・・・あれ?いつもより更に文章力が無い・・・?
ヤバい・・・これは不味い・・。
えーと、後十話無いですね、第六章。
桜ノ蕾は色々あります。テストにでますよー(!?)
では、どうぞ!
「うーん、ここで私の能力を説明しておくね?私の能力は”世界の理を破壊する程度の能力”だよ。」
「世界の・・・理?」
俺は思わず聞き返す。
すると陽炎はその問いに驚く程あっさりと答えた。
「んーとね、じゃあ例えとしてお兄さんを殴る為に私が腕を上げたとします。ここで分岐点が発生するの。」
『一つ目、そのまま腕を振る。』
『二つ目、フェイントで蹴りを出す。』
『三つ目、霊力を込めて威力を更に上げる』
陽炎はそこまで言い繋ぎ、少し考える素振りをする。
「・・・もう無いかな。本来ならこのどれかに進むんだ。絶対にね。でも、私の能力はそれを拒む。まるでゴミの様な境遇を嫌う少女の様にね。」
クスクス、と陽炎は笑みをこぼす。
そして彼女は続けた。
「私の能力はその選択肢を好きな様に破壊できる。ね?強いでしょ?」
「・・・は・・・!?」
俺は脳内でその言葉の意味を砕き、理解する。
しかしそれでも信じられない。
「チートがっ・・・!」
「残念だねー、お兄さん。だからさ。」
「私に体渡してさっさと死ね」
「断る!」
俺は桜ノ蕾を引き抜き、構えた。
・・・どこかで、彼女は能力を使う。
それさえ躱せば・・・!
俺は体を倒し、地面すれすれを走り抜ける。
そして間合いに入った瞬間、桜ノ蕾を全力で突き出した。
しかし、彼女の出す黒い炎の様な物に当たると同時に、突きは止まった。
「今のは〈突きの威力が無くなる〉以外の選択肢を消したよ~。・・・どーん♪」
彼女が右手を振ると、木の葉の様に俺の体が吹き飛んだ。
枯葉の様に地面を転がった俺は、今までより痛みが少ない事に気が付いた。
妖夢の鍛錬か、陽炎の力が弱いのか。
桜ノ蕾を強く握りしめた俺は、少女を視界に捉える。
・・・封印と同じ感じだな、と考察を述べた俺は一度刀を納刀した。
「ふっふっふ、次で俺が勝つな。」
「ないない、まあ頑張ってねえ~。」
・・・んー、寒いな。
俺は桜ノ蕾の柄から手を離し、走り始めた。
「へえー、真正面か。で、で?次はどうするの!?」
「こうするんだよおおおおおおおお!!」
陽炎の目の前に飛び出した俺は、そのまま腕の中に陽炎を収めた。
「へっ・・・」
簡単に言おう、抱き着いた。
陽炎が気の抜けた声を出し、直後に喚き始める。
「はああああ!?お前何やってんの!?おい!真剣勝負だぞこらーーー!!」
「・・・ふぃー、温かい・・・。」
「こすりつけるな顔を!おい!聞け馬鹿ーーーー!!」
すっかり口調が変わった陽炎を膝に乗せた俺は、改めて話し始めた。
「さて、俺が勝ったわけだが。」
「違うよ!さっきまでの雰囲気が台無しだよ!」
「だって俺、女の子に暴力振るうの嫌だもん。」
「・・・へえ、あんたはこんな化け物も女の子って言うんだね。」
空気が急に冷たくなり、陽炎の顔に影が差す。
夕日の様に、どこか儚げな表情は自嘲気味に歪んでいた。
「うーん、能力で差別すんのは可笑しいと思うぜ?陽炎ちゃんは陽炎ちゃんだし、お前は普通だよ。能力の性で距離置かれたりすんの、俺しないからさ。見たまんまの女の子ですよ。」
俺は率直な意見をぶつける。
・・・恐らく、咲夜さんと同じように皆から隔離されて居たのだろう。
だから、人と話すことも無かった。
「陽炎ちゃん言うな。・・・うん、悪い気はしない・・・魂魄開いてないからな!」
「あいあい。・・・なあ、あの穴何?」
「ああ、幻夢はいっつも開放してたからしらないか。あれは能力の・・・魂魄が少し解放された証。この空間の壁が全部割れたら、それは能力全てを網羅してるって事・・・あ、あれ?」
「・・・・・・・・・・・・一部割れてる気がするのは気のせいでしょうか。」
「・・・・・・・・・・・・あ、あれれーー?」
