―レッド寮・ユウとシゲルの部屋―
「ここは……こう?」
「ああ、だからこうなる」
「ねえ、こっちは?」
2人の部屋に部屋の住人であるユウとシゲル、そして親友のツバキがいた。ユウとツバキがシゲルにいろいろと教えてもらっていた。
大概の事はシゲルは分かっていたし、2人も呑み込みが早く既に範囲の8割方終わっていた。
範囲?何の範囲かというと――『月一試験』だ
その名の通り月に1回筆記及び実技試験を行い、成績を決める試験だ。
レッド寮の大半の生徒は試験前日などになっても諦めて勉強をしない生徒が多い。
だがユウは分からない所はシゲルに教えてもらっていた。ユウがシゲルに教えて貰っているのを聞いたツバキも同じようにシゲルに教えてもらっていた。
ちなみにシゲルはレッド寮では一番頭がいい。というかイエローやブルー生徒の平均を大きく上回っていた。では、なぜそんなシゲルがレッド寮なのか?それは本人に言ってもらいましょう。
「ん?理由?筆記用具の故障で半分以上書けなかったんだよ」
とのこと。
「そろそろ休憩にするか…もう2時間経ってるし」
「あ、もうそんなに…」
「そうしようか」
確かに既にお昼時、この日は学校が休みなので食堂で昼食を食べるのだが実を言うといつも料理を作ってくれる人が風邪をこじらせてしまった。なので購買で特別にレッド寮生に昼食が支給されていた。
「どうする?今から行くんじゃ混んでないかな?」
「あ~…まあ大徳寺先生は『食材はあるので自分で何か作っても良いにゃ』って言ってたから、俺が作ろうか?」
参考書を片付けなからシゲルの言葉に一瞬2人が固まってしまった。
シゲルを料理する所を2人は見たことが無かった。大概購買で買った弁当で済ましていたためシゲルが料理できるのか分からなかった。
「「…………………」」
「………なんだよその眼は…一応ここに来るまでメシは自分で作ってたぞ…嫌なら購買に行くけどどうするんだ?」
呆れ表情でシゲルがそう言うと2人は顔を見合わせた。
「ユウはどうする?」
「ん~でもシゲルの料理一度食べてみたいな…」
「…うん、シゲルが料理できるのかどうか知りたいし…」
「じゃあ作ってもらおうよ。それに購買も混んでると思うし」
「そうだね」
※此処まで2人はアイコンタクトで会話をした。そしてこの時なぜブルー女子であるツバキは寮に戻らなかったのか2人は気付かなかった。
―十代と翔、隼人の部屋―
「兄貴~!もう昼っすよ!!いい加減起きてください!」
「んが、……ふぁ~……おぉ…おはよう翔…」
先程まで寝ていた十代はやっと翔によって起こされた。ちなみに隼人も勉強に一区切りをつけたのか玄関で靴を履いていた。
「ん?隼人何処に行くんだ?」
「購買に飯を飯を買いに行くんだな」
そう言って扉に手をかけようとして、止まった。それに十代と翔が顔を見合わせていると隼人は2人の方に振り返った。
「なんだか、旨そうな匂いがするんだな!」
「え?……あ、ホントだ!」
「そうだな…けど誰が」
そう言いながら3人は匂いがする
―食堂―
「おいしい!!」
「うん!!おいしい!!」
「そいつはよかった」
誰もいないはずの食堂にはシゲルと、彼の作った炒飯をおいしそうに食べているユウとツバキがいた。
冷蔵庫の中にあった食材が卵と肉、少しの野菜と冷凍ご飯しかなく、それで作れるのが炒飯だけだった。
だが少し作り過ぎてしまったのか4人前ほど残ってしまった。どうするか悩んでいると――
「お、旨そうな匂いだな!!」
「ん?十代か。あ、そうだ…そこのフライパンに炒飯が残ってるから食ってもいいぞ」
それを聞いたのか3人は顔を輝かせて皿に盛りつけ始めた。ユウ達の横のテーブルに座ると手を合わせ、そして食べ始め――
「うまい!!」
「おいしいっす!!」
「本当に美味しいんだな!!」
3人も本当に美味しそうに食べていた。
ちなみに6人が去った後できれいに洗ってあった食器やフライパンがあったがレッド寮で料理ができそうな人がいないため、七不思議のひとつ『魅惑の食堂』と呼ばれるのはそう遠くなかった。
―次の日―
「ふぅ~~おわったぁ~~」
「どうだったのユウ?」
「うん、大丈夫」
