遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

73 / 125
turn68 救出 そして12日後

―土手―

 

 

「フレアスカラベでホムンクルス・トークンに攻撃、フレイム・バレット!!」

 

「うわあああああああああ!!!!」

 

 

岩丸/LP900→0

 

 

斎王の妹である美寿知の配下である氷丸によって翔、剣山が誘拐されてしまった。2人の手掛かりを探すも見つからず、十代は偶然レッド生徒と合流した。

 

そこで彼は岩丸と炎丸に出会った。彼らと意気投合したレッド生徒たちは彼らが元アカデミアの受験生と言う事を聞いて対戦することになったのだが、対戦者の十代の前を聞いて驚愕した。

 

 

彼らは美寿知の配下だったのだ。

 

 

そして始まった戦い――残りライフ100で十代は辛くも勝利した。

 

 

VS(ヴァーチャルシュミレーター)

 

 

美寿知から翔と剣山が此処にいると聞いた十代、そして斎王の導きだということでエドがやってきた。

 

 

「ん?おい、十代。あそこ…」

「あれ?」

 

 

そこには先客がいた。そう―――

 

 

「お前ら…」

「なんでここにいるんですか?」

 

 

 

シゲルと彼の連絡を受けたジュードだ。ジュンコと雪乃は童実野町にエネミーズや光の結社の動きがないか調べに、荒木はその護衛だ。

 

 

「お前たちこそ、なんでここに」

「他の皆はどうしたんだ?」

 

 

十代の質問にジュードは簡単に、そして的確に分かりやすく説明をした。説明を聞いた十代は目に見えてあたふたしていた。

 

 

 

「どどどどどうするんだ!?紫苑とツバキが連れ去られてなんて」

「落ちつけ。奴らは俺達を呼び出す為に4人を連れ去ったとみて間違いない。だったら俺達が行くまでは生きてるってことだ」

 

 

そう言ってシゲルはチラリとVSを見た。KCが管理してると言っても自由使用できるこの場所は敵の本拠地と言っても過言ではない。

 

 

 

「で、でもよ…」

 

「あのな…恋人攫われて慌てるのは分かるが、落ちつけ」

 

 

 

 

 

 

 

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!?」」」

 

 

 

シゲルの言葉に言われた本人含めて3人が驚いていた。エドとジュードはいつの間にそこまでの中になっていたのかということに、十代はどうしてそれをシゲルが知っているのかということにだ。

 

 

「どど、どうして知ってるんだ!?」

 

「テメェらの態度見て一目瞭然だバカ。てかわざわざ紫苑が俺に料理教わり来るってことに違和感持たない方がおかしいわ」

 

 

ここ数日十代は紫苑の手作り弁当を食べているのだ。その指導をしているシゲルはすべて感付いていた。

 

 

「とにかく、2人の救出は俺とジュードでやる。元々守り切れなかった俺の落ち度だ、尻拭いぐらいさせろ」

 

「……分かった。頼む」

 

 

そして4人は施設へと歩き出した。

 

 

―紫苑side―

 

 

「っ……ここ…は…?」

 

 

紫苑はどこか薄暗い室内で目を覚ました。窓が無く、電気もついていないため真っ暗と思いきや、彼女の眼にはあたりの様子が全て見えていた。

 

 

 

「…確か…」

 

 

彼女は思い出せるところから順に思い出していた。そしてハッとした。

自分が風姫に負けたことに――

 

 

 

「おそらくここは敵の本拠地だね…調査するかな」

 

 

 

―ツバキside―

 

 

「デッキもディスクも…八方ふさがりかな」

 

 

気がついたツバキは自分の身に何が起こっているのか理解した。

しかし周囲は自分の体すらも見れないほどの暗闇、手探りで場所を調べてみたが正方形の鉄の箱と言うことぐらいしか分からなかった。

 

 

「…大丈夫、きっと……皆が助けてくれる」

 

 

