遊戯王GX~ノーバディ・レコード~   作:銀猫

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Turn92 ライト&ダーク

―廃寮・ジュードのターン―

 

「貴方を倒して、全て終わらせます!!」

 

 

仮面の男、十中八九この乗っ取り事件の犯人を前にしてジュードは気合十分でカードをドローした。

 

 

「僕のターン、ヴィジョン・リチュアを捨ててデッキからイビリチュア・ジールギガスを手札に、そしてリチュア・ビーストを召喚!!効果でヴィジョン・リチュアを召喚!!」

 

リチュア・ビースト/ATK1500

 

ヴィジョン・リチュア/DEF500

 

 

「カードを伏せてターンエンド!!」

 

 

ジュード

LP4000 手札4枚

リチュア・ビースト/ATK1500 ヴィジョン・リチュア/DEF500

伏せカード1枚

 

 

―仮面の男のターン―

 

「俺のターン、E-HEROクリヴ・フェザーを召喚」

 

 

クリヴ・フェザー/ATK1000

 

フィールドにバイザーのような物を付け両腕には鋭い鉤爪を装着した巨大な翼を持つモンスターが出現した。しかし問題はそのカテゴリだった。

 

 

「HERO…!?」

 

「グリヴ・フェザーは1ターンに1度、手札のE-HEROを守備表示で召喚することができる、ブラッド・バブルを召喚!!」

 

 

ブラッド・バブル/DEF1200

 

今度は全身が赤い血のような装備のモンスターが現れた。だが、今度もE-HEROと名のついたモンスター。それだけでも十分警戒する要素だった。それに――2体のモンスターは何かに似ているような気がしていた。

 

 

「魔法カード、フェザー・ショットを発動!!このターン、クリヴ・フェザーは2回攻撃することができる!!」

 

「なっ…それはフェザーマン専用の魔法カード、フィールドにフェザーマンは……!!」

 

 

フェザー・ショットの選択されたクリヴ・フェザー、それを見てジュードはその何かに似ているカードがなんなのかわかった。

 

 

「フェザーマン…?」

 

 

そう、クリヴ・フェザーはフェザーマン、ブラッド・バブルはバブルマンに似ているのだ。

ただの偶然にしては似すぎている。

 

 

「その通りだ、クリヴ・フェザーとブラッド・バブルはフェザーマンとバブルマンの未来の姿、HEROだったということを忘れ去られた姿だ。この2体はルール上、フェザーマンとバブルマンとして扱う。クリヴ・フェザーでヴィジョン・リチュアへ攻撃、タロン・テアー!!」

 

「くっ…なに!?」

 

 

ジュード/LP4000→3400

 

 

ヴィジョン・リチュアは守備表示のはずだった。しかし、ダメージがあるこれは――

 

 

「クリヴ・フェザーはモンスターを攻撃した場合、そのレベル×200ポイントのダメージを与える、そしてブラッド・バブルの効果発動!!E-HEROが相手モンスターを破壊したとき、その攻撃力分、相手のモンスターの攻撃力をダウンさせる!!」

 

 

E-HEROクリヴ・フェザー

効果モンスター

星3/風属性/戦士族/ATK1000/DEF1000

このモンスターはルール上「E・HEROフェザーマン」としても扱う

このモンスターは融合召喚の素材にする場合、

「E-HERO」と名のついた融合モンスターの素材にしかできない。

「E-HEROクリヴ・フェザー」の以下の効果をそれぞれ1ターンに1度だけ発動することができる。

・相手フィールドのモンスターを戦闘で破壊した場合、そのレベル×200ポイントのダメージを与える。

・手札のレベル4以下の「E-HERO」を守備表示で召喚することができる。

 

E-HEROブラッド・バブル

星4/水属性/戦士族/ATK800/DEF1200

このモンスターはルール上「E・HEROバブルマン」としても扱う

このモンスターは融合召喚の素材にする場合、

「E-HERO」と名のついた融合モンスターの素材にしかできない。

「E-HEROブラッド・バブル」の以下の効果をそれぞれ1ターンに1度だけ発動することができる。

・自分のフィールドに「E-HERO」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、このカードを手札から捨てることでカードを2枚ドローすることができる。

・自分フィールドの「E-HERO」と名のついたモンスターが相手モンスターを破壊した場合、

そのモンスターの攻撃力と同じ数値相手フィールドのモンスターの攻撃力をダウンさせる。

 

 

リチュア・ビースト/ATK1500→800

 

 

「ッ…!!」

 

「追撃だ、タロン・テアー!!」

 

 

ジュードLP3400→3200

 

 

「カードを伏せ、永続魔法補給部隊を発動、ターンエンド」

 

 

仮面の男

LP4000 手札1枚

クリヴ・フェザー/ATK1000 ブラッド・バブル/DEF1200

伏せカード1枚 補給部隊

 

 

―ジュードのターン―

 

「僕のターン!!(十代さんの持つE・HEROの闇の姿…E-HERO…ほかにも何かあるのかもしれない…)魔法カード、リチュアの儀水鏡を発動!!手札のイビリチュア・プシュケローネをコストにイビリチュア・バキュアジールを召喚!!」

 

 

イビリチュア・バキュアジール/ATK1800

 

 

フィールドに下半身が人間の足で上半身が巨大なウツボのようなモンスターが出現した。

 

「イビリチュア・バキュアジールでクリヴ・フェザーへ攻撃!!」

 

「…………」

 

 

仮面の男/LP4000→3200

 

 

「さらに破壊したモンスターの攻撃力分、ライフを回復する!!」

 

 

イビリチュア・バキュアジール

儀式モンスター

星4/水属性/水族/ATK1800/DEF1500

「リチュア」と名のついた儀式魔法カードにより降臨。

このモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、

そのモンスターのもともとの攻撃力分ライフを回復する。

 

ジュード/LP3200→4200

 

 

「だが、俺のモンスターが破壊されたことで補給部隊の効果、カードを1枚ドローする。さらにリバース罠ヒーロー・シグナルを発動!!フィールドのモンスターが戦闘で破壊された時、デッキ・手札からE・HEROを1体特殊召喚する!!来い、E-HEROフェスト・バースト!!」

