通路でまだ目が覚めない響とユウF、そしてそれを囲みユウの話を聞いていたメンバー。
だが、それで新たな謎が浮かび上がった。
「それで、どうしてカルマは瞬火さんの名前を出したんだ?」
「それは…わからない。気がついたらアカデミアの森の中だったんだ…それでレッド寮に誰もいなかったからシゲルのPDAを辿って…」
それで保健室にたどり着いたというわけだ。ちょうどその頃シゲルが復活していたらしい。
「見つけたぞ!!」
突然の言葉に全員がそっちの方を振り向いた。そこには――
「アイリス特別執務官、無事ですか!!」
「ものどもかかれ!!!」
「数ではこっちのほうが上だ!!」
やってきたのは杖を持った無数の人だった。先程の言葉と姿を見る限り――
「っ…管理局か」
「お前たちは先にいけ」
そう言って剱都と紫苑が構えた。しかし先程の戦いで2人は体力を消耗しているはず。
「俺も残る、響を置いていくわけにはいかないからな」
「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」
管理局員たちが一斉に攻撃を開始した。彼らはアイリスを救出に来たはずだが、そのことはまるではじめから頭になかったかのように響もろとも攻撃した。
「やったか!?」
「それはフラグって言うんですよ」
「ぬあああああ!!!?」
フラグを立てた局員が巨大な竜巻に包まれ吹き飛んだ。
それは紫苑の召喚したGreat TORNADOの攻撃だ。
「馬鹿な!?」
「全く効いてないだと!?」
「こんなもんsinトゥルースの攻撃に比べたらただのワイトみたいなもんだ」
そういったシゲルの手にはディフェンシブタクティクスとビーストドライブが握られていた。
「あの野郎!!」
どういうことか理解した局員のひとりがシゲルに向けて杖を構える――
「だから効かねぇんだよ!!」
「ぐぉ!?」
攻撃がガイア・ヘッドにぶつかり、それが元の人物に帰っていった。
「剱都、一発やったれ」
「ああ、破壊しろ!!オートスフィア!!」
「なに!?」
クロック・ゴールド・ドラゴンが魔道士たちの杖に向かって砲撃を開始した。
「行くぜ!!」
―ユウside―
ユウ、ツバキ、十代、剣山、荒木が斎王の待つホールへと急いでいた。
「あいつら大丈夫かな…」
「心配ないよ。あいつらはアイリスが連れてきた一般局員、実力だと結構下だよ」
十代の心配をよそにユウがそう説明した。しかし先程まで精霊界にいたはずのユウにどうしてそこまで現状を把握していたのか。
「ユウ、どうしてお前そこまで知ってるんだ?」
「カルマが調べてたんだ。どこかでもう光の結社が管理局と繋がってるって気づいて敵の本拠地まで、ってさ。その中で怪しい動きをしてるところに目をつけたてたらそれがアイリスだったんだ。けど、それがシゲルの妹だってカルマも知らなかったみたい」
そう言ってるうちに巨大な扉の前までたどり着いた。ジュードの話だと巨大な扉の向こうがホールだと言っていた。
「ここか…」
「…先輩ら、先に行ってください」
そう言って荒木は後ろに振り返ってディスクを構えた。それに頷いたユウは目の前の大きな扉を開いた。
―荒木サイド―
「出てこい、そこにいるんだろ?エネミーズ」
その声に応えるように柱の影から一人の男性が現れた。最近ヘルカイザーと名乗るようになった亮のような黒コートに赤いタンクトップ、体中傷だらけで首から胸にかけて刺し傷のようなものまである。
「気づいていたのか?」
「昔から不意打ちとかの手を食らってたからな、物陰の気配には敏感なんだよ」
目の前の男、それは紛れもなくあの男だった。だがなぜ?どうして?そんな考えがめぐるが、まずは――
「テメェをぶっ倒す…!!」
「八ッ、それはこっちのセリフだ。人殺し」
―荒木VSエネミー―
「俺のターン!!手札から戦士ラーズを召喚!!効果でデッキの一番上にジャンク・シンクロンを置く!!」
戦士ラーズ/ATK1600
「さらにカードを伏せてターンエンド!!」
荒木
LP4000 手札4枚
戦士ラーズ/ATK1600
伏せカード1枚
―エネミーのターン―
「俺のターン、カードを伏せてターンエンド」
「…はっ!?」
エネミー
LP4000 手札5枚
モンスターなし
伏せカード1枚
何もせずにエンド宣言をした。それに関しては荒木驚くことしかできなかった。戦法としてトラゴエリアやそういったものもあるが、もしかすると次のターンで終わってしまうかもしれない。
―荒木のターン―
「俺のターン…手札から共闘するランドスターの剣士を召喚!!効果でフィールドの戦士は攻撃力400ポイントアップする!!」
戦士ラーズ/ATK1600→2000
共闘するランドスターの剣士/ATK500→900
モンスターの召喚に成功している。ということは激流葬みたいなカードではないということだ。
「バトル、ラーズとランドスターの攻撃!!