ユウとツバキが先程の試験での感触を話し合っていた。ちなみに大半の生徒は本日新発売のパックを買いに行っていた。
筆記試験が終わったので次の実技試験までしばしの食事休憩が入った。
「あら?2人はパックを買いにいかないのかしら?」
「あ、明日香さん」
試験を終えた明日香がユウとツバキの元へと訪れた。その手には購買の袋があり、中には購買のパンがいくつかあった。
「ボクは普段スピリットしか使わないから」
「私も…それに今デッキを弄って変になったら嫌だし…」
「まあ、それもそうね。パンいるかしら?」
「「いる/います!!」」
2人の声がずれることなくはもったので明日香は少しクスクスと笑いながら袋の中からパンを取り出すと2人に渡した。
―エントランスホール―
「これであの
「待ってください!!クロノス先生!!」
クロノスが万丈目にカードを渡し、立ち去ろうとした時万丈目の取り巻きの2人組がクロノスを呼びとめた。
「なんなノ~ネ?」
「俺達もあのユウとか言うガキとシゲルっている野郎を倒したい!!」
「あいつらもこの学園には必要ないんです!!お願いします!!」
それを聞いたクロノスは少し考えていた。ユウはともかく、シゲルの成績は十分イエローでもお釣りがくるほど優秀だ。というのも今回のテストでシゲルはイエローへ昇格の予定だった。
だがユウは十代よりも少しいいぐらいで十代と共に退学まで追い込もうと考えていたが、そうなるとシゲルまで――
「いいでしょう。このカードを使い、必ず勝つのデ~ス!!」
仕方がない、クロノスはそう割り切った。
2人の取り巻きが勝つことを疑わなくて。
―実技試験会場―
「あ、シゲル!!」
「ん?おう、ユウ。もしかして次か?」
今現在最初のグループが試験をしていた。今回の試験内容は『勝つ』と、いたってシンプルなテーマだった。
そしてユウとシゲルは第2組で順番は次だった。ちなみに十代も第2組の様だった。
『それデ~ハ、第2組の生徒は前に出なサ~イ!』
「ん?ボク達の順番か…行こう」
「おう」
ユウとシゲルは会場へと向かった。そして各々リングに上がると――
「久しぶりだな…クズ!」
「ガキが…叩きのめしてやるよ!」
万丈目の取り巻きがいた。ちなみに隣同士のリングだから小声でも声が聞こえる。するとシゲルが一つため息をついてダルそうに口を動かした。
「たく…またメンドそうだな…」
「ははは…そうだね」
「2人とも~頑張って~!」
シゲルの言葉にユウが同意すると観客席の前方からツバキが応援していた。それに2人は軽く手を振って構えるとなぜか取り巻きが嫌な笑みを浮かべていた。
「グフフ…君達はボク達に勝てないよ」
「そうさ、そしてあそこにいる女も俺達のモノになる!!第一貴様等はあの女と釣りあわねぇぜ!」
「グフフ…そうさ…悪いことはいわねない。あの子に近づくな」
明らかにユウとシゲルを嘗めていて、そしてツバキに危害を加える――そう感じたシゲルは軽く構えを解くとユウの方を向いた。
若干ユウがキレている気がしたが、気にしないで置いた。
「なあユウ」
「なに?」
「勝負しようぜ。どっちが早く雑魚を倒すか」
「いいよ♪」
その言葉にカチンと来たのか取り巻きは青筋を立てた。
―2分後―
「「そ、そんな事が…」」
「火之迦具土/ヘラクノイノスの攻撃!!紅蓮滅殺拳!!/バーストブレイカー!!」
「ば、馬鹿なぁぁ!!!/ちくしょぉうぅ!!!」
取り巻きA/LP2500→0
取り巻きB/LP3000→0
二人同時に終わった。というか第2組のなかで2人が最初に終わった。
強化されたとは言え、シゲルは以前1on2で完勝しているし、ユウの実力も十分ある。多少強化されただけのデッキで勝てるわけもなかったのだ。
しかもレッドである2人がブルーに勝てたことに会場がざわついた。
「はぁ…引き分けか」
「う~ん…やっぱり攻撃しとけばよかったかな…」
そう言いながら2人はリングを後にした。一方残された取り巻きたちはなぜ負けたのか、また自分が負けたことが認められず呆けていた。
「フェザーマンの直接攻撃!!」
「うわぁぁぁ!!」
万丈目/LP1000→0
こうしてクロノスの目論見が全て崩された。
―第5組―