 

 

十代や紫苑も使う信号から出現したのはバーストレディや紫苑のレディ・オブ・ファイアに似ているが両腕が自身の炎で焼き爛れてるようなモンスターだった。

 

ルール上別のカード名として扱うカード、例えばジュンコも使用してるハーピィ・レディ1や十代のNEXで召喚されるN達もデッキでもそのカードとして扱われる。

そのため、「E・HERO」専用のカードでも十分に効力を発揮できるのだ。

 

フェスト・バースト/ATK1200

 

「ターンエンド」

 

 

ジュード

LP4200 手札4枚

イビリチュア・バキュアアニア/ATK1800

伏せカード無し

 

 

―仮面の男のターン―

 

「俺のターン…スタンバイフェイズ、フェスト・バーストの効果を発動!フィールドのE-HERO1体につき300ポイントのダメージを与える!」

 

「うわあ!!」

 

E-HEROフェスト・バースト

効果モンスター

星3/炎属性/悪魔族/ATK1200/DEF800

このモンスターはルール上「E・HEROバーストレディ」としても扱う。

このモンスターは融合召喚の素材にする場合、

「E-HERO」と名のついた融合モンスターの素材にしかできない。

「E-HEROフェスト・バースト」の以下の効果をそれぞれ1ターンに1度だけ発動することができる。

・自分のターンのスタンバイフェイズ、このモンスターが表側攻撃表示で存在する場合

フィールドの「E-HERO」と名のつくモンスターの数×300ポイントのダメージを相手に与える。

・手札の「E-HERO」と名のついたモンスターを墓地に送ることで相手に400ポイントのダメージを与える。

 

ジュード/LP4200→3600

 

 

 

「E-HEROグトナス・クレイを召喚」

 

 

グトナス・クレイ/DEF2000

 

 

今度はクレイマンやフォレストマンに似たドロドロしたモンスターが出現した。ジュードはまるで十代や紫苑と戦ってるような感覚に陥っていた。こうも似たモンスター、似た展開をするデュエリストはまずいない。

 

 

「グトナス・クレイは召喚成功時、手札を1枚捨ててデッキからダーク・フュージョンを手札に加える」

 

「ダーク・フュージョン…?」

 

 

E-HEROグトナス・クレイ

効果モンスター

星4/地属性/悪魔族/ATK800/DEF2000

このモンスターはルール上「E・HEROクレイマン」としても扱う。

このモンスターは融合召喚の素材にする場合、

「E-HERO」と名のついた融合モンスターの素材にしかできない。

「E-HEROグトナス・クレイ」の以下の効果をそれぞれ1ターンに1度だけ発動することができる。

・召喚・特殊召喚成功時、手札のカードを1枚墓地に送ることでデッキ・墓地から「ダーク・フュージョン」を

1枚手札に加えることができる

・相手の攻撃宣言時、攻撃対象をこのモンスターに変更することができる。

 

 

聞いたことのないカードだった。名前からすると融合のようだが、通常の融合の方がサポートカードも多いはずだった。

 

 

「魔法カード、ダーク・フュージョンを発動!!フィールドのフェスト・バーストとブラッド・バブルを融合、来い…E-HEROヴェイパー・ヒーラー!」

 

 

ヴェイパー・ヒーラー/ATK1800

 

 

今度は十代が持つスチーム・ヒーラーに似ているがあのモンスターはバブルマン寄りの見た目に対してこのモンスターはバーストレディに似た雰囲気を持つ姿だった。

 

 

「ヴェイパー・ヒーラーの効果を発動、このモンスターの攻撃権を放棄し、相手モンスターを破壊。その後、そのモンスターの攻撃力分だけライフを回復する!!ヴェイパー・ブラスト!!」

 

「なんだって!?」

 

 

E-HEROヴェイパー・ヒーラー

融合モンスター・効果

星5/水属性/悪魔族/攻1800/守1000

「E・HERO バーストレディ」+「E・HERO バブルマン」

このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。

1ターンに1度、相手フィールドのモンスターを選択し、破壊することできる。

破壊したモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。

この効果を発動したターン、このモンスターは攻撃することができない。

 

ヴェイパー・ヒーラーがバキュアジールに対して血のような霧を噴出させるとバキュアジールは苦しそうにもがいて破壊された。

 

 

仮面の男/LP3200→5000

 

 

「ターンエンド」

 

仮面の男

LP5000 手札1枚

ヴェイパー・ヒーラー/ATK1800 グトナス・クレイ/DEF2000

補給部隊

 

 

―ジュードのターン―

 

「僕のターン(伏せカードがない、やるなら今…!!)リチュア・ソウルを召喚!!そして手札からリチュアに伝わりし禁断の秘術を発動!!お互いのフィールドのモンスターをリリースして手札のリチュアを儀式召喚できる!!」

 

「俺のフィールドからもだと…」

 

 

先ほどの儀水鏡のときよりも巨大な魔法陣が出現するとジュードのフィールドの稚魚とHEROになりそこねた悪魔が贄として選出された。

 

 

「そう、ヴェイパー・ヒーラーとグトナス・クレイ、僕のフィールドのリチュア・ソウルをリリース!!イビリチュア・ジールギガスを召喚!!」

 

『むぅ…やはり力が入らぬ…』

 

 

イビリチュア・ジールギガス/ATK3200→1600

 

 

リチュアに伝わりし禁断の秘術はデメリットがあり、儀式召喚したモンスターの攻撃力が半分となりバトルフェイズを行うことができない。だがこれで一気の仮面の男のフィールドを一掃することに成功した。

 

「そして永続魔法、儀水の光映を発動!!自分のフィールドに存在するイビリチュアと名のつくモンスターが効果を発動する際に払うライフコストを0にしてこのカードに儀水カウンターを載せる!!イビリチュア・ジールギガスの効果で、カードをドロー!!引いたのは儀水鏡の反魂術、リチュアモンスターじゃない」

 

 

儀水の光映/C0→1

 

 

「モンスターとカードをセット、ターンエンド」

 

 

