―アカデミア港―
普段フェリーが来ない時は人気が無いこの場所だが、今現在は違った。
万丈目、明日香を筆頭にホワイト寮の面々が揃っていた。
そこに一台のクルーザーがやってきた。
その船から一人の人物が下りてくるとホワイト寮のメンバーは一斉に礼をした。
「お待ちしていました斎王様!!」
斎王と呼ばれた男――
それは数週間前にユウ、万丈目を倒したあの男だ。彼はアウェーとも言えるこの島にやってきた。
ホワイト生が道を開け、その真ん中を悠々と歩く彼だが、その前にいた人物を見てその足を止めた。
「おや…どうかされましたか?」
「宣戦布告だ」
そこにいたのは――剱都だった。彼はこの日、この場所に斎王が現れるという情報を掲示板から入手して待っていたのだ。
「テメェが何の目的で此処に来たのか知らない、が俺達の仲間に手を出した」
「言いがかりですね。何か証拠でも?」
斎王の言葉に剱都は懐から何かを取り出した。それには『エックス・ハワード』と署名されていた。
「プロリーガーのエックスの証言書だ。お前に依頼されて俺達を潰しにかかったとな。そして仲間が消えた日お前がこの島に来た。偶然にしては出来過ぎだ」
「ほう…そんな状況証拠だけで名探偵は私を犯人にするつもりなのですか?第一私には聖牙夕を襲う動機が無い。私は忙しいので…」
そう言い残して斎王はホワイト生を引きつれてホワイト寮へと向かった。その場に佇んでいたた剱都は彼らがいなくなるのを見届けると物陰に目をやった。
「如月、今の言葉取ったか?」
「ばっちりですぅ~」
そこに隠れていたのは彼らの情報屋とも言える1年、転生者の如月マキだった。
彼女の手のビデオカメラには斎王がやって来てからの一部始終音声入りで録画していたのだ。
「さてと、後は…タイミングだな」
―アジト―
「剱都、斎王が来たって本当!?」
「ああ、本当だ」
ツバキの言葉に剱都はそう応えた。その言葉にゴクリと生唾を飲む一同。ノーバディ・転生者共に敵の中心部にいる人物であるため、一筋縄ではいかない。
「が、今は攻め時じゃない。特にツバキ、シゲル。まだ奴らの所に殴り込むなよ?」
「…分かった」
静かにツバキはアジトを抜け出した。それを見たシゲルは心の中でため息をつくと後を追った。残された剱都は何か作業を始めて手持無沙汰になった如月はデジカメを持つと自室へと戻って行った。
「羽黒先輩。なにしてるんですか?」
「ん?ちょっと連絡をな」
―ホワイト寮:地下―
元ブルー寮地下にはホールがあった。
そこには巨大な女神が天秤を掲げている像がある。その像の前には2人の人物が。
一人は先日如月が激写した万丈目のブルー寮襲撃時に共にいた小柄な人物。もう一人は同じようにローブを着てフードを深く被っている同じように小柄な人物。
「「お待ちしていました、斎王様」」
そこにやってきた斎王。先程までいたホワイト生達はホールで待機している。此処に入るのを斎王が許しているのはその2人の人物のみだった。
「例のモノはどうなっている」
「滞りなく」
そう言った写真で映った人物ではない人物(ややこしいのでAとします)の目の前に薄い膜状のモニターが出現した。そこに映っていたのは――
宇宙空間に浮かぶ艦だった。
―レッド寮裏―
「……………」
ツバキがレッドの裏のがけの上に腰かけていた。その眼は眼下の海と空の境界線を見つめていた。
「剱都に不満…か?」
「シゲル…」
「如月のビデオを見たんだろ?斎王が絡んでいることは明確、それだけじゃない。エドの父の死、十代の敵、荒木やジュードの敵対勢力との繋がり、それだけで攻め込む理由としては十分。が、剱都は攻めどきじゃないってのに納得して無いんだろ」
シゲルの言うとおりだった。一刻も早くツバキはホワイト寮に乗り込んで斎王にユウの事を聞きだしたかった。