第5組でツバキが試験を受けることになってた。ちなみになのは、フェイト、明日香、三沢は勝ったが翔と隼人は負けていた。
そして――
「…よろしくや、ツバキちゃん」
「よ、よろしくね、はやて」
ツバキの相手ははやてだった。だがいつものはやてと違い、何処か神妙な表情だった。
それを観客席で見てたユウとシゲルは首を傾げていたが、なのはとフェイトは俯いていた。
「ツバキ…」
「?どうしたの」
そして何かを決心したのかはやては強くツバキの目を見て言った。
「ユウの持ってる『カード』と同じロストロギア…持ってるやろ」
「え…!?」
「アンティや…それを賭けて勝負して…!!」
なぜはやてがカードを持ってるのか知っているのか、どうしてそれがロストロギアだと知ってるのかはどうでもよかった。
なぜ『はやてがアンティを持ちかけてきたのか』がツバキにとって衝撃だった。
「っ…てめぇらはやっぱり他人の事なんてしらねぇって言うことか…!!」
「ち、ちがう…!!」
シゲルの言葉になのはは必死に首を横に振る。だがユウもシゲルも――ツバキもはやての言葉にもう信じることは出来なくなった。
「…どうして……」
「ツバキ…」
「っ……!!」
「デュエル!!」
何か言いたげなはやてを無視してツバキはデュエルを宣言した。事前の抽選でツバキが先行だったのが幸いだった。
―ツバキのターン―
「私のターン!!!私は魔法都市エンディミオンを発動!!さらにおろかな埋葬を発動!!デッキのモンスターを1体墓地に送る!!そして魔法カードが発動されたためエンディミオンにカウンターが乗る」
フィールドがゲームのRPGなどによくあるような街へと変わった。
するとその街の一軒の家に明かりが灯った。
エンディミオン/M0→1
「そして見習い魔術師を召喚!!効果でエンディミオンにカウンターを乗せる!!ターンエンド!!」
見習い魔術師/DEF800
エンディミオン/M1→2
ツバキ
LP4000 手札3枚
見習い魔術師/DEF400
伏せカード無し
エンディミオン/M2
―はやてのターン―
「うちのターン…!!」
ツバキは本気だった。そしてこうなることは分かっていた。そうはやては自分に言い聞かせカードを引いた。そんなはやてに覇気は無かった。
「うちは手札の堕天使ゼラートを墓地に送ってダーク・グレファーを特殊召喚!ダーク・グレファーは手札のレベル5以上の闇属性モンスターを墓地に送ることで特殊召喚できる!」
はやての場に全身黒いダークモンスターのダーク・グレファーが現れた。おそらくこのカードがいるということははやてのデッキは――
「
「ダーク・グレファーの効果!手札のダーク・パーシアスを墓地に送ってデッキのダーク・クリエイターを墓地へ送る!そしてダーク・グレファーを生贄にダーク・ジェネラル フリードを召喚!!」
フィールドにかつてはさまざまな戦場でその名を残したフリードが闇に堕ちた姿で現れた。
「フリードで攻撃!!」
「っ…見習い魔術師の効果発動!!デッキから見習い魔術師をセットする!」
明らかなツバキの敵意、そしてそれは自分へと向けられていたはやては、後悔していた。
なぜ自分は友達を裏切ってしまったのか――
「カードを2枚伏せてターン終了…」
はやて
LP4000 手札0枚
フリード/ATK2300
伏せカード2枚
―ツバキのターン―
「私のターン!!私は見習い魔術師を反転召喚!!効果でカウンターを乗せる!!」
見習い魔術師が魔力石を取り出すとそれを宙に投げた。そしてそれが砕けると三つ目の家に明かりが灯った。
エンディミオン/M2→3
「……信じてたのに…」
「え…?」
魔力カウンターがエンディミオンに乗った時、ツバキがそう呟いた。はやての耳には掠れて聞こえていたが、確かに『信じていた』と聞こえた。
「私は見習い魔術師を生贄に闇紅の魔導師を攻撃表示で召喚!!」
『久々の出番だな』
ツバキの場に現れた闇紅の魔導師はそう言いながら杖を構えた。そしてカウンターが増え、攻撃力が上がった。
闇紅の魔導師/ATK1700→2300
「魔法カード魔力掌握を発動!!闇紅の魔導師にカウンターを乗せ、同名カードを手札に加える!!さらに自身の効果でエンディミオンと闇紅の魔導師にカウンターを更に乗せる!!」