「クッ…!!」
エネミー/LP4000→1100
一気にライフが4分の1へとなった。しかしどう考えても誘われている感しかない状況に荒木は眉をひそめた。既にバトルフェイズは終了、トラゴエリアといったカードもなく、伏せカードはそのままだ。何を狙っているのか――
「レベル4のラーズにレベル3の共闘するランドスターの剣士をチューニング!!二つの刃交わりしとき、ここに忠義の刃が現れん。光さす道となれ!!」
☆4+☆3=☆7
「シンクロ召喚!!不退の荒武者!!」
不退の荒武者/ATK2400
「ターンエンド」
荒木
LP4000 手札4枚
不退の荒武者/ATK2400
伏せカード1枚
―エネミーのターン―
「俺のターン、手札から魔法カード緊急テレポートを発動!!デッキからクレボンスを特殊召喚!!」
クレボンス/ATK1200/サイキック族
フィールドにピエロのような格好をしたモンスターが現れた。しかし気になるのはその種族だった。
「サイキック族…?」
「貴様らの使う種族とは格が違うんだよ!!手札からパンダボーグを召喚!!レベル4のパンダボーグにレベル2のクレボンスをチューニング!!
邪悪なる旋律が響くとき 漆黒の力が宙を舞う!!」
☆4+☆2=☆6
「シンクロ召喚、動哭のサイコデビル!!」
サイコ・デビル/ATK2400
「攻撃力は同じ…」
「甘いな、サイコ・デビルの効果発動!!相手の手札のカードをランダムに一枚、種類を当てる。当たった場合攻撃力が1000ポイントアップする!!モンスターだ!」
「クッ…(確実に手札にあるカードを…)」
サイコ・デビル/ATK2400→3400
「さらに装備魔法、サイコソードをサイコ・デビルに装備!!」
サイコ・デビルに一本の剣が装備された。するとその剣の刃がエネミーの体から溢れ出した光を浴びてさらに巨大になった。
「このカードは装備したモンスターの攻撃力を俺とお前のライフ差最大2000ポイント分攻撃力を上げる!!」
サイコ・デビル/ATK3400→5400
「攻撃力5400!?」
「バトルだ、サイコ・デビルで不退の荒武者へ攻撃!!」
サイコ・デビルは持っていた剣で不退の荒武者に向かって斬りかかった。が、不退の荒武者はそれを受け流した。
「不退の荒武者は――」
「知っている、『戦闘では破壊されない効果』。だが超過ダメージを受けてもらう」
しかしなぜかダメージの余波は不退の荒武者で止まっていた。
「リバース罠、迎撃準備!!自分フィールドの戦士・魔法使い1体を裏側守備にする!!これで俺にダメージはない!!」
「っ…味な真似を…!!」
「そして荒武者の第二効果!!攻撃をしてきたモンスターを破壊する!!不退の覚悟!!」
荒武者がサイコ・デビルに向かって切りかかり、破壊した。
「なっ!?」
しかし荒武者は突然、地面にできた
荒木の目にはエネミーの伏せカードが目に入った。
「リバース罠、ヘイト・クレバス!!相手カードの効果で自分モンスターが破壊されたとき、相手のモンスターを墓地に送ってその攻撃力分のダメージを与える」
「っ!?」
荒木/LP4000→1600
もしも――
「迎撃準備を使わなかったら…!!」
「そうだ。たく、一瞬で殺してやるつもりだったのにな…
いや、この際だ、いたぶって、苦しめて、仲間の目の前で殺してやるよ!!あの時できなかったことをな!!」
「テメェ…!!」
「ああ、あの女の目の前で出来ないのは残念だ!!そうだよな――」
そう言ってエネミーは自らの首の傷を指差した。
「――人殺しの荒木キリエ」
「ッ…お喋りがすぎるぞ、さっさとターンを終了させたらどうだ、木田」
そう、このエネミーは――かつて荒木の親友を殺し、そして殺された木田だった。
「俺はカードを伏せてターンエンドだ」
木田
LP1100 手札1枚
モンスターなし
伏せカード1枚
―荒木のターン―
「俺のターン!!手札からジャンク・シンクロンを召喚!!さらにフィールドにジャンクと名のつくモンスターがいる場合ジャンク・サーヴァントを特殊召喚することができる!!」
ジャンク・シンクロン/ATK1300
ジャンク・サーヴァント/ATK1500
「レベル4のサーヴァントにレベル3のシンクロンをチューニング!!
