東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ここでヒントをば。

はい、えっと幻夢の生きている頃、彼女は半人半鬼の男の事遊んでいました。

半鬼。やっぱり、角生えてそうですよね。

では、どうぞ!


第十章第十話「一対の勾玉」

「はあ、何か妙に晴れてるなあ。」

 

店の外に出た青年は、木々の隙間から空を見上げ呟いた。真上には青い青い澄み切った空が広がり、白い雲が所々を隠している。最近あまり良くない天気が続いていたためか、やけに今日は気分が良かった。

 

「・・・もうそろそろ、話すべきかな?でもなあ、これで真君が前進を止めちゃうかもしれないんだよなあ。・・うーん、男心は分からない。あ、僕男だ。」

 

看板を外に立てかけ、青年は首を捻る。幻想郷のガラクタ達は全てここに集められ、いわゆる物好きや常連客に無償で取られていく。

 

「商売上がったりだよ。霊夢と魔理沙の所為で・・・。」

 

青年はため息を大きく吐きだし、再び空を見上げた。

 

彼の名は森近霖之助。

しがない商店の店長であり、若き博麗幻夢を知る男。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「魂を取られてる・・・!?」

「はい、その可能性が大きいです。」

 

博麗神社。

俺と霊夢と魔理沙と妖夢と咲夜が集まり、やはりちゃぶ台を囲んでいた。

 

「魔理沙の魂を取って、自分の部下の魂も取る・・・?許せないわね。」

 

霊夢がちゃぶ台を叩き、吐き捨てる。ここに居る皆が同じ気持ちで、誰も霊夢を責める様な事はしなかった。

 

「・・・でも、夢幻魂歌を発動させる前ならチャンスはあります。魂を溜めてある所をぶっ壊せば良いんです。」

「そうですね、それが一番でしょう。私もそろそろ斬りたくなってきました。」

 

俺が口を開くと、妖夢が刀に手を触れながら賛同する。

しかし、何に魂が溜めてあるのか。何処に、黄昏たちは居るのか。

誰も分からない今、俺達に出来る事は何一つ無い。

 

「それでも、今の俺達に出来る事はありません。・・・霊夢、少しだけオーバーレイの許可を。」

「良いわよ。・・・どうして?」

「試したいことがある。妖夢、相手してくれ。」

「はい。」

 

何時もの黒いスーツのまま、俺は境内に立ち妖夢と向かい合った。

彼女は居合の構えを崩さず、一瞬の隙を捉えようと神経を集中させている。

 

「始めっ!」

 

霊夢の鋭い声が飛ぶと同時に、俺は叫んだ。

 

「バースト!」

「ッ!?」

 

恐らく滅壊ノ星撃を警戒していたのであろう妖夢は、通常のバーストに少しばかり驚く。しかし経験の差か、直ぐに刀を抜刀し体制を整えた。

 

吹き荒れる霊力が木の葉を散らし、青白い閃光が青空に包みこまれる。

 

「オーバーレイ」

 

走りながら、俺は小さく呟いた。

刹那、体の半身からは黒い霊力が、半身からは白い霊力が燃え上がり始める。

 

そして、俺は呟いた。

 

 

 

待ち受ける現実を。

あの状況で動けなかった自分を。

考えられる最悪の結末を。

 

・・・拒絶しろ。

 

 

「守護ヲ拒絶二。黒キ力ハ破壊シ、赤キ力ハ拒絶スル。・・・オーバーレイ!!」

 

 

その詠唱が終わると同時に、右半身から赤い焔が大きく燃え上がる。

全てを拒絶し、跳ね返す。

 

 

過去に居た、自分さえも。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「よし、話すか。」

 

霖之助は誰に話しかけるわけでも無く呟き、机の引き出しを開けた。

中に入っているのは一対の勾玉。

 

赤き勾玉と、青き勾玉。

 

「幻夢・・・もう君には、渡せなくなってしまったね。」

 

彼は立ち上がりながら、どこか懐かしむ様に呟いた。

勾玉をそっと握りしめ、彼は店を出る。

 

風に吹かれ、髪が舞い上がりーーー

 

彼の髪の間から、何かが折れたような跡が見えた。




・・・分かったかな?
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