エンディミオン/M3→4
闇紅の魔導師/M2→4/ATK2300→2900
「フリードを上回った!?」
「カード伏せ、バトル!!闇紅衝撃波導!!」
「くぅ…!!」
はやて/LP4000→3400
ダークの攻撃で闇に染まった将軍が破壊された。だがそれでもはやての目からは先程まで無かった闘志が見えていた。言い訳・弁解・そして交渉――どれをするになってもまず、この決闘を勝たなくてはいけなかった。
勝って、それで話を聞いてもらうしかなかった。
ツバキ
LP4000 手2枚
闇紅の魔導師/ATK2900
伏せカード1枚
エンディミオン/M4
―はやてのターン―
「うちのターン!!罠カードリビングデットの呼び声を発動!!墓地に存在するダーク・パーシアスを特殊召喚!!」
ダーク・パーシアス/ATK1900→2300
「攻撃力が上がった!?」
「墓地に存在する闇属性モンスター×100ポイント攻撃力がアップするんや!!」
だが、それでも攻撃力が足らなかった。だが今はやての手札にあるカード――それははやての切り札だ。
「フィールド上のダーク・パーシアスを生贄に捧げてこのモンスターを特殊召喚できる!!」
「そんなモンスターが…!?」
場のダーク・パーシアスが消えると更に巨大な黒い翼が備わったダーク・パーシアスが現れた。
「これがうちの本当の切り札!!ダーク・ネオ・パーシアス!!」
ダーク・ネオ・パーシアス/ATK2300
「ダーク・ネオ・パーシアスは墓地の闇属性モンスター×300ポイントアップする!!墓地には5体のモンスター、よって攻撃力は1500アップ!!さらに伏せカードマジック・プランターを発動!!リビングデットを破壊して2枚ドロー!!」
ダーク・ネオ・パーシアス
効果モンスター
星7/闇属性/天使族/ATK2300/DEF2000
このカードは自分フィールド上の「ダーク・パーシアス」1体を
生け贄に捧げる事で特殊召喚する事ができる。
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
このモンスターの攻撃力は墓地の闇属性モンスター1体につき、
攻撃力が300ポイントアップする。
このモンスターは、相手のカード効果で破壊されない。
ダーク・ネオ・パーシアス/ATK2300→3800
「カードを一枚伏せて魔法カード、ディスティニー・バーストを発動!!デッキの上から3枚墓地に送り、その中にいる闇属性モンスターの数だけ、場のパーシアスの攻撃力を500アップさせる!!」
ディスティニー・バースト
通常魔法
自分の場にレベル7以上の闇属性モンスターが存在し、
手札が無い場合のみ発動することができる。
デッキの上から3枚墓地へ送り、その中の闇属性モンスター1体につき
エンドフェイズまで500ポイント攻撃力が上がる。
エンディミオン/M4→5
墓地へ送られたのは死者転生、ダーク・ホルス・ドラゴン、ダーク・シムルグ――闇属性モンスターは2体だ。そして自身の効果も含め――
ダーク・ネオ・パーシアス/ATK3800→4800→5400
「攻撃力5400!?」
「バトル!!ダーク・ネオ・パーシアスで闇紅の魔導師に攻撃!!ダークネスパーシア!!」
ダーク・ネオ・パーシアスが漆黒の翼をはためかせると持っていた剣で闇紅の魔導師へ斬りかかった。
「罠カード、炸裂装甲!!効果で「無理や!ダーク・ネオ・パーシアスはカード効果で破壊されへん!!」そんな…!!」
『クッ!!すまないツバキ…!!』
「うわぁぁあぁぁ!!!!!」
ツバキ/LP4000→1500
ツバキの場にいたダークが黒い闇騎士によって倒された。だがダークの居た場所に3つの光が残されていた。
「っ…エンディミオンの効果発動!!魔力カウンターが乗ったカードが破壊された時、そのカードに乗っていたカウンターをエンディミオンに乗せる!!」
エンディミオン/M5→9
「ダーク・ネオ・パーシアスの効果、先頭ダメージを与えたときカードをドローする(…貪欲な壺か…今は使わないでおくか)ターンエンド」
ダーク・ネオ・パーシアス/ATK5400→4400