「シゲル、あなたはどう思ってるの…剱都の考え」
「なーんにも。剱都の考えに心配も不満もしてねぇよ」
シゲルの言葉にツバキがゆっくりと驚いた顔でシゲルの顔を覗き込んだ。ツバキの眼のハイライトが消え、心身ともに限界の様にも見えた。
ユウの手掛かりがあり、それにあり付けない苛立ちでボロボロになっている様だ。
「どうして…」
「少なくとも俺は剱都の事を信頼してる。あいつの事だ、何かドデカイ策があるんだろう。だったらそれを待つのも一つの手だ。」
「………………」
どうもツバキは納得していない表情だった。するとシゲルは面白そうに笑いながら立ち上がった。
「納得いかねぇんなら賭けでもしようぜ」
「賭け…?」
「ああ、俺と戦ってお前が勝てば俺も剱都の考えに異論を唱える。俺が勝ったら大人しくする。どうだ?」
それを聞いたツバキは賭けがある無しでまず気晴らしに出来るからやって損は無いはず。
―シゲルVSツバキ―
「俺のターン!!手札から剣闘獣ディカエリィを召喚!!」
ディカエリィ/ATK1600
「カードを伏せてターンエンドだ!!」
シゲル
LP4000 手札4枚
ディカエリィ/ATK1600
伏せカード1枚
―ツバキのターン―
「私のターン!!永続魔法、魔法都市の城下町を発動!!」
ツバキの背後にエンディミオンで使用している空き家の様な建物が出現した。
「このカードが存在する限り、このカードを『魔法都市エンディミオン』として扱う!!」
魔法都市の城下町
永続魔法
このカードはフィールド・墓地に存在する限り
「魔法都市エンディミオン」として扱う。
魔法カードが発動されるたびにこのカードに
魔力カウンターを一つ乗せる。
相手のカード効果で破壊される時、
代わりに手札の魔法カードを墓地に送ることで破壊を無効する。
「更に手札から見習い魔術師を召喚!!」
見習い魔術師/DEF800
魔法都市の城下町/M0→1
「カードを伏せてターンエンド!!」
ツバキ
LP4000 手札4枚
見習い魔術師/DEF800
魔法都市の城下町/M1 伏せカード1枚
―シゲルのターン―
お互いに一年以上の付き合いだった。そのためお互いにどういう手に出るのか分かっていた。シゲルは剣闘獣の効果での展開、ツバキは魔力カウンターを乗せる戦法。
「俺は剣闘獣レティアリィを召喚!!バトル、レティアリィで見習い魔術師に攻撃!!」
レティアリィ/ATK1200
レティアリィは持っていた槍で見習い魔術師に突き倒した。
するとツバキのフィールドに裏守備でモンスターがもう一体現れた。
「見習い魔術師の効果発動!!効果でデッキからナイトエンド・ソーサラーをセットする!」
「そのままディカエリィで攻撃だ!!」
牛の獣人のパンチを食らって鎌を持った少年が破壊された。しかし共にどのような狙いがあるのか分かる。
「ディカエリィとレティアリィの効果発動!!2体をデッキに戻し、ベストロウリィとセクトルを特殊召喚!!」
ベストロウリィ/ATK1500
セクトル/DEF300
フィールドにシゲルの
「ベストロウリィの効果発動!!魔法都市の城下町を破壊する!!」
「魔法都市の城下町の効果発動!!手札の魔法カードをコストに破壊されない!!」
シゲル
LP4000 手札4枚
ベストロウリィ/ATK1500 セクトル/DEF300
伏せカード1枚
―ツバキのターン―
「私のターン、手札抹殺を発動!!お互いに手札を全て捨て、同じ枚数ドロー!!」
魔法都市の城下町/M1→2
「(ただ単にカウンターを乗せるためじゃないな…多分さっきコストで墓地に送ってたのは…)」
「手札から魔法カード、魔本の貸し出しを発動!!カードを2枚ドローする!!」
魔本の貸し出し
通常魔法
自分フィールドに「魔法都市エンディミオン」が存在する時発動することができる。
