東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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どうも!ラギアです!
今、考えてる事がありまして・・・
夢幻魂歌の更新ペース、少し落とそうかな、って思ってるんです。
理由としては、
・毎日投稿が結構辛い
・作品の完成度を上げたい
・モンハンやりたい
などです。
まあ、急に変えたりはしません。
でも、もしかしたら更新ペース落ちるってのは、事実です・・・
では、どうぞ!


第三章第四話「絶対零度」

手から血が滴る。

そんな事を気にしている暇もなく。

すぐに、もう一回氷の拳が飛んでくる。

「妖夢!動ける!?」

「・・・大丈夫です!」

俺と妖夢は互いに確認し、その場から飛び退く。

氷の拳は風を切り裂き、冷気をまき散らしながら俺たちが立っていた場所に穴をあけた。

妖夢は今、刀を封じられている。

氷漬けにされ、抜刀が出来なくなっているのだ。

・・・まずは、氷の腕の攻略だ。

威力が大きく、範囲もでかい。

今一番脅威なのは間違いなくそれだ。

封印で威力をなくす?

いや、物体にそれは通用しないだろう。

何故なら。

威力を無くしても、あの質量が重力によって落ちてくる。

さっきは止められたが、今の腕で止めるのは難しいだろう。

俺は手を広げ、表面に圧縮霊弾を作る。

それをドリルのように高速で回転させ始める。

ギュオオ!!

と周りの空気も巻き込んで回転しているそれを、俺はチルノに向かって投げる。

イメージは、天狗の剣舞。

凄まじく荒々しい。

が、威力は高いそれは風を纏っていた。

圧縮霊弾にそれを纏わせたらどうなるだろうか。

いつもなら着弾して終わるそれだが、これは着弾した部分で激しく回転し、そこを削る。

・・・と、思っていたが。

2mくらい進んだ所で、霊力が遠心力により分散されてしまった。

・・・他に、何か手はないか。

 

私は、魔力の槍を好むわ。いざとなったらスペルとしても使うし。

 

レミリア様の言葉が耳に蘇る。

俺は右手に霊力を集め、槍を作り始めた。

あの巨腕に、今の俺の剣は通用しない。

羅刹には。まだ、次の段階がある。

俺はどこかでそれを感じていた。

今の段階では、腕に切れ込みを入れるだけで終わる。

今必要なのは、あの腕を全壊させることだ。

槍が出来始める。

シンプルに、先端は鋭く。

キイン・・・

と、音が鳴る。

形は生成出来た。

後はこれをぶつけるだけだが。

なんせ、俺は槍を投げた事がない。

そして、腕が一直線に伸びたところを貫通させるしか、全壊は不可能だろう。

・・・少し危ないが、空中に誘うか。

俺は霊弾をチルノに放つ。

気づいたチルノは氷の壁で防ぎ、こちらに腕を向ける。

さあ、勝負だ。

俺は腕の射程ぎりぎりを見図り、跳ぶ。

チルノが腕を上げると、氷の腕はこちらに向かって手を伸ばす。

届かない、と知りさらに腕を伸ばしーーー

 

ここだ!

 

俺は至近距離から思いっきり槍を投げる。

バースト状態で投げられた槍は、伸ばされた腕のど真ん中を貫く。

腕にひびを入れながら進んだ槍は、全体を貫通しーー

湖に落ちる。

落ちた槍が水しぶきを上げる中、

氷の腕もひびが入っていた所からバラバラに砕け散った。

今まで無表情だったチルノが、驚いたように目を見開く。

よし、まずは氷の腕を砕いた。

もう一度、生成されないうちに何か手を打たなければ・・・!

チルノは、どうやって腕を作っていた?

冷気を集中させて、水しぶきを上げて・・・

そうか。

きっとあの巨腕は、少しづつ、少しづつ。

水しぶきを沢山上げながら、使える部品のみを選別、合体させたのだろう。

しかし。湖はもう全体が凍っている。

これなら腕は作れない。

・・・はずだった。

俺はそう思っていた。

しかし。

「・・・無駄。」

チルノは一言呟き、氷塊を作る。

そして、それを湖に叩き落した。

氷が割れ、宙に飛ぶ。

チルノはそれを、凍らせ。

さっきよりも不格好。

しかし。

角が多くなり、表面が不ぞろいになった氷の巨腕。

さっきよりも、3倍ほど大きい巨腕は。

ーーー殺傷能力が、格段に上がっていた。

チルノはそれを、横に薙ぐ。

妖夢は急いで跳び、何とか回避する。

しかし。

全力の跳躍をし、膝を折って衝撃を緩和して着地していた俺は。

横に薙いだ腕に、体を吹き飛ばされる。

横に吹き跳び、いくつか木を粉砕する。

草を薙ぎ、木もなぎ倒し。

十数mを一瞬で通り過ぎる。

巨木に体が当たり、ミシミシ・・・と巨木を揺らし、止まる。

「・・・っはあ!」

何とかバーストを保ち、地面に手を着いた俺は荒く呼吸をする。

角ばっている氷に当たったせいで、体の左側はボロボロになり、血が滲んでいた。

立ち上がると、骨も折れているような感じがする。

「・・・妖夢・・・!!」

妖夢は今、丸腰だ。

俺が離れたら、妖夢が危険だ・・・!

俺は自分自身の体に鞭をうち、森の中を走る。

妖夢のもとへ。

チルノを倒す策は、無いのか?

考えろ。

要は、近づいて封印出来ればいいんだ。

・・・氷の腕の上を、走ってみるか?

いや、危険だ。

・・・どうする。どうする。どうする。

・・・手を大きく暴発させるのは最終手段だ。

今は、とにかく走れ!

森を抜け、さっきの湖に出る。

そこには、チルノの攻撃をよけている妖夢と。

拳を振り回す、チルノが居た。

「こっちだよ・・・!」

俺はチルノに向かって霊弾を撃つ。

チルノは攻撃をしてくる俺を危険だと判断したらしい。

すぐに俺をターゲットにする。

氷の拳が俺に襲い掛かってくる。

俺は軌道を読み。

軽くジャンプした。

氷の巨腕に飛び乗り、俺はそのまま駆け上がる。

俺は右腕に封印を流し、大きく跳ぶ。

チルノが目の前に迫り。

俺は右腕を伸ばし、チルノの中にいる幽霊を封印するーーー

 

刹那。

 

急に、俺の肌に刺す冷気が強くなる。

血が。内臓が。

ーーー体が。

凍っていく。

段々と。

景色が薄くなる。

世界が、霞む。

 

「氷隗[絶対零度]」

 

チルノが一言、告げる。

それは。確実な、死の宣告だった。

 

そして、俺が最後に聞いた言葉だった。

 

血が凍り。

肌には霜が降り。

体は動かなくなって。

・・・チルノの妖力と霊力が、急激に高まり。

俺の体は、一瞬で氷に包まれる。

宙を落ちる俺は。

 

・・・ただ一つの、氷塊になっていた。

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