はやて
LP3400 手札1枚
ダーク・ネオ・パーシアス/ATK4400
伏せカード1枚
―ツバキのターン―
「私のターン!!2枚目の魔力掌握を発動!!エンディミオンにカウンターを乗せ、デッキから魔力掌握を手札に加える!!さらに自身の効果でエンディミオンにカウンターが乗る!!」
エンディミオン/M9→11
既にフィールド魔法として存在するエンディミオンには光に包まれていた。
「更にリバース罠!!魔力昇華を発動!!フィールド上にある魔力カウンターを4つ取り除き、カードを2枚ドロー!!」
魔力昇華
通常罠
自分フィールド上の魔力カウンターを4つ取り除き発動する。
デッキからカードを2枚ドローする。
エンディミオン/M11→7
「(ん?…ツバキの目が…赤くなってる…?そういえばなのはちゃんやフェイトちゃんも似たようなことを…)」
ツバキの目の色が鮮やかな青から赤色へと変わっているのにはやては気付いた。
その時、先日の翔の偽ラブレター事件でユウとシゲルの目の色も変わってる事をなのは達から聞いていたの思い出した。
「墓地のエンディミオンの効果発動!!」
「墓地!?」
ツバキがそう言った瞬間セメタリーゾーンが光り出し、1体のモンスターが現れた。
それは今フィールドにいる『魔法都市エンディミオン』を納めるモンスター――
「場の魔法都市エンディミオンのカウンター6つを墓地に送ることで手札、墓地から魔法都市を統べる者を特殊召喚する!!現れて!!
エンディミオン/M7→1
そして現れた――最高神の魔法使いの一人、
『神聖魔導王』の称号を持つモンスター――『エンディミオン』
エンディミオン/ATK2700
「いつの間のそんなモンスターを…」
「最初に発動したカード…『おろかな埋葬』で墓地の送ってたの」
そうデュエル開始と共にツバキが発動したデッキのモンスターを墓地へと送るおろかな埋葬で墓地に落としたモンスターだ。
「けどパーシアスの方が攻撃力は上や!!」
「エンディミオンは自身の効果で特殊召喚された時、墓地の魔法カードを一枚手札に加える!!おろかな埋葬を手札に加える!!そして手札の魔力掌握を墓地に送り、フィールド上のカード一枚を破壊することができる!!その伏せカードを破壊!!」
「うっ…魔法の筒が…」
だがはやては若干混乱していた。なぜ伏せられていた魔法の筒ではなくダーク・ネオ・パーシアスを狙わなかったのか。
「そしておろかな埋葬を発動!!デッキからツイン・マジシャンを墓地へ送る!!」
エンディミオン/M1→2
エンディミオンにカウンターが乗った。だがもう、エンディミオンのカウンターは関係なかった。それは――ツバキが『このターンで終わらせる』つもりだったからだ。
「手札から死者蘇生を発動!!墓地の闇紅の魔導師を特殊召喚!!」
エンディミオン/M2→3
『ふむ…私とエンディミオン…ということは『あれ』を使うつもりか』
「うん…それが…今の私の全力だから…もう手加減する気は無い!!フィールド上のレベル6以上の魔法使い族モンスター、エンディミオンと闇紅の魔導師の2体を生贄に!!」
その言葉に会場がざわついた。その召喚条件が満たすモンスターは――たった一つ――
「|黒の魔法神官《マジック・ハイエロファント・オブ・ブラック》を特殊召喚!!!」
「そして最後の
「はぁ!?攻撃力はこっちの方が上や!!」
はやてはそう言った。確かに黒の魔法神官の攻撃力は3200、パーシアスの攻撃力は4400、そしてその差1200――
ダーク・ネオ・パーシアス/4400→1900
「な、なんで攻撃力が!?」
「魔導師の秘術の効果…墓地の魔法使い属性モンスターの数だけ攻撃力を500下げる…!!墓地には5体の魔法使いがいるから2500ポイントダウン!!」
魔導師の秘術
装備魔法
自分の場の「黒の魔法神官」にのみ装備可能。
装備モンスターが戦闘を行う場合、墓地の魔法使い族モンスター1体につき
相手の戦闘を行うモンスターの攻撃力を500下げる。
このカードが表側表示で存在する場合、自分はモンスターを
召喚、特殊召喚、セット、反転召喚することはできない。
