東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

31 / 163
どうも!ラギアです。
・・・魔理沙(´;ω;`)
ふふ、短編でレイマリいつか書きます。
爛漸苦、ペンは剣より強いって事。
教えてやるよ・・・!
では、どうぞ!
(今回の話では爛漸苦出てきません。)


第四章第七話「星に思いを」

「・・・成程。全部分かったぜ・・・」

俺の話を聞き終えた魔理沙は腕を組み深くうなずいた。

そして突如俺の頬を叩いた。

急に立ち上がったため、椅子や机が大きく音を立てる。

「それで逃げてきたってのか!?咲夜やフランが酷い事されてるってのにさ!」

魔理沙はドン!と音を立てて椅子に座りなおす。

・・・俺は何も言えなかった。

あの時、咲夜さんを連れて逃げれば良かったんだ。

「・・・爛漸苦、か。はっ!そいつに飲み込まれそうになったんだろ?」

飲み込まれそうに、なる。

レミリア様の眼のように、明るさが消える・・・

夜のように、無慈悲に全てを飲み込んでいく。

「だーからお前はダメなんだぜ。」

魔理沙はそう言って立ち上がる。

「ついてこい」

俺は席を立ち、外に出ていく魔理沙を追いかけた。

外は蒸し暑く、虫が鳴いている。

上には一部だけ木々の葉が重なってなく夜空が見える所があった。

魔理沙と俺はその真下に立ち、星が輝く天を見上げる。

「・・・夜って、恐いよな。光が全部消えて、・・・何も見えなくなって。」

帽子を脱ぎ、手に抱えた魔理沙はつぶやく。

「でもさ・・・星は、光ってるんだよな」

俺より少し前に立つ魔理沙の顔は分からない。

でも、一言一言、噛みしめるように、ゆっくり話していく。

「どんな時でも、明るく、照らし続けるんだ。夜っていう闇に飲み込まれながらも、輝き続けるんだ。」

魔理沙はこちらに振り返り、スカートの端をつまみ少し上げる。

「私、こう見えて結構いい家の出身なのよ?」

それは、御伽噺のお姫様のようだった。

「あのまま行けば、多分好きでもない人と結婚して、家業を継いで・・・何の変化も事件もなく、平凡に天命を全うしてただろうな。」

そこで魔理沙は人差し指を立て、得意げに話し始める。

「それじゃあ詰まらない、何か面白い事はないか・・・?そこでたどり着いたのが魔法さ。昔っから本が好きで、よく読んでたんだよ。その中で一番あこがれたのは、姫様では無く魔法使いだったのさ。」

ハッハッハと笑った魔理沙はその後、少し寂しげな顔をする。

「でも、親は大反対さ。私に普通に幸せな人生を送って欲しかったんだろう。・・・それでも魔法の勉強を辞めなかった私に、愛想をつかしたのか・・・出てけ、お前とは縁を切るって言われてな。私は直ぐに出て行ったよ。このままここに居ても仕方がないってね。」

俺は言葉を発することが出来ず、ただその場に立ち尽くしていた。

いつも笑顔で、絶対に折れない魔理沙は・・・。

俺は、この少女の一面しか見ていなかったんだ。

「ま、現実は辛いもんさ。何とか家を作って、辺りを散策してた時にだったかな。会ったんだよ。」

この時魔理沙は本当に嬉しそうに言った。

「霊夢に、さ。あいつとは直ぐに友達になって、ちょくちょく遊びに行ったり、弾幕で競い合ってたんだけどな。

才能って壁があってさ、私はどうしても霊夢に勝てなかったんだ。」

「あいつは、太陽みたいでさ。闇に・・・絶望に呑まれても、直ぐにその闇を無くすんだ。そして、周りの皆も照らすんだ。」

魔理沙はギュッと手を握る。

「あいつの隣には、いつも誰かが居るんだ。・・・私より強くて、明るくて。私は霊夢の力になってない、足枷になってるんだって・・・その時、私は理解したんだ。でも、それでも!」

昔を思い出し、自分の思いを・・・恐らく誰にも話せなかったであろう事を、魔理沙は叫ぶ。

「私は霊夢の隣に居たいって思った!そのためにどんな努力も惜しまなかった!追いつけなくても、そこに希望があると信じて、私は進み続けたんだ!」

一気に叫び終えた魔理沙は、肩で息をしている。

「・・・でも、無駄だった。私が努力してる間に、皆はどんどん強くなっていく。異変の時にも私は足手まといになって、皆を困らせていたと思う。」

そこで一回切り、夜空を見上げる。

「そんな時に、思ったんだ。・・・星は、近くに大きな光があっても輝くのを辞めない。闇に呑まれても、輝き続ける。・・・私も、そんな風になりたいなって。追いかけるんじゃなくて、隣で輝いて、霊夢が呑まれたときにも照らしてやりたいって。」

手のひらの上に星型の弾幕を作った魔理沙は、俺にまた向き直る。

「これが、その思いの結晶だ。まだ、届かないかもしれない。でも。」

魔理沙はいつも浮かべている、不敵な笑顔を浮かべる。

「・・・このまま、照らし続けてやる、ってな。」

星は、どんな時にも周りを照らし続ける。

闇に呑まれても、強い光に充てられても。

魔理沙は弾幕を消し、俺の胸にドン、と拳をぶつける。

「・・・今、紅魔館を照らせるのはお前だけだ、真。」

俺にはまだ、迷いがあった。

・・・勝てない、俺では照らせない、と。

でも、魔理沙はそんな状況でも輝き続けるんだろう。

絶望?暗闇?

知ったことか、と。

 

・・・今の俺じゃあ、力不足かもしれない。

でも。

それでも。

また、あの日常にもどるんだ・・・!

 

あの日決めただろう。

全て、助けると。

俺は一回深く息を吸い込み、吐き出した。

 

今。

紅魔館は闇に呑まれている。

闇を照らし、払うのは。

太陽だけじゃ、無いんだ!

 

「さあ、私も手伝うぜ。」

魔理沙は右手を素早く振る。

すると家の中から箒が飛び出してきて、魔理沙はそれに跨る。

俺もナイフを宙になげ、一言。

「---八咫烏」

大きな翼を広げた烏は。

青白く、淡く。

星のように光っていた。

俺はそれに飛び乗り、魔理沙と頷き合う。

 

次の瞬間、二つの流星は飛び立つ。

 

輝き、闇を照らしながらーーーー

 




設定集・1

「夢幻魂歌内の設定である]

魔理沙が男言葉なのは、霊夢の隣に立つため。
(まあ、旦那とかそーゆーかんじで。)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。