東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ラ「ドラえもん見てたら遅れた~。」
霊「ほんっと・・・ラギアって馬鹿よね。」
ラ「気にするな。ところで霊夢さん、真の事どう思います?」
霊「えー?・・・まあ、普通にカッコいいんじゃないかしら。」
ラ「・・・これは・・・真君ハーレム展開に・・・!?」
霊「はーれむ?この前魔理沙が持って来てくれたハムの一種かしら?」
ラ「違いますね。はい。」
霊「へえ、そうなの・・・。そういえばあんた、将棋できるんだっけ?」
ラ「矢倉使いです!(使い始めて三日)」
霊「へえ、私は振り飛車よ。」
ラ「(相性悪すぎんだろ!)」
霊「はい、始めるわよ。」
ラ「当たって砕けろ!!」

後編(明日)へ続く・・・!!

将棋知らなくてもここの前書きは楽しめます。(と良いな。)


第十章第四話「最大の弱点」

「・・・はあ。二人とも速度は良いが威力と太刀筋がダメだな。やはり餓鬼か。」

 

二つの斬撃を目の前にしても動じず、その上級妖怪は大太刀を大きく振り上げた。

刃と刃がぶつかり、思わず腕が弾き飛ばされそうな重い衝撃が腕を痺れさせる。

二人でも、勝てない。そう判断した俺と暁は同時に飛び退り、再び刀を構えるが。

・・・まるで見えていたかのように、妖怪は距離を詰めた。

 

「まずはお前から行こうか。女は肉が柔らかいからな。」

 

そして、大太刀を振り下ろす。

空気が爆発するような音と同時に、銀色の線が宙に描かれた。

不格好な、力だけに物を言わせた汚い斬撃。

そこに違和感を感じつつも、俺はその斬撃を止めるために走り出しーーー

 

「・・・舐めないで」

 

暁の声と同時に発した黒い斬撃を、全力で躱した。

焦ったため全力でジャンプした俺は、今や19m程の高さまで飛んできてしまっている。暁や上級妖怪が遥か下に見える中。俺は、桜ノ蕾を上段に振りかぶった。

青白い霊力が煌々と輝き、刃に威力を上乗せしていく。

 

暁が村正で妖怪の攻撃を受け流し、風を纏いながら鋭く反撃していく。針の穴を通すように正確な斬撃は少しづつ妖怪を後ずさりさせ、確実な隙を作った。

本当に、初めて共闘したばかりなのか。そう尋ねられるであろう高度な連携に、俺は少しの喜びをかみしめる。

 

 

妖怪が間合いに入り、やっと此方に気づいた瞬間。

 

・・・俺の斬撃と、暁の斬撃が同時に妖怪を切り裂いた。

 

飛び散る鮮血、噴き出す妖力。

数多の攻撃を防いできた奴に、初めて攻撃が通った瞬間だった。

そして気づく違和感の正体。気づけば俺は口角を吊り上げ、笑っていた。

 

「暁。・・・もっかい囮頼む。」

「良いけど・・・どうしたの・・・?」

 

「奴は恐らく未来が見えるんだ。視界に映っている範囲のな。だから視認できない速度で動く。」

 

俺が断言すると、妖怪は一つ目を見開いた。

 

「ほお・・・まさかそこまで見破られているとはな。まあ、君の速度と言うものに注意して動くとしよう。」

「はいはい。行く…ぞ…ッ!!」

 

霊力を燃え上がらせ、俺は今朝の霊夢のアドバイスを頭の中で確認する。

 

”確かな一撃への、決定的な道のりを創れ。”

 

俺なりに砕き、理解し、再構築した答え。黒と白の霊力が左右から燃え上がり、俺は叫ぶ。

 

「オーバーレイ!!」

 

体中に極限の力が循環し始めた瞬間、俺は地面を蹴り砕いた。

 

 

世界が飛び、情報以外の色が薄れてゆく。鮮明に映るのは前方にある物だけ。そして、それすらも一瞬で消えていく。妖怪が消えたり現れたりするたび、俺は走る向きを変えた。暁が火を纏いつつ、じんわりと焦がすような攻めを行っている。

 

しかし、未来が見えるのは伊達ではない。

 

堅実に暁の斬撃を弾き、見えた隙に攻撃し、それを躱したところに踏み込む。

長い長い年月で培ってきたであろう戦法は確かに強く、俺達を苦しめていた。

 

暁に剣が掠る度、自然と拳に力が籠められる。

霊力が尾を引きながら、空中に綺麗な光の線を描く。

 

そして、遂に奴が俺に背中を見せた。

空気を蹴り、俺は一瞬で背後に回る。絶大な霊力を撒き散らし、収束させながら俺は拳を振りぬく。

 

「滅壊ノ星撃・・・_」

 

しかし、その拳は空中で落ちて行った。体が揺らぎ、視界がぼやける。体から霊力が失われ、気を失う寸前。

 

・・・見えたのは、暁の顔と二筋の銀線だった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「ぶわっほう!」

「・・・どうしたのよ。」

 

意識が覚醒した瞬間、俺は取り敢えず奇声を上げた。

そして、上体を上げようとするが・・・力が入らず、動けない。

何が起きているのか、何があるのか。取り敢えず目を開けた俺に確認できたのは、咲夜さんの慎まやかな女性の部分と妖夢の顔だった。

 

そんな俺を見て半分呆れ顔の咲夜さんは、俺の知りたがっている情報をすらすらと述べてくれる。

 

「真は真自身の霊力の枯渇で気絶。あの上級妖怪は私たちが倒して、簪を付けた子はいつの間にか居なくなって居たわ。ここは博麗神社で、私の膝の上よ。」

 

「・・・はあ、そうですか・・・。ありがとうございました。」

「いや、良いのよ。これくらい何てこと無いわ。」

 

寝っ転がったままお礼を言うと、優しく咲夜さんは返してくれる。

俺も少し笑みを溢した瞬間、視界に霊夢の流麗な黒髪が映った。

 

「・・・真。これがオーバーレイの一番の弱点ね?」

「うん。・・・直ぐ使えなくなって、結構な時間休まないと霊力すら使えない。」

「おーけー。真、一つ約束しなさい。」

「何を?」

 

何故か髪を結んでいない霊夢は、呆れ半分怒り半分と言った顔で宣言した。

 

 

 

 

「オーバーレイの使用禁止!!」

「・・・ええええええええ!?」

 

 

思わず飛び跳ねた俺は、そのまま咲夜さんの女性の部分にしたから突っ込んだ。

妖夢や霊夢が顔を真っ赤にし、咲夜さんは拳骨を作る。

 

・・・俺が目覚めて、霊夢の話の続きを聞くのは次の日に成るのだった。

 

 

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