「バトル!!魔法神官でパーシアスに攻撃!!セレスティアル・ブラック・バーニング!!」
「きゃあぁぁあぁ!!!!!」
はやて/LP3400→2100
はやての場の
「墓地のツイン・マジシャンの効果発動!!」
はやてのターンはもう来ない。
「ツイン・マジシャンは墓地に存在する時、場のレベル8以上の魔法使い族モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、フィールドの魔法カードを2枚墓地に送ることでもう一度攻撃することができる!!」
「なんやて!!」
ツイン・マジシャン
効果モンスター
星5/風属性/魔法使い族/ATK1200/DEF2000
このモンスターは1ターン2回攻撃することができる。
墓地にこのカードが存在しフィールド上に存在する
レベル8以上の魔法使い族モンスターが、
戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
自分フィールド上の魔法カード2枚墓地へ送って発動する。
そのモンスターはもう1度攻撃することができる。
この効果は1ターンに1度しか使えない。
「ツ、ツバキ…!!」
「はやて…もう2度と…私達の前に…」
黒の魔法神官は杖をはやてに向ける。
だが、もうそれはツバキの目には入っておらずその眼は完全に光が消えていた。
「現れないで!!黒の魔法神官、エンディミオンと魔導師の秘術を糠に再び攻撃して!!セレスティアル・ブラック・バーニング!!」
「きゃああぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!」
はやて/LP2100→0
「「はやてちゃん!!」」
「フェイト、なのは…俺やユウ、ツバキに近づくな」
倒されて吹き飛んだはやてに急いでなのはとフェイトがリングに向かおうとするがシゲルの言葉に目を見開き振り返った。ユウは俯き、シゲルは敵を見るような眼で見ていた。
「これは警告だ。いいな?テメェらが俺達の持つカードを奪いに来るんなら俺は容赦はしない。近づくんだったら…どうなるかわかってるな?」
「「っ…」」
そして――これがユウ、ツバキ、シゲルと『時空管理局』の完全な決別だった。
~後日談~
―シゲルside―
月一試験から約3日後
試験で秘密裏に行われていたツバキとはやてのアンティデュエル――
だがあの日からなのは達はシゲル達の前に現れようとはしなくなった。
それどころか授業にも来ていないのだ。
秘密裏とは言え
だがシゲルとツバキには気にすることは無かった。その理由は――
「…行…くよ…ゴホっ!……」
「39.8…寝とけ。完全に風邪だ」
「そうだよ」
ユウが熱を出した。それも結構高い高熱だった。だがそれでもユウは授業に出ようとしてた。こういう所は結構頑固なのだが――
「ユウ、この指を見ろ」
「…え…?」
ユウの顔の前に人差し指で顔を指し、トンボを捕まえる時の様にくるくる回すと――
「………ふにゃ~……」
目を回して倒れた。それも今までに言ったことのない腑抜た声を上げながら。それを見たツバキは苦笑いをしながらユウの布団を整えた。シゲルはため息をつきながらユウの頭に濡れタオルを乗せた。
「帰りしなに薬を貰ってくる。それまで寝とけ。イナはユウの容体を見といてくれ」
『行ってらっしゃい~』
―HR(ホームルーム)―
「ニョ?シニョールユウはどうしたノ~ネ?」
「あ、熱出して今日は休みます」
―お昼時―
「十代、一緒に食おうぜ」
「いいぜ」
十代達とシゲルとツバキが昼飯を食べている時、ツバキはユウの事が心配だった。
一方心配されているユウは…
「うぅ~……ん……頭が……重い……」
悶えていた。
―放課後―
はいそこ、早いと言わない。特にこれと言って言うことが無いんだ。
「シゲル」
「ん?ツバキどうした」
教室を出ようとしたシゲルをツバキが呼びとめた。
「これから寮に戻るの?」
「いや、一度保健室で薬貰ってから戻るが…来るか?」
「うん!」
―sideOut―
―保険室―
「えぇ…問題無いわ」
『出来る限り穏便に頼むぞ』
保険室内にいた金髪の女性が『空中に浮いていたモニター』に映っていた
