今回から九章、始まります!!
さて、前回出て来た青年。
勘のいい方ならお分かりだと思います(にやり
まあ、九章ではそこらへんと戦います。
真君がついに覚醒。その力とは・・・?
空は青い。
真君の眼も青い。
宇宙は黒い。そして、蒼い。
真君の霊力は蒼い。
スーパーノヴァ。
宇宙関連。
覚醒。
・・・!?
では、どうぞ!
第九章第一話「現状」
深夜。
永遠亭は重々しい空気に飲み込まれ、一つの病室だけが明かりをともしている。
一人の女性が慌ただしく動いている中、白い廊下ではその手術の結果を待ち望む者が、多数居た。
紅魔館の、全員が家族の心配をして仕事をほったらかし、永遠亭に集っている。
白玉楼の庭師も壁に背を預け、歯を噛みしめていた。
何も出来なかった自分たちと。
一つの物事をやり遂げ、自らの命を投げ出した少年の事を、考えながら。
己の磨いてきた刃は、何の為にあるのだろうか。
無力な自分を生み出すため?違う。
誰かを守る為?出来ていないではないか。
力は、何の為にあるのか?
分からない。
例え強き力も持っていようとも、何も出来ないなら。
・・・それは、弱者だ。
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明朝。
太陽が廊下の窓から皆を照らす。
誰も寝ている物はおらず、ただただ病室を気にしていた。
赤く充血した眼を懸命に開きながら、刻一刻と過ぎる時を感じながら、彼女たちは待つ。
・・・そして、その時はやってくる。
「・・終わったわ。」
病室のドアが開き、疲れ果てている八意永琳が出て来る。
後ろからは半分寝ている優曇華。
それでも静かな廊下には、糸を張り詰めたような緊張感が漂う。
誰もが永琳へと目線を向け、静かに待つ。
眼を閉じた永琳は、それに応える様に響く声で現状を報告した。
「博麗霊夢、霧雨魔理沙。命に別条なし、もう起きると思うわ。・・・そして、天音真。」
一瞬の安堵、それを消し去った言葉。
誰もが少年の安否を確認する為に、耳を澄ませた。
溜める事無く、永琳は言い切る。
「・・・・命に別条なし。」
その言葉で、何人かが崩れ落ちた。
緊張や疲労の所為か、妖夢や咲夜、美鈴は大きく息をつく。
しかし、レミリアだけは強張った表情で永琳を見据えた。
早く続きを言え、と。
「・・・・しかし。」
観念した様に永琳は続けた。
再び空気が固まり、一度は緩んだ空気が再び張り詰められる。
「意識不明の重体。・・・・はっきり言って、誰かが応急処置をしてくれなければ死んでいた。」
ガァン!!と大きな音が静まり返った廊下に響き、一人が椅子から立ち上がった。
「詳しく話を聞きたいわね。永琳。」
「・・・お望みとあらば。レミリア嬢。」
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「肉体の方はもう大丈夫。誰かがかなり強引だけど応急処置をしてくれてたしね。でも、彼の精神・・・いや、魂が甦らない。・・・今の真は、眠っている様な物。意識が自分自身で覚醒しない限り、彼は永遠にあのままよ。」
永琳の仕事場に来たレミリアと永琳自身は、お互いに向かい合って座っていた。
良く病院にあるような黒い丸椅子に腰かけているレミリアは、それを聞き終え、立ち上がった。
「ありがとう、永琳。おかげで良く眠れそうだわ。」
「・・・あら、家族が意識不明だっていうのに眠れるって、最低ね?」
レミリアの言葉に、多少棘を含んだ言い方で永琳は返した。
しかしレミリアは首を振り、否定する。
「違うわ。真なら甦る。ただそれだけよ。家族が信用できない?それこそ最低よ。私は真を信じてる。紅魔館を助けてくれたあの少年なら、必ずまた私たちの前に来てくれる。・・・ありがとう、永琳。真を、助けてくれて。」
言い終えた後、少女は腰を深く折った。
それを見た永琳は驚きを隠せず、目を見開く。
種族としても、個人としてもプライドが高いレミリアが頭を下げる。
これはかなり珍しく、そして真がどれほど大事かと言う事がひしひしと伝わってきた。
・・・これは、手抜きをする事は出来ないな。手抜きして無いけど。
永琳は一瞬だけ優しく微笑み、同じように立つ。
「朝ご飯位なら用意するわ。是非食べて行って。」
「・・・良いの?」
「ええ。疲れてるでしょう。」
「でも、貴方も・・・」
優しい笑みのまま永琳はレミリアを諭すように声を掛ける。
それでも否定するレミリアの額を、永琳は人差し指でつっついた。
「こういう時はお互いさま。今度助けて貰うから、有り難く受け取っておきなさい。」
呆気にとられた吸血鬼の少女は、直ぐに笑みを浮かべた。
「ええ、ありがとう。お言葉に甘えさせて頂くわ。」
二人の当主が、お互いを支えあう中。
真が眠っている病室には、二人の少女が居た。
「・・・」
「・・・」
咲夜と妖夢である。
お互いに無言なまま、いつ目覚めるかと待ち望んでいた。
『咲夜ー、ご飯よー!!命令よー!喰えー!』
ずっとこのままkと思われた瞬間、遠くの方からレミリアの声が聞こえて来た。
出口付近に居た妖夢はすっと脇によけ、ベッドの横にある椅子に座っていた咲夜はゆっくりと立ち上がった。
のろのろと行きたくない、でも行かなければならないと言う風に歩く咲夜を見送った妖夢は、一歩だけ真に近寄りつつ、体重を後ろに預ける。
近づきたいのに、近づきたくない。
脈も弱い少年を眺めながら、妖夢は目元を腕で拭う。
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眼をあけると、そこは白い世界だった。
寝っ転がっているらしい俺は、上体だけを起こしーーーー
目の前に座っている女性に、声をかける。
「・・・幻夢、どうしたの?」
「いや、お前さんがどうしたのさ。」
拍子抜けした様に突っ込んで来る幻夢を前にして、俺は首を傾げた。
そして、納得する。
「ああ・・・また、死にかけた・・・。」
「また!?」