自分デッキからカードを2枚ドローする。
このカード発動時、魔力カウンターをカードに乗せることができない。
「魔本の貸し出し」は1ターンに1度しか発動することができない。
「墓地の都市の魔導図書館の効果発動!!このカードと魔法カード3枚をゲームから除外して城下町に4つのカウンターを乗せる!!」
魔法都市の城下町/M2→6
明日香との戦いのときに使用した4つカウンターを乗せる墓地から発動する魔法カードだ。先程魔法都市の城下町のコストで墓地に送っていたのだ。
「リバース罠魔力昇華を発動!!城下町のカウンターを4つ取り除き、2枚ドロー!!手札からマジカル・コンダクターを召喚!!更に手札から魔法カード、魔力掌握を発動!!魔法都市の城下町にカウンターを乗せる!!」
魔法都市の城下町/M6→2→3→4
マジカル・コンダクター/M0→2
「効果で2枚目の魔力掌握を手札に!マジカル・コンダクターの効果で墓地からナイトエンド・ソーサラーを特殊召喚する!!」
ナイトエンド・ソーサラー/ATK1300
マジカル・コンダクター/M2→0
ツバキの墓地から出現した少年がシゲルの墓地目掛けて鎌を振り下ろした。
「効果発動!!シゲルの墓地のバリア・リゾネーターと剣闘獣ラクエルを除外!!そして魔法カード、死者蘇生を発動、シンクローン・リゾネーターを特殊召喚!!」
「(……デュエルでも俺のカード奪っていくな)」
何故か日常化してるように見えている強奪にシゲルは心の中でため息をついた。
シンクローン・リゾネーター/ATK100
魔法都市の城下町/M4→5
マジカル・コンダクター/M0→2
「更にマジカル・コンダクターの魔力カウンターを2つ取り除いて手札からマジカル・イーターを特殊召喚!!レベルは召喚時取り除いた魔力カウンターと同じになる!!」
マジカル・コンダクター/M2→0
マジカル・イーター/ATK0/☆1→2
「レベル4のマジカル・コンダクター、レベル2となってるマジカル・イーターにレベル1のシンクローン・リゾネーターをチューニング!!」
「(……なんで剱都もツバキも相手のカード使ってコンボするのが得意なんだ?)」
シゲルの疑問は未来永劫解けることはないだろう。
「大いなる魔導師よ、人類の英知を与えたまえ!!」
☆4+☆2+☆1=☆7
「シンクロ召喚!!アーカナイト・マジシャン!!」
アーカナイト・マジシャン/ATK400→2400/M0→2
フィールドに魔法使いが現れた。この作品でなぜかツバキの出番が少なくて久々に見た気がする。
「メタ発言止めろ」
「シゲル、どうしたの?バトルよ、アーカナイト・マジシャンでベストロウリィに攻撃!!」
ツバキの予想ならシゲルの伏せカードは――
シゲル/LP4000→3100
「クッ…!!剣闘獣の結束を発動!!」
「え…ディフェンシブ・タクティクスじゃない…!?」
特殊召喚済みのセクトルとディフェンシブ・タクティクスのコンボだと思い、先にベストロウリィを攻撃したのだ。
「生憎、俺はお前達みたいにドロー運がいいんじゃなくて来る手で生き延びる性質なんでな。こいつの効果でデッキから剣闘獣を特殊召喚する、来いエクイテ!!更に効果で墓地の剣闘獣の結束を回収する!!」
エクイテ/ATK1600
これで再び破壊されてもモンスターをフィールドに残す罠がシゲルの手札に加わった。
「だったらナイトエンド・ソーサラーでセクトルに攻撃!!」
「クッ…!!」
「私はカードを伏せる。これでターンエンド」
ツバキ
LP4000 手札1枚
アーカナイト・マジシャン/ATK2400 ナイトエンド・ソーサラー/ATK1300
魔法都市の城下町/M5 伏せカード1枚
―シゲルのターン―
「俺のターン、バリア・リゾネーターを召喚!!レベル4のエクイテにレベル1のバリア・リゾネーターをチューニング!!