そう小さくつぶやいたツバキは壁に寄りかかり脚を折り曲げ顔を(うず)めた。

 

 

―時計広場―

 

「あやや、そういうことでしたかぁ」

 

「ええ、何か情報はないかしら?情報屋」

 

 

童実野町捜索をしていた3人は途中で修学旅行特集の『牧々新聞』を製作するための写真を撮っていた如月と出会った。

 

 

「そうですねぇ~斎王琢磨の情報としてはKCに現れたのとこの近くの『ライトグラス』って喫茶店で誰かと会ってましたねぇ~」

 

「KCの方はVS(ヴァーチャルシュミレーター)の事でしょうね」

 

「じゃあそのライトグラスで会ってたのってどんな人?」

 

「あ、写真あるんでみますかぁ~?」

 

 

ジュンコの言葉に如月はデジカメを操作して写した写真を切り替えて目当ての物を探した。

 

 

「あ、これですぅ~」

 

「おう…って…せ、先輩!!この人!!」

 

 

デジカメを受け取った荒木はそこに映ってた人を見て驚愕の声を上げた。一体どうしたのか、2人も荒木が見せてくる写真を見て目を丸くした。

 

 

「こ、この人って…」

「…間違い…ないわね」

 

 

―シゲル&ジュードside―

 

 

「で、だ。いつの間にあの2人が消えてるんだ?」

「さあ?」

 

 

4人は固まって施設に入ったはずだった。しかし一瞬周囲が光に包まれたと思ったら十代とエドが消えていたのだ。

 

仕方なく2人は施設の先を目指すことにした。

 

 

「シゲ兄、所でふと思ったんだけどさ。羽黒先輩はどうして聖牙先輩が奴らにつかまってるって思ったの?」

 

「どうした、藪から棒に」

 

「いや、ちょっとね。俺も荒木が撮影した映像見たけどこれと言って…」

 

「…じゃあ、ジュード。例え話だが…そうだな、ナショナルスクールのジョンソン覚えてるか?」

 

 

ジョンソンとは2人の部屋の隣でシゲルの同年代、クラスメートでもあったためジュードとも面識はあった。

 

 

「覚えてるよ」

 

「あいつがもしも就職先で誰かと恋仲に陥ったとしよう。じゃあお前はその相手が誰かわかるか?」

 

「…分かるわけないよ。学年も違うしそもそも就職した場所やそこにいる人も……あ」

 

「そういうこった。剱都は『仲間が消えた』としか言って無い。なのに斎王は誰が消えたのか知っていた。しかも、だ。十代が消えたことに関しては何もだ。恐らく斎王はアカデミアで十代は自分でいなくなったがユウが行方不明の理由はまだ分かん。だが少なからず関わってるとみて間違いない」

 

 

その説明を聞いてジュードは少し剱都が恐ろしくなった。そこまで計算して宣戦布告したのだ、しかもその準備は抜かりなく今も策を講じている。

 

敵にしたら恐ろしいが、味方と言うことにホッとしていた。

 

 

「ん?分かれ道…か」

 

 

通路の突き当たりに行きついた2人はそこから左右に分かれる道を見つけた。

 

 

「どうする?手分けするか一緒に行くか…」

 

「俺は大丈夫、ここは手分けして探そう」

 

 

―紫苑side―

 

 

「ルシフェリオンブレイカー!!」

 

 

―――ドゴォォォォォォォォォォン!!!!―――

 

 

紫苑は謎の形をした紫色の先端が付いた杖を扉に向けて立っていた。そして桜色の光線が扉を打ち抜いた。

 

 

「な、何事だ!?」

 

「応援を呼べ!!」

 

 

部屋の外に待機していた恐らく光の結社の一員の男が慌てふためいていた。する遠くから見覚えのある2人組がやってきた。

 

 

「これは…なかなか派手な事をしますね」

「ホンマびっくりやで」

 

 