ジュード

LP4200 手札0枚

イビリチュア・ジールギガス/ATK1600 伏せモンスター1体

儀水の光映/C1 伏せカード1枚

 

―仮面の男のターン―

 

「俺のターン、魔法カードE-エマージェンシーコールを発動!!デッキよりE-HEROプライシス・スパークを手札に加えてそのまま召喚!!」

 

 

プライシス・スパーク/ATK1600

 

 

名前と攻撃力からすると、スパークマンやボルテックの忘れ去られたモンスターのようだった。

 

 

「プライシス・スパークは召喚に成功すると墓地のE-HEROを手札に加えることができる。俺は墓地のブラッド・バブルを手札に、そしてブラッド・バブルは手札から捨てることでカードを2枚ドローすることができる」

 

 

E-HEROプライシス・スパーク

効果モンスター

星4/光属性/悪魔族/ATK1600/DEF1200

このモンスターはルール上「E・HEROスパークマン」としても扱う。

このモンスターは融合召喚の素材にする場合、

「E-HERO」と名のついた融合モンスターの素材にしかできない。

「E-HEROプライシス・スパーク」の以下の効果をそれぞれ1ターンに1度だけ発動することができる。

・召喚成功時、墓地に存在する「E-HERO」を手札に加えることができる。

・このモンスターが特殊召喚されたとき、除外されている「E-HERO」を1体表側守備表示で特殊召喚することができる。

 

 

 

「魔法カード、ダーク・コーリングを発動!!墓地・手札のモンスターを除外してダーク・フュージョンでしか召喚できないモンスターを融合召喚する!!」

 

「ミラクル・フュージョンのE-HERO版…(さっきのはスチーム・ヒーラーと同じステータスだった…つまり、E-HEROはE・HEROと同じステータスを持つということだ…墓地にあるモンスターで考えられるのは…十代さんの持つ究極のE・HEROエリクシーラー…!!)」

 

 

フェザーマン、バーストレディ、クレイマン、バブルマンを素材とする大型の融合モンスターだ。現にエリクシーラーを召喚するにしてもミラクルフュージョンを使用しないとアド損が激しい。

 

 

「――と思っていのだろう?」

 

「なに?」

 

「俺は墓地に存在するE-HEROクリヴ・フェザーとフェスト・バーストを除外!!来い、獰猛なる煉獄の翼、E-HEROインフェルノ・ウィング!!」

 

インフェルノ・ウィング/ATK2100

 

素材、ステータス、名前からすると十代のフェイバリットモンスターであるフレイム・ウィングマンのようだ。確か、フレイム・ウィングマンの方はバーンダメージを与える――

 

 

「装備魔法、スパークガンをプライシス・スパークに装備、そして効果でイビリチュア・ジールギガスを守備表示にしてもらおう」

 

「………?」

 

 

ジールギガス/ATK1600→DEF0

 

 

なぜわざわざジールギガスを守備にしたのか。十分攻撃力ではインフェルノ・ウィングの方が高いから守備にする必用は――

 

 

「バトル、インフェルノ・ウィングでイビリチュア・ジールギガスへ攻撃、インフェルノ・ブラスト!!」

 

「――――やばっ!!リバース罠、儀水鏡の反魂術を発動!!ジールギガスをデッキに戻して墓地のシャドウ・リチュアとリチュア・ビーストを手札に戻す!!」

 

「…なら、攻撃対象をその守備モンスターに変更する」

 

 

インフェルノ・ウィングは消えたジールギガスを気にすることもなく、そのまま伏せモンスターへと攻撃を与えた。

 

 

「くっ…うわああああああああああ!!!」

 

 

ジュード/LP4200→3900→2100

 

 

そう、十代のフレイム・ウィングマンは戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える効果があった。それは墓地の攻撃力を参照し、仮にインフェルノ・ウィングに同じような効果があった場合――

 

 

「よく躱せたな…インフェルノ・ウィングは戦闘で破壊したモンスターの攻撃力、または守備力の高い方のダメージをお前に当たる効果と貫通能力が備わっていた」

 

「ッ……ジールの攻撃力は元々3200…あのまま攻撃してたら3700のダメージのはずなのにわざわざ守備に変えたとしたら守備力が0になってる利点は…貫通…!!」

 

 

仮に攻撃を通していたら貫通ダメージ2100とバーンダメージ3200でジュードのライフは0となっていた。

 

 

 

「セットモンスターのリチュア・エリアルの効果発動!!デッキからリチュアモンスターを手札に加える、再びジールギガスを手札に!!」

 

「だが、貴様に壁となるモンスターはいない。プライシス・スパークでダイレクトアタック!!プライシス・ウェーブ!!」

 

 

プライシス・スパークは持っていたスパークガンでジュードを打ち抜いた。

 

 

「くっ…」

 

 

ジュード/LP2100→500

 

 

「運良く生き延びたか。ターンエンドだ」

 

 

仮面の男

LP5000 手札1枚

インフェルノ・ウィング/ATK2100 プライシス・スパーク/ATK1600

スパークガン/C2 補給部隊

 

 

「ジュード…」

 

 

出入口付近、戦いを見守っていたのは保健室から消えた吹雪だった。この場所は吹雪自身も関連のあるところだ。彼がダークネスの世界へと足を踏み入れ、そして雪乃の兄である優介が今も行方不明となった現場だ。

 

そう、あの時Plutoに襲われた時に感じていた嫌な感じの気配の中に僅かながらダークネスの力を感じたのだ。それにいまジュードの相手をしてる黒幕の姿にも激しい嫌悪感を抱く。

 

 

「…ダークネス……」

 

 

それは、ダークネスの力に囚われて十代と戦った時の『自分』そのものだったからだ。

 

 

 

 

―廃寮前―

 

廃寮前で吸血鬼カミューラと対峙している万丈目。

過去に汚い手を使ったとは言えクロノス教諭、そしてカイザーを破る実力を持っているのだ。

 

 

 

―カミューラのターン―

 

「私のターン!!カードを伏せてヴァンパイア・バッツを召喚!!」

 

ヴァンパイア・バッツ/ATK1200→1400

 

 

