東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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ラ「眠い・・・。」
真「ちよっとまてええええ!!」
ラ「ほえ!?」
真「次で百鬼夜行終わるの!?」
ラ「うん。この章の目玉はこの後です。」
真「・・・お、おう。」
ラ「どう?新スペカ」
真「妖夢ってよりは幽々子さんの影響が強いな。」
ラ「あー・・・確かに。」
真「そういや妖夢のオリ設定とばしたんだっけ?」
ラ「うん。無くしては無いけど、相当後になるね。」
真「ふーん。隔って今どこ?」
ラ「夕闇の丘」
真「どこだよ」


第七章第六話「百鬼夜行 楼符」

ぷにぷに。

 

「へへ・・・。」

 

ぷにぷにぷに。

 

「ふへへ・・・。」

 

ぷにぷにぷにぷn

 

「あのさ、妖夢さっきから何やってるの?」

「ふひゃああ!?」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「その・・・先ほどはすみませんでした・・・。」

「いや・・・別に頬を触るくらい良いんだけどね・・・。」

 

俺の正面に座り、俯いている妖夢。

顔を隠すためだろうが、耳まで真っ赤になっていては隠せ切れないだろう。

今は夕暮れ。

あれから二時間ほど眠っていたらしいがーーーー

 

夕暮れの事を逢魔が時とも言う。

百鬼夜行がそろそろである事は、もう妖夢に教えられていた。

食堂に来て戦い前の最後のご飯をほおばりながら、今日の作戦を考える。

 

予め住民の方には家の中に入って貰い、妖怪たちは大通りにおびき寄せる。

一本道である大通りに入った所を一掃するという算段だ。

はっきり言って妖夢の”未来永劫斬”だけで全部終わると思うが・・・・

 

妖夢曰く『修行です。』との事。

実践ではまだ使ったことのないスペカを使うのにも打ってつけだし、別に悪い事では無かった。

 

夕焼けであることを町に知らせるように烏が遠くで鳴く。

窓の外に広がる空を眺めながら、俺はそっと桜ノ蕾に手を振れた。

 

 

 

 

「よし、行きましょうか。」

「分かった。」

 

妖夢が椅子から立ち上がり、俺も同時に席を立った。

 

 

宿屋の外に出てみれば、最早遠くに妖怪たちの姿が見える。

 

「バースト」

 

その一言と共に体内を力が巡り始める。

出力、7%。

そして俺はナイフを宙に投げ、一言呟く。

 

「八咫烏」

 

黒い奔流が渦を巻き、大きい烏を生成した。

 

「上級、中級妖怪は居ません!・・・・薙ぎ払ってください!」

「了解!----突っ込め!八咫烏!!」

 

妖夢の言葉に応え、俺は八咫烏に指示を出す。

そして大きい霊力に気づいたのか、妖怪たちも大きな声を上げて此方に向かってきた。

 

刹那。

 

大通りは、灰で埋め尽くされる。

 

災厄と化した黒い閃光は、瞬く間に妖怪の命を刈り取っていく。

慈悲など一切ない。

全てを無に返していく八咫烏は、その勢いを弱めなかった。

 

残った妖怪も、疾風となった妖夢に斬り飛ばされ絶命する。

 

 

このまま終わる・・・!

 

そう思った瞬間、妖夢の剣が正面から受け止められた。

 

キイン!と高い音を周囲に響かせ、更に火花を散らした。

 

「・・・上級妖怪・・・!!」

「なっ!?」

 

妖夢が苦々しく口に出した言葉で、俺は気を引き締めた。

雑魚妖怪はあらかた片付けた。

 

後ろに跳び退る妖夢と入れ替わる様に、俺は上級妖怪の前に出る。

出た勢いのまま桜ノ蕾を抜刀。

体の捻りも加えた斬撃は、人狼を少し吹き飛ばした。

 

顔が狼、毛深く体が人型の妖怪は体制を整えたと同時に剣を構えていない左手をかざす。

 

人狼が妖力を大きくした瞬間、俺の視界がぶれた。

 

妖夢が咲夜の能力を斬る時の様な、心地の悪い不協和音が脳内でなり始める。

体に回る霊力が段々と途切れ、体に纏う淡い光があやふやになってきた。

 

人狼が剣を大きく振り上げ、そのまま振り下ろすーーーーーー

 

 

「壊せ陽炎」

『能力だね?壊したよ。』

 

 

事は出来ず、桜ノ蕾に上半身と下半身を真っ二つにされた。

 

恐らく”相手の能力を封じる”とかいう能力だったのだろうが、陽炎には通用しない。

そもそもの前提から違う彼女は、根本から叩き壊している。

能力とは異能であり、世界の事象を上書きする力と言っても過言ではない。

その上書きを消す。

能力ではなく、事象を根本的に。

こう言った相手の時には、最高に強さを発揮する。

 

 

 

安心したのも束の間、次の瞬間にはまた援軍が来ていた。

 

「妖夢!後どんくらい!?」

「霊夢さんの情報によるとこの援軍で最後です!」

「分かった。」

 

俺は妖夢の答えに頷き、各々の獲物を構える妖怪を見据えた。

 

「悪いな。早く終わらせたいんだ。」

 

桜ノ蕾を納刀し、俺は宙で手首を振った。

すると光り輝く一枚のカードが現れ、何時でも放てることを主張するかのように熱くなっていた。

創ったし、一度使った。

それでも実践投入したことのないこのスペカを、俺は声高く叫ぶ。

 

 

「楼符ーーーーーーー」

 

黒い渦が遥か上空に生成され、風に吹かれる前の花弁の様に揺れ始める。

 

 

「[彼岸桜]!!」

 

そして、その渦から黒き桜の花弁が降り注いだ。

上空からの儚く美しい桜吹雪に、妖怪たちはその身を引き裂かれていく。

 

楼符 [彼岸桜]。

 

好きな処に破壊で生成した黒い渦を生成し、そこから矛とも盾ともなる桜を放出するスペルカード。

かなり自由度が高く、渦を設置する場所を変えれば集中砲火も拡散砲火も可能である。

 

 

最後の一枚が地面に落ち、空気に溶けて消えた時にーーーーーーー

 

 

 

妖怪の姿は、一つも無かった。

 

 

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