東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

158 / 163
ラ「クライマックス!上手く書けてないかもしれませんが、どうぞ!」
隔「今回はメインヒロイン(強調)である私が一瞬登場したよ!勘の良い人なら分かるはず!」
ラ「心配しなくても次回でしっかり解説します!」
隔「それでは!残りーーー四回!!」

「最後まで、見て行ってください!!」

四回はあくまでも予定です

真(しまらねえな!!)


最終章第九話「全ての夢・前に進むことしか出来ない」

渾身の滅壊ノ星撃が終わり、黒き混沌は宙に溶けて行った。

爛漸苦の残した力が、黄昏に一撃を入れ、そして絶望を希望に変えて見せた。

・・・つくづく、最後に似合わない仕事をするものだ。

 

左右から吹きあがる守護と破壊の霊力は燃え尽きず、寧ろ段々と勢いを増している。

 

吹き飛ばされ壁に突撃した黄昏を無視し、俺は急いで暁の元へと駆け寄った。

 

「暁!大丈夫か!?」

 

腹部がヘコンデおり、虚ろな瞳は宙を彷徨っている。

口からは体を震わせるのと同時に血と胃液が零れ、頬から滴り落ちていた。

とても大丈夫とは言い難い。

霊力を使った治療が出来ない俺は、取り敢えず暁を結界で覆い安全な場所を作り出した。

奥歯を噛みしめ、拳を強く強く握りしめる。

 

 

憤怒が俺を包み込み、荒れ狂う殺気が自分自身の肌を突き刺す。

 

 

後ろの方で瓦礫が崩れ落ちる音がシンとした洞窟に響き、黄昏が傷を負った頬をさすりながら俺を見ていた。

 

「・・・ははは、いやあ素晴らしい。今のは良い威力だった。しかし、オーバーレイ、か。」

 

体を震わせ、俺を称賛した黄昏は最後に小さく呟きーーー

 

「オーバーレイ」

 

霊力の焔を、半身づつ燃やした。

眼を見開いた俺の前で、黄昏は二、三度手を開閉する。

そして、俺に向けほんの少しだけ空気を掌で押した。

瞬間、突風が俺を後ろに仰け反らせ、次いで黄昏は至近距離まで接近。

 

右手を腰ダメに構え、全力の一撃を加えようと構えを取った。

 

100%のオーバーレイと、8%のオーバーレイ。

 

どちらが勝つかは、赤子が見ても明らかだ。

俺もそれを良く理解し、だからこそ。

 

注意を、俺に集めた。

 

黄昏の拳が鮮明に映り、スーパーノヴァで傷ついた右足がジンジンと痛み続ける。

しかし、その拳は俺の脇腹を掠め衝撃を他の場所へ飛ばす事となった。

 

「なっ・・・!?」

 

拳をずらしたのは、無数の魂。

 

 

ーーーーー黄昏に囚われ、夢幻魂歌のエネルギーに成りかけていた人々の魂だ。

 

 

さっきの混沌を纏った滅壊ノ星撃。

あれはただ単に黄昏を吹き飛ばすためだけでなく、黄昏の体自体に蓄積されていた魂を解き放つための物だった。

結構前にだが、俺は黄昏の”色”を見た事がある。

それは虹色で、瞬く間に魂が色を次々に変えて行っていた。

感情などで魂の色が変わるのはもう実証していたが、あんな一瞬の間に変わり続ける訳が無い。

そして、各地で取られ続けていた魂。

もしも黄昏の中にそれが蓄積されているのならば、全てが説明できる。

いつも通り、賭けだったが。

・・・上手く成功してくれたようで、何よりだ。

 

「これは・・・溜めていた魂!?」

「ああ、そうだ。悪いが、全部解放させて貰った。」

 

黄昏が驚愕を隠せず、慌てて周囲を見渡した。

そこには数千を超えるであろう幻想郷中の魂が集まっており、色取り取りの光を放っている。

 

徐々に、まだ体の残っている魂は洞窟を抜け空に飛び去って行く。

 

「これで、お前らは夢幻魂歌を発動できない。・・・幾らお前の幻夢以上の霊力があっても、”紫だから”発動できないだろう?」

 

「そこまで気づかれてたのか・・・。・・・全く、やはり君は素晴らしい。どうだい?」

 

魂が周囲を飛び回る中、黄昏は一つ、俺に提案も投げかけた。

 

 

 

「僕たちの仲間になるのはどうだろうか?」

「断る」

 

 

それに俺は即答し、黄昏を強く睨みつける。

 

 

「全ての魂を。全ての夢を。愚弄し、踏みにじったお前と仲間?寝言は寝て言いやがれ。」

 

そして、強く言い切る。

 

「俺は馬鹿じゃないからさ!黄昏がやった事がどんなに酷い事かが分かる!何の為に人は努力する?生きる?ただ息を吸ってご飯を食べているだけじゃないだろう?いつも考え、動いているだろう?目標が無い奴なんて存在しねえ!皆が皆、小さくても大きくても”夢”に向かって歩いているんだ。日常で暗闇に落とされたって、絶対に光は差し込む。・・・お前はそれを踏みにじったんだ!全てを!」

 

段々と、魂が同調する様に俺の周りに集まり始めた。

何もかもを失った夢の結晶体が、時間を重ねるごとに輝きを強くしていく。

 

「まだそんな事を言っているのか!?じゃあ貴様の脳に刻み付けてやろう。・・・それは所詮夢幻だって事を!」

 

肩を震わせ、黄昏は初めて感情を前面に出しつつ叫んだ。

霊力が更に膨張し、大気が音を立てて震え始める。

 

 

 

「来いよ。」

 

 

ゴオオオ… と幾千の魂が渦を巻き、俺を取り囲み始めた。

 

 

「お前が、馬鹿にした」

 

一つ一つが太陽の様に大きく煌めき、遂に視界を塗りつぶし始め。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夢幻の力を!!今、見せてやる!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

全てが、俺の中に入った。

 

 

 

無限とも言える量の魂が、記憶が、絶望希望、そして夢が俺の周りを駆け抜けていく。

 

「生きている限り、夢を追いかける」

 

様々な色が視界に映っては消え、消えてはまた現れる。

 

「その前に進む力を!解き放て!!」

 

心の底から、俺は叫んだ。

砲声。

視界が塗りつぶされ、世界が一瞬白くなりーーーー

 

 

 

 

ーーー頑張って、真ーーーーー

 

 

 

その輝きは、夜をも打ち砕く。

 

 

 

「オーバーレイ・フルムッ!!!!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。