過去のカミューラのデュエル全てに登場したヴァンパイアのパワーパンプモンスターだ。その厄介さは万丈目も重巡承知していた。

 

 

「カードを伏せ、ターンエンド」

 

 

カミューラ

LP4000 手札4枚

ヴァンパイア・バッツ/ATK1400

伏せカード1枚

 

 

―万丈目のターン―

 

 

 

「俺のターン…仮面竜を守備表示で召喚!!」

 

 

仮面竜/DEF1100

 

 

「ターンエンドだ」

 

 

万丈目

LP4000 手札5枚

仮面竜/DEF1100

伏せカードなし

 

 

 

出だしとしては万丈目にしては静かな始まりだった。彼なら序盤から攻めて一気に流れを作る戦法を取るのが得意だった。逆に守りから手を付けるなんていうのも珍しい。

 

―カミューラのターン―

 

 

「私のターン、手札抹殺を発動!!お互いに手札を全て捨てる!!」

 

「…………」

 

 

カミューラのデッキはアンデットデッキ。墓地から特殊召喚するカードや墓地を対象とするカードが多い。

 

 

「魔法カード、生者の書-禁断の呪術を発動!!あなたの墓地のヘル・バーナーを除外して私の墓地のヴァンパイア・ロードを召喚!!」

 

 

ヴァンパイア・ロード/ATK2000→2200

 

 

カミューラのフィールドに彼女のフェイバリットでありエースであるモンスターが召喚されたが、どうも様子がおかしい。どことなく意気消沈という感じのヴァンパイア・ロード――そういえば、それにはカミューラの弟の魂が封じ込められていると聞いたことがあった。

 

 

 

「ヴァンパイア・ロード…カミューラに何があった!!」

 

『………………』

 

 

俯き、万丈目を見ないヴァンパイア・ロードだが、その口は動いていた。あ段の口を2回、う段の口を1回、再びあ段を1回、え段をした後あ段で動かした。

 

 

「………(あ・や・つ・ら・れ・た…か?…そうか、プラネットか!!)」

 

「そして手札からゾンビ・マスターを召喚!!効果で手札のヴァンパイア・クロイツをコストに墓地の不死のワーウルフを召喚!!」

 

 

ゾンビ・マスター/ATK1800→2000

 

不死のワーウルフ/ATK1200→1400

 

 

「さあ、バトルよ!!不死のワーウルフで仮面竜へ攻撃、ハウリング・スラッシュ!!」

 

「クッ…!!(あいつがプラネットモンスターに操られてるとしたら、おそらくそれを破壊すれば…!!」

 

 

不死のワーウルフと仮面竜の攻撃力は同じ、だが両方共新たなモンスターを召喚する効果がある。しかし不死のワーウルフはパワーアップするのだ。

 

 

「効果で再び現れよ、不死のワーウルフ!!」

 

「仮面竜の効果発動!!仮面竜を守備表示で召喚!!」

 

 

不死のワーウルフ/ATK1400→1900

 

仮面竜/DEF1100

 

 

「不死のワーウルフよ、再び仮面竜を切り裂け!!」

 

「ッ…3体目の仮面竜を守備表示で召喚!!」

 

 

仮面竜/DEF1100

 

 

これで仮面竜はデッキにもう残ってない。すると仮面竜にまとわりつく様にバンパイア・バッツが群がってきた。

 

 

「ヴァンパイア・バッツの攻撃、ブラッディ・スパイラル!!」

 

「仮面竜の効果!!デッキからアームド・ドラゴンLv3を召喚!!」

 

 

アームド・ドラゴンLv3/DEF700

 

 

「ゾンビ・マスターでアームド・ドラゴンを攻撃!!」

 

「ッ…!!」

 

 

これで万丈目のフィールドがガラ空きとなった。そして残るは――

 

 

「ヴァンパイア・ロードで直接攻撃!!暗黒の使徒!!」

 

「くっ…!!」

 

 

万丈目/LP4000→1800

 

無数のコウモリとなったヴァンパイア・ロードの攻撃をくらって万丈目のライフが一気に半分削られてしまった。

 

しかもヴァンパイア・ロードには効果があった。

 

 

「ヴァンパイア・ロードの効果を発動!!相手に戦闘ダメージを与えたとき相手は私の宣言したカードをデッキから墓地に送る。魔法カードを墓地に送ってもらうわ」

 

「…ククク…!!」

 

 

普通なら魔法カードは使い捨てで使われるため、墓地にあっても再利用する手段が少ない。それを考慮してのカミューラの判断は正しいはずだった。

 

 

「俺はデッキからおジャマジックを墓地に送る!!コイツの効果でデッキから雑魚を3体手札に加える!!」

 

「っ…そのカードがあったか…だが、そんなモンスターがいたところで現状をひっくり返せないわ、ターンエンド!!」

 

 

カミューラ

LP4000 手札1枚

ヴァンパイア・ロード/ATK2200 不死のワーウルフ/ATK1900 ヴァンパイア・バッツ/ATK1400 ゾンビ・マスター/ATK2000

伏せカード1枚

 

 

―万条目のターン―

 

 

「俺のターン!!(来た…!)」

 

「……?」

 

 

この時、カミューラは万丈目のフィールドに謎のドラゴンが現れたように見えた。左右非対称でありながらスピット・シルバーやソウル・ブラックと言った精霊のドラゴンのような力を持ったような。だが目をこするとその姿は消えてしまった。

 

 

「魔法カード、デスペラード・マネージャーを発動!!カードを1枚ドローし、その後3枚のカードをデッキの一番上へ戻す!!」

 

「何をするかと思えば、そんなデメリットカードを使って勝負を捨てたのかしら?」

 

 

「戯れことはこれを見言うんだな、魔の試着部屋を発動!!ライフを800ポイント払い、デッキの上のカードを4枚めくってその中のレベル3以下の通常モンスターを特殊召喚する!!」

 

 

万丈目/LP1800→1000

 

・おジャマイエロー

 

・おジャマブラック

 

・おジャマグリーン

 

・平行逆転世界(パラレル・リバース・ワールド)

 

 

おジャマイエロー/DEF1000

 

おジャマブラック/DEF1000

 