「ふぅ…結構いいところなのに任務ってね…」
―コンコン―
女性がため息をつくと扉をノックする音が聞こえた。どうやら誰かが来たようだ。
「はい、どうぞ」
「「失礼しま~す」」
入ってきたのは
「あら?どうかしたのかしら?」
「ちょっとルームメイトが風邪をひいて…風邪薬を貰いに来たんですが…貴女は?」
見慣れない金髪のボブカットの女性――明らかにこの学園ではあまり見ない女性だった。一応の礼儀でシゲルが敬語で尋ねると女性は思い出したように自己紹介をした。
「私はつい先日この保健室に派遣された女医のシャマルよ。あなたは…獣斬君と姫野さんね?噂はよく聞くわ」
「え、ええ…そそそうででです」
「………どうせ碌でもない噂だろうな」
明らかに緊張してるツバキはシゲルの後ろにスゥーと隠れてしまった。それにシゲルはため息をつくがシャマルはクスクス笑っていた。
「そうでも無いわよ?ブルー生徒を圧倒する
「中二病だな。てか誰か言わずとも誰なのか想像がつく、全部」
「ふふ…風邪薬ね。ちょっと待ってて」
シャマルは保健室の奥へ消えて行った。それにしても新しい保険の先生と言うのは初耳だったシゲルとツバキはなぜか別の意味で不安だった。
だがそれが2人は何か分からなかった。
―レッド寮:ユウとシゲルの部屋―
薬を貰ったシゲルと様子を見に来たツバキ、そして一応検診することになったのでシャマルが着いてきた。
「ユウ、元気か?」
「…おかえり……」
ユウは横になっていたが右手を上げてシゲルに返事をした。するとツバキと
「……うん、後少し寝れば良くなるわ。あ、そうそう…此処の厨房借りるわね」
シャマルは昼を食べてないユウの為にお粥を作ってくると言って部屋を出た。
そう、それがこの後の惨劇を呼び起こすとは
この時はまだ
誰も知らなかった……
「ただいま~」
「「「…………………」」」
ほんの5分ほどでシャマルは戻ってきた。その手には
「え~………シャマル先生?」
「何かしら?」
なぜこの先生は笑顔で
それ以前に暗黒物質を持っている?そしてなぜ鍋に入っているのか?
「それは…なんですか?」
「ん?シャマル先生特性栄養満点お粥よ♪」
そう言った、確かにお粥と言った。だがどうやったら虹色になる。というかお粥はお水と米で作るモノのはずだ。キャベツやそう言った野菜があるのなら納得出来なくなくもないが、お粥と確かに言った。
じゃあ
これは
何?
「………ちょっと食べてもいいですか?」
「?いいわよ」
シゲルが試しに一口その
「……………………………」
「…シ…ゲル?」
「…………………………」
「ど、どうしたの」
一口食べてからシゲルが動かなくなった。流石に心配になったまだ頭が重いユウとツバキが声をかけるが全く動かない。
すると――
「…………………………(・∀・)~○」
「シ、シゲル!!」
「口からなにか、何か出てるよ!!」
『しっかり気を保て!!』
口から何か(言うまでも無く魂)が出ていた。それにユウとツバキ、シャマルには見えてないがウリィが慌てていた。
ちなみに翌日
「ツバキ」
「え、あ、十代、どうしたの?」
「シゲルは?」
「……………」
「ど、どうしたんっすか!?」
「なんか知らんけど…遠い目をしてるんだな…」
欠席者―聖牙夕(熱) 獣斬繁(謎の幻覚、高熱、腹痛)―
こうしてユウ達VS管理局の構図が出来上がった。
シゲル「とうとう仲良くしてたツバキに手を出すか…」
それが完全な決裂の理由だね。ツバキが仲良くしてたからユウもシゲルも何も言わなかったんだけど、こうなるからね。
ユウ「最後の…なに」
ただ単に文字数がアレだったのと、キャラの導入が必要だった。
ツバキ「えっと…女医のシャマル先生?」
ほかにもキャラの導入をする人がいるけど、『女医』ってのは少し厄介そうだったから先に入れた。
それと中盤のバカの抹殺についてはその後、2人は丁重にお断りしました。
次回予告
十代たちが廃寮となった特待生寮へ肝試しに行った。それに遅れて合流するはずだったユウたちの前に一人の魔導師が現れた。
彼の目的は――敵か、味方か
そして謎のモンスター――
次回 turn9 夜の戦い 闇のダメージ VSシンクロモンスター