東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ラ「やった!俺の誕生日だ!」
真「うわあ、全世界が不幸につつまれる日じゃん・・・。」
陽『うーん、世界の理をぶっこわせば・・・!』
ラ「やめて!?泣いちゃうよ!?」
妖「泣いていいです。」
ラ「ありがとうございます!」
妖「!?」

真・・・真
陽・・・陽炎
ラ・・・ラギア
妖・・・妖夢


第七章「人里百鬼夜行」
第七章第一話「大図書館にて」


あの後、俺たちは相打ちになっていた咲夜さんと妖夢をそれぞれの家へ届け、少し打ち合わせをした。

内容は、紫の行動になるべく気を付けて怪しげな事があったら首を突っ込むと言うもの。

そして、各自”夢幻魂歌”について調べておくことだ。

それを確認し、解散してもまだ日は昇っていなかった。

冬だなー、と思いつつもう十月も終わりか、と納得しつつ。

フランの襲撃に備える為に、少しでも寝ておこうと俺はベッドに倒れ込んだ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

意識が覚醒し、俺は両腕に温もりを感じた。

目を開け、映ったのは最早日常となりつつあるフランの可愛い寝顔。

シャンプーやボディソープの良い香りがすぐそばにある為、あまり顔をそちらに向けられない。

そして俺はいつも通りに顔を背けるとーーーー

 

「ん、おはよう。」

「・・・おはようございます。何やってんですかレミリア様。」

 

レミリア様が俺をじっと見ていた。

始めに宣言しておくが、俺は普通の人間だ。

レミリア様とフランは可愛いと思うが、それは保護者的な目線であり、別に恋愛対象として見る事は・・・

 

「・・・・やっばい・・・・」

「何がよ」

 

・・・。うん、まあこの状態では起き上がれない。

フランを起こしたくはないし、レミリア様もどく気がない。

というか最初はダメとか言ってませんでしたか?

 

「まあ、良いじゃない。」

 

エスパーですか。

俺はため息を吐き、咲夜さんが来るのをひたすら待った。

 

 

 

 

「真の・・・真の、変態いいいいいいいいいいいい!!」

 

「俺は悪くないでsっ!!」

 

パアアン!

と良い音が紅魔館に響いたのは、また別のお話し。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

朝食を食べ終え、仕事も終わらせるといつの間にか十時になっていた。

俺は長い長い廊下を歩きながら、大図書館へ向かう。

 

 

「パチュリー、聞きたいことがあるんですが。」

「・・・。真ね。・・・敬語は無くていいわよ・・・どうしたの?」

 

紫色の髪にモフモフの服を纏った病弱そうな少女は、分厚い本から目を上げた。

動かない大図書館。

・・・等と言われているが、俺は違うと思う。

一緒に住んでて分かるのは、この人は動かないんじゃない。

”気ままな大図書館”なのだ。

結構薬草を取りに行ってるし、人里の本屋にも顔を出す。

興味がある事には労力、時間を惜しまない。

逆に興味の無い事には動かない。

研究者体質?だ。

 

「敬語・・・分かった。これにするね。・・・その、魂に付いて書かれてる本ってある?」

「・・・魂・・・?んとね、・・・案内するわ。」

「あー、うん。お願い。」

 

パチュリーが本を閉じ、椅子から立ち上がる。

大図書館はとてつもなく広い。

はっきりいって俺もまだ全体を歩いたことが無いため、パチュリーに案内してもらうのが一番早いのだ。

 

・・・幻夢にはまだ聞いていない。

あの場所。

紫や霊夢の言葉を聞く限り、あの記憶は。

あのノイズの様に流れた場面は、きっとーーーー

軽く頭を振り、その考えを俺は自分で否定した。

止めておこう。今はただ、目の前の事に集中すればいい。

 

俺はパチュリーの後を追いかけ、本棚の列に入っていった。

 

 

 

 

「私の知り合いに、人形遣いが居るのだけれど。人形に魂を吹き込んで自立させたいとかで魂の研究をしているから、今度会ってみたらどうかしら?」

 

「へえ、そんな人が居るんだ。今度会ってみるよ。どこに居る?」

 

「んー、人里で時々人形でのお芝居をしてるから、見かけたら声を掛けてみたら?」

 

「うん、ありがとう。」

 

「別に良いわよ。・・・ほら、付いたわよ。好きなだけ選びなさい。」

 

山の様にそびえ立つ本棚にはぎっしりと本が詰め込まれており、ちらほらと読めない文字があった。

少し不安を覚えながら、俺は一つ一つ本をチェックしていった。

 

 

「・・・そんなに?」

「あ、ダメかな?」

「いや。・・・真は家族だし。魔理沙みたいに持っていかないでしょうし。良いわよ。自室まで運ぶの手伝う?」

「いや、大丈夫。・・・いざとなったらバースト使うから。」

 

俺がそう言うと、パチュリーは目を細めた。

首を傾げると、パチュリーは小さい口をそっと開く。

 

「真。・・・あなたスペルカードに遠距離技ある?」

 

双対、羅刹、創天嵐刃、鬼丸、真打、・・・。

霊夢からは技まだ教えて貰ってないし。

幻夢の技は完全習得してないし・・・。

 

「無い・・・だと・・・!?」

「何で驚いてるのよ。」

 

俺が大げさに驚くと、パチュリーが冷静に突っ込んできた。

そう、パチュリーは意外にノリが良い。

こういう時に助かる。本当に。隔とかスルーする。

 

 

「しょうがないわね。私で良ければ、遠距離スペルカードの制作、お手伝いするわよ?」

「よ、宜しくお願いします!」

 

思わず叫んだ俺の声は、大図書館に響き渡った。

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