集いし怒りが忘我の戦士に鬼神を宿す。光さす道となれ!!」
☆4+☆3=☆7
「シンクロ召喚!!吼えろ、ジャンク・バーサーカー!!」
ジャンク・バーサーカー/ATK2700
「バトルフェイズ!!バーサーカーで直接攻撃!!」
「リバース罠、シンクロ・スピリッツを発動!!墓地のサイコ・デビルを除外して素材となったモンスターを特殊召喚する!!」
クレボンス/DEF400
パンダボーグ/DEF400
「クッ、だがバーサーカーは守備モンスターを効果破壊する効果を持つ、そのままクレボンスに攻撃だ!!」
「っ…」
バーサーカーは持っていた斧でクレボンスをそのまま切り裂いた。しかし相手がサイキック族という謎の種族を使う以上、安心することができない。
「…ターンエンド!!」
荒木
LP1600 手札3枚
ジャンク・バーサーカー/ATK2700
伏せカード無し
―木田のターン―
「俺のターン!!サイコ・コマンダーを召喚!!レベル4のパンダボーグにレベル3のサイコ・コマンダーをチューニング!!
邪悪なる旋律が響くとき 失意の女神が慈悲の力を得る!!」
☆4+☆3=☆7
「シンクロ召喚!!サイコ・ヘルストランサー!!」
サイコ・ヘルストランサー/ATK2400
今度はフィールドには髪の長い女性型サイキックが現れた。その横にはなぜかあのピエロがいた。
「サイコ・ヘルストランサーの効果発動!!墓地に存在するクレボンスを除外して俺のライフを1200ポイント回復する!!」
木田/LP1100→2300
「だが攻撃力はバーサーカーよりも下…いったい何を…」
「ふっ…手札から魔法カード、ミラクルシンクロフュージョンを発動!!」
そのカードなら荒木も知っていた。十代の持つミラクルフュージョンのシンクロモンスター専用のカードだ。
「なっ…ツバキ先輩と同じカード!?」
「知ってるようなら説明は省く、フィールドのシンクロモンスター、サイコ・ヘルストランサーと墓地のサイコ・コマンダーを除外してアルティメットサイキッカーを融合召喚!!」
アルティメットサイキッカー/ATK2900
「バトルフェイズ!!アルティメットサイキッカーでバーサーカーに攻撃だ!!」
「クッ…!!」
荒木/LP1600→1400
「さらにアルティメットサイキッカーは戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分ライフを回復する!!」
木田/LP2300→5000
「ライフが5000…!?」
「そしてアルティメットサイキッカーは効果では破壊されない効果を持つ、貴様はここで終わりだ!!」
木田
LP4000 手札0枚
アルティメットサイキッカー/ATK2900
伏せカードなし
―荒木のターン―
「俺のターン、ドロー!!(クイック…)」
ドローしたカードはクイック・シンクロン。シンクロンと名のついたモンスターの変わりにできる。そして攻撃力2900のモンスターを超えるモンスターも――
「(攻撃力2900で効果破壊されないモンスター。けど…今日の戦争のために新たに手に入れたカードがあれば…!!)カードを伏せてターンエンド!!」
荒木
LP1400 手札3枚
モンスターなし
伏せカード1枚
―木田のターン―
「俺のターン!!ディストラクターを召喚!!効果発動、ライフを1000払って相手の魔法・罠を破壊する!!」
「ッ…!!伏せられてたのはリ・バウンド!!コイツの効果でカードを1枚ドロー!!」
木田/LP5000→4000
「ブラフか、あっけねぇな。バトル、アルティメットサイキッカーで直接攻撃!!死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「まだだ!!相手の直接攻撃宣言時、手札のガガガガードナーを特殊召喚することができる!!」
ガガガガードナー/DEF2000
フィールドに巨大な盾を腕にはめた戦士が現れた。そしてアルティメットサイキッカーの攻撃を受け止めた。
「だが貫通ダメージとディストラクターの攻撃で終わりだ!!」