彼女とツバキを捕まえた光丸と風姫だった。その姿を目視した紫苑はにやりと不敵に笑った。

 

 

「ルシフェリオン」

 

≪All right. Duel Disk Mode≫

 

 

彼女の言葉とともに杖が形を変えた。それは以前から使ってる『淡い青のデュエルディスク』によく似た『紫のデュエルディスク』だった。

 

 

「さあ…楽しみましょう。光の結社」

 

「な、なぁ…光丸。うちら…」

 

「…ああ。とんでもない眠り姫を起こしてしまったみたいだね」

 

 

 

―シゲルside―

 

 

「ウリィ、此処の地図って覚えてるか?」

『うむ。ちょうど儂も同じことを考えておった』

 

 

この施設に入る前、十代達と合流する前にジュードとPDAで一般公開されている施設の見取り図を確認したのだ。施設内は精密機器の電波障害を防ぐために電子機器を預けるのが義務だった。

 

そして2人が覚えている地図ではとっくに曲がり角を曲がってもいいのだが、シゲルが振り返ると薄暗い通路が続いているだけだった。

 

「…どうもこれは…」

 

 

―ジュードside―

 

 

「嵌められたね」

 

 

一方のジュードとナタリアも同じことを考えていた。ちなみにジールは通路が狭すぎて出現できないためおとなしくしている。

 

 

『ジュード、一度シゲルと合流した方がいいじゃないの?』

「……いや。地図を改竄もしくは施設に幻覚とかの仕掛けがあるんなら此処で戻るのは得策じゃないね」

 

 

そう言ってジュードは持っていた予備の『リチュアの儀水鏡』を近くの壁の窪みに立てかけた。

 

 

『これは?』

「目印だよ。もしかすると…ね?」

 

 

そう言ってジュードは再び歩き出した。

 

 

―???―

 

 

「それでいいの?」

 

「ええ、それでいいわ。」

 

 

暗闇の中、複数の人間の会話が聞こえていた。しかしその会話よりも外の喧騒が大きくその概要は全く聞こえなかった。

 

 

―一方十代&エド―

 

 

ヴァーチャル世界で行われている十代&エドVS美寿知――しかしヴァーチャル世界の荒業とも言えることだが、美寿知は2人に分身している。

 

 

「月輪鏡はフィールドのモンスターが破壊されるたびにカウンターを乗せる」

 

「そしてそれが10個になると我が神が降臨する」

 

 

「「時は満ちた」」

 

「っ!?」

 

「これは…何なんだ…」

 

 

 

―ジュードside―

 

 

「やっぱりね」

 

 

ジュードはそう言って壁に立てかけてあった『リチュアの儀水鏡』を手に取った。

 

それにナタリアが首をかしげている。

 

 

『どういうこと?』

 

「多分俺たちは同じところをグルグル回ってるんだ。何処からか抜け道を探さないとね」

 

 

そう言ってジュードは手当たり次第に周囲を調べていた。

 

―シゲルside―

 

 

「お?」

 

ジュードと別れて歩き続けてもう15分ほど、そこは少し広いホールのような場所だった。

 

しかしそのホールは一面暗闇で、3m先も見えなかった

 

 

「こうなると完璧罠だな」

 

『どうするつもりじゃ?』

 

「飛び込む」

 

 

シゲルがそう軽く答えるとウリィはやれやれという感じでシゲルのデッキに戻った。

恐らく無意味だろうが持っていたペンライトを点けシゲルは暗闇の中を突き進んだ。

 

 

「ウリィ、この闇なんだと思う?」

 

『……どうもおかしい。精霊界にいる感じじゃの』

 

 

ウリィの言葉にシゲルは首をかしげた。精霊界にいる感じと言っても現在地は人間界、それにゲートを通ったり異世界へ飛んだ感覚もない。

 

 

『…!!前方に誰かおるぞ』

 

「なるほどね、そいつと戦えという訳か」

 

 