おジャマグリーン/DEF1000

 

 

フィールドに万丈目のデッキの精霊である3体のモンスターが並んだ。しかしユウ達の持つ精霊と違ってお調子者で弱気な3人組はフィールドに出現するとガタガタ震えだした。

 

 

『あ、あにき~!』

 

『あんな怖いモンスター並んでるのに』

 

『俺たちを呼んでどうする気なのさ~!!』

 

 

「ふん、雑魚モンスターを呼び出して壁にでもするつもりか?」

 

「いいや、こいつらは俺のデッキの逆転の手だ!!速攻魔法、銀龍の咆哮を発動!!墓地の通常ドラゴンを特殊召喚する、ラブラドライドラゴンを特殊召喚!!」

 

ラブラドライドラゴン/DEF24000

 

 

「そして手札のこのモンスターはフィールドにレベル2以下の通常モンスターが存在する場合、リリースなしで召喚することができる、アノーサイトドラゴン!!」

 

 

アノーサイトドラゴン/DEF1200

 

 

今度はレベル6のドラゴンが2体フィールドに並んだ。しかしどれも攻撃力ではカミューラのモンスターに劣っており、4体はただの通常モンスターなのだ。

 

 

「アノーサイトドラゴンの効果!!自分フィールドのレベル2以下の通常モンスター1体をチューナーモンスターとして扱うことができる!!」

 

「チューナー…!?まさか、シンクロ召喚を!?」

 

 

アノーサイトドラゴン

効果モンスター

星6/闇属性/ドラゴン族/ATK1600/DEF1200

このモンスターはこのカード以外の効果で特殊召喚することができない。

自分フィールドにレベル2以下のチューナーモンスターが存在する場合

リリース無しで召喚することができる。

召喚成功時、自分フィールドの攻撃力500以下・レベル2以下の通常モンスター1体を選択し

選択したモンスターはこのターンの終了時までチューナーとして扱うことができる。

このモンスターはシンクロ召喚の素材とする場合、

このカードの効果でチューナーとなったモンスター以外を素材にすることができない。

 

 

「そうだ!これで俺はおジャマブラックをチューナーとして扱い、レベル6のアノーサイトドラゴンにレベル2のチューナーとなったおジャマブラックを、レベル2のおジャマグリーンにレベル6のラブラドライドラゴンをチューニングだ!!」

 

「2体一気に…!!?」

 

 

☆6 + ☆2 = ☆8

 

☆2 + ☆6 = ☆8

 

 

「来い、俺の新たな力よ!!ライトエンド・ドラゴン!!ダークエンド・ドラゴン!!」

 

 

ライトエンド・ドラゴン/ATK2600

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK2600

 

 

フィールドに、正に表裏の姿とも言える光と闇のドラゴンが出現した。その姿はまるでスピットとソウルのような双璧をしており、まさに圧巻だった。

 

 

『おぉ!兄弟がかっこいい姿に!』

 

「バトルフェイズだ、ダーク・エンド・ドラゴンでまずはその厄介なゾンビ・マスターへ攻撃!!ダーク・フォッグ!!」

 

「クッ…!!」

 

 

カミューラ/LP4000→3200

 

 

「そしてライトエンド・ドラゴンでヴァンパイア・ロードに攻撃!!この瞬間、効果発動だ!!攻守を500ポイントダウンさせることで戦闘を行う相手モンスターを1500ポイントダウンさせる、ライト・イクスパンション!!」

 

 

ライトエンド・ドラゴン/ATK2600→2100

 

 

ヴァンパイア・ロード/ATK2200→700

 

 

「攻撃力がたったの700だと!?」

 

「行け、シャイニングサプリメイション!!」

 

 

「ぐっ…うあああああああああああ!!!!」

 

 

カミューラ/LP3200→1800

 

 

一気にダメージを喰らい、フィールドの盤面の流れも変わった。だが、これまでの万丈目にはここまでのテクニックはなかったはずだ。

 

 

「メインフェイズ2に移行し、ダークエンド・ドラゴンの効果を発動。ライトエンドと同じく攻守を500ポイントダウンさせて相手のモンスターを墓地に送る、効果でヴァンパイア・バッツを墓地へ送る!!ダーク・イヴァポレイション!!」

 

「なっ…!!(墓地に送る効果…これでは蘇生効果が…!!)」

 

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK2600→2100

 

 

「カードを伏せ、これでターンエンドだ」

 

万丈目

LP1000 手札2枚

ダークエンド・ドラゴン/ATK2100 ライトエンド・ドラゴン/ATK2100 おジャマイエロー/DEF1000

伏せカード1枚

 

―カミューラのターン―

 

 

「私のターン!!墓地に存在するヴァンパイア・クロイツの効果を発動!!手札のアンデットモンスターを2体特殊召喚する!!酒呑童子を2体特殊召喚!!」

 

 

ヴァンパイア・クロイツ

効果モンスター

星11/闇属性/アンデット族/ATK2800/DEF2700

自分フィールドにアンデット族モンスターが存在し、

相手モンスターが3体以上存在する場合このモンスターを墓地から除外することで発動することができる。

自分の手札のレベル5以下のアンデット族モンスターを2体特殊召喚することができる。

このモンスターが除外されたとき、デッキのアンデット族モンスターを1体墓地に送ることができる。

 

酒呑童子/DEF800

 

酒呑童子/DEF800

 

今度は日本の妖怪として有名なモンスターが並んだ。だが、これでは万城目の猛攻に耐えられずに敗北するのが目に見えていた。

 

 

「ヴァンパイア・クロイツの効果、除外されたときデッキの馬頭鬼を墓地へ、酒呑童子の効果を発動!!墓地のヴァンパイア・バッツと不死のワーウルフを除外してカードを1枚ドロー!!さらにもう一体の酒呑童子の効果!!ゾンビ・マスターとヴァンパイア・ロードを除外してドロー――――!!」

 

「!(目つきが変わった!?)」

 

 

「私はフィールドの酒呑童子2体、不死のワーウルフをリリース!!来い、『我』が真の姿!!The tripping MERCURY!!」

 

 

The tripping MERCURY/ATK2000

 