「ガガガガードナーは手札を捨てることで破壊を無効にする効果を持っている、まだ俺を殺すことはできないぜ…!!」
荒木/LP1400→500
「チッ…だが、アルティメットサイキッカーは貴様の雑魚モンスターでは傷一つ入れることができない!!」
木田
LP4000 手札0枚
アルティメットサイキッカー/ATK2900 ディストラクター/ATK1600
伏せカードなし
―荒木のターン―
「(たしかに手札はこのモンスターのみ、ガードナーだけで勝てる可能性は0に等しい。)けど…!!」
荒木は目をつぶり、デッキの一番上に指をおいた。ひとつ深呼吸をしてあのカードを思い浮かべた。
《あきらめるわけにはいかないんだよ!!とことん足掻いて!相手を倒して!!仲間の道を切り開く!!!そのために足を止めるわけにはいかないんだよ!!》
「俺も…」
《荒木さんは、私の親友ですから!!》
「俺も…!!!」
《私は……荒木さんの足かせになりたくありません》
「俺も負けるわけにはいかないんだ!!ドロー!!」
引いたカードは、自分の思い浮かべた1体のモンスターだった。
「手札からシンクロン・エクスプローラーを召喚!!こいつは墓地のシンクロンと名のついたモンスターを召喚する、戻ってこいクイックシンクロン!!」
シンクロン・エクスプローラー/DEF700
クイック・シンクロン/DEF1400
「そしてフィールドにチューナーモンスターが存在する場合、ブースト・ウォーリアーを特殊召喚する!!」
ブースト・ウォリアー/ATK300→600
「そんな雑魚…たとえジャンク・デストロイヤーを召喚したところで破壊は無理だ!!」
「そんなことわかってら!!(先輩、俺に力を!!)レベル1のブースト・ウォリアー、レベル2のシンクロン・エクスプローラーにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング!!
集いし願いがすべてを滅ぼす死神を生み出す、光さす道となれ!!」
☆1+☆2+☆5=☆8
「シンクロ召喚!!切り裂け、ジャンク・リッパー!!」
フィールドに黒いマントに身を包んだジャンク・ウォリアーが現れた。しかしその顔は死神のようにおぞましいものだった。
ジャンク・リッパー/ATK2300
「攻撃力たったの2300で何ができる!!」
「ジャンク・リッパーの効果発動!!自分フィールドのモンスターをリリースして、そのモンスターの攻撃力分攻撃力を吸収する!!」
フィールドのガードナーが消え、残されていた盾が光の粒子になるとジャンク・リッパーのガントレットに吸収された。
ジャンク・リッパー/ATK2300→3800
「攻撃力がアルティメットサイキッカーを上回っただと!?」
「まだだ!!装備魔法、アサルトアーマーをジャンク・リッパーに装備!!そしてこのカードを破壊することでリッパーはこのターン2度の攻撃をすることができる!!」
「攻撃力3800の2回攻撃!?」
驚いている木田を尻目にジャンク・リッパーは右手のガントレットに力を込めていた。
「バトルだ!!ジャンク・リッパーでディストラクターに攻撃!!一撃粉砕、スクラップ・ブロー!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
木田/LP4000→1800
粉々に砕け散ったアルティメットサイキッカー、そしてその余波がきだに襲い掛かって吹き飛んだ。
「クッ!!だが俺はまだ…!!」
「ジャンク・リッパーの効果発動!!戦闘で破壊したモンスターの守備力分のダメージを与える!!」
ジャンク・リッパー
シンクロモンスター
星8/闇属性/戦士族/ATK2300/DEF1300
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター2体以上
1ターンに1度自分フィールド上のレベル4以下の戦士族モンスター1体をリリースし、
そのモンスターのもともとの攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。