陽炎に目を向けると、サッ!と陽炎は目をそらす。
「はは、可愛いなあ。」
「可愛くない!」
パリン。
どこかで何かが割れた音がした。
ゆっくり、陽炎と二人で恐る恐る見上げると・・・壁が、更に割れていた。
「・・・あーもう!しょうがないなあ!!」
陽炎は俺の膝から飛び出し、仁王立ちになった後俺に人差し指を向けた。
「あんたが馬鹿すぎるから能力貸してあげるわよ!」
「え、マジで!?・・・え・・・?」
身を乗り出すと同時に、バランスが取れなくなり俺は前のめりに倒れた。
まるでこの世界に来た時の様に視界が霞み、意識があやふやになっている。
そんな俺に駆け寄った陽炎は俺を一瞥した後軽く舌打ちをする。
「外に居る奴・・・妖夢だっけ?霊力が足りてないな。このままじゃあんた死ぬよ・・・!」
「・・・嘘だろ?」
俺が呟くと同時に、陽炎が俺の胸倉を掴んで引き上げる。
「良い?私の能力が使えるのはたったの十秒!そして一回使い終わって再度使うまでの時間は一分!その間霊力による身体強化、”世界の理を破壊する程度の能力が使えるわ!」
早口でまくしたてた陽炎は、何か質問は?と問いて来た。
「・・・身体強化は・・・バースト何%分だ・・・?」
「15%。」
プチン、プチンと意識が途切れ途切れになってくる。
「・・・ああもう、今すぐ返すわよ・・・!少し眠ってた方が楽よ。」
「うん・・・じゃあ、そうする・・・。」
陽炎が俺の胸倉を離し地面に横たわせたと同時に、吸い込まれるようにして意識が飛んでいく。
俺は目をつぶり、そっと待った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、俺は優曇華の手により一命を取り止め、少しの間休養。
妖夢の綺麗な一太刀により余り大きな損傷はないため、一週間程でまた剣を振れるようになった。
今日は再び、手合わせをする事になっている。
「ふっふっふ、復活したてだからって手は抜かないからね。」
相手は優曇華。
やはり何時も道理の服を纏った彼女は、余裕と言う風に笑みを浮かべている。
『ねえ真、覚えてるよね能力の使用時間。』
「うん、大丈夫。」
体内に直接語り掛けてきているのは、陽炎だ。
意識を取り戻した時から脳内に話しかけてきて、最初こそ驚いたが今はもう慣れた。
俺は桜ノ蕾の柄を柔く握り、重心を落とした。
「よーい、」
妖夢の声がかかり、俺と優曇華が力を入れ始める。
「どん!」
優曇華はその瞳を更に赤く染め、右手で俺をロックオンしようとする。
「力を貸せ陽炎ちゃん」
『陽炎ちゃん言うなっ!』
走り出しながら俺は呟く。
それと同時に、懐かしい感覚が俺を包み込んだ。
力が体中を回り、自分が自分じゃ無い様に見えて来る。
俺の眼が赤く染まり、陽炎の黒い霊力が淡く俺の体に纏われる。
さあ。
地面をーーーー掴めっ!!
バギィッ!!と言う木の割れる音が響き、その瞬間俺が消える。
・・・・いや、加速しただけだ。
そして木の床が割れた音がした時にはもう、俺の刀の腹が優曇華の首筋に触れていた。
「俺の勝ちですね。」
「・・・・・・・・・・は?」
何が起きたか分かっていない優曇華を尻目に、俺は一礼。
そこで十秒が過ぎたのか体から霊力が抜けていき、緊張感が緩まった。
一息ついた俺は、妖夢に笑いかける。
そして俺のこの力を初めて見る妖夢も、笑みを返してきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
博麗 幻夢は悪態を着く。
「あー・・・ったく、無駄にデカいんだからっっ!!」
拳だけで自身の身長より大きい妖怪を相手に、幻夢は戦っていた。
否、遊ばれていた。
魂だけの幻夢に、肉体があってギリギリ封印出来た妖怪を封印できるわけがない。
その巨体を轟かすダイダラボッチは、幻夢をまるで蚊の様に叩いていく。
幾度も幾度も、拳が当たったのだろう。
地面には、無数の赤い線が引かれていた。