恋姫✝無双 ~Fate of The beginning~   作:userjpcafe

10 / 10
取り敢えず投稿。
今回は自分の語彙の少なさを痛感。


10わ~

「おい、コウリ。もうみんな集まっているぞ」

「もうちょっと待ってて!あと少し……」

「何をしているんだ?」

「カエルが卵産んでるんだよ!もうすぐ終わりそうだから待ってろ」

「……皆を待たせておいてよく蛙の産卵を見ていられるな」

「だってよお!マジで卵がブリブリって出てくるんだぜ!?これもう見るしかないじゃん!?」

「……はぁ」

 

これから宴。

「何をグズグズしている!早く来い、コウリ!」「なんだよ、蛙の産卵見て悪いか!」「皆を待たせている時点で悪い!時と場合を考えろ!」

俺は今自分の家に爆走中だ。いや、裁の事も考えているから、早歩き程度?取り敢えず走ってるように見えるけども裁のスピードにあわせる為に早歩き程度の速度である。

あの後、カエルの産卵を見届け、いざ行こうとしたら既に日が傾いていた。

やばい、裁はもうしびれを切らしてもう行ったか!?と思ったが、後ろに裁がいた。

「え、先に行ってなかったの!?」「宴の主役は俺たちだろう?ならばコウリと行かねばならんだろ」とかっこいい発言をかました。

その時はおぉ……さすが俺の友達だぁっ!なんて思っていたが後々考えるとくそぅ…あの発言は俺が言うべきだろ…と後悔した。

全く……呆れて物も言えんよ、裁よ。

待たせた相手に言えるような言葉ではない事を頭の中でいろいろと浮かべながら走る。

さて、俺の家はもうすぐだっ!

 

家の前についた。

既に宴は始まっているだろう。中からいろんな人の声が聞こえる。怒声やら怒声やら火星やら……最後の違う、歌声だった。いやでもこれ訓読みっつかそんなかんじにすると“かせい”って読めるよね。漢字って不思議。

……なんか猛烈な悪寒がする。なにこれ、なんか怖いんですが。

一応裁の後ろに隠れておく。

「何をしているんだ?ここは家の主が開けるものだろう?」

だが前に突き飛ばされた。

変に真面目だよ、コイツ!しかも今日に限って憎い!あいつ心の中では絶対笑ってやがる!

……しょうがねぇ。ここは俺が折れてやる。感謝しろ裁。

などと強がった事を思いながらも、悪寒が拭えないコウリ。

だがあえて悪寒を無視して扉に手をかける。

ぶわっ!

「はぎゃっ!?」

なんか変な威圧感に変わった!ぶわって来たよ、ぶわって!?

後ろでは裁が何をしているんだ、早く開けろと言わんばかりの無表情でこちらを見ている。

あ~もう分かったよ!行きゃいいんだろ行きゃ!

扉をあける。

そして何かが飛来してきた。ん?あれは……人型?なんか、見覚えが――

「コウリーーーー」

「おぐぁっ!」

ドンガラガッシャーン!

何かが俺の腹に激突。というか女の子が激突。ちょっと腹がへこんだよ、おいぃ。

「おーおー、今日もいい夫婦っぷり見せてくれるじゃねえかコウリ!がはは」

「俺にも分けろーーー」

「うるせェ!ってか夫婦じゃねェ!!つか分けろってなんだよ!?仮にもお前こいつの父親だろうが!!」

がははと笑うおじさん達。このやろう……。

「コウリ!」

「なんですか!」

ヤケクソ気味に応えると嬉しそうな顔をする少女……というか俺と同年代だが年下にしか思えない言動をする女の子。

ちなみにこの子は名が逢(ホウ)、性が董(トウ)、字が季華(キカ)。真名は芽衣(メイ)。

灰色の髪が肩まであり、はっきり筋の通った顔は可愛いというより綺麗。平均より高めでスラリとしたそれでいてボンキュッボンな体型はほんわりとした雰囲気とあいまってすごく魅力的である。

「構って?」

上目遣いをしてそんなお願いをする芽衣は可愛い。うむ、可愛い。もはや、可愛い。

そしてお願いされたら断れない俺!

「いいぞ!」

声高くそう言えば芽衣は喜んだ。俺の腹に頭を擦り付けるので、なんとなく撫でたくなったので撫でなで。

「ふぁ~~~~……」

気持ちよさそうに顔を緩ませ、気の抜けた声をあげる芽衣。

……やっべ、かわええ!

おじさんAから貰った皿片手に芽衣の頭をナデナデ。

というかなんでこんなに髪がサラサラなのだろうか。

ん~…………まぁいいか。

「やっぱ夫婦だな」

「はぁ……夫婦とか言うな」

そう言ってきたのは裁。……ってか裁いたのか!?何気なく返答してしまったけども!

「先程から居たが?」

「……なんかごめん」

寂しそうな声色をしてそう言う裁には、謝罪の言葉しか出なかった。すまんよ、裁っ…!

 

いろいろな人と話したり、宴の席にあった料理をお腹いっぱい食べたり、芽衣をナデナデしたりと、いろいろ楽しめたところで何かイベントが始まるような雰囲気になった。

「んー?コウリ、どうしたの?」

「なんか始まるみたい」

そう言ってくる芽衣に無難な言葉を言い撫で撫でして黙らせる。ってかマジ可愛いっす。

宴の中央ではお母さんが何か言ってる。ちょっと遠いので芽衣を連れて近づいてみる。

「この村を旅立つコウリと裁君に贈り物でーーす!!」

そう叫ぶ母さん。贈り物?

芽衣にはそこらへんで料理食ってなと言ってどこかへ行かせる。

裁も俺の母さんの言った事に疑問符を浮かべながら寄ってくる。

「贈り物って?」

「分からん。これから渡されるようだな」

裁もやっぱり分からない様子。

「さてこの宴の主人公に登場してもらいましょう!コウリー!裁君!」

お母さんに呼ばれたので裁と共に中央へと向かう。

なにが贈られるんだろ?

 




ヒロイン登場!撫で撫でしかされてないですがww
出会いのエピソードはのちのち。

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