獣の魂を守りし者よ、今を生きる者達を滅びから守りたまえ!!」
☆4+☆1=☆5
「シンクロ召喚!!剣闘獣ガイア・ヘッド!!」
ガイア・ヘッド/DEF2100
「カードを伏せてターンエンドだ!!」
シゲル
LP3100 手札4枚
ガイア・ヘッド/DEF2100
伏せカード1枚
―ツバキのターン―
「私のターン!!(ガイア・ヘッドの効果で破壊すればモンスターを呼ばれる…けど私のデッキに除外・バウンス系のカードは皆無と言ってもいい)じゃあ臆せず攻める!!アーカナイトの効果発動!!カウンターを取り除き、ガイア・ヘッドを破壊する!!」
「っ…!!ガイア・ヘッドの効果だ!!デッキから剣闘獣ムルミロとレティアリィを召喚!!2体の効果だ、アーカナイトを破壊し死者蘇生を除外する!!」
「っ…!!(これじゃあ回収が…)」
ツバキのデッキはドラゴフォルテスやエンディミオンと言った墓地の魔法回収が多く存在するため使用済みと思ってほっとくのは駄目なのはシゲルはよく知っていた。
「ナイトエンド・ソーサラーをリリース!!闇紅の魔導師をアドバンス召喚!!」
『久しぶりの出陣だ…!!』
闇紅の魔導師/ATK1700→2300/M0→2
フィールドにダークが現れた。その眼は久しぶりの出番でギラギラ輝いていた。
それにシゲルは冷や汗を流していた。
「バトルしても意味はないね。ターンエンド!!」
ツバキ
LP4000 手札1枚
闇紅の魔導師/ATK2300
魔法都市の城下町/M5 伏せカード1枚
―シゲルのターン―
「俺のターン!!手札からコール・リゾネーターを発動!!デッキからフォース・リゾネーターを手札に加える!!」
「魔法カードの発動で私の場のカードにカウンターが乗るわ!!」
魔法都市の城下町/M5→6
闇紅の魔導師/ATK2300→2600/M2→3
「フォース・リゾネーターを召喚してレベル3のレティアリィとムルミロにレベル2のフォース・リゾネーターをチューニング!!
獣の魂を受け継ぐものよ、仲間と共に新たな力となれ!!」
☆3+☆3+☆2=☆8
「シンクロ召喚!!ダーク・ガブリアス・ドラグーン!!」
ダーク・ガブリアス・ドラグーン/ATK700
フィールドに管理局のディラ執務官以来の黒いドラゴンが出現した。
「バトルフェイズ、ダーク・ガブリアス・ドラグーンで闇紅の魔導師に攻撃!!デリート・フィールド!!」
「きゃぁぁぁ!!」
『最近やはり出番がないな…』
ダークはいじけた言葉と共に破壊された。それを見ていたツバキはダークの好きなビターチョコを後で作ることを考えていた。
ツバキ/LP4000→3900
「ターンエンド!!」
シゲル
LP3100 手札4枚
ダーク・ガブリアス・ドラグーン/ATK2700
伏せカード無し
―ツバキのターン―
「私のターン!!闇の誘惑を発動!!カードを2枚ドローして…見習い魔術師を除外!!」
魔法都市の城下町/M6→7
「モンスターを伏せてターンエンド!!」
ツバキ
LP3900 手札1枚
セットモンスター
伏せカード1枚 魔法都市の城下町/M7
―シゲルのターン―
「俺のターン(セットモンスター…?)バトルだ!!ダーク・ガブリアス・ドラグーンでセットモンスターに攻撃!!」
「残念ね、伏せモンスターは…」
ダーク・ガブリアスの攻撃を受けたセットモンスターが表になると魔術師の恰好をした老婆が出現して、呪いの呪文でダークを苦しめていた。
「執念深き老魔術師!効果でダーク・ガブリアスを破壊する!!」
「っ…(もう少し警戒すべきだったな)ホプロムスを守備表示で召喚!!」
ホプロムス/DEF2100
「カードを伏せてターンエンド!!」
シゲル
LP3600 手札3枚
ホプロムス/DEF2100
伏せカード1枚
―ツバキのターン―
「私のターン!!手札から壺の中の魔術書を発動!!お互いにカードを3枚ドロー!!」
魔法都市の城下町/M7→8
「魔法都市の城下町のカウンター6つを取り除いて墓地からエンディミオンを特殊召喚!!」
魔法都市の城下町/M8→2
フィールドに神聖魔導王が出現した。それと同時に墓地のカードが一枚ツバキの手に渡った。
「手札から魔本の貸し出しを発動!!カードを2枚ドロー!!」
これでツバキの手札はシゲルと同じ6枚になった。
シゲルはこの流れは少し危険だと感じていた。
「手札からサニーピクシーを召喚!!レベル7のエンディミオンにレベル1のサニーピクシーをチューニング!!
