東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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どうも!ラギアです!
いやはや、ハロウィンですね。
・・・もうお菓子なんてもらえる歳ではないですが。
皆さん、トリック&トリート!
なんちて。
では、どうぞ!


第二章第七話「博麗の試練・一」

「んとね、あの天狗の事からね。」

咲夜さんはナイフを置き、話し始める。

「あの天狗・・・猿天狗は完全に消滅。知能のない妖怪がスペルを使ったという事で新聞屋が各地に警戒を促してるわ。・・・ま、こんな異例はもう無いでしょうけど。」

あの天狗は猿天狗というらしい。

「猿天狗って?」

「ずっと昔に絶滅した天狗の一族よ。知能はほとんど無いくせに風の強さは天狗の一族の中で最も高い。・・・攻撃的で、絶滅する以前は人に害を与え続けてたらしいわ。」

ま、知らないけど。と咲夜さんは肩をすくめる。

「後は、村の事ね。怪我人は、0!」

咲夜さんはニッコリと笑い、手をたたく。

「・・・長を除いてだけれど。真の活躍あって、皆を守れたのよ。ちなみに長もグングン回復してるみたい。村の被害も無し。もういつもどおりよ」

これでひとまず安心か。

もうあんなイレギュラーは来ないだろう。

長も回復しているみたいだし、これで博霊の試練が受けれそうだ。

「真は後十日間絶対安静。・・・ま、二日間も寝込んでれば当たり前ね。」

・・・十日間・・・

長い。長すぎる。

医者は俺に退屈で死ねというのか!

「私が見張り役。真が無茶しないかね。」

・・・少し良いかもしれない。

「真はこっちに来て間もないのに怪我しすぎ。体が持たなくなるわよ。」

咲夜さんは俺のおでこをツン、と叩く。

「もう紅魔館の一員なんだから、すこしは落ち着きなさい。」

咲夜さんはそう言って席を立ち上がる。

「一回紅魔館に戻るわ。・・・変な事はしないように!」

「は、はい・・・」

咲夜さんが扉をでるのを見た後、俺は窓の外を見る。

耳を澄ましてみれば、もう蝉が鳴いていた。

太陽はガンガン照りつけている。

・・・ここは涼しいけど、外は暑いんだろうなあ・・・

ま、布団も暑いんですが。

俺は天井を見上げ、退屈な日々になるであろう十日間にため息をついた。

時は13時。

まだまだ時間は有り余るーーー

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

17時くらいに、長が来た。

もう歩けるくらいに回復しているらしい。

内容は村を救ってくれてありがとう、との事。

隣には霊夢も居て、霊夢は珍しく優しい笑みを浮かべていた。

「良い?いくら私でも今のあんたを連れまわすことは人として抵抗がある。」

霊夢は腰に手を当て語る。

「だから十日間絶対安静でさっさと治すこと!」

ビシ!と人差し指を立てる。

「治して、博霊の試練も合格して。速く家に帰りましょう?」

そういうと霊夢は笑う。

「・・・はい!」

俺もいつしか笑っていた。

 

特に事件もおきず。

十日間たった。

ずっと咲夜さんはそばに居てくれ、色んな話をしてくれた。

霊夢も時々だが来て、色々差し入れをしてくれた。

「はい、退院して良いですよ。」

「ありがとうございました。」

俺は霊夢と一緒に病院を出る。

集落には天狗など居なかったかのような活気が溢れている。

・・・本当に人や天狗が共存できているんだなあ。

あって来た妖怪が妖怪だけに、俺はかなり驚いていた。

・・・全てが、一緒に暮らせる地。

今現実に無いのは、これなんだなと思いながら俺は霊夢の後を追っていった。

 

集落の出口にて。

咲夜さんもいつの間にか来ていた。

いわく、少し帰ってたとの事。

「さて、真。これからあんたには博霊の試練を受けてもらう。」

霊夢は真面目な顔で俺に言った。

「試練内容はそのときによって違う。私は大食いだった。」

・・・あれ?真面目な試練じゃ?

「この山の天辺に試練場はある。・・・さあ、行って来なさい。」

霊夢は不敵に、いつもどおりに笑う。

「封印、必ず覚えなさいよ!」

「はい!」

俺は霊夢の横を通り、山頂に向かって歩き始める。

体の傷は治った。

たくさん寝てたからか、体力も有り余っている。

絶対に、封印を手に入れる。

俺は、強くなるんだーーー

 

「・・・霊夢、本当に大食いなの?」

「いや?違うわよ?」

「じゃあ何よ?」

「・・・初代博麗の巫女、幻夢との手合わせよ」

霊夢はめんどくさそうに、咲夜はため息をついた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

頂上が見える。

その近くには大きな門があった。

俺は門を開け、中に入る。

そのまま歩くと。

山の頂上に着いた。

頂上は平らで、80×80くらいの広さ。

かなり広い。

奥には赤く透き通っている宝石の珠があった。

俺が近づき手を当てるとその珠は輝き始め。

とてつもなくでかい霊力が外にあふれ出る。

その溢れ出た霊力は徐々に、人の形になっていく。

黒く長い髪に、赤を基調とした服。

スカートは靴が半分しか見えないくらい長く。

顔は優しく、たくましい。

「おっ、真か・・・ようこそ。博麗の試練場に。」

幻夢はそう言ってニッと笑う。

俺はポカーンとしていた。

「げ、幻夢。たしか死んだんじゃ・・・?」

「ん?ああ、今の私は私の記憶と霊力で形成された・・・いわば、人形さ」

幻夢は右手を上げ、自分で自分を創るってのは変なもんさ、と笑う。

「・・・試練の内容は?」

「お、やる気があるね。試練内容は!」

幻夢は俺に人差し指を突きつけた。

「あたしとの、手合わせだよ!」

・・・え?

手合わせ。つまり

「幻夢と・・・戦う!?」

「そーゆーこと。」

俺はあわてて距離をとる。

「さあ・・・行くよ!あたしを。認めさせてみな!!」

幻無の体に霊力が流れる。

「・・・バースト!」

俺も体に霊力を流し始める。

出力、5%。

俺は戦闘態勢を整える。

しかし幻夢は。

右腕を上にあげ、霊力をさらに流している。

・・・今がチャンスだろう。だが。

体が動かない。

威圧感というのか。

単純に恐怖なのか。

俺は幻夢に向かっての一歩が踏み出せない。

「・・・行くよ」

幻夢が一言呟き。

地面に右手をたたきつける。

すると、

バギャアッと地面に亀裂が入り、その亀裂から霊力が吹きあがる。

「・・・っ!」

俺は何とか躱す。

「うん、良くよけたね。」

幻夢が右腕を地面から離し、立ち上がる。

「でも。遅い。」

幻夢が加速し、気づけば。

俺の腹に、幻夢の拳が入っていた。

「ゴアッ!」

口から空気が放出される。

4m程跳んだ俺は、地面にたたきつけられる。

「さあ、まだ始まったばかりだよ」

幻夢はその場に立っている。

 

それでも俺は、動けなかった。

 

 

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