フィールドの3体のモンスターが生贄に捧げられるとまるで魔導師のような影霊衣のモンスターが出現した。だが、それは明らかにアンデットモンスターではない。そして――

 

 

「…素が出たぞ、プラネットモンスター!!」

 

「おや、これは失礼。お美しい方に憑くのは楽しかったのもですから」

 

 

口調は紳士だが、言ってる内容は下衆に明らかに万丈目の表情は怪訝になっている。

 

 

 

「我はリリースに使用したモンスターの数だけ効果を得る!!3体をリリースした場合、このモンスターが表側表示で存在する限り相手モンスターの元々の攻守が0となりすべて攻撃表示となる!!」

 

ライトエンド・ドラゴン/ATK2100→0

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK2100→0

 

おジャマイエロー/DEF1000→ATK0

 

 

「では幕引きと行きますか、The tripping MERCURYでダークエンド・ドラゴンへ攻撃!!」

 

「終わりにはまだ早いぞ!!リバース罠、平行逆転世界を発動!!俺のフィールドの元々の攻撃力よりも攻撃力が低いモンスターが戦闘を行うとき手札を捨てることでもともとの攻撃力に戻り、さらに下がってた数値分攻撃力をアップさせる!!」

 

 

平行逆転世界

通常罠

自分フィールドの元々の攻撃力・守備力よりも低いモンスターが戦闘を行う場合

手札を1枚捨てることで発動することができる。

そのモンスターの攻撃力・守備力を元々の数値に戻し、

下がっていた数値分攻撃力・守備力をアップさせる。

このカードを発動したバトルで相手モンスターを破壊できず、

自分が戦闘ダメージを受けたときライフを500ポイント回復する。

 

「なっ…!?」

 

「効果で、手札のアームド・ドラゴンLv7をコストにダークエンドの攻撃力を元々の2600、さらに下がっていた数値分アップし5200となる!!」

 

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK0→2600→5200

 

 

本来なら効果を使い切ってアタッカーよりも攻撃力が下がった時に使うカードなのだろうが、最大値をたたき出せたことで攻撃が通れば万丈目の勝ちだ。

 

「リバース罠、奇策を発動!!手札のヴァンパイア・ジェネシスを墓地に送り、ダークエンド・ドラゴンの攻撃力を3000ポイントダウンさせる!!さらに墓地のヴァンパイア・ブラッドの効果を発動!!このモンスターを除外することで自分のモンスターの攻撃力を墓地のアンデット1体につき100ポイントアップさせる!!墓地には5体、よって500ポイントアップ!!」

 

 

ヴァンパイア・ブラッド

通常魔法(制限)

自分のデッキからレベル4以下のアンデット族モンスターを手札に加える。

墓地のカードを除外することで自分フィールドのモンスターを選択し、

墓地に存在するアンデット族モンスター1体につき攻撃力を100ポイントアップさせる。

この効果は自分の墓地にアンデット族モンスターしか存在しない時のみ発動することができる。

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK5200→2200

 

The tripping MERCURY/ATK2000→2500

 

 

再びThe tripping MERCURYの方が攻撃力がアップしたがさきほどと違い致死レベルにまでは達してない。

 

「くっ…!!」

 

万丈目/LP1000→700

 

 

「だが、平行逆転世界の効果でダメージを受けたとき500ポイント回復する!!」

 

 

万丈目/LP700→1200

 

「…案外しぶといんですね、ターンエンド」

 

 

MERCURY

LP1800 手札0枚

The tripping MERCURY/ATK2500→2000

伏せカード無し

 

 

―万丈目のターン―

 

「俺のターン!!魔法カード、壺の中の魔道書を発動!!お互いにカードを3枚ドローする!!カードを伏せて死者蘇生を発動!!墓地のダークエンド・ドラゴンを特殊召喚する!!」

 

 

ダークエンド・ドラゴン/ATK2600→0

 

 

フィールドに再び闇のドラゴンが出現するもThe tripping MERCURYの効果で攻撃力が消滅してしまった。これでは効果を発動することもできず、守備にもできない。

 

 

「何もできないモンスターを呼び出して何をするつもりだ?」

 

「俺は手札から光と闇の調和を発動!!フィールドにダークエンド・ドラゴンとライトエンド・ドラゴンが存在する場合、自分のモンスターをリリースすることでデッキから光と闇の竜を手札に加えることができる!!さらにこのターン、光と闇の竜は相手のカード効果を受け付けない!!」

 

 

光と闇の調和

通常魔法

自分のフィールドに「ダークエンド・ドラゴン」と「ライトエンド・ドラゴン」が

表側表示で存在する場合、自分のフィールドのモンスターをリリースすることで発動することができる。

自分のデッキから「光と闇の竜」を手札に加える。

また、このカードが発動したターン、自分の「光と闇の竜」は相手モンスターの効果を受け付けず、

効果が無効になる。

 

 

「行くぞ、雑魚!!」

 

『あうぅ~ん、ひどぅい~!』

 

 

おジャマイエローがコストでリリースされて万丈目のデッキから1枚のカードが手札に加わった。

 

 

「そしてフィールドの2体の龍をリリース!!来い、俺の新たな決意!!光と闇の竜!!」

 

 

フィールドにダークエンド・ドラゴンとライトエンド・ドラゴンを合わさったようなドラゴンが出現した。

 

光と闇の竜/ATK2800

 

 

 

そしてその姿はMERCURYが幻覚として見たモンスターそのものだった。精霊かと思ったがそれに近い、例えばカミューラの墓地に存在するヴァンパイア・ロードのような力があった。

 

 

「バトルフェイズだ、光と闇の竜でThe tripping MERCURYに攻撃!!シャイニングブレス!!」

 

「ッ…墓地のヴァンパイア・ガードナーの効果を発動!!このモンスターを除外することでモンスターの破壊を無効にする!!」

 

 

巨大な盾を持ったヴァンパイアが光と闇の竜からThe tripping MERCURYを守った。しかし戦闘ダメージは発生する。

 

 

MERCURY/LP1800→1000

 

 

「耐えられたか…ターンエンド!!」

 

 