魔導師達の祈りを元に、今ここに混沌の赤き力を呼び覚ませ!!」
☆7+☆1=☆8
「シンクロ召喚!!カオス・レッド・ドラゴン!!」
『キュアァァァァァ!!!!』
カオス・レッド・ドラゴン/ATK3000
「バトル!!カオスでホプロムスに攻撃!!ディストラクションフォース!!」
「リバース罠、ディフェンシブ・タクティクス!!戦闘破壊および戦闘ダメージは発生しない!!そしてバトルフェイズ終了時にダーツ、そしてフレア・リゾネーターを特殊召喚!!」
剣闘獣ダーツ/ATK1500
フレア・リゾネーター/DEF1300
「今そのカード…少しきついわね。カードを伏せてターンエンド!!」
ツバキ
LP3900 手札4枚
カオス・レッド・ドラゴン
伏せカード2枚 魔法都市の城下町/M2
―シゲルのターン―
「俺のターン!!剣闘獣ラニスタを召喚!!レベル4のラニスタにフレア・リゾネーターをチューニング!!
獣の命を喰らいし者よ、今ここに全ての魂を喰らい尽くせ!!」
☆4+☆3=☆7
「シンクロ召喚!!奏でろ、ソウル・ブラック・ドラゴン!!」
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2400→2700
今、フィールドの状況がカオス・レッド・ドラゴンVSソウル・ブラック・ドラゴンという構図になっている。
今思うと、5人のドラゴンが敵対することは今までで一度しかなかった。
「更にソウルの効果発動!!ダーツをリリースし、ソウルの攻撃力を1500アップ!!」
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2700→4200
「バトルフェイズ、ソウル・ブラック・ドラゴンでカオス・レッド・ドラゴンに攻撃!!メガ・ブラック・シュート!!」
ソウルの放った赤黒い炎がカオスに向かって飛んで行った。カオスは黒い炎を右腕に纏ってそれをはじき返そうとするも、黒い炎もろともソウルの炎に包まれた。
「きゃあああああああ!!!」
ツバキ/LP3900→2700
「更にカオスの攻撃力分のダメージを与える!!」
「ケホッ、リバース罠傷印の封殺を発動!!手札の魔力掌握を墓地に送り私の受けるダメージを半分にする!!その後、お互いに魔法カードを1枚手札に加える!!」
ツバキ/LP2700→1200
ここで問題はツバキは何を手札に加えるかだ。魔法都市の城下町のカウンターの数から考えても再びエンディミオンを召喚するのは考えにくい。
狩りにソウルを破壊しようにもそこから展開できるカードがないのなら意味はない。
「俺はカードを3枚伏せてターンエンドだ」
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK4200→2700
シゲル
LP3100 手札4枚
ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK2700
伏せカード3枚
―ツバキのターン―
「私のターン、手札からミラクル・シンクロ・フュージョンを発動!!」
「なに!?」
魔法都市の城下町/M2→3
アラエルの残したカード、ドラゴフォルテスは2体の魔法使いと1体のドラゴン族シンクロモンスターで召喚するモンスター。
それを召喚して一気に責め立ててくる気だった。
「墓地に存在するナイトエンド・ソーサラーとマジカル・イーターにカオス除外!!現れて、ドラゴフォルテス!!」
フィールドにいつか見たドラゴフォルテスが出現した。
ドラゴフォルテス/ATK3000
「ドラゴフォルテスの効果発動!!墓地の魔法カードを1枚手札に加える、今加えたミラクル・シンクロ・フュージョンを発動!!」
「なんだと!?」
「墓地に存在するアーカナイト・マジシャンと執念深き老魔術師を除外!!覇魔導師アーカナイト・マジシャンを召喚!!」
アーカナイト・マジシャン/ATK1400
魔法都市の城下町/M3→4
フィールドに先程シゲルが破壊したアーカナイト・マジシャンとよく似た魔法使いが現れた。
「ツバキ…そのモンスターどうしたんだ?」
「内☆緒♪アーカナイトの効果!!召喚成功時、魔力カウンターを2つ乗せる!!攻撃力は乗ってるカウンター分アップする!!」