この効果は自分のターンのメインフェイズ1のみ発動できる。
このモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊したとき、
そのモンスターの元々の守備力分のダメージを相手に与える。
「なんだと!?うわああ!!」
木田/LP1800→1200
これで木田のライフがセーフティラインを超えた。残っているジャンク・リッパーの攻撃ダメージと、効果――
「これで終わりだ!!ジャンク・リッパーの2回目の攻撃!!スクラップ・ブロー!!」
「うあああああああああああああああああ!!!!!」
木田/LP1200→300
ジャンク・リッパーの攻撃でアルティメット・サイキッカーが粉々に砕け散った。
「そしてこれで最後だ!!スクラップ・デスサイス!!」
「っこのおおおおおおおおおお!!!!!」
「なっ!?」
ジャンク・リッパーの拳と木田の拳がぶつかりあった。そして、受け止めた。
「ば、馬鹿な…!?モンスターの攻撃を受け止めた!?」
「っ…ぁ…!!(この野郎!!クソ、ちくしょう!!ここは…一旦引いてあの力を…!!!)いいだろう、今は引いてやる!!だが、次は貴様を殺してやる!!あの女のようにな!!」
「…っ…テメェ…!!」
木田はそう言い残して、ジャンク・リッパーを投げ飛ばすと一瞬にして消えた。
―???―
「くそ、くそくそくそくそくそ!!!!!」
アジトに戻ってきた木田はイライラしながらある部屋を目指していた。まさか荒木を殺せず、また自分が敗北するとは思ってなかったからだ。
そして力を得るために危ない橋を渡ろうとしていた。
「待ちなさい」
「っ!」
木田の前に一人の女性が立ちふさがった。それは彼自身の上司でもある女性だった。
「木田、一体この先に何のようですか?」
「お前には関係ねぇ!!あの
そう言って木田は女性の横を通り抜けて目の前の扉を開けようとノブに手をかけた。
「木田」
「あぁ!?」
イライラがマックスに達している木田は邪魔されて冷静になるほどの考えが無かった。
「――あなたはコンダクターに相応しくありません」
「なっ、テメェ…それはどういうことだ!?」
木田はゴスペル、チェルトとともにコンダクターの一人だった。おそらく荒木もそれに気づいていた、だから全員先に行かせたのだ。
「お分かりになりませんでしたか?あなたは『用済み』です」
「ッッッッ!!!!テメェェェェェ!!!」
―ホワイト寮:地下螺旋階段前―
「行け、AOJディサイシブアームズ!!」
「ッ…おい、どうする?そろそろやばくなってきたぞ」
マシンナーズ・ブレードが破壊されて剱都がそう悪態をついていた。タッグ戦と先ほどから攻撃に専念して消耗している剱都・紫苑に防御に徹しているシゲル。
だが3人とももう限界が近かった。相手の数も然ることながらそれ以上に疲労が彼らに立ちふさがっていたのだ。
「ガイア・ヘッド…!!」
「エスクリダオ…もう私すべての融合モンスターを使い切ってしまいました…」
残されてるモンスターは3人のドラゴンぐらいしかいなかった。だが先ほどから攻撃力の高いモンスターがチラホラ見られる。
「…なあ、2人とも。あいつら全員吹っ飛ばした後…たとえば増援とか来た場合対処できるか?」
「あ?そりゃ…少しならな」
「その間に休息をとって回復すれば…」
シゲルは何かを思いついたのか、そう聞いた。2人の答えを聞いてなぜか彼はフィールド魔法をセットした。
「フィールド魔法、sin world展開!!」
「なっ!?」
「いったい何を!?」
「おい、あいつ…」
「アイリス執務官のカードを!?」
シゲルの行動に全員が驚いていた。シゲルはいったい何をしようとしているのか、全く分からなかった。
「エクストラデッキのスピット・シルバー・ドラゴンを除外、来い、sinスピット・シルバー・ドラゴン!!」
フィールドに黒と白のスピットが現れた。響のデュエルディスクから引き抜いておいたのだ。
「ムルミロの効果発動!sinスピット・シルバー・ドラゴンを破壊する!」
