偽エミヤの英雄譚   作:妄想男

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3話

 

身体強化の魔術を完全に取得した後、俺はクラスメート達が身体強化の授業を

受けている間に全身の身体強化、および現存する魔術・魔法を俺だけが

クラスメート達よりも先に特別な教室で学ぶことになった。

理由はC~Bランク相当の魔力を持つ才能豊かな彼等の向上心を阻害する可能性

があるからと言うのと、世界最強のブレイザーになりうる俺に更なる英才教育

を施したいからだろう。

 

しかし、その英才教育も一年ほどで終了してしまった。

何故ならもう、教師たちは俺に教えることがなくなってしまったのだ。

 

俺の考えた理想のエミヤはランスロットの如く、あらゆる宝具の担い手となり、

身長の問題はあるが、手足のように扱う

そして魔術はメディアの如く高速で詠唱し、魔術を行使する。

ゆえに、魔法を理解すれば治癒だろうと強化だろうが結界術だろうが

魔術名だけで行使することが出来るのだ。

そんな人々の考えた最高のスキルと潜在能力を持つ理想のブレイザーな

俺が最後に求められるのはただ一つ。

 

基礎身体能力の向上と戦闘スキルを磨く事。

 

クラスメートたちが基礎訓練をしている間にジムにあるようなトレーニング器具で体を

鍛え、ブレイザーである副担任の先生との模擬戦闘のみ。

 

夫婦剣を持てば鉄壁の守りを見せながらも隙を見つければ躊躇なく敵を切り。

 

槍を持てば獣のように高速に動いては魔法を切り裂き、狙った場所を確実に貫く。

 

黄金に輝く剣を持てば、一撃で軍隊を屠る斬撃を放つ。

 

巨大な斧剣を握れば九つの斬撃を放つ。

 

傷を負っても体内に埋め込まれているデバイス《アヴァロン》によって回復。

 

戦えば戦うほど強くなるのは俺にとって喜ばしいことなのだが、

お陰でクラスメートの少年達からは《無限の剣製》だけではなく、《リアルサイヤ人》

なんて呼ぶ奴も出てきたほどだ。

確かに言われても仕方がないと自覚はしているが、世間一般からエリートと呼ばれるC~Bランク

の超人の領域にいる君達からは言われたくないぞ。

 

 

そして俺は身体強化の限界値を上げるために基礎体力の向上する事で、

俺のブレイザーとしての価値はどんどん上がっていき、小学校六年生になる頃には現役の

年上のブレイザー達と交流試合もするようになった。

交流試合の相手は魔導騎士をめざす中学生や高校生。

普通なら経験や体格で外側から見たらかなり不利に思われるが、学校の上層部は俺の異常性から

中学・高校の高ランクのブレイザーとハンデなしでも対等だと判断され、

今日もまたBランクの学生と特別に用意された闘技場で幻想形態での試合を行う。

 

 

 

「天才だと思って調子に乗っているみたいだが、覚悟してもらおう」

 

 

相手は俺よりも一つ年上の中学生のブレイザー。

ランクはBでデバイスである双剣構える。

俺は日本の小刀を解析し能力を確認した後、白と黒の夫婦剣

《干将・莫耶》を両手に投影する。

 

『では幻想形態による交流試合を始めます!両者、共によろしいですね?』

 

闘技場の中心で構えをとり、相手と睨み合う。

そして……。

 

『それでは……始め!!』

 

開始のアナウンスが流れた瞬間、相手は双剣のデバイスに雷を纏わせて

斬撃を俺に向かって放つ。

放たれた雷の斬撃はかなりの速さで向かってくるも、俺に備わった心眼と直感スキルに

従い、受けることはせずに地面を蹴って横へと避ける。

 

「雷の速さに対応するなんて、お前マジで化け物だな!!

防がれた事はあっても避けられた事はないんだぞ!!」

 

「なに、これでも私は世間からは世界ランキング上位候補と呼ばれているのでね。

雷くらい避けられないと話しにすらならない」

 

対戦相手の男はかなり動揺しているが、世界ランキング十位以内に入る奴等は

俺よりも化け物じみたブレイザーたちが居る。

何故なら四位で時の流れを操れるのだぞ、どうやって倒せばいいんだよ。

試合開始と同時に試合が終わるぞ。

 

「ならこれならどうだ?『雷鳴地走り』!!」

 

「範囲攻撃か!?」

 

かがんで持っていた二本の剣を地面に付き立て、雷撃を闘技場全体に迸らせる相手の男。

俺は脚を強化して上空へと跳ぶことで、雷撃を避けた瞬間に隙だらけとなった

敵に強化した両手で干将・莫耶を思いっきり投げつける。

 

「な!?武器をなげッ!?」

 

己の武器を投げるという俺の行動が予想外だったのか、強化された腕で投げられて飛ぶ高速の夫婦剣が

吸い込まれるように相手の胴に突き刺さり、幻想形態で致命的なダメージを受けることで起こるブラックアウトにより男は倒れた。

 

試合時間は約一分。

今までの試合の中で最速タイムで試合は終了した。

 

 

今のように年上のブレイザー達をまるで作業のように淡々と打倒していくとに慣れた時

イギリスのヴァーミリオン皇国にもう一人の英雄クラスの魔力を持つ

天才騎士が現れた。

 

彼女は俺の《無限の剣製》という呼び名と同じように炎を操ノウブルアーツから『紅蓮の皇女』と呼ばれている。

俺のように偶然に拾った力ではなく、生まれた時から備わった才能と英雄クラスの力。

もし、この世界が物語の中だったとしたら彼女はラスボスかヒロインだろうな。

 

 

 

 

 

 

 




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