アーカナイト・マジシャン/ATK1400→3400
「更に1ターンに1度、魔力カウンターを一つ取り除き2つあるうち一つの効果を使用できる!!」
魔法都市の城下町/M4→3
そう宣言した瞬間魔法都市の城下町から一つの光がアーカナイトの持っていた杖に吸い込まれ、ソウルに向かって放たれた。
「効果でソウル・ブラック・ドラゴンを破壊!!」
「リバース罠、黒翼の魂を発動!!フィールドのソウルをリリースし、フィールドのカードを2枚まで破壊する!!」
なぜかツバキが所持していたシゲルのソウルをモチーフにした罠カードが発動された。するとフィールドの魔術龍と覇魔導師が破壊された。
「これで1ターンは…!!」
「まだだよ!!手札から魔導戦士ブレイカーを召喚!!」
ブレイカー/ATK1600→1900/M0→1
「ブレイカーで直接攻撃!!」
「っ……!!!」
シゲル/LP3100→1200
衝撃波を喰らいながらも、シゲルは反撃の手を組み立てていた。
「リバース罠、ダメージコンデンサーを発動!!手札のダーク・リゾネーターをコストにデッキから剣闘獣ベストロウリィを特殊召喚!!」
『ワシも久々じゃの』
ベストロウリィ/ATK1500
フィールドにウリィが現れた。ここのところノーバディの精霊たちの出番が少ない気がするのが作者の気のせいであってほしい。
「それはない。カードを伏せてターンエンド」
ツバキ
LP1200 手札2枚
ブレイカー/ATK1900
伏せカード2枚 魔法都市の城下町/M3
―シゲルのターン―
「俺のターン!!手札グラディアル・リターンを発動!!墓地の剣闘獣と名のつくモンスターを3体デッキに戻す、剣闘獣アンダルを召喚!!フィールドのベストロウリィとアンダルをデッキに戻してガイザレスを特殊召喚!!」
魔法都市の城下町/M3→4
フィールドにウリィの上位モンスターが現れた。するとフィールドのツバキの右の伏せカードと魔法都市の城下町が旋風に巻き込まれた。
「っ!!魔法都市の城下町の効果!!手札の魔法カードをコストに破壊を無効にする!!」
「だがその右の伏せカードは破壊させてもらう!!バトル、ガイザレスでブレイカーに攻撃!!」
ツバキ/LP1200→700
これでシゲルのライフの方が上回った。しかしまだツバキの手札が3枚――次のターンには4枚となる。
「…ガイザレスの効果、デッキからホプロムスとセクトルを守備で召喚!!」
ホプロムス/DEF2100→2400
セクトル/DEF300
「カードを伏せてターンエンド」
シゲル
LP1200 手札2枚
ホプロムス/DEF2400 セクトル/DEF300
伏せカード2枚
―ツバキのターン―
「私のターン…(ここであのカードを引かなきゃ負けだ…)ドロー!!(来た!!)手札から魔力掌握を発動!!城下町にカウンターを乗せ、同名カードを手札に!!」
魔法都市の城下町/M4→6
「墓地のエンディミオンの効果!!カウンターを全て取り除いて特殊召喚!!」
魔法都市の城下町/M6→0
神聖魔導王エンディミオン/ATK2700
「また来たか…!!」
「エンディミオンの効果で墓地の壺の中の魔導書を手札に、魔力掌握をコストに伏せカードを破壊する!!」
「っ…(剣闘力が…)」
念のために伏せていたカードが破壊れた。しかしまだシゲルのフィールドにはモンスターが2体存在する。
「壺の中の魔導書を発動!!カードを3枚ドロー…!!異次元からの埋葬を発動!!除外されてるカオス、アーカナイト、ナイトエンドを墓地に!!魔法カード、星屑のきらめきを発動!!墓地のナイトエンドと闇紅の魔導師を除外して墓地のカオスを特殊召喚!!」
『キュアァァァァァァ!!!』
カオス・レッド・ドラゴン/ATK3000
魔法都市の城下町/M0→1→2
再び出現したカオス。貫通能力があるカオスでセクトルの攻撃が成功すればツバキの負けだ。
「二重魔法を発動!!手札のサイクロンをコストにシゲルの墓地の死者蘇生を手札に加える!!」
「なに…?」
「今手札に加えた死者蘇生を発動!!フレア・リゾネーターを特殊召喚!!」
「…もう色々と奪うのはデフォなのか」
既に半ばあきらめ状態になったシゲルにツバキは乾いた苦笑いを浮かべていた。
「レベル7のエンディミオンにフレア・リゾネーターをチューニング!!