「自分で召喚した執務官のカードを自分で…」
「何を考えている」
「シゲル、お前まさか…!!」
「自分フィールドのsinモンスターが破壊されたとき、ライフを半分支払い現れろ…sinトゥルースドラゴン!!」
sinトゥルースドラゴン/ATK5000
「トゥルース・エンド・バースト!!」
「うわああああああああああああ!!!!!」
一体化してないからか、先ほどとは比べて威力は弱いながらも砲撃でディサイシブアームズを破壊した。
さらにその効果で相手のフィールドを一掃した。
確かにこれで相手は壊滅状態まで陥ったが、取りこぼしがまだ何人かいた。
「っあ゛ がっ…!!」
しかしシゲルの体に異変が起こった。まるで体の中で締め付けられるように痛みが走った。
「無茶しやがって…!!紫苑、サポート頼む!!」
「ええ!!」
シゲルを守るように剱都は立ちふさがり、『古の対価』を発動した。
―螺旋階段踊り場―
「はぁっ、はぁ…、はぁ…」
「クッ、イビリチュア・テトラオーグル!!」
螺旋階段にて管理局員と応戦してるジュードと宮乃。しかし数が多すぎる。基本的にタイマン対決が多かった2人にしては多人数戦法が苦手だった。
「はっぁ…雪乃、残ってる儀式モンスターは?」
「5体…いえ、4体。結構きついわね」
破壊されたクーフンリンを墓地に送りながらそう答えた。一方ジュードはジールギガス含めて3体。
「けど…」
「ええ、泣き言は言ってられないわね、儀式召喚!!カオス・ソルジャー!!」
カオス・ソルジャーが近くにいたモンスターに切りかかった。それを見たジュードは同じようにイビリチュア・テトラオーグルでモンスターに攻撃を仕掛けた。
「はっ、こいつで終わりだ。来い、AOJカタストル!!」
「ッ…!!」
すでにデミスやゾークといった闇属性儀式モンスターは全て使用してしまった。残されてるモンスターで対処する事もほぼ不可能だ。
「さあ死ねぇぇ!!」
「リチュア・リバイナー!!っ!」
壁でリチュア・リバイナーを召喚したがカタストルの突進がとまらない。
「雪乃!!」
とっさにジュードは雪乃を抱え横にとんだ。しかしカタストルの走るルート上、雪乃は助かるがジュードは――
ユウ「あっちこっちで戦いが…」
螺旋階段でジュードと雪乃が増援をなんとか塞き止めてるかな。でも他ルートでの増援が剱都・紫苑・シゲルのもとに向かってる。
そして、シゲルはSinトゥルースドラゴンを使用した反動でノックダウン。もともとアジト襲撃時の体のダメージも治ってなかったし
シゲル「無茶しすぎたか…」
紫苑「しすぎです。」
ツバキ「それじゃあ今回のデュエルの中身だけど…」
シゲル「木田って荒木の過去の話で言ってた吉屋を殺した犯人だったよな?」
そう、彼もゲームの参加者。ちなみにこの設定はずっと前からあった
紫苑「それでサイキックなのは…」
デッキのネタがもうなくなってきた
ユウ「なんか荒木さん、シゲルのことを特別視してるというか…」
一時荒木をシゲルとカップリンクするかどうか本気で4日ほど悩んだ
シゲル「うぉい!!」
まあ、自分の作品ではハーレム否定派だからシゲルがハーレムになることは無い
ユウ「じゃああのジャンク・リッパーってモンスターを出す時のあれは?」
なんというか、シゲルのソウル・ブラック・ドラゴンやゲオルディアスのような効果で彼女なりのつながりを感じていたから。
一応荒木はシゲルのことを憧れの先輩としてみている。
次回予告
とうとう斎王のもとまでたどり着いた4人。だが、なんと彼には2つの悪意が潜んでいた。
そのうちのひとつ、『クリア』という悪意と戦うことになったユウ。
「さあ、始めようか、今代の世界の矛盾よ」
クリアの召喚するモンスターに翻弄され、思うように行動することが出来ないユウ。
だがその中にひとつの光を見つけた。
一方管理局と戦ってる仲間達も既に限界が訪れていた。
「…たく、俺も人の事言えないな」
「ふぅん、生きているか」
次回turn77 終戦までの序曲
最強カードは「クリアー・バイス・ドラゴン」