、そしてそのエドのマネージャーと言う斎王が学園に来た時から万丈目がおかしくなった。

 

さらにエドと戦った十代も行方不明に。偶然の一言で片づけるには少々無理がある。

 

 

「(…エドもしくは斎王が……エドは白か?)」

 

 

亮へのユウ及び十代の行方不明の情報を与えるきっかけはエドからだ。疑われる恐れがあってわざわざ亮に伝えるメリットがあるのだろうか

 

 

「(じゃあ調べるとしたら…斎王か?……念のためにエドにも知らせるか)」

 

 

 

十代、そしてユウの捜索を開始したエドと亮。しかし2人が思っているよりも事態は深刻だった――――――

 

 

―シゲルの部屋―

 

「なあ、剱都。今回のことどう思う?」

 

 

ここ数日ユウが消えたのに単独行動するのは危険だと判断した剱都の号令で2人組で行動することになったのだが、そんなシゲルは今現在の同居人に聞いた。

 

 

「今回のって転生者のゲームか?それとも2人が消えた事か?」

 

「いや、両方だ。俺はこの出来事…関わりがあるんじゃないかって睨んでるんだが…」

 

 

シゲルの言葉に剱都も同じ考えだった。今回の一件、管理局が関わってるにしては万丈目の代わり様に納得できない。洗脳の類いだとしてもユウが抵抗して満身創痍な体でそれを実行できるとはどうかと思う。

 

 

「じゃあ…お前もジュードが言ってた『エネミーズ』とかが関わってるって思ってるのか?」

 

「ああ。少なくとも十代かユウのどちらか…もしくは両方で一枚噛んでいると思ってる」

 

 

―???―

 

一面真っ白な空間。そこは斎王がいつもタロット占いをしている場所に似ていた。

 

「さあ…目覚めるがいい」

 

 

斎王がとあるベットで寝ていた少年にそう声をかけた。すると先程まで死んだように横になっていた少年が目を開き、立ちあがった。

 

 

「………………………」

「体の調子は良さそうだな。お前の名前は?」

 

 

 

 

 

「ボクは…聖牙…夕」

 

 

 

 

物語の歯車は――狂いだす




ツバキ「最後の一体どういうことなの!?」
さて…この展開がどうなるか…
シゲル「4龍の攻撃と神の攻撃、どっち喰らいたい?」
うわあああああ!!!help me!!!!
3人「嫌」
oh my got!!!


紫苑『その後、必死の謝罪で攻撃は回避され……各々の上級モンスターの一撃で許してもらった』


紫苑「で、本当の所はなんなんですか?」
いてて…本当の所は伏線ですね。行方不明になったユウと、今回の出来事、その繋がりは確実に存在します。

デュエル解説~
シゲル「アブソルートZeroの自爆特攻か…」
GreatTORNADO、ガイアはネオスの融合体を入れたから抜いて…まあエクストラはネオスの融合体6体、属性HERO3体、融合HERO6体って割合だね。
このバトルの時はノヴァマスター、アブソルートと出てこなかったエスクリダオの3体。融合はスチーム・ヒーラーとフレイム・ウィングマン。マッドボールマン、サンダージャイアント、ワイルドジャギーマン、プラズマヴァイスマンだね。

剱都「で、あのスフィンクスはなんだ?すげー嫌な予感がするんだが…」
曰くつきのカード。
シゲル「そんなもん出すなよ…」
前に出てきたアイリスのSinに近いね。というよりもほぼ同じ感じ。


次回予告
再び行われるレッド廃寮対抗試合。それと同じ時、レッド寮にあの男達がやってきた。
何故かあの男までいるのかその旨を伝え、やがて物語は大きく変動する。

しかし開始した対抗試合。こっちの代表はなんとエドが名乗り出た。


「初めまして…運命のD-HERO使い、エド・フェニックス」

「彼らは一度死んだ人間よ」


追い詰められるHERO

「ここまで……なのか……」


次回turn60 内なる力 舞い踊る闇姫
最強カードは『D-HEROダーク・エンジェル』
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。