光と闇の狭間にいる魔導師よ――全ての魔を従えよ!!」
☆7+☆3=☆10
「シンクロ召喚!!神帝魔導王エンディミオン!!」
フィールドに久方ぶりのエンディミオンに似た魔導師が出現した。
「フレア・リゾネーターの効果発動!!エンディミオンの攻撃力を300ポイントアップさせる!!さらに自身の効果で魔法都市の城下町のカウンターをすべて乗せる!!」
神帝魔導王エンディミオン/ATK3000→3300/M0→2
魔法都市の城下町/M2→0
「これでシゲルは魔法・罠を使えなくなったよ」
「…だからよ…」
「バトルフェイズ!!カオス・レッド・ドラゴンで剣闘獣セクトルに攻撃!!ディストラクション・フォース!!!」
「なんで俺のカード奪ってコンボ繋げれるんだァァァァァァ!!!」
シゲル/LP1200→0
―ツバキWin―
「えぇと…シゲル?」
「ん?」
「・・・・・・これは何?」
今現在ツバキはシゲルによってアイアンクローの構えに陥ってる。しかしその理由はいまいちわからない彼女は冷や汗を流していた。
「アイアンクローってな、リンゴを砕くほどの握力で相手の頭を握りしめる技だ」
「いや、それは分かってるの。なんでそれを…」
「なんとなくだ♪」
「…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――!!!!!!」
2度モンスターを奪われて、さらに死者蘇生も奪われ、過去に2回カードを盗まれ、それで少し苛々していたシゲルは黒い笑みを浮かべながら腕に力を入れ始めていた。
「メキって!!メキメキって!!頭が割れるから~!!!!」
「ん~?『多分』大丈夫な『はず』『だと』『思うから』心配無い『かもな』」
「はっきりして~!!!!!」
このやり取りが10分間続いたと言っておこう。
―アジト―
「…ツバキはかき氷でも食ったのか?」
「なんでもない…」
まだ痛みが抜けないツバキは頭を抱えていた。一方剱都はコンソールを操作してまだ何かを調べているようだった。
「でよ、お前の策ってなんだ?俺とツバキに釘を刺す程ってのはなんか策があるんだろ?」
「え?…………オーケイ、それを下せ」
剱都はその言葉にきょとんとした。それにすかさずシゲルとツバキが持っていたディスクからお互いにエースモンスターを掲げた。
「冗談だ。確かにシゲルの言うとおり策はある。けど、その為には時間が合わないんだよ」
「時間?」
すると剱都はコンソールを操作して何か――学校の行事予定表を表示した。
「来週の修学旅行であれこれ仕込みをするからな。動ける日はその後わかるんだよ」
「修学旅行って…」
「童実野町か?」
つい先ほど全生徒一斉送信メールで十代が決定した童実野町の修学旅行。そこでする仕込みとは――
「ああ、チーム科は基本自由行動だってことだからな。多分ずっと単独で動くことになる」
「お前…何する気だ?」
シゲルが呆れながらそう聞いた。自分がツバキと賭けをするときに言った『ドデカイ策』というものは――どうやら考えてるよりもでかいものらしい。
「最強の
シゲル「おい、なんだあの戦い」
まぁ…ツバキの盗賊スキルみたいなものを垣間見えた瞬間だね。
ツバキ「イヤァァァァァァァァァ!!!!!!」
紫苑「それがもうデフォなのですね…」
剱都「で、だ。これからどうなっていくんだ?」
まあ、まずは下準備的な感じだね、お互いに。何話か飛ばして次は修学旅行に入る。
本音を言うと修学旅行までにユウを復活させたかった。
紫苑「理由は?」
2人でキャッキャウフフ的な展開にするため。
ツバキ「キャァァァァァァ!!!////」
まあ、それも無理になったけどね。
シゲル「ところで以前あった力関係の奴だとツバキは俺よりも下だったんじゃないのか?」
力関係はそうであっても運や戦術では逆転することもあるからね。
現に今だと紫苑とシゲルがいい勝負だろうし
次回予告
童実野町へと修学両行に来たアカデミア生徒一同。そこで斎王はなぜか海馬コーポレーションのヴァーチャルシュミレーターの使用申請をしていた。
一方剱都と別れて童実野観光をしているノーバディ、転生者だったが連れと離れたという少女と女性に出会った。
「Are you sure a little?」
『世界は狭いにゃ』
だが突然出現した敵との戦いが新たな狂いを生み出した。
「「「「「「デュエル!!」」」」」」
次回第七十一話 修学旅行 再会と戦い