シゲルの言葉とともに前方の暗闇の中に人影が現れた。ライトを向けるも闇は晴れず、ディスクを構えていることだけ分かった。

 

 

「いいぜ、やってやるよ」

 

「…………」

 

 

「「デュエル!!/………」」

 

 

―シゲルVSUnknown―

 

―シゲルのターン―

 

 

「俺のターン!!剣闘獣ラクエルを召喚!!」

 

 

ラクエル/ATK1800

 

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!!」

 

 

シゲル

LP4000 手札3枚

ラクエル/ATK1800

伏せカード2枚

 

―Unknownのターン―

 

「…………」

 

 

???/ATK2700/☆8

Unknown/手札3枚

 

「なに!?」

 

 

手札消費があるとはいえ一気に2700のモンスターが現れた。しかしそのモンスターは闇を纏って姿が分からない。

 

 

「……………」

 

Unknown/手札3→4→5枚

 

「手札が増えた…っ!?」

 

 

するとUnknownのモンスターがラクエルに向かって持っていた剣を振り下げた。

 

 

「リバース罠、ディフェンシブ・タクティクスを発動!!戦闘破壊とダメージを0にする!!そしてバトルフェイズ終了時、デッキから剣闘獣ムルミロを守備表示で召喚!!」

 

ムルミロ/DEF400

 

 

ムルミロが闇の中のモンスターを破壊するがunknownはなにもアクションをおこさない。

 

「………………」

 

 

Unknownはカードを2枚とモンスターを伏せた。すると普段観客に状況を表示するウィンドウがシゲルのドローフェイズを示した。

 

 

Unknown

LP4000 手札3枚

伏せモンスター

伏せカード2枚

 

―シゲルのターン―

 

 

「俺のターン!!(奴のカードが分からない…手札消費3枚でモンスター…融合か?儀式か?それともシンクロ…あるいは特殊召喚系…デッキコンセプトさえわかれば…)手札からダーク・リゾネーターを召喚!!レベル3のダーク・リゾネーターにレベル3の剣闘獣ムルミロをチューニング!!

獣の魂を受け継ぐものよ、死にゆく者に新たな命を吹き込め!!」

 

 

☆3+☆3=☆6

 

 

「シンクロ召喚!!剣闘獣ストーム・ウィング!!」

 

 

ストーム・ウィング/ATK2400

 

フィールドにAWの山本との戦い以来の鮮やかな緑の羽根の鳥が現れた。

 

 

「バトルフェイズ、ストーム・ウィングでセットモンスターに攻撃!!トルネードストライク!!」

 

「…………………」

 

 

伏せられていたモンスターに向かってストーム・ウィングが竜巻を巻き起こしながら突撃した。

 

すると――

 

 

Unknown/手札3枚→4枚

 

 

「手札が増えた…(どーやら、サーチ系のセットモンスターか…やりにくい相手だな)ターンエンド」

 

 

シゲル

LP4000 手札3枚

ストーム・ウィング/ATK2400

伏せカード1枚

 

 

―Unknownのターン―

 

 

「…………」

 

???/ATK1500

???/DEF1800

 

「(モンスターが2体…何をやったんだ?)」

 

Unknown/手札4枚→2枚

???/ATK2800/☆8

 

 

「なに!?」

 

 

今度は攻撃力2800のモンスター。手札の消費量から考えてシンクロ召喚したモンスターではなかった。

 

 

「……………」

 

Unknown/手札2枚→1枚

 

 

「!!、ストーム・ウィングが…」

 

 

今度はストーム・ウィングがエクストラデッキへと戻っていた。手札が減ったということは手札コストか魔法カードが発動されたんだろう。

 

 

「ストーム・ウィングはデッキに戻った時、カードを1枚ドローすっ!?」

 

 

すると黒い影のモンスターが腕を振り上げ、シゲル目掛けて襲いかかった。

 

 

「ぅああああああああああ!!!!!」

 

 