万丈目

LP1200 手札1枚

光と闇の竜/ATK2800→0

伏せカード1枚

 

 

―MERCURYのターン―

 

 

「我のターン!!(おそらくあのカードは3枚目の平行逆転世界…手札コストはちょうど1枚…どうにかして…待てよ…)ククク…!!生者の書を発動!!お前の墓地のダークエンドを除外して墓地のヴァンパイア・バッツを召喚、そして二重魔法発動!!」

 

 

ヴァンパイア・バッツ/ATK1200→1400

 

「(二重魔法…手札の魔法をコストに俺の墓地の魔法カードを使うカード…何をする…?)」

 

「効果で手札のおろかな埋葬をコストにお前の墓地の無情の抹殺を発動!!ヴァンパイア・バッツを生贄にお前の手札を捨てさせる!!」

 

「ッ…」

 

 

捨てたカードは相手がカードをドローすることで墓地のレベルモンスターを呼び出すレベル調整だ。墓地にはLvが存在するがLv3は今現在意味を持たないしLv7は蘇生制限に引っかかるためそれはできないカードだ。

 

 

「これでお前は平行逆転世界を発動できない!!そしてレインボー・ヴェールを我に装備、これで貴様のモンスターがどんな効果を持っていようが終わりだ!!バトル、我で光と闇の竜へ攻撃!!」

 

 

 

 

 

攻撃をするThe tripping MERCURY。だが、万丈目はひとつ大きなため息をついた。それは相手のプレミだった。最初の手札抹殺で捨てたカードはヘル・バーナーとラブラドライドラゴン、そしてV-タイガージェット、無情の抹殺と――

 

 

「今のプレイング、カミューラなら俺は負けていた」

 

「…なに?」

 

 

万丈目が手札抹殺で送った最後のカードはフィールドの全てのモンスターを破壊するブラック・ホールだった。

 

 

おろかな埋葬の効果でカミューラのデッキにある闇より出てし絶望を墓地に送り生者の書でヴァンパイア・バッツを蘇生してライトエンド・ドラゴンを除外。そのあと二重魔法でレインボー・ヴェールをコストにブラック・ホールを発動すればフィールドには破壊体制があるヴァンパイア・バッツのみ残る。

 

そして馬頭鬼の効果で闇より出てし絶望を召喚して万丈目の光と闇の竜の効果で召喚したモンスターを攻撃すればそこで決着がついていた。

 

 

 

「だが、お前はそれをしなかった。それは簡単だ…お前自身が破壊されるのを躊躇ったからな!!」

 

「くっ…」

 

 

そう、プラネットモンスターは破壊されると消滅する。そのため、自爆するとそれで体の所有権がカミューラへと戻るのだ。だから伏せカードが敗北する可能性が一番高い『平行逆転世界である』という仮定で戦うしかなかった。

 

 

 

「だが、その妥協が貴様の敗北だ!!リバース罠、闇よりの罠!!」

 

「そのカードは…」

 

 

万丈目/LP1200→200

 

 

それは以前、万丈目が使われたことのあるカードの亜種だった。ユウにアンティを持ちかけてそれが彼の逆鱗に触れて初めて異次元デッキの――――いや、あれはやめておこう。

 

そう万丈目は自分のトラウマを思い起こさせるのをやめてカードの処理へと入った。

 

 

「俺のライフが3000以下の時、ライフを1000払うことで墓地の通常罠の効果を発動することができる、選択するのは平行逆転世界!!」

 

「だが貴様の手札は0枚、平行逆転世界を発動するコストが存在しないはずだ」

 

 

たしかに平行逆転世界を『発動』するためのコストは万丈目は持ち合わせていない。だがしかし、あの時ユウが発動した本気の罠にそんなものは必要なかった。

 

 

「闇よりの罠がコピーするのは効果のみ、発動コストは無視される!!」

 

「なに!?」

 

 

「そして平行逆転世界の効果…光と闇の竜の攻撃力を元々の2800へと戻し、さらに下がっていた数値分、さらに2800ポイントアップする!!」

 

 

光と闇の竜/ATK0→2800→5600

 

 

「こ…こう…攻撃力…5600…だと…!?」

 

 

「貴様の敗因はただ一つ、他者の体を乗っ取ったことだけだ!!光と闇の竜、その下賤なモンスターを葬りされ!!ダークバプティズム!!」

 

 

「うああああああああああああ!!!」

 

 

MERCURY/LP1000→0

 

 

光と闇の竜による闇の攻撃によってThe tripping MERCURYが破壊され、超過ダメージ3600によりMERCURYが破壊されそして糸が切れたかのようにカミューラが倒れた。

 

 

 

「……これが、俺の新しい力か…」

 

 

―前日―

 

 

「アームドパニッシャー!!」

 

「きゃあああああ!!!」

 

 

 

参加者を次々と倒す万丈目。だが勝ったというのにその顔は晴れなかった。理由は自分の求めるような戦いができてないからだ。いや、そもそもそれがどんなのかすら忘れているようだった。

 

光の結社に入る前の十代との代表対抗デュエル、兄たちに初めて歯向かったハンデデュエル。

あの時の昂ぶりがない、それにむしゃくしゃしていたのだ。

 

 

「…ちっ…」

 

 

「随分とご機嫌斜めだな」

 

 

次の相手を探す万丈目の前に現れたのは釼都だった。数日前に出会ってから気にしていたが、その理由をなんとなく察した彼は万丈目の目の前にあえて現れたのだ。

 

 

「…なんのようだ」

 

「テメェがどこかのバカにそっくりだからな。ちょっと遊びたくなった」

 

 

釼都の挑発に今の万丈目は聞き流すなんて無理に近かった。普段の彼ならそれを聞き流しているのだが、虫の居所が悪かったというべきだった。

 

 

そして――

 

 

「行け、マシンナーズ・フォース!!」

 

 

惨敗だった。釼都の使ったデッキはシンクロが入ってない昔の状態だった、それなのにもかかわらず万丈目は負けたのだ。

 

 

「ッ……クソッ…!!」

 

「…はぁ、お前な…なんで勝てないと思う?」

 

