東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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どうも!ラギアです!
えー、ここでネタバレ。

今回のお話は、真 咲夜 みょん うさ耳 幻夢母さん
がメインとなります。
また真が強くなるのですが、今回のボスはあまり強くないです。
てかボス二段階(ボソッ
七章ぐだるかもしれませんが、これからも宜しくお願いします!

注意・明日は投稿出来ないかもしれません。大晦日ですので。

では、どうぞ!


第六章第六話「帰還、新参者現る」

そこは、夜の和室だった。

畳の上に倒れている俺を、月明かりがスポットライトの様に照らしている。

紫の蝶が俺の上で数回回り、空気に溶け込む様にして消え去った。

もうあの森の中では無い。

答え。

分かり切っていた事をするのにも、こんなにも疲れるものなのか。

目に手を被せ、大きく息を吐く。

疲れた。

心臓の音がやけに大きく聞こえる。

「・・・え?」

シャアーっと襖開く音と共に、白玉楼の主は現れた。

俺を見て漏れた声に、少なからず驚きの念が含まれていた。

「・・・ただいまです。」

目の上から手をどけ、俺は口を開く。

起き上がる気力が湧かない程の倦怠感が俺を包み込んでいた。

 

「早い・・・。」

「早くないですよ!?」

 

幽々子さんの呟きに慌てて返すと、真剣な顔で首を横に振った。

 

「いや、前一人を送った時は帰ってくるのに数時間かかったわ。」

「お、俺は?」

 

未だに信じられないと言う顔で、幽々子さんは言葉を絞り出した。

 

「・・・三分。」

「はい?」

 

俺の隣に腰を下ろした幽々子さんは、ポツポツと話し始める。

 

「・・・ごめんなさい。本当に、本当にごめんなさい。」

「いや?大丈夫ですよ?」

勝手にあの世界に送ったからか、一番最初に頭を下げてきた。

でも、元々は俺が十分に戦えてなかったからあんな試練を出したのだろう。

絞り出される声には、聴いてて心が締め付けられるような悲しさがあった。

生憎だが、俺はそこに漬けこんで・・・とかここで怒鳴り散らすような奴では無い。

その旨を伝えても、幽々子さんの声音はそのままだった。

 

「いえ、今私が行ったのは決して許されることではないわ。・・・いくらその、確かめると言っても・・・。ごめんなさい。それで、答えは貴方の見つけた通り、他者の為の犠牲よ。」

「あー、やっぱりですか・・・。」

 

そこまで言うと幽々子さんはスッと立ち上がった。

扇子をピシャっと閉じ、口を開く。

「明日から稽古をつけて貰いなさいな。ここが貴方の部屋だから、ゆっくりくつろいでね。」

そして襖を開け、最後に一言。

 

「・・・ありがとう。頑張ってね。」

 

そしてゆっくりと襖をしめ、幽々子さんは歩いて行った。

「・・・ふう、疲れた・・・。」

体から力を抜き、べったりと体を地面に付けた。

そのまま畳の感触を確かめていると、大変威勢のいい声と共に襖が開けられた。

 

「夜ご飯ですよー・・・その、すいませんでした。」

何か今日謝られてばっかりだな・・・。

俺は寝っ転がったまま妖夢の方を向く。

妖夢の右手にはお盆、その上には大変おいしそうな和食が並んでいる。

左手には麦茶であろう物と、自身のご飯だろうか?もう一つお盆があった。

・・・あー、見えそうだな。

「斬りますよ?」

「エスパーですか」

妖夢はお盆を備え付きの机の上に置き、天井に着いている電気をつけた。

「さ、食べましょ。」

「あーい。」

震える体を無理やり起こし、机の前まで這いずって移動する。

お腹が空いた。

ただその一心で。

 

 

「「頂きまーす」」

よく考えれば祭りで結構食べているのだが、ここにはご飯が二つ並んでいる。

妖夢が作ってくれたのだろうか?

ありがたい、と思いつつ箸を伸ばし、適当に口に突っ込む。

 

「どうです?」

「・・・!!」

「あのう、分かんないです・・・。」

「!!・・・!?・・・!!」

「日本語喋ってください!!」

 

う、美味い。

あれ・・・?これ咲夜さんのより美味いんじゃないか・・・!?

そう思った瞬間、さっきの倦怠感を吹き飛ばすような速さで箸が閃いた。

瞬足で全てを平らげていく。

しかし妖夢に失礼なので、丁寧に一つ残さず食していった。

何も零さず、ものの五分ほどで食べ終わった俺は手を合わせる。

「ご馳走様でした!」

「お粗末様でした。」

半分呆れた様に、妖夢が返してくれた。

もう・・・寝てやる・・・!

「お休み」

「ええっ!?」

 

妖夢の驚いたような声が聞こえる。

しかしそれが脳に届く前に、俺は深い深い闇に落ちて行った。

 

 

 

 

「・・・はあ、この人は全く・・・。」

妖夢は食べ終わった後、改めてため息をついた。

スー、スー、と寝息を立てる真を眺めていると、なんだか真が可愛く見えて来るから怖い。

「・・・お嫁さんになったらこんな感じなのかな?」

何となく呟き、直後に真っ赤になる妖夢。

暫く刀を振り回したい衝動を抑えていた彼女は、お盆を持って立ち上がった。

電気を消さずに出ていき数分後また戻ってくる。

襖を開けた彼女の手には、一人分の布団があった。

それを整え、真を乗っける。

「ふう、お休みなさい、真さん。」

準備を終えた妖夢は静かに電気を消し、静かに部屋を出て行った。

 

『お嫁さんになったらこんな感じなのかな?』

 

それが頭をよぎるたび、顔を真っ赤にさせていたが。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・嫌な予感がする。

幻想郷屈指の名医(と書いてヤブ医者と読む)、八意 永琳は書き物をしている手を止めた。

まるで・・・そう、お得意様となった少年がまた無茶をしそうな・・・!!

気のせいだろう、とどうしても思えない永琳は一声かける。

 

「レイセンー!」

 

『はーい、ただいまー!』

するとどこからか高校生位の女の子の声が聞こえ、パタパタと言う音が廊下に反響する。

コンコン、とノックされ、扉が開いた。

 

「何でしょう、師匠。」

「少し行って貰いたい場所があるのよ。」

「また危険な薬草採りですか!?」

よっぽど嫌だったのか直ぐ涙目になった彼女に、永琳はため息をついた。

 

「違う違う、行って貰いたいのは白玉楼。」

「白玉楼?・・・いつからです?」

「明日の朝。明朝に出発して頂戴。」

「分かりました!荷物纏めてきます!」

 

そう言うが早いか、レイセンと呼ばれた少女は自室に駆け戻った。

永琳は顔を上げ、窓の外を眺める。

 

「・・・丁度、来たみたいだしね。」

窓の向こうには、紫色の蝶が飛んでいた。

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