シゲル/LP4000→1200

 

 

一気に半分以上のライフが消えた。それと同時にシゲルの体に激痛が走った。どうやら暗闇で見えてないが――

 

 

「っ…現実のダメージ…か…!!」

 

「……………」

 

 

Unknown

LP4000 手札1枚

???/ATK2800

伏せカード2枚

 

 

―シゲルのターン―

 

「俺のターン、死者蘇生を発動!!墓地のムルミロを特殊召喚し手札の剣闘獣デコイを特殊召喚!!こいつは剣闘獣が特殊召喚された時召喚できる!!」

 

剣闘獣デコイ

効果モンスター

星1/地属性/獣族/ATK300/DEF200

このモンスターは「剣闘獣」と名のついたモンスターが特殊召喚に成功した時、特殊召喚できる。

このモンスターは「剣闘獣」と名のついた融合モンスターの召喚の為に

デッキに戻すことはできない。

 

 

フィールドに犬のぬいぐるみの様なモンスターが現れた。更に横に爬虫類の槍兵が現れた。その後ろには鎖の様なものを背負った悪魔が出現した。

 

 

「ハンディキャップマッチ!を発動!!デッキからレティアリィを特殊召喚し、手札からチェーン・リゾネーターを召喚!!

レベル3のレティアリィとムルミロにレベル1のチェーン・リゾネーターをチューニング!!

獣の命を喰らいし者よ、今ここに全ての魂を喰らい尽くせ!!」

 

☆3+☆3+☆1=☆7

 

 

「シンクロ召喚!!ソウル・ブラック・ドラゴン!!」

『ガァ……』

 

「………?」

 

 

いつもなら元気よくソウルが飛び出し、臨戦態勢に入るはずなのになぜかソウルの元気はなかった。

 

「…………なあ、ウリィ」

 

『なんじゃ?』

 

「確かこの闇…精霊界と同じ感じなんだよな?」

 

 

そう。まるで精霊界と同じ様な力が込められている闇だ。ということは――

 

 

「手札のマグネット・リゾネーターを特殊召喚!!こいつはフィールドにシンクロモンスターが特殊召喚に成功した時特殊召喚できる!!」

 

 

マグネット・リゾネーター

チューナーモンスター・効果

星1/地属性/悪魔族/ATK0/DEF0

このモンスターは通常召喚できない。

自分がシンクロモンスターが特殊召喚に成功した時、

このモンスターを特殊召喚できる。

 

 

「レベル1のデコイにレベル1のマグネット・リゾネーターをチューニング!!

魂の決意が交わりし時、新たな扉の鍵が生まれる!!我が血となれ!!」

 

 

☆1+☆1=☆2

 

 

「シンクロ召喚!!シンクロチューナー、ブラッディ・リゾネーター!!」

 

 

フィールドに血の滴る悪魔が出現した。そう、シゲルがしようとしているのは『全力全開』だ

 

 

「ブラッディ・リゾネーターの効果でソウルのレベルを1つあげる!!レベル8となったソウル・ブラック・ドラゴンにレベル2のシンクロチューナーブラッディ・リゾネーターをチューニング!!」

 

 

シゲルの目が赤く輝き、彼を中心に強烈な突風が吹き荒れた。すると徐々に闇が晴れてきた。

 

 

「漆黒の魂を持ちし小さき炎よ、わが魂を受け更なる業火へ誘え!!」

 

 

☆8+☆2=☆10

 

 

「アクセルシンクロ!!奏でろ、ブラッディ・ソウル・ドラゴン!!」

 

『グァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

出現したブラッディを中心に更に強烈な突風が吹き荒れた。

それが闇を吹き飛ばした。

 

―ジュードside―

 

 

「シゲ兄!!?」

 

「よぉ、やっぱジュードか」

 

 

ジュードは施設内を歩き回ると巨大なホールに出た。そこにいた人影とデュエルをしていたんだが突然闇が晴れて対戦者の姿があらわになった。

 