「……知るか…そんなの……」

 

 

「簡単だ、お前…何も変わってないんだよ。俺たち全員が自分のデッキを常に最高なものにするためにいろいろな試行錯誤を繰り返してるんだ。ああ見えてシゲルもソウルをデッキから抜いて戦う戦術を組み立ててたしな」

 

 

それに関しては万丈目は驚いていた。世界の矛盾の5人はそれぞれ持っている精霊の龍に頼ってる節があった。それこそアクセルシンクロなんて持っているユウやシゲルは特にだ。

2人のドラゴンを完全に封じ込めば勝てるのではないかと思っていたこともあった。

 

 

「おジャマ、アームドドラゴン、VWXYZ…シナジーが少ないその組み合わせでお前も頑張ってると思ってる。けどな、それも限界があるんだ、ときには共に戦った仲間を置いて変わらなきゃならない…」

 

「………」

 

「…ま、話変わるけどな…ペガサス会長が作ったカードで精霊が宿ったカードがある。が…どうも俺たちに馴染まないんだ。で、荒木に聞いたら異世界のお前が使ってたカードだって言うからな。どうするかはお前次第だ」

 

 

 

そして釼都に渡されたのはライトエンド・ドラゴンとダークエンド・ドラゴン、そして光と闇の竜だった。そのカードを万丈目は見たことがないはずなのに何故か懐かしいと思った。

 

 

「…三沢からチューナー借りるか」

 

 

まさかそのままエドと行動して突発的に戦うことになるとは思ってなかったが、なぜかこの3枚のカードが身に馴染むような気がした。そして倒れたカミューラを木にもたれかかせるとディスクから取った3枚のカードを見た。

 

 

 

「…これからよろしく頼むぞ、3体とも」

 

 

反応するかのように、カードが光った気がした。




ユウ「今回は2つあるみたいだけど、ジュードの方は終わったの?」
いや、次回後編部分をやります。今回万丈目が入ってきた理由は、まあ次回判明しますね。

そしてデュエル。最初は万丈目たちの方を説明するね。

釼都「やっぱ最初はあのシンクロモンスターたちだな」
あれは漫画版GXでも万丈目が使用していた効果モンスター。だけどOCGでなぜかシンクロモンスターとなったカードです。
ライトエンドはともかく、ダークエンドは素材に困りました。
ツバキ「あ、オジャマもWVXYZも光属性だからね」
一応、闇属性もなんやかんやで増やしています。
ちなみにシンクロ素材に『通常』と『ドラゴン族』とのシナジーでラブラドライドラゴンを入れてますが、名前の由来が鉱石だというのをステータス確認で初めて知った…三沢の時に使えばよかったと後悔してる。
シゲル「じゃあ、万丈目が三沢から借りたのはそれが理由か?」
そう、名前的に考えて十分ありえそうだから。これ以上無駄にオリカを作りたくないから代用できたりカテゴリーに属しないカードは入れていこうと思ってる。ちなみに今回のヴァンパイア・ガードナーはシールド・ウォリアーのアンデット版だと思ってください。

紫苑「それで、カミューラは操られていたと?」
というよりも体を乗っ取られていたね。それが敗因でもある。
釼都「まあ、たしかにあの時のMERCURYの戦法でも十分かもしれないが確実なのは万丈目の方だな」


そして次はジュードの方の戦い
ユウ「ってか、E-HEROって…」
原作では闇落ちした十代の使用カード。だけど前の話で言ったようにユベル編では闇落ちすることはないかもしれないから出した。ちなみにあと2つほど理由があるんだけどそれは2話あとで
ツバキ「2話も?」
早めに行っておくと『Turn94』でジェネックス編は終わりです。その次に幕間を挟むかもしれないけどオリジナルの章へと入ります。

釼都「原作にはあのE・HEROとして扱うモンスターはいないよな?」
一応設定上はマリシャス・エッジはエッジマンのもうひとつの姿という設定がある。それならと思って下級でも作ってみたらまあ、強くなった。
紫苑「融合素材はE-HEROのみですか…」
E・HEROと差別化するためにね。これで闇落ちしてないE・HEROを出せるのはおかしいかなって。

さて、今回の話はここまでですけどいくつかお知らせが
シゲル「なんだ?」
『Turn95』で他作者様で以前ツバキとのコラボ話を作ってくださったサイレント=フリート様の沈黙の使者とコラボを行います。
ツバキ「連斗くんたちと?」
釼都「番外編でやるのか?」
いえ、ガッツリと本編の話として組み込みます。既にオファーを送ってデッキレシピも頂いたので今現在作成中です。
ちなみに以前で少しだけでた『因幡之白兎のぬいぐるみ』はこの時の登場したアイテムです。

それと上記の『Turn95』もしくはそれから数話したら更新速度が一気に遅れる可能性があります。
ユウ「どうして?」
完全オリジナルだからね。ちゃんとした流れやその章でのキャラの動き…今回はほぼ行き当たりばったりでやったけどしっかりと組みたいからプロットを全話分つくろうと思ってるから時間がかかりそう。
紫苑「結構大掛かりですね」
この作品一番のフラグ回収をやろうとしてるからね。下手なことして台無しにしたくないの…

あともう一つが上とは別に少し考えたことがあるんだけど…
ツバキ「どうしたの?」
実は、シゲルや釼都、紫苑の主人公番外編をつくろうかと思ってるんだ。
シゲル「俺たちの?」
紫苑は他サイトで放置してるZEXALとのIFストーリーを、シゲルは自身の出生の秘密的なもの、釼都もひとつやりたいものがある。
釼都「なんかそれぞれヤバそうなないような気がするんだが…」
もちろん本編に関わるし、それに日常編や裏側の話をアザー・レコードでやろうと思ってる。
シゲル「……ああ、あったな。そんなの」

まあ、これらは息抜きでやろうと思ってるから更新は不定期だけど本編には関わる話になると思う。ぼちぼちやっていこうと思ってるから覚えておいてください。

あとがきの文字数がもうやばくなってきた…


次回、Turn93 イービルの力 忘れられた姿
最強カードは「E-HERO ダークネス・ドラゴニュート」
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