東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ラ「ふう、こりゃあ二本投稿だな。」
真「あれ?もう一本行けないのか?」

ラ「うん。ここで皆にお知らせです。えー、忌々しきバレンt・・・では無く、テスト期間がやって参りました。その為、突然投稿しない日が出来たりするかもしれません。ご了承ください。楽しみして下さっている読者様には迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解とご了承お願い致します。」

真「成程、今日から勉強か。」
ラ「うん、めんどい。」
真「次回はどんな話?」
ラ「ネタバレしないにきまってんだろ!」

真「散々ネタバレしてただろうが!!」


第八章最終話「差し伸べられた手・失った手」

やっと世界が目に移り、五感が甦る。

眼が痛み、耳に高い音が響き、肌には土や泥、そして血がこびり付いていた。

口の中が渇き、痛い。土が口の中にあり、気持ち悪い。

 

 

それでも暁は、無傷だった。

 

 

殆ど0距離で放たれた全身を使っての超新星爆発。

勿論避ける暇も無く、全身に衝撃を受けた。

でも、それでも少年の力は及ばなかった。

 

80m程の穴の中。

その中心に血まみれの全身が変な方向に曲がっている少年が横たわっていた。

見るも無残な少年を穴の中腹から見た暁は急いで駆け寄り、少年の容態を調べる。

 

焦ったからか、妖力を使わなかったからか。

感情が無いと言っても過言ではない少女は涙を散らしながら穴の壁を滑り落ち、転びながらも少年の元へたどり着いた。

 

可能性は無いと思って居ながらも。

それでも奇跡を信じ、彼女は必死に少年に手を当てた。

そして、妖力を流し込む。

 

脈を計る事も忘れ、ただひたすらに妖力を流し続けた。

回復、したのだろうか。

傷は一応塞がり、剥がれ落ちていた爪も元通りになっている。

妖力の異常消費により視界がぼやけ、頭痛が暁を襲った。

 

殺して、しまった。

私が。また。

 

暁の脳内では数々の記憶が甦り、心臓を締め付けていく。

いつも何も出来ない自分。殺された家族。

 

荒い呼吸を繰り返しながら、薄汚い汚れた手で彼女は目を乱暴にこする。

それでも涙は止まらない。

声にならない声が口から漏れ、それは段々と大きくなって行く。

茜色の陽光が暁を照らし、悲壮な叫びを夜空に響かせる。

 

夕日が西へ沈む中。

もう空は、暗く、青く、寂しくなっていた。

 

もう涙が枯れ果て。

夕日は沈み、完全な夜になった頃。

 

暁は、まだ少年の横に居た。

その冷たい手を握りながら、更に濁った黒い瞳は何も見ていない。

しかし。

虚ろな視線の先に、一人の青年が現れた。

 

 

「暁さん。真さんの処理終わりました?」

 

優しい、包み込むような声。

それでも黒い、混沌の腕。

 

穴の上から一番下まで躊躇なく飛び降りた青年は、暁に声を掛ける。

 

「おーおー、これはこれは・・・はは、中々凄いじゃないですか。・・・どうしました?ああ、人殺し?そんな事気にする必要ないですって。嫌だなあ。」

 

無残な真を見ても尚、青年は顔色一つ変えない。

寧ろ喜ぶような、面白いような。

蟻を潰して遊ぶような、無邪気な少年の顔。

 

青年はくすくす、と笑みを漏らした後、暁に腕を差し伸べる。

黒い黒い、混沌で濁った腕を。

 

「さあ、暁さん。貴方はこっちでしょう?帰りましょうよ。そんな奴放っておいて。」

「あ・・・あ・・・?」

 

目の前にある、自分以外の手。

虚ろな瞳の暁は、その手をーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弱くも、握り締めた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「咲夜さん、フランちゃん、少し飛ばします!!」

「分かった。」

「おっけー!」

 

もう夜も深まろうとしている頃、三人の少女は地面を駆け、空を飛んでいた。

一人の少年を見つけるために。

数時間前に光った地点を目指しながら、視界も悪い中。

少女は全力で加速し、焦りをも力に変えていた。

 

「っ!妖夢!あれ!」

「見つけましたか!?」

 

咲夜が急ブレーキを懸け、叫びながら急降下する。

それを追うように妖夢、フランも全力で降下した。

 

地面に近づけば見えて来る、大きな穴。

下まで80mあるかないかの穴の一番下に、見覚えのある影を発見した。

 

力の無い、ぐったりした少年。

 

「真ーーーーーー!!!」

 

咲夜は真を抱きかかえ、次の瞬間には指を鳴らしていた。

色の無くなった世界で、妖夢とフラン、咲夜だけが動けるようになる。

 

「急いで!これは少ししか持たない!」

 

咲夜が叫ぶと同時に、三人は地面を蹴り飛ばした。

永遠亭を目指して。

 

 

・・・・冷たく、生気のない少年を抱えながら。

 

 

 

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