 

そう、シゲルだ。

 

「え?シ、シゲ兄どういうこと?」

 

「それは、あれだ」

 

 

そう言ってシゲルはある場所を指さした。そこにはディスクを構えてフィールド魔法だけ発動させていた男性がいた。

 

 

「なっ!?ど、どうして美寿知様の結界が!?」

 

「つまりあいつが俺たちとバトルロワイヤルルールであれこれ介入しながら俺達を戦わせたみたいだ」

 

「…なるほどね」

 

そう言ったジュードのフィールドには巨大な魚人がいた。

 

 

※現状

 

ジュード

LP4000 手札1枚

イビリチュア・ソウルオーガ/ATK2800

伏せカード2枚

 

シゲル

LP1200 手札0枚

ブラッディ・ソウル・ドラゴン/ATK3300

伏せカード無し

 

LP4000 手札6枚

モンスター無し

伏せカード無し

マインド・リオーヴァー

 

マインド・リオーヴァー

フィールド魔法

お互いのフィールドの表側攻撃表示のモンスターは

必ず攻撃しなければならない。

 

 

ターン:シゲル→敵→ジュード

 

 

「(お、落ちつけ…奴らのフィールドを一掃して息の根を止めるカードが手札にそろっている…あいつ(シゲル)の手札はもうない。次のターンで…)」

 

 

「リバース罠、リチュアに伝わる継承術を発動!!フィールドのイビリチュア・ソウルオーガをリリースし、その攻撃力の半分1400をブラッディ・ソウル・ドラゴンに追加する!!」

 

リチュアに伝わる継承術

通常罠

自分フィールドに存在する「リチュア」と名のついた儀式モンスターを

リリースしフィールドのモンスターを1体選択し発動する。

選択したモンスターにリリースしたモンスターの攻撃力の半分の

攻撃力をアップさせる。

 

 

ブラッディ・ソウル・ドラゴン/ATK3300→4700

 

 

「ブラッディ・ソウル・ドラゴンの効果発動!!墓地のソウル・ブラック・ドラゴンを除外して攻撃力をアップさせる!!」

 

ソウル・ブラック・ドラゴン/ATK4700→7100

 

 

「こここ攻撃力7100!?」

 

「俺達を戦わせてなんて狡い真似してんじゃねぇよ」

 

「さっさ2人を助けにいかなくちゃいけないからね」

 

 

「「ブラッディ・ソウル・ドラゴンの攻撃!!ブラッディ・フレアァァ!!!」」

 

 

「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 

敵/LP4000→0

 

 

―剱都side―

 

 

「そんなことになってるのか」

 

「ええ。私たちは今からVS施設に行くつもりよ」

 

 

用事が終わった剱都は偶然待ちでジュンコ達調査メンバーと合流した。そこで彼は今の状況を初めて知った。

 

 

「乗れ、車で行った方が早い」

 

 

そう言って剱都は寄り掛かっていた車の運転席に乗り込んだ。

 

 

―紫苑side―

 

紫苑

LP2500 手札2枚

ワルプルギス/ATK4000

伏せカード無し

 

光丸

LP750 手札4枚

光神クリス/ATK3300

伏せカード2枚

 

風姫

LP1900 手札3枚

風神シナツヒコ/ATK0

伏せカード無し

 

「ワルプルギスの効果発動、光神クリスを破壊し800のダメージを与える『禁術―Боль была стерта―』!!」

 

「うああああああああああああ!!!!!」

 

光丸/LP750→0

 

 

「光丸!!」

 

 

ワルプルギスのダメージで倒れた光丸に風姫が悲鳴に近い声を上げた。

 

 

「手札から装備魔法レインボー・ヴェールをワルプルギスに装備、このカードは装備モンスターが攻撃する際、相手のモンスター効果を無効にする」

 

「な、なんやて…」

 

 

「バトル、ワルプルギスの攻撃…『Исчезает из передо мной』!!」

 

「きゃああああああああああああああああ!!!!」

 

 

風姫/LP1900→0

 

 

「風姫さんまでやられた…」

 

「逃げろォォォォ!!!!」

 

 

幹部である2人が倒されたことに周囲の下っ端は逃げ惑った。しかし紫苑はディスクを下げるとある一点を睨んだ。

 

 

「出てきて、そこに隠れてる2人組」

 

 

 

 

 

「ちぇ、ばれてるのかよ」

 

 

そう悪態をつきながら紫の神のオッドアイの少年と背の高い眼鏡をかけた黄髪の青年が立っていた。

 

 

「あなたは誰なの?」

 

「俺たちは結社の人間じゃない。ある人物から君の援護を頼まれてね…まあ、それも無意味みたいだったけどね」

 

「そういうことだよ、サリエル。さっさと帰ろうぜ」

 

「……だからあれほど『塔』以外で本名で呼ぶなと…」

 

 

サリエルと呼ばれた青年はそういいながらやれやれとため息をついた。そんな2人の間を桜色の閃光が通り過ぎた。

 

 

「質問に答えて。『人ならざる者』がなぜこの場所に?」

 

「………なあ、サリエル。全部ばれてるみたいだぜ」

 

「そうみたいだな。残念ながら俺達が誰なのか…それは言えないな。そして今は敵じゃない、あんたの探してる『姉』はこの先の赤い扉の部屋だ。そして昨日お前達と一緒にいた男が此処に乗り込んでいる」

 

 

サリエルが言い終えると同時に今度は彼に向って閃光が飛ばされた。

しかし何事もなかったようにサリエルが立っていた。

 

 

「……」

 

「答えろ、次は全力で打ち抜くよ」

 

「…はぁ。ではその前に帰るとしますか」

 

 

その言葉が途切れる前に次はさらに強力な閃光をサリエルに向かって放った。しかし――

 

 

 

「!?」

 

 

サリエルも少年も消えていた。周囲を再び警戒した紫苑だったが敵の気配がないことを確認して一つ大きなため息をついた。

 

 

「……」

 

そしてサリエルの言っていた赤い扉へと向かった。

 

 

―シゲルside―

 

「此処だな」

 

 

先程の敵――邪丸が言うにはこの赤い扉の先にツバキが捕まってると、その情報を聞き出した。その後彼の参加証を砕いたのは言うまでもない。

 

 

「ジュード、お前は後ろにいろよ」

 

「分かった」

 

「じゃあ、3…2…1…!!」

 

シゲルは合図とともに扉を蹴破った。薄い鉄の扉はシゲルのケリでそのまま部屋の中に倒れこみ、侵入した。

 

 

そこは見たところ倉庫の様な場所でいくつかの棚と通気口、壁の隅っこに突然の襲撃者に驚くツバキがいた。

 

 

「無事か?」

 

「シゲル…うん、大丈夫」

 

 

襲撃者の姿を見たツバキはホッとしたように微笑んだ。それを見たシゲルは警戒を解くと背後のジュードを見た。

 

 

「後は紫苑と十代達だ」

 

「その必要はないよ」

 

 

ジュードが頷こうとすると聞き慣れた声が響いた。3人が通路に飛び出し、声の主を探すと彼女はすぐに見つかった。

 

 

「紫苑先輩…!!」

 

「いや、お前…」

 

 

ジュードは無事な紫苑の姿を見て安心するがシゲルは何かに引っかかっていた。

 

それを察した紫苑はクスリと笑う仕草をした。

 

 

「私は『星光』だよ。紫苑は今眠っているけど無事だから」

 

 

星光はそう言って持っていた杖を消した。

 

 

「さっき調べたけど、遊城十代達も無事だね」

 

「そうか…てか、お前表に出て大丈夫なのか?」

 

「数時間だけなら…もっとも もう… 限界だ…け…」

 

 

そう言って紫苑はフラット倒れそうになった。それを間一髪ジュードが抱えることができた。

 

 

「じゃあ、帰るか」

 

 

―剱都side―

 

 

施設に到着した剱都は出入り口で待っていた双六と雑談をしていた。すると出入り口から複数人の人たちが出てきた。

 

 

「帰って来たか」

 

「剱都?用事は終わったのか?」

 

「まあな。そっちも大変そうだな」

 

 

するとシゲルは疲れたようにため息をついて剱都を睨んだ。

 

 

「…剱都はっきり言うぞ。襲われたのは偶然じゃない。奴らはノーバディと分かって襲ってきた。つまり奴らは攻め込む手段を整えてるってことだ。これ以上待ってたら『誘拐』だけじゃ済まない。

 

下手したら死人がでるぞ」

 

「だろうな。俺も時間をかけ過ぎたみたいだ…まさかここまで攻めるとは思ってなかった…が、仕込みはすべて終わった」

 

「じゃあいつ攻め込むんですか?」

 

 

紫苑を背負ったジュードが心配そうに聞いた。本人は不本意ながら問いは言えシゲルを殺しかけた。それがジュードにとって精神的に痛手となったようだ。

 

 

「そうだな。まずツバキと紫苑の回復を待つ意味を込めて1週間以上後…で、完璧とはいわねぇが…攻め込む手が完了するのは14日以内と言ったところか…12日後だ。そこで…」

 

 

 

そう言って剱都は周囲にいるメンバーを見渡した。

 

シゲル、ツバキ、紫苑、ジュード、荒木、ジュンコ、如月、雪乃――そして自分自身。

 

 

「戦争だ」

 

 

 

 




ふう…とりあえず、にじファン時代の本編はこれで全部かな
剱都「たしかにじファンの時はこのあとに特別ED出したんだよな?」
そう、特別ED「ノーバディ・レコード」をね。
まあこっちはまだ続くから出すかどうか未定だけど。それかこっちの作品のEDにその話を盛り込んで作るかなって思ってる。

シゲル「まあ、そこらへんは今後考えて、まずはこの話の補足から行こうぜ」
紫苑「ではまず私から…なぜ星光が?」
まず紫苑は風姫とのデュエルでライフが0になった。それがもとで気を失って、まだ目が覚まさない時に星光が表に出てきたんだ。
ツバキ「闇の中で目が見えたのは?」
まあ魔法の一種、暗視(ナイトビジョン)みたいなものと思ってくれればいい。

剱都「途中のシゲルVSジュードはなんだ?」
5D'sのクロウ&アキVSシェリーみたいなことだね。暗闇の中で相手の攻撃力、手札、ライフしか分からない状況での勝負。ちなみにジュードが使用したカードは以下

ジュード1ターン目
儀水鏡(素材はソウルオーガ)→イビリチュアリヴァイアニマ→攻撃時ドロー(リチュアに伝わる継承術)→儀水鏡効果で回収

シゲル2ターン目
セットモンスター:リチュア・エリアル→ジールギガスサーチ

ジュード2ターン目
リチュア・ビースト→エリアル蘇生→2体リリースでソウルオーガ→手札のリチュアコストに効果でバウンス

とな感じ。

そして修学旅行終わり
剱都「早くねぇか?」
だってユウがいないからキャッキャウフフができないんだよね
ツバキ「////」


次回予告
修学旅行を終えアカデミアに戻ってきた生徒たち。
ノーバディと転成者たちは剱都の言っていた「12日後の戦争」のために準備をしていた。
しかし10日目――アカデミアで2つの事件が起った。

「…そろそろ限界か」

「これで全部だ。さっさと島を出て行きな!!」

「仲間に手を出すのなら、殺る」

「兄は死んでなんかいない」

そして――加速する物語


次回turn69 執事と家族 水面下の戦い
最強カードは「紅蓮魔皇デ・ヴァード」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。