東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ラ「ここに書く事が無い・・・!」
真「じゃあ勉強しろ」
ラ「だが断る!!」
真「・・・そういえばさ、謎の青年誰なの?」
ラ「え?ああ、多分前回で八割がた分かったと思うよ。」
真「えー?・・・うーん・・・。」
ラ「ま、いいや!では、どうぞ!」


第九章第七話「道中」

「・・・で、またあそこまで行くと。」

「うん。戦った場所に行けば何か分かるでしょ。」

 

歩き始めて数十分経った頃、俺と妖夢はこれからの事を話し合っていた。

暁がどこに居るかは分からない。

でも、取り敢えずこの前の場所に行けば何かあるだろうと思い、足を運んでいるのだ。

穏やかな日差しが雲の隙間から降り注ぎ、冷たい木枯らしが落ち葉を吹き飛ばしていく。

快適な温度の中、他愛も無い話をしつつ俺達は歩き続けていた。

 

「・・・にしても、なーんにも無いなあ。」

「平和って事です。それが一番ですよ。」

「それはそうだけどさ・・・。」

 

こう何も無いと眠くなるのは人の性か。

欠伸を噛み殺しつつ、俺は妖夢に話しかける。

 

「ねえ師匠。霊力を炎とか風にする事って出来る?」

「ええ・・・?出来ないと思います。霊力は無から有を生み出すもの。その有とは力の結晶であり、魔力や妖力の様に有から有、力から更なる力を生成することは出来ませんからね。・・・はあ。雷を剣に纏わせてずばーん何てのは無理ですからね。」

「いや、別にそれは良いんだけどさ・・・。」

 

何となく、出来る気がしたのだけれど。

そのまま同じように会話し、俺は途中で思った。

そうだ、色を見てよう、と。

 

少し目を閉じ、集中してから大きく見開く。

すると世界に色が付き、普段の許容量を超える情報が頭の中に流れ込んできた。

そして、俺は立ち止まり桜ノ蕾の柄を握る。

 

「妖夢、妖怪。・・・囲まれてる。敵対色、確認。」

「・・・やっぱり来てましたか。はあ。真さんって狙われやすいですねえ・・・!!」

 

二人して同時に刀を抜刀。

鈴を鳴らすような綺麗な甲高い音が周囲に響き、まるでそれが合図かの様に妖怪たちが飛び出して来た。

妖夢は中段で構え、俺は姿勢を思いっきり低くした。

全て低級妖怪。武器は無く、妖力を纏わせただけの武骨な拳で襲い掛かって来た。

 

「バースト!!」

 

出力、5%。

力が体を駆け巡り、視界が大きく広がった。

そして見えるは、赤い軌跡。

 

「・・・攻撃の、色・・・!?」

 

それの発信点は妖怪の拳であり、軌跡は俺の頭を貫いている。

ここまで、情報が見えるのか。

俺は驚愕に心を奪われながらも、その軌道から体を外す。

ブオン!!

 

すると寸分の狂い無く拳は赤い軌道通りに空を裂いた。

しかし、その一匹だけではない。

多数の妖怪が拳を振り上げ、同じように赤い軌跡が宙に描かれた。

彼らの体から溢れ出るは敵対の色。

本能的に危険を察知し、俺は全力で刀を薙いだ。

 

ブアアアアア…

 

斬られた瞬間に灰になった妖怪たちは風に消え、残された妖怪たちが放つはずの赤い軌跡が消える。

そして次の瞬間には、彼らは逃げ出していた。

 

「近くにある人里が危ないかもしれません!追いかけて殲滅しましょう!」

「了解!」

 

脱兎のごとく逃げる妖怪を追いかけるが、中々追いつけない。

木々の合間を縫う様に逃げ、どんどんと距離を引き離していく。

 

そして林を抜け、開けた処に出てーーーーー

 

「とおっ」

「はっ!」

 

やっと、妖怪たちを殲滅し終えた。

一息ついた俺は刀を納刀し口を開く。

 

「ここは・・・人里か?」

「その様ですね。・・・でも、妙に静かです・・・。」

 

人里は妙に静まり返っており、人の気配が無い。

 

 

 

少し歩き、俺たちは大通りに出た。

そこで、思わず息を飲む。

 

「・・・人が・・・・動いてない・・・!?」

 

何が起きているのか。

 

人々は皆、人形のように